公開日 2009年03月28日
更新日 2014年03月16日
香南市夜須手結町にある旧海水浴場です。調査は、このようなう場所で行っています。
東洋町甲浦の白浜海岸 海水中何もいないように見える
宿毛市の松田川河口 海水中は、少し濁っていて、小さな穴が
たくさん見えます。でも、甲浦と同じよう
に生き物は、何もいないように見えます。
ヒラメ
ヒラメは、高知県で一番多く人工的に作られた稚魚が放流されている魚です。稚魚を人が作って、放流し、それを獲る漁業を栽培漁業といいます。放流された魚を「養殖魚」という人がいますが、養殖は魚を育てるために餌を人が与え、大きくして売ります。ですから、栽培漁業で放流された魚は天然の餌を食べて育っているので、「養殖魚」ではなく、「放流魚」という方が正しいです。
ヒラメの放流は高知県のいろいろなところで行われていますが、「こうすれば漁師さんが一番たくさん放流ヒラメを獲れる」という方法はまだできていません。高知県水産試験場ではその方法を作るための調査の一つとして、天然魚の生態を調べています。このページで紹介されている砂浜の生き物たちは主にこのヒラメを対象とした調査で採集されたものです。ヒラメは2cmにも満たない小さい時期から5cmから10cmくらいまでの稚魚の時期を子供たちが泳いでいる海水浴場のような砂浜の浅瀬で過ごします。
ごく小さなヒラメの顕微鏡(実体)写真(宇佐)。 ヒラメの目は左側に寄っていますが、生まれたときは他の魚と同じように左右についています。そして、右目が左側に移動するのですが、これは、目が移動している途中です。体の色は、実際は透明ですが、アルコールで保存しているため、白くなっています。
小さなヒラメの稚魚(宿毛)。青い網目がおよそ2から3mmなので、その大きさを想像してみてください。右上にはホウボウの稚魚が見えます。
体長十数ミリの小さなヒラメ。砂浜にきて間もないと思われ、体がまだ透けています(宿毛)。
約15cmのヒラメ。親とほぼ同じ姿です。
砂浜で普通に見られる生き物を紹介します。
ヒメハゼ(宿毛市) エビジャコの仲間(宿毛市) キンセンガニ(宿毛市)
ホウボウ(宿毛市)
小さい時期はこのように真っ黒いですが、もう少し大きくなると、色が変わってきます。右の写真ではホウボウ特有の胸鰭の模様が出ているのがわかります(手結)。
ジャノメガザミの稚ガニ(宿毛)
漁協市場に水揚げされていることもありますが、それほど多くはありません。甲の3つの斑紋に特徴があります。
シロギズ
砂浜の投げ釣りでは人気がある魚で、稚魚も数は少ないけど獲れます(右:宿毛)
コンゴウフグ
ハコフグの仲間で、突き出た頭部のトゲや色に特徴があります(左:手結)。
稚魚はもっと丸くて、写真よりも小さいものだと、トゲがなくボールみたいです。(右:浦ノ内)
ミミイカ(宇佐)
カサゴの稚魚(宇佐)。水深5から10mの少し深いところで採れました。
コロダイの稚魚(浦ノ内)。
稚魚のときは黒と黄色の縞模様ですが、大きくなると、オレンジ色の斑を持つ銀色の体色になります(須崎)。
スジハゼの仲間(浦ノ内)。
体の青い斑点がきれいです。内湾性の強い場所に多いような気がします・・・。
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