土石流を防ぐ渓間(けいかん)工事

公開日 2009年03月12日

更新日 2014年03月16日

土石流を防ぐ渓間(けいかん)工事

 渓間工事は、大雨や洪水でけずれたり、崩れた土砂がたまって荒廃した渓流(谷川)を治したり、そのままにしておくと荒廃してしまうおそれのある渓流などの災害の予防を目的とする工事です。それぞれの工法は「渓流内の不安定な土石を安定させる」、「斜面の下部を固定させる」、「山腹工事の基礎を作る」などの目的をもって最適な工法が選ばれます。


治山ダム工(ちさんダムこう)

  治山ダムは、 洪水で谷川の底が削られたり、両岸が削られてしまうことによって発生した山崩れを防ぐために、山の足下の谷川を固定したり、谷上流側にある不安定な土砂の移動を防止することを目的としています。

 また、治山ダムは目的によって、谷止工と床固工に区分されます。

池川水源流域広域保全工事
工   種:谷止工
工事場所:吾川郡仁淀川町楮原(旧池川町)


護岸工(ごがんこう)

 護岸工は、流水が谷川の岸に衝突して削られて発生する山崩れを防いだり、山腹工事(別のページに説明があります。)の基礎として施工されます。

土居復旧治山工事
工   種:谷止工・護岸工
工事場所:吾川郡いの町土居(旧吾北村)

谷川の曲がった箇所は流水の衝突で削られやすいので、護岸工等を施工します。



流路工(りゅうろこう)

 流路工は、床固工・帯工・護岸工などで流路を固定して、乱流を防止するとともに、流水により谷川が削られるのを防ぎます。

大曲復旧治山工事
工   種:谷止工・護岸工
工事場所:高岡郡越知町大曲

大規模な山崩れを治山ダムと護岸工の組み合わせで復旧しました。



特殊な治山ダム(スリットダム)

柿藪復旧治山工事
工   種:谷止工(スリットダム)
工事場所:吾川郡いの町柿藪(旧吾北村)

 渓流上部に転石群があることから、土石流(洪水時に転石や立木が流れる)の危険に備えて鋼材を材料としたスリットダムが採用されました。
 通常時に水や砂礫は流れるようになっています


この記事に関するお問い合わせ

高知県 林業振興・環境部 中央西林業事務所

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