令和4年度 地域の皆さんの活動(地域支援企画員からの報告)

公開日 2023年03月30日

更新日 2023年03月30日

集落活動センター柳野の取り組み(いの町/仁淀川ブロック)

1 柳野地区の概要と集落活動センター開所まで

 柳野地区は、仁淀ブルーの聖地「にこ淵」を有するいの町吾北地区の西の玄関口に位置しています。川原田・柳野本村・柳野上の3地区で構成され、人口157人(92世帯)、高齢化率は52.9%となっています。

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 柳野地区では、平成7年に高知県の山村集落トータル生産活性化事業で地区の実態調査を実施し、翌年には、地域の課題を解決するための土台となる住民組織「明るい柳野を創る会」が発足しました。

 その後、活動の拠点となる「ふれあいの里柳野」を整備し、農産物の販売・軽食の提供・イベントや体験活動の受け入れなど様々な取り組みを実施してきました。

 平成25年には、集落の基幹道路439号線の改良工事が完了し、全面開通したことなども後押しとなって、平成26年11月に「集落活動センター柳野」が開所しています。

【ふれあいの里柳野】

ふれあいの里

 

2 集落活動センター柳野の取り組みと課題

 集落活動センター柳野は、地域の憩いの場であり食堂や地場産品販売を行う「ふれあいの里柳野」の運営のほか、配食サービスや見守り活動、イタドリの栽培や炭窯など多岐に渡る取り組みを実施しています。

 

【明るい柳野を創る会組織図】R4.4.1現在

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 特に、拠点施設の「ふれあいの里柳野」では、会員が製造した菓子や漬物、惣菜などを販売しています。度々メディアにも取り上げていただき、昨年度は映画「龍とそばかすの姫」のロケ地にもなり、聖地巡礼など多くの観光客が訪れています。

 一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大による売上の低下や、食品衛生法の改正により今後、自宅で製造した食品を販売することができなくなることが課題となっています。

 また、イタドリ事業では電気代や肥料などの栽培コストの増加により、一次加工品の販売のみでは十分な収益が得られないことや、収量の増加に必要な作業スペースの確保も問題になっていました。

 

3 課題解決のための取り組み

(1)高知大学地域協働学部との連携による「ふれあいの里柳野」の活性化

 「ふれあいの里柳野」の魅力向上に向けて、高知大学地域協働学部の学生が活性化に取り組んでくれています。

 まず、「ふれあいの里柳野」を掃除するところから始め、内装を昭和レトロな雰囲気に改装。商品棚には分かりやすい手作りのポップを飾るなど、温かみのある店内に生まれ変わっています。

 他にも、ホームページの立ち上げや、地域の伝統食「いもべらあずき」の復活、イタドリを使ったお菓子レシピの開発、クリスマスイルミネーションの飾り付けなど、若者の柔軟な発想で様々な取り組みを実践しています。

 高知大生の取り組みはテレビや新聞でも取り上げられたほか、昭和レトロな雰囲気の内装は懐かしさもあり好評をいただいております。

 【昭和レトロな店内】     【クリスマスイルミネーション】

 昭和レトロ       イルミ

 

(2)補助事業による加工場の改修と特産品開発

 次に、食品衛生法への対応とイタドリの作業スペースの確保のため、集落活動センター推進事業費補助金を活用して、地域の住民誰もが活用できる使いやすい加工場の整備を行うことにしました。

 昨年度から加工場の仕様や運用の仕方についての話し合いを重ね、令和5年2月、念願の加工場が完成しました。

 また、加工場の改修工事と並行して、イタドリの収益を増やす取り組みとして、農村型地域運営組織形成推進交付金を活用し、調理器具などを購入し特産品の開発にも取り組んでいます。

 今後は、中山間地域振興アドバイザー事業を活用して衛生管理の研修会を実施し、適切な衛生管理のもと稼働できるように支援していきます。

          【リニューアルされた加工場】

 加工場       加工場1

 

4 今後の展望

 地域の多くの方に新加工場を利用してもらうことで集落活動センター事業への理解・参画を促し、加えて、住民の方が製造した食品を「ふれあいの里柳野」やイベント時に販売するほか、イタドリの二次加工品などの新商品の製造・販売により集落活動センター柳野の収益増加を目指し、センター活動の継続・発展につなげていきます。

 

5 地域支援企画員の活動内容

 集落活動センター柳野には、集落支援員や地域おこし協力隊などの直接活動をサポートする人材がいません。住民がいくつもの役割を担い住民主体で取り組みが進められているほか、いの町吾北総合支所や中央西農業振興センターなど様々な行政機関が一緒になって活動を支えています。

 地域支援企画員はそういった行政機関との連携のもと、補助金申請や書類の作成支援など地域の方が苦手とする部分のサポートを行っています。

 今後も引き続き地域に寄り添い、住民主体での取り組みが円滑に実施できるよう支援してまいります。

 

集落活動センターのホームページ

https://yanagino.studio.site

ブログも地域の方が一生懸命更新していますのでぜひご覧ください!

 

この記事に関するお問い合わせ

 いの町地域支援企画員 電話:088-850-5657

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