グロリオサによる食中毒について

公開日 2021年03月12日

グロリオサによる食中毒事件の発生について

 令和3年3月、県内でグロリオサを誤食したことによる食中毒事件が発生しました。
 グロリオサは有毒成分(コルヒチン)を含有しており、過去にはヤマイモと間違えてグロリオサの球根を食べたことによる死亡例も確認されています。
 グロリオサは高知県の代表的な花卉園芸産品ですが、誤って食べると危険ですので十分に気をつけてください。
 

グロリオサとは

 グロリオサは、イヌサフラン科の観賞用植物で、初夏から晩秋に開花します。花には赤色や黄色のものがあり、反転した花弁や、葉の先が細長い巻きひげとなるのが特徴です。地下部には円筒状の球根をつくり、地上部が枯れた後も土中で越冬し、繁殖します。
 グロリオサは全草にコルヒチンを含有し、特に球根に多く含みます。栽培や鑑賞をすることに問題はありませんが、食用にすると中毒の原因となります。
 

コルヒチンとは

 コルヒチンはアルカロイドの一種で、摂取すると口腔・咽頭灼熱感、発熱、嘔吐、下痢、背部疼痛などを発症し、臓器の機能不全などにより死亡することがあります。致死量は0.8mg/kg(体重50kgの成人で40mgの摂取量)とされています。
 

グロリオサによる食中毒の予防

 グロリオサの地上部は、特徴的な見た目から識別が容易ですが、球根はヤマイモなど食用のイモ類と似ています。ヤマイモは山野や庭などに自生しており、地上部が枯れてもイモが土の中に残るうえ、グロリオサの球根と収穫の時期も重なるので、十分な注意が必要です。

 ヤマイモとグロリオサの球根の比較
  グロリオサ ヤマイモ
折った場合 糸をひかない 糸をひく
皮をむいた場合 ぬめりがない ぬめりがある
すりおろした場合  大根おろしのようになり、粘りはない  よく粘り、水っぽさはない

 

参考

グロリオサによる食中毒の発生について(高知市ホームページ)

自然毒のリスクプロファイル:高等植物:グロリオサ(厚生労働省ホームページ)

 

この記事に関するお問い合わせ

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