平成22年度第1回概要(高知県雇用対策本部会議)

公開日 2011年02月25日

更新日 2014年03月16日

開催日:平成23年2月18日


■議題
1.雇用情勢について
2.平成23年度雇用対策の方針(雇用対策本部の位置づけ)について
3.「あったか高知・雇用創出プラン」について
4.高校生・大学生等の就職支援について
5.介護・福祉分野の人材育成・確保について




【開会】
副本部長(商工労働部長))それでは、第1回雇用対策本部会議を開催する。

【本部長あいさつ】
本部長(知事))雇用問題は、県政の一丁目一番地として取り組んでいかなければならない。本県の12月の有効求人倍率は0.56倍。昨年は、全国平均を上回ったことも1度あった。本県は、以前、全国の水準の上昇に全くついていけなかったが、今回は全国の水準の上昇についていっている。しかしながら、有効求人倍率0.56倍という絶対水準はまだまだ低い。
 また、大学生の就職内定率は、県外求人がかなり減っているということもあって全体として厳しい水準にとどまっている。県内求人は、幸い3割ほど増加しており、いい傾向と考えているが、それでも全体としては厳しい水準である。
 雇用対策は、3段構えで取り組みを進めていくことが重要。第1は、「あったか高知・雇用創出プラン」をしっかり推進していくこと。つまり、緊急対策としての雇用対策。第2は、「職」と「人」とが出会うことができる場づくりを強力に進めていくこと。高校生の教育の問題なども含めた大きな課題。第3に、真に強い雇用の基盤づくりを進めていくこと。「産業振興計画」の推進、「日本一の健康長寿県構想」の推進、これらはともに職をつくり出すという点でも大きな力を発揮すると考えている。
 平成23年度からの取組を速やかなものにしていくためにも、本日、雇用対策本部会議を開催し、今後の方向性を確認することは重要なことと考えている。


【議題:1】雇用情勢について 資料1
高知労働局長)昨年12月の高知県の有効求人倍率は、0.56倍。1年前と比べて0.13ポイント上回っている。10月には、全国平均を上回った。このところ全国平均とほぼ並ぶ状況が続いている。有効求職者数は、9ヶ月連続で前年同月を下回っている。有効求人数は15ヶ月連続で前年同月を上回った。ただし、新規求人のうちパートタイムの割合が4割と多い。就職件数は、21ヶ月連続で前年同月を上回っていたが、12月は少し下回った。
有効求人倍率や完全失業率の推移をみると、持ち直しの動きが広がりつつあるといえる。この動きに高知県がどこまでついていけるか、まさに正念場である。
 雇用調整助成金は、リーマンショック以降ずっと利用が伸びていたが、ここにきて落ち着いてきた。使わなくてすめば一番いいこと。全体としては、回復基調が続いているが、パートタイム求人の占める割合が多く、厳しい状況に変わりはない。
 新規学卒者については、高校生は就職希望者が1,118人と減少している。県内求人は前年度を上回っており、県外求人よりも多かった。就職内定率は、79.5%と例年になく高い状況となっている。
 大学生については、県内企業も高校生から大学生の求人にシフトする傾向がみられるが、学生にとっては県内求人が魅力のある就職先となりえていない。全国的な景気回復の遅れもあって、特に県外の状況が芳しくない。就職内定率は、49.6%。大変厳しい状況である。
 高知労働局としては、少しでも多くの方の就職に向けて、関係機関と連携しながら全力で取り組んでいく。
また、障害者の雇用状況は、市町村での雇用状況が大変悪いので指導を強化していきたい。


【議題:2】平成23年度雇用対策の方針(雇用対策本部の位置づけ)について 資料2−1、2−2
事務局)リーマンショック以降、緊急対策として「県民の生活を守るための雇用対策」に全庁あげて取り組んできた。改善基調をより確かなものとしていくためにも、平成23年度も同様に取り組んでいく必要がある。
対策としては、「働く場の確保・創出」と「円滑な就業の促進」の2本柱で進める。「あったか高知・雇用創出プラン」の確実な実施等これまでの対策を継続しながら、高校生・大学生の就職支援や、介護・福祉分野の人材育成・確保、離職者等の再就職支援に関係機関と連携しながら、より力を入れていかなければならない。



【議題:3】「あったか高知・雇用創出プラン」について 資料3−1、3−2
事務局)国から交付された「ふるさと雇用再生特別基金」、「緊急雇用創出臨時特例基金」を活用した雇用創出の取組の進捗状況は、雇用創出の目標人数9,100人に対して、9,349人の事業計画が提出されている。
今後は、事業の執行管理の徹底、重要変更等の連絡事項を遅滞なくその都度行うことをお願いしたい。
 「ふるさと雇用再生特別基金事業」は、事業終了後の雇用継続を目指す事業なので、各事業実施課で事業の検証を行い、雇用先と十分協議してほしい。時期を見て調査も考えている。また、正社員化補助金の制度も周知・活用いただきたい。また、今後、必要に応じて類似の事業について国への政策提言も行っていきたい。
 「緊急雇用創出臨時特例基金事業」については、12月議会で21億円の積み増しを行った。残額を有効に活用してほしい。平成24年度中に実施可能な9.5億についても、平成23年度中の事業着手が必要なので12月補正での予算化が必要となる。枠予算として確保している5千万円分の有効活用も併せてお願いする。

副本部長(商工労働部長))「ふるさと基金」、「緊急基金」とも、各部や市町村の協力もあって余すところなく使える事業計画の状況となってきた。基本的には、来年度が事業最終年度となる。今後は、「ふるさと基金事業」で雇用されている人の職をどう守っていくのかが課題である。ビジネスとして成り立つ部分は自助努力で継続できるよう力を尽くしてほしいし、公的な支援が必要な事業についても平成24年度の予算化も踏まえ、総務部とも相談しながら円滑な雇用の継続を目指して取り組んでいってほしい。



【議題:4】高校生・大学生等の就職支援について
・高校生の就職対策について 資料4−1から4−3
事務局)高校生の就職支援については、資料4−1に整理している。原則として、ハローワークを通じた活動となり、就職活動の開始時期や就職試験を受ける企業数等について一定のルールがある。県内だけでは十分な求人数が確保できないので、県外求人についても一体的に取り組んでいる。

教育委員会)高校生の就職支援は、「企業開拓活動」と「人材育成」の2本柱で行っている。
 企業開拓活動としては、求人開拓を教師、アドバイザーと関係機関が一体となって取り組んでいるが、この活動を強化するため補正予算で中部・関西方面の求人開拓と就職後の定着指導のため、大阪・名古屋事務所に県外就職アドバイザーを各1名配置した。また、一次産業や介護分野の求人の掘り起しにも取り組んでいくため、高等学校課に就職アドバイザー2名を配置した。
 人材育成としては、スキルアップ講習会、フォローアップ講習会の拡充、インターンシップの充実等を図っていく。

事務局)高卒未就職者対策としては、この4月に卒業する高校生でまだ就職先が決まってない人が229人いる状況。学校を通じた高校生・保護者への周知を徹底するほか、就職コーディネーターをジョブカフェ高知に移して相談体制の強化を図る。また、支援の対象を卒業後3年までの方々に拡大する。

・大学生の就職対策について 資料4−4、4−5
事務局)大学生の就職活動は高校生と大きく違っていて、民間の就職支援会社等を活用した就職活動が一般的。各種データも大学側からもらったものしかない。
 大学生の就職支援対策としては、県内・県外の大学から県内へ就職することに対するものが中心となる。

文化生活スポーツ部長)高知女子大学・高知工科大学の就職状況は、いずれの大学も就職内定率が昨年度を下回っている。県内内定率は、女子大が79%、工科大が100%と県外より高い数値となっている。4年生の未内定者については、高知労働局と連携して、ジョブサポーターによる支援を行っている。
 平成23年度は、就職相談や各種セミナー、学内での企業説明会の開催、教員による求人開拓の実施、バスを借り上げての県外企業説明会への参加支援等の活動を強化していく。


【議題:5】介護・福祉分野の人材育成・確保について 資料5−1、5−2
事務局)この分野は、高知県にとって重要な産業。課題は、今後この分野を担う人材をしっかり確保していくことと、質の高いサービスの提供を安定的に確保すること。
 資料5−1では、「現状」、「課題」、「取り組み」の3つのステージでまとめている。
 また、介護・福祉分野の人材育成確保について専門的に議論するために、「高知県介護・福祉分野雇用検討委員会」を1月18日に設置した。その概要は、資料5−2のとおり。





副本部長(商工労働部長))平成23年度は、こういった形で雇用対策を進めていきたい。


本部長(知事))短時間だったが、事務的に積み上げてきたことの最終確認ができた。
 昨年は龍馬ブームの追い風を受け、「土佐・龍馬であい博」が盛況に終わり、一定経済効果をもたらすことができた。本県経済にとって温かい風も吹いていたといえる。今年こそが勝負。それぞれの分野で必死の努力が必要。逆に、それがうまくいけば高知県の県政浮揚に本当に力強い足場を気づくことができるのではないか。まさに正念場だ。それぞれの部・持ち場で全力で取り組んでいこう。
 最初にも言ったが、雇用については3つの柱で取り組んでいく。「あったか高知・雇用創出プラン」という緊急的な対策、就職支援のさまざまな取組、そして本当の意味で雇用を長期的につくり出していく「産業振興計画」・「日本一の健康長寿県構想」の推進である。引き続きがんばっていこう。



副本部長(商工労働部長))それでは、平成22年度第1回雇用対策本部会議を終了します。

資料1[PDFファイル/2.72MB]
資料2[PDFファイル/251KB]
資料3[PDFファイル/119KB]
資料4[PDFファイル/1.31MB]
資料5[PDFファイル/1.24MB]

この記事に関するお問い合わせ

高知県 商工労働部 雇用労働政策課

所在地: 〒780-8570 高知県高知市丸ノ内1丁目2番20号
電話: 労政担当 088-823-9763
能力開発担当 088-823-9765
働き方改革担当 088-823-9764
就業支援担当 088-823-9766
ファックス: 088-823-9277
メール: 151301@ken.pref.kochi.lg.jp

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