事例紹介(井ノ口)

公開日 2009年03月19日

更新日 2014年03月16日

安芸市を潤す用水の大動脈「栃ノ木堰用水路」の整備  − かんがい排水事業 安芸市「井ノ口」地区 −




井ノ口(いのくち)地区 事業概要

 【事業名/市町村】かんがい排水事業/安芸市
 【受益面積】365ha
 【事業工期】平成3年度から平成11年度
 【総事業費】787,000千円
 【事業内容】用排水路:4,847m

  


「井ノ口」地区の水路整備で、安芸市の農業は発展し続けます


 栃ノ木堰用水路は井ノ口地区の幹線用水路ですが、大正時代に開削されたもので老朽化が著しく漏水が多いため慢性的な用水不足を引き起こしていました。また、水路の随所にあった取水用固定堰のため豪雨時には越水による冠水被害を招いていました。
 このため、水路を三面張りに改修し、固定堰を可動堰とする本事業が計画されました。
 改良後は、安定的な用水が確保されるとともに冠水被害の心配もなくなったことで、農家が安心して施設園芸や露地園芸に取り組める状況が整っています。また、これまで草刈りや泥浚え等に要していた多大な維持管理労力が軽減されています。


 


事業効果

  • 整備後は用水が安定供給され冠水被害の心配もなくなって施設野菜、露地野菜の作付けが増加しています。 施設ナスは減少したものの、新たに施設ミョウガ、施設花卉の栽培が行われ、施設園芸全体では85haから86haに増加しています。また、葉たばこの減少は著しいものの露地オクラは10haから18haに増加しています。
     
     
  • 生産物の品質が向上し、農業産出額が増加しています。  
     
    施設ナス、施設ピーマンの反収が増え、販売単価が向上したこともあり、農業産出額が増加しています。
     販売規模別農家数では、農産物の販売金額500万円以上の農家が地区の56%を占めています。また1000万円以上の農家は28%で、収益性の高い施設園芸が地域に定着しています。

  • データ:2005年 農林業センサス
    井ノ口地区(安芸市井口村、土居村)

      


 

  • 栃ノ木堰用水路は地域に親しまれて流れ続けます。
     本用水路は、農業用水としてのみでなく、地域用水や防火用水の役割も果たしています。
     整備にあたっては、地域住民との協議によって、水路の一部を生態系に配慮した構造としたり、景観に配慮した工法を採用しており、地域住民の親しみを醸成しながら流れ続けています。  
       
          

この記事に関するお問い合わせ

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