事例紹介(奥池・昭和池)

公開日 2017年01月27日

安心して農業に取り組める農村環境の整備 − 県営ため池等整備事業 香南市「奥池・昭和池」地区 −


 

 


奥池・昭和池(おくいけ・しょうわいけ)地区 事業概要 


奥池昭和池位置図

【受益面積】45ha
【事業工期】平成8年度から平成10年度
(奥池:平成8年度から平成9年度 昭和池:平成10年度)
【総事業費】253百万円(奥池:153百万円 昭和池:100百万円)
【堤体諸元】 奥池:堤高9m 堤長60m 堤体積9,200m3 貯水量25,000m3
昭和池:堤高5m 堤長22m 堤体積800m3 貯水量13,000m3

 


老朽化したため池の整備により、安心して農業に取り組める環境が整っています。 


 奥池・昭和池は高知県中東部の香南市野市町佐古地区にある農業用ため池ですが、築造から約60年が経過して老朽化が進み、堤体からの漏水が著しく堤頂部が陥没するなど、堤防決壊が危惧される状態となっていました。
 本事業を導入して、2つの池を抜本的に改修したことで、決壊した場合に被害が想定されていた下流区域(農地55ha、人家101戸等)における住民生活の安全性が向上しました。
 安心して農業に取り組めるようになった農地では、用水不足も解消されたことで、収益性の高いニラ等の作付けが増加して農業経営が向上しています。

  

破堤時想定被害額
被害対象 被害想定額
農地 61,430千円
作物 139,070千円
農業用施設 314,440千円
公共施設 66,450千円
家屋・その他 491,600千円
合計 1,072,990千円

 

 


事業効果

 


  • ため池改修後の農地では、収益性の高い営農が広がっています。 
     ため池の改修に伴い、漏水が解消され、取水施設が整備されて適正な水管理が可能となったことで、用水不足の心配も少なくなりました。
     
    ・改修後は収益性の高いニラの作付けが大幅に増加しています。
     
    ニラの作付け状況
    作物名 平成9年 平成18年
    ニラ 6.4ha 13.4ha

    県下で耕作放棄地が増加しているなか、地区の放棄地は減少しています。
     
    耕作放棄地の状況
      平成12年 平成17年
    耕作放棄地 8.1ha 7.0ha

      

   

 

 

南海地震対策(ハザードマップの作成)

 高知県では、近い将来、必ず起こる南海地震に備え、自助・共助の取り組みを進めています。
 農業基盤課では、農業用ため池の『ため池氾濫危険地図(ハザードマップ)』を作成し、ため池が決壊した場合の影響範囲や到達速度などの情報を住民に提供して、避難経路の確認など、自主防災活動に役立ててもらう取り組みを進めています。
 本地区でも、平成17年度にハザードマップを作成し「西佐古自主防災組織」などで話し合いが行われています。

 

 

 

      

 

この記事に関するお問い合わせ

高知県 農業振興部 農業基盤課

所在地: 〒780-0850 高知県高知市丸ノ内1丁目7番52号(西庁舎3階)
電話: 総務担当 088-821-4561
管理担当 088-821-4556
防災担当 088-821-4566
調査計画担当 088-821-4562
整備事業担当 088-821-4564
農地調整担当 088-821-4515
ファックス: 088-821-4519
メール: 161101@ken.pref.kochi.lg.jp
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