路面電車軌道緑化の取り組み

公開日 2018年06月12日

更新日 2018年06月12日

 高知県では、土佐電気鉄道株式会社と協力し、路面電車の軌道に芝生を張り、都市内景観への配慮や地球温暖化の抑制に向けた取り組みを進めています。

 県道桂浜はりまや線(はりまや橋交差点~国道56号土佐道路交差点)の取り組みを紹介します。

 

これまでの取り組み

 

  • 平成12年
     
    仮設軌道を設け、高知の気候条件に合う土壌・植物の実験を開始。
     実験の結果、エルトロ芝が維持管理面から高知の気候に合うことを確認。
  • 平成14年10月
     
    高知国体開催に合わせ、営業路線で全国初の電車軌道緑化を実施(桟橋通1丁目電停南側 延長30m)。
  • 平成14年11月~12月
     アンケートにより9割以上の方々から好評を得た。
  • 平成15年8月
     
    高知よさこい祭50周年を記念し、国道32号の電車通りで、よさこい鳴子踊りが行われることから、国土交通省土佐国道事務所が高知情前~大橋通電停間の軌道を緑化。
  • 平成17年9月
     
    桟橋通1丁目電停北側 延長30mの軌道を緑化。

これ以降、財政難により事業が中断していました。

 

 

平成22年度に高知工業前で事業を再開

 

 平成22年度、国の経済対策により、景観保全の必要性の高い地域における都市部の緑化が支援対象とされ、桟橋通2丁目で事業を再開しました。

 平成19年に完成した電線類の地中化による電柱の無いすっきりとした道路空間に、今回の軌道緑化による芝生の緑が加わり、サンフランシスコ講和条約を記念して植え始められたクスノキ並木と相まって、緑豊かな都市景観が創出されました。

  • 施工区間  桟橋通1丁目電停~国道56号交差点 延長270m
  • 緑化面積  1,210m2
  • 事業費    71百万円

写真左:桟橋通2丁目電停横断歩道橋よりはりまや橋方面を撮影
写真中:桟橋通2丁目電停横断歩道橋より高知港方面を撮影
写真右:桟橋通2丁目電停より撮影(平成23年8月1日撮影)

 

 

はりまや橋交差点の南側を平成23年度に施工しました

 

  • 施工区間  はりまや橋電停~潮江橋 延長210m
  • 緑化面積  1,000m2
  • 事業費    61百万円
  • 完成予定  平成23年12月

 

軌道緑化の目的と整備効果

 

軌道緑化の目的

・緑豊かな都市景観の創造

・人にも環境にも優しいまちづくり

・クリーンな公共交通である路面電車のイメージアップと利用促進

 

 

軌道緑化の整備効果

 

1.ヒートアイランド現象の緩和

  軌道緑化部と車道部、軌道内石敷とでは、最も差の大きい時間帯で約13℃の温度差となり、軌道を緑化することによりヒートアイランド現象の緩和が期待できます。

2.軌道車輪の金属騒音の低減

 軌道が敷石から芝生に変わることで、多孔質となり金属騒音の低減が図られます。

3.自動車の軌道内侵入の抑制

 車両通行部分を舗装ブロックで明確にし、その他の箇所への自動車侵入を抑制します。

4.路面電車の利用促進

  停留所待ちの人の目を楽しませ、太陽の照り返しを防止します。

 

地図

 

 

この記事に関するお問い合わせ

高知県 土木部 高知土木事務所

所在地: 〒781-0814 高知県高知市稲荷町11番26号
電話: 088-882-8141
ファックス: 088-884-6154
メール: 170106@ken.pref.kochi.lg.jp
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