第5回狩猟フェスタを開催しました!(狩猟の魅力発信事業)

公開日 2025年11月26日

第5回狩猟フェスタを開催しました!!

 高知県中山間地域対策課鳥獣対策室では、第5回狩猟フェスタを令和7年10月26日に高知ぢばさんセンターで開催いたしました。

 当日は約2,700人の来場があり、家族連れなど多くの方で賑わいました。

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狩猟フェスタを開催する目的と背景

 高知県の令和6年度の野生鳥獣による農林水産業の被害額は約1億8700万円となっており、前年度から約5千万円増加するなど、依然として高い水準となっています。

 こうした被害は生産者の耕作意欲を損なう精神的な被害にもつながります。また、山林でのシカによる食害は林業への被害のみならず、土砂崩れの発生リスクを高め、人命に関わる問題となります。

 このような野生鳥獣による被害を減少させるには、野生鳥獣を捕獲する狩猟者の存在が非常に重要です。しかし、高齢化に伴い狩猟者数も年々減少傾向にあります。

 こうした背景から、高知県では、狩猟者の確保と狩猟の社会的役割や魅力を県民の皆様に伝えることを目的とした狩猟フェスタを毎年開催しています。

1.イノシシによる水稲の踏み倒し 領家     シカ被害写真_1

※ 左(イノシシによる水稲の踏み倒し) 右(シカによる樹皮への食害)

狩猟フェスタの場内イベントと出展者の皆様の紹介

 狩猟フェスタでは、狩猟で使用する道具や野生鳥獣の革などを利用した雑貨、ジビエ料理などを販売する団体や事業者の皆様に出展していただいています。

 今年は高知商業高等学校ジビエ商品開発・販売促進部や龍馬情報ビジネス&フード専門学校調理経営学科など、35の団体や事業者の皆様に出展していただきました。

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※左(高知商業高等学校ジビエ商品開発・販売促進部 県内で狩猟されたシカの肉を使ったコロッケなどを販売していただきました。)

 右(革工房TAIL様 県内で狩猟された動物の皮を加工した製品を販売していただきました。)

 

 また、会場内ではハンティング模擬体験やなりきりハンター撮影会、クラフトワークショップなどの体験型イベントを開催し、多くの親子連れの皆様に狩猟を身近に感じていただき、楽しんでいただきました。

 さらに、シカによる食害で傷ついた三嶺の森や森林環境税に関するパネル展示を行い、多くの方に野生鳥獣による被害の現状や狩猟の重要性を知っていただきました。

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開催したステージイベントについて紹介

 狩猟フェスタでは、来場者に楽しみながら狩猟やジビエ料理などについて知っていただきたいという思いから、県内外の狩猟者などを講師としてお呼びし、講演や実演をしていただくステージイベントを実施しています。

 今回は岐阜県で狩猟を行いながら、里山保全やジビエツアーの企画運営など、「半猟半Xな暮らし」を実践しておられる安田大介さんのスペシャルトークをはじめ、県内外で活躍している女性ハンターによるハンター女子会トーク、県内の人気シェフをお招きし家庭で作れるジビエ料理の実演を行いました。

 また、高知商業高等学校ジビエ商品開発・販売促進部によるジビエと狩猟の〇×クイズや狩猟の名人による猟具の実演も行い、熱心に耳を傾ける来場者の姿が目立ちました。

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※左(合同会社猪鹿庁 安田大介様 半猟半Xな暮らしについて講演していただきました。)

 右(高知商業高等学校ジビエ商品開発・販売促進部 狩猟やジビエについて参加型の〇×クイズで講演していただきました。)

講演をしていただいた県内のベテランハンターを紹介

 高知県には多くのベテランハンターが活躍しています。狩猟フェスタでは、銃猟やくくりわな、箱わなで活躍している長年の狩猟歴を持つ狩猟者の皆様に講師として模擬実演を行っていただいております。

 箱わなの実演は、土佐東地区猟友会の会長の森田英二さんに講師として担当していただきました。森田さんは約50年以上の狩猟歴を持ち、年間300頭以上イノシシを捕獲している熟練の狩猟者です。

 講演の中で、森田さんは狩猟の難しさと技術の継承について触れていました。「最近はわな猟師が増えていますが、素人が簡単に捕獲できるものではなく、技術と知識が必要になります。新人猟師は最初、捕獲や止め刺しなど技術を要する作業がうまくいかず、多くの場合、熟練の猟師に教わりながらすることになります。ただ、熟練の狩猟者の技術をまねるだけではうまくいきません。熟練の技術を参考にしつつ、獲物に向き合い、自分自身で技術を研究して確実な方法を見つけることが非常に重要です。その過程が、必然的に捕獲数の増加にもつながります。」と来場者に伝えていました。

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 高知県では、年々狩猟者数が減少傾向にあり、熟練狩猟者の捕獲や解体などの技術が新人の猟師に継承されにくい問題を抱えています。今後も高知県の農林水産業の被害を抑えるためには、技術を持った狩猟者の担い手確保が重要です。そのため、高知県では狩猟フェスタをはじめとした狩猟者の確保と担い手の育成の取り組みを継続して実施していきます。

 

※使用した写真に写っている方にはすべて許可をいただいています。許可なく写真を使用することを禁止します。

この記事に関するお問い合わせ

高知県 総合企画部 中山間地域対策課

所在地: 〒780-8570 高知県高知市丸ノ内1丁目2番20号(本庁舎3階)
電話: 088-823-9622(総務・生活環境担当)
088-823-9739(計画推進担当)
088-823-9600(集落活動担当)
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