（１） 概要
　　高知県感染症発生動向調査の令和５年第52週(12月25日～31日）報告（速報値）で、定点医療機関当たりの報告数が36.25と、インフルエンザの警報値の30.00を超えました。県内で警報値を超えたのは、2019/2020年シーズン（令和２年第４週に警報発令）以来となり、前回の警報発令より４週間早く、また、過去10年間では最も早く、これから更に患者数が増加するおそれがあるため「咳エチケット」などの基本的な感染対策をより一層徹底する必要があります。
　　なお、直近（令和５年第51週（12月18日～12月24日）の全国の値は、23.13と警報値を超えていません。　
＊シーズンとは
　9月から翌年の8月までを１シーズンとしています。
＊定点医療機関当たり報告数とは
　　インフルエンザの患者数を把握するために、県内44医療機関を定点医療機関として選定し、毎週患者数の報告をいただき、患者総数を定点医療機関数(44)で割った１医療機関当たりの報告数です。　

２ 全国・高知県内の発生動向（インフルエンザ）
（１）全国
  定点医療機関当たりの報告数は、令和４年第51週（12月19日～25日）に流行期入り、令和５年第６週(２月６日～12日）に定点あたり12.94のピークとなり、その後減少に転じましたが、インフルエンザ流行の目安となる1.00を下回ることなく、令和５年第40週（10月２日～８日）に定点あたり10.01と再度注意報値を越え、令和５年第49週（12月４日～10日）には、定点あたり33.73と警報値を越えましたが、その後減少し、最新のデータでは、令和５年第51週(12月11日～12月17日)が23.13と減少傾向にありますが、高い水準で推移しています。


（２）高知県内
 　定点医療機関あたりの報告数は、令和5年第１週（１月２日～８日）に流行期入り、令和５年第４週（１月23日～29日）に10.04と注意報を発令、令和５年第５週（１月30日～２月５日）に定点あたり11.78のピークとなり、以降、令和５年第28週（７月10日～16日）までの間、インフルエンザの流行の目安とされている1.00以上でした。令和５年第33週（８月14日～20日）より再度増加に転じ、第36週（９月4日～10日）に1.00を超え流行期入り、第41週（10月９日～15日）に注意報値を越えました。
　なお、令和５年第52週における県内定点医療機関からのインフルエンザウイルスの検出状況はA型が99.4％、B型が0.6％となっており、A型の割合が高くなっています。


　
３ 予防対策と注意事項
　【かからないために】
　 ①外出した後などには、こまめに手洗いをしましょう。
 　②外出時は、なるべく人ごみを避けましょう。
　 ③体の抵抗力を高めるために、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を心がけましょう。
　【人にうつさないようにするために】　
 　①インフルエンザは、インフルエンザにかかった人の咳、くしゃみ等の飛沫により感染するため、咳やくしゃみが出るときはマスクをするなどの「咳エチケット」を守りましょう。
　 ②インフルエンザが疑われる場合には、人ごみへの外出を控え、無理をして学校や職場にいかないようにしましょう。
　【医療機関を受診する時の注意点】
　 ①事前に電話をして、受診時間や受診に際しての注意事項を確認しましょう。
 　②受診する際には、必ずマスクを着用しましょう。
　
４ その他
　 厚生労働省ホームページ
  　 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/index.html
 　国立感染症研究所感染症情報センターホームページ
  　 https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/a/flu.html
　 インフルエンザ/新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況
　　https://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/130120/2023051100091.html