公開日 2024年01月11日
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行事名
ノロウイルスによる感染性胃腸炎の集団発生事例について -
日時
2024年1月11日 -
場所
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知事の出席
無 -
副知事の出席
無 -
取材ポイント
今シーズン*最初のノロウイルスによる感染性胃腸炎の集団発生事例が確認されました。 冬季に流行する感染性胃腸炎は、ウイルスを原因とするものが多く、毎年12月から翌年1月 を発生のピークとして急激に患者数が増加する傾向があります。 特にノロウイルスは感染力が強いため乳幼児施設や社会福祉施設など集団生活の場で注意が必要です。 これからの時期、ウイルスを原因とする感染性胃腸炎が流行するおそれがありますので、 県民のみなさまに注意喚起します。 *令和5年9月から令和6年8月を1シーズンとしています。
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内容
(1)集団発生事例の概要 令和5年12月21日、幡多福祉保健所管内の高齢者施設から嘔吐、下痢及び発熱を主症状とする胃腸炎症状を呈している者が複数名いるとの連絡があり、幡多福祉保健所が疫学調査を実施しました。 調査の結果、職員に有症者はおらず入所者39名のうち15名が12月3日から18日にかけて嘔吐、下痢などの感染性胃腸炎の症状を呈し、そのうち13名が医療機関でノロウイルスによる感染性胃腸炎と診断されました。入院した者や重症者はおらず、当該施設での感染は終息しています。 (2)予防対策と注意事項 ① 食事の前やトイレの後には必ず手を洗いましょう。また、帰宅した時は十分な手洗い・うがいをしましょう。 ② 下痢や嘔吐等の症状がある場合は、食品を直接取り扱う作業をしないようにしましょう。 ③ 患者のふん便や吐物には大量のウイルスが排出されるので、直接手で触らないようにしましょう。また、コップや食器の共用はしないようにしましょう。 ④ 子どもやお年寄りなど抵抗力の弱い方は、加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱して食べましよう。 ⑤ 床等に飛び散った患者の吐物やふん便を処理するときには、使い捨てのガウン(エプロン)、マスクと手袋を着用し、汚物中のウイルスが飛び散らないように、吐物、ふん便をペーパータオル等で静かに拭き取ります。拭き取った後は、次亜塩素酸ナトリウム※(塩素 濃度約200ppm)で浸すように床を拭き取り、その後水拭きをします。 (3)ノロウイルスとは 手指や食品などを介して経口で感染し、ヒトの腸の中で増殖して嘔吐・下痢・腹痛・発熱などの症状を引きおこします。 ほとんどの方は軽症で回復しますが、子どもやお年寄りなどでは、重症化したり、吐ぶつを誤って気道に詰まらせて死亡することがあります。 発症後は手洗い及び吐物やふん便などの処理が重要になります。 (4)全国・高知県内の発生動向(感染性胃腸炎) ① 高知県内 定点医療機関あたりの報告数は、第52週(12月25日~31日)で2.77、最新の第1週(1月1日〜7日)で0.69と、注意報値(12.0)は超えておらず大きな流行は見られていません。 第1週において報告数の多い順は、須崎福祉保健所管内1.50、高知市保健所管内0.89、幡多福祉保健所管内0.60、安芸福祉保健所、中央東福祉保健所管内0.50となっています。(中央西福祉保健所では発生なし) ② 全国 定点医療機関あたりの報告数は、第51週(12月18日~24日)で6.52、第52週(12月25日~31日)で5.46となっています。 ※定点医療機関とは 感染性胃腸炎は、感染症法に基づく五類感染症の小児科定点疾患で患者数を把握するため、全国で約3000の小児科を有する医療機関、県内では26医療機関を選定し、每週患者数の報告をいただいています。 ※県内の感染性胃腸炎に対する基準値 注意報値:12.0、警報値20.0