ワクチン接種に対する吉川清志医師のコメント(県感染症対策協議会会長)

公開日 2022年07月08日

更新日 2022年07月08日

高知県感染症対策協議会会長 吉川清志医師のコメント

 

コロナ対策は基本的な感染対策とワクチン接種

●4回目接種について

 高齢者や基礎疾患がある方は、新型コロナウイルスに感染した場合、他の方と比較して重症化する可能性が高いことは、オミクロン株になっても変わっていないため、ワクチン接種は有効です。

 オミクロン株に対するワクチンの感染予防効果は従来株よりも低下はしていますが、接種することにより重症化を防ぐ効果がありますので、是非接種してください。
 

●1~3回目の接種について

 今の新型コロナウイルス感染症はインフルエンザと同様の状況であると考えています。

 子ども達とその保護者の年代の方が多く感染しています。子どもや若い方は感染しても軽症と言われていますが、呼吸が苦しい、体がだるい、集中できない、味覚・嗅覚障害などの後遺症が発生したり、心筋炎や子どもの場合には川崎病(※)に似た合併症も稀に発生します。これはインフルエンザで稀に脳症が発生するのと同じです。(※)川崎病・・・発熱、リンパ節の腫れ、手足の指先の皮膚がむけるといった症状を伴う、子どもに特有の病気

 家庭内で感染が起こることにより、長期間、職場や学校に行けないケースもあり、生活の制限を受けることもあります。

 オミクロン株は従来株と比べると弱毒化しているとは言われていますが、今後、感染者数が急増して、一定の割合で発生する重症者が増加することで十分な医療が提供できなくなる状況は避けなければなりません。

 実際に、コロナウイルスに感染した方からは想像以上にしんどかったので、今後は感染したくないのでワクチンを接種するという声もお聞きします。また、ワクチン接種が進んでいる50代以上の年代においては、感染者数が抑えられている状況となっています。

 インフルエンザのような治療薬がない現状においては、この状況を防ぐ方法は、ワクチン接種と基本的な感染対策です。

 昨年の第5波の収束は、ワクチンの効果であると思います。ワクチンの副反応は一定ありますが、ほとんどが一時的なものであり、新たな重大な副反応は報告されていません。

 ワクチンの副反応と効果を比較すると、総合的にワクチンの効果が大きいと考えています。ご自身の感染及び重症化予防と周りの方へ感染させるリスクを減らすためにも是非ワクチン接種をご検討ください。

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