10−4 有期雇用者の退職について

公開日 2015年02月09日

【相談内容】 (香川県労働委員会)


 1年間の契約で現在の会社に勤めていますが、他に良い条件の会社がみつかったので早期に退職をしたいと思っています。何か気を付けないといけないことはありますか。

 

【お答え】


 契約期間の定めがある場合、使用者と労働者は互いに契約期間を誠実に守る義務があります。

 使用者は、やむを得ない事由がある場合でなければ、労働者を解雇できません。

 一方、労働者も、契約期間満了まで就労することが労働契約の内容になっていることから、契約期間中労務を提供しなければなりません。

 ただし、病欠で働けなくなった場合ややむを得ない理由があるときは、直ちに労働契約を解除することができます(民法628条)。

 この場合において、使用者が労働者側の過失によって具体的な損害を受けたときは、労働者は使用者に対して損害賠償の責任を負うことになります(民法628条但し書き)。

 もし、契約期間の途中でどうしても退職しなければならない場合は、使用者とよく話し合って、一方的に退職するのではなく、できるだけ円満に退職するよう努めましょう。

 また、労働基準法第137条では、1年を超える期間の定めのある労働契約を結んだ場合には、民法628条の規定にかかわらず、その労働契約の初日から1年を経過した日以後は、使用者に申し出ることにより、やむを得ない理由がなくても退職できます。

 

 

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この記事に関するお問い合わせ

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