事前調査の方法について

公開日 2023年08月02日

改正大気汚染防止法(令和2年6月5日公布)において、解体等工事における石綿の事前調査方法が定められました。

大気汚染防止法
第18条の15(解体等工事に係る調査及び説明等)
 建築物等を解体し、改造し、又は補修する作業を伴う建設工事(以下「解体等工事」という。)の元請業者(発注者(解体等工事の注文者で、他の者から請け負つた解体等工事の注文者以外のものをいう。以下同じ。)から直接解体等工事を請け負つた者をいう。以下同じ。)は、当該解体等工事が特定工事に該当するか否かについて、設計図書その他の書面による調査、特定建築材料の有無の目視による調査その他の環境省令で定める方法による調査を行うとともに、環境省令で定めるところにより、当該解体等工事の発注者に対し、次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面を交付して説明しなければならない。

事前調査の方法

事前調査とは、工事前に建築物等に使用されている建材の石綿含有の有無を調査することです。
石綿含有無しと判断する場合は、その根拠となる資料を収集し証明することが必要となり、その証明ができない場合は分析調査を実施するか、石綿含有みなしとして対応することとなります。
事前調査報告フロー

事前調査方法

1.設計図書その他の書面による調査(必須)

2.特定建築材料の有無の目視による調査(必須)

3.その他の環境省令で定める方法による調査

書面説明

当該解体等工事の発注者への書面説明

都道府県等への報告

事前調査結果の都道府県等への報告(システム・紙)

1.設計図書その他の書面による調査(必須

 ① 図面などの書面や関係者(発注者など)から聞き取りを行い、情報をできる限り入手する。

  (発注者が事前に調査を実施している場合※1はその調査結果も提供してもらうようにする。)

 ② 収集した情報から石綿使用の有無に関する情報を読み取る※2

 ③ 現地での目視による調査を効率的・効果的に実施できるよう準備を行う。

※1 事前調査の実施義務は元請業者です。
   発注者等が過去に実施した結果についても、改正大防法及びこれに基づく命令に定める方法により事前調査
  (建築物に係る書面による調査及び現地での目視による調査にあっては、一定の知見を有する者が行ったものに限る。)
   を行っている場合は、その結果を活用することが可能です。ただし、解体等工事を進めていかないと確認できない箇所
  (層間ふさぎや内装仕上材の裏側など)もあるため、過去の資料だけで判断することは危険な場合があります。

※2 目視調査をせずに書面調査の判定で、調査を確定終了してはいけません。
  (2006年(平成18年)9月の石綿等の製造等禁止以降に着工した建築物等を除く。)
   参考ホームページ 石綿(アスベスト)含有建材データベース

一定の知見を有する者
建築物(令和5年10月1日以降に着工する解体等工事において必須

 ア 建築物石綿含有建材調査者講習を修了した者
   (一戸建て等石綿含有建材調査者は、一戸建て住宅等に限る)
 イ 義務付け適用前に一般社団法人日本アスベスト調査診断協会に登録された者
  (令和2年環境省告示第76号)

工作物(令和8年1月1日以降に着工する解体等工事において必須

 特定工作物(環境大臣が定める工作物のうち1~5、7~11)
    →工作物石綿含有建材調査者

 特定工作物(環境大臣が定める工作物のうち6、12~17)
 特定工作物以外(塗料その他の石綿等が使用されているおそれがある材料の除去作業を伴う場合)

    →工作物石綿含有建材調査者
    →特定建築物石綿含有建材調査者
    →一般建築物石綿含有建材調査者
    →令和5年9月までに(一社)日本アスベスト調査診断協会に登録された者
  (令和5年環境省令第10号)
   ※ 一部の工作物のみ適用

2.特定建築材料の有無の目視による調査(必須

 ① 内装のほか下地等の内側等の外観からでは直接確認できない部分を含め、建材の使用箇所(各部屋・各部位等)に漏れがないようにする。

 ② 建材等の種類や石綿含有の有無等を判断する、又は石綿含有とみなす。同一と考えられる建材の範囲を判断する。

 

石綿含有みなしの実際例
 建築物等に対する調査を行った結果、石綿含有の有無が不明である場合において分析を行うが、分析を行わずに石綿含有「みなし」とすることができる。分析を行うかどうかについては、事業者や発注者等が選択する。 その際、具体的には、同一と考えられる建材ごとに、主に次のような要素を踏まえて、環境負荷や石綿対策に要する費用などが比較考量され選択されている。
・再資源化の要否(安易に石綿ありとするのではなく、石綿なしを証明して再資源化すべきものか)
・石綿ばく露・飛散防止対策や廃棄物処理に要する費用(石綿ではないと証明できた場合のコスト減少 保温材・断熱材等>成形板等 など)
・石綿の含有の可能性(可能性が低いほど分析により含有の有無を判定した方がトータルでコストが下がる場合が多い一方で、可能性が高いほどみなしが効率的となる可能性がある。)
なお、国土交通省の「建築物石綿含有建材調査マニュアル」の参考資料に、建材の種類ごとに石綿が多用された年代がまとめられています。

 ③ 必要に応じて試料採取を行い、分析調査を実施する。

3.その他の環境省令で定める方法による調査

 ① 試料採取・分析調査
  試料採取時に石綿の飛散・ばく露防止のため、湿潤化や保護具の着用等が必要となります。可能な限り石綿作業主任者等の選任や、専門の
  検査機関へ委託することをおすすめします。

 ② 石綿含有分析の十分な経験及び必要な能力を有する者による調査

 (石綿含有分析の十分な経験及び必要な能力を有する者として)厚生労働大臣が定める者(令和2年厚生労働省告示第277号)
    第一条 石綿則の規定に基づき厚生労働大臣が定める者は、次の各号のいずれかに該当する者とする。
    一 分析調査講習を受講し、次条第四号及び第五号の修了考査に合格した者
    二 前号に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認められる者
   ※同等以上の知識及び技能を有すると認められる者
     (石綿予防規則等の一部を改正する省令等の施行について(令和2年8月4日)基発0804第8号)
 (2)分析調査者告示
    ア 第1条第2号に規定する「同等以上の知識及び技能を有すると認められる者」は、次の①から⑤までに掲げる者であること。
     ① 公益社団法人日本作業環境測定協会が実施する「石綿分析技術評価事業」により認定されるAランク若しくはBランクの
      認定分析技術者又は定性分析に係る合格者
     ② 一般社団法人日本環境測定分析協会が実施する「アスベスト偏光顕微鏡実技研修(建材定性分析エキスパートコース)」の修了者
     ③ 一般社団法人日本環境測定分析協会に登録されている「建材中のアスベスト定性分析技能試験(技術者対象)合格者」
     ④ 一般社団法人日本環境測定分析協会に登録されている「アスベスト分析法委員会認定JEMCAインストラクター」
     ⑤ 一般社団法人日本繊維状物質研究協会が実施する「石綿の分析精度確保に係るクロスチェック事業」により認定される
      「建築物及び工作物等の建材中の石綿含有の有無及び程度を判定する分析技術」の合格者

当該解体等工事の発注者への書面説明

 事前調査を行った調査者等は、書面調査、現地での目視調査時のメモ等をもとに、事前調査の記録を作成し(みなしや分析を行った場合には
 その結果を含む)、元請業者は、調査者等の作成した記録をもとにして発注者への報告内容をとりまとめ、書面で報告する。
(事前調査説明書面の様式例はこちら(建築物等の解体等に係る石綿ばく露防止及び石綿飛散漏えい防止対策徹底マニュアル)を参照してください)

事前調査結果の都道府県等への報告(システム・紙)

事前調査結果の報告対象工事

 ア 建築物を解体する作業を伴う建設工事であって、当該作業の対象となる床面積の合計が80㎡以上
 イ 建築物を改造し、又は補修する作業を伴う建設作業であって、当該作業の請負代金の合計額が100万円以上
 ウ 工作物を解体し、改造し、又は補修する作業を伴う建設工事であって、当該作業の請負代金の合計額が100万円以上であるもの
   (改正大気汚染防止法施行規則第16条の11第1項)

※上記の報告対象外の解体等工事であっても、元請業者に対し発注者への書面説明や事前調査結果の保管が義務づけられています。

事前調査報告の方法
石綿事前調査結果報告システム

インターネットが利用できない環境にあるなどやむを得ない場合のみ、様式第3の4を使用してください。
紙での報告の場合は別途、労働基準監督署への提出が必要です。

様式第3の4【Word】【PDF

事前調査の結果、吹付け石綿・石綿含有断熱材、保温材、耐火被覆材を使用していることが判明した場合、当該工事は「届出対象特定工事」に
該当するため、大気汚染防止法に基づく特定粉じん排出等作業実施届を特定粉じん排出等作業の開始の日の14日前までに都道府県等へ、労働安全
衛生法に基づく計画届又は石綿予防規則に基づく作業の届出を労働基準監督署へ届け出る必要があります。

事前調査及び各種届出に係る相談・問い合わせ先 

(解体等工事を実施する市町村を管轄する福祉保健所等にお問い合わせください)

  安芸福祉保健所

(室戸市・安芸市・東洋町・奈半利町・田野町・安田町・北川村・馬路村・芸西村)  

    TEL:0887-34-3173     

  中央東福祉保健所

(香美市・香南市・南国市・本山町・大豊町・土佐町・大川村)   

    TEL:0887-52-0004

  中央西福祉保健所

(土佐市・いの町・仁淀川町・佐川町・越知町・日高村)

    TEL:0889-22-1286

  須崎福祉保健所

(須崎市・津野町・中土佐町・四万十町・檮原町)

    TEL:0889-42-2004

  幡多福祉保健所

(四万十市・土佐清水市・宿毛市・黒潮町・大月町・三原村)

    TEL:0880-34-0085

  高知市役所 環境保全課  

(高知市内)

    TEL:088-823-9471

 

この記事に関するお問い合わせ

高知県 林業振興・環境部 環境対策課

所在地: 環境対策課 :〒780-8570 高知県高知市丸ノ内1丁目7番52号(西庁舎5階)
電話: 計画推進・一般廃棄物 担当 088-821-4590
新処分場 担当 088-821-4595
産業廃棄物 担当 088-821-4523
環境・再生利用 担当 088-821-4524
ファックス: 088-821-4520(環境対策課)
メール: 030801@ken.pref.kochi.lg.jp

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