公開日 2020年05月26日
令和2年3月3日 令和2年2月県議会での知事行政報告
新型コロナウイルス感染症対策につきましてご報告を申し上げます。
同感染症に関しましては、国内では、ここ1、2週間が感染が急速に拡大するかどうかの瀬戸際と言われており、また、一部の地域には小規模な患者の集団、いわゆるクラスターが見られるとの報告も出ております。
本県におきましても、先月29日、県内初の感染が確認されました。さらに、一昨日、昨日と続いて感染事例が確認されております。現在、患者の方々は県内の感染症指定医療機関に入院し、治療を受けておられるところです。
なお、1例目の患者が勤務するクリニックにおかれましては、医療機関名を公表することに関して、早々にご承諾をいただきました。また、3例目の患者が勤務する病院におかれましても、同様のご承諾をいただきました。このことにより、両医療機関を受診していた患者の方や職員の方などが自身の体調管理や行動に気を配ることができるようになるとともに、県民の皆さまの憶測や混乱を最小限にとどめることができたのではないかと考えております。両医療機関のご英断に対しまして、この場をお借りして厚くお礼を申し上げます。
県におきましては現在、高知市と連携し、感染経路の特定や濃厚接触者の把握などの調査を早急に進めているところです。特に、濃厚接触者に該当する方については、ご本人に説明をした上で健康観察を実施するとともに、発熱などの症状が出ていなくても、ご本人の意向を確認しながらウイルス検査を行ってまいります。
このように、県内で感染者が確認されたことにより、本県における感染症対策は、新たな局面に入ったものと認識をしております。このため、私を本部長とする「高知県新型コロナウイルス感染症対策本部」を中心として、感染の拡大防止に向けた対策を全力で進めてまいる所存であります。
具体的には、クラスター化による集団的な感染の拡大を防止することが極めて重要でありますことから、県内での患者のさらなる増加に備えて、国の「クラスター対策班」とも連携し、必要な医療体制や県民の皆さまからの相談に応じる態勢などを一層強化してまいります。あわせて、県が主催するイベントなどについて、小規模なものも含め、2週間程度の間は中止、延期又は規模縮小するなどの対応を行います。
さらに、県民の皆さまに対して、迅速かつ丁寧な情報提供や冷静な行動の呼び掛けなどを引き続き行うとともに、県民生活や県内経済への影響を最小限に抑える努力も継続してまいりたいと考えております。
一方、県内の公立学校、私立学校におきましては、子どもたちの健康、安全を守るため、国の要請を踏まえて、今月2日ないし6日から臨時休業を開始することとなりました。あわせて、県立の特別支援学校では、自宅で過ごすことが難しい児童生徒について、個別に学校で受け入れることとし、各市町村においても、放課後児童クラブなどの受け入れ態勢が整うまでの間、学校での受け入れを検討いただいているところです。
県としましては、引き続き県民の皆さまの安全、安心を第一に考え、より一層の緊張感を持って、関係機関と緊密に連携をしながら、必要な対策を迅速かつ的確に講じてまいります。
以上をもちまして、新型コロナウイルス感染症対策についての私からのご報告を終わらせていただきます。