知事公邸の紹介
知事公邸の建物の概要
知事公邸の建物の概要
建物竣工日 | 昭和38年3月31日 |
主屋 RC造銅板葺き | 201.87m2 |
車寄せ 鉄骨造銅板葺き | 29.45m2 |
土庇 鉄骨造銅板葺き | 20.62m2 |
車庫 RC造銅板葺き | 23.76m2 |
計 275.70m2 |
設計者
村野 藤吾氏(1891年~1984年)
略歴
明治24年(1891年)に佐賀県唐津に生まれる。大正7年(1918年)に早稲田大学理工学部建築科を卒業し、大阪で設計事務所を開設する。
日本芸術院会員、日本建築家協会会長、イギリス王立建築学会名誉会員、アメリカ建築家協会名誉会員。
日本芸術院賞、日本建築学会賞、文化勲章その他多くの賞を受賞。
主な作品は、広島世界平和記念聖堂、大阪新歌舞伎座、京都都ホテル佳水園、早稲田大学文学部校舎、日本生命日比谷ビル、宝塚カトリック協会、兵庫近代美術館など。
構成
建築様式は、数奇屋建築となっており、伝統的な茶室の建築手法を、現在の技術や材料を用いて和風建築を実現しています。
建物の配置は、敷地の東部分が公邸、西部分を私邸が占めています。公邸と私邸とは、土間の渡り廊下でつながっており、両棟とも南面には、竹縁と土庇が廻り、外部空間と内部空間の融合を図っています。
建物は、桂離宮の古書院に見られるように雁行(建物を少しづつずらし、ジグザグに配置すること。雁の飛ぶ様に似るため)配置を取り、各部屋の通風、採光に配慮しています。
また、屋根の意匠にも力を注いでおり、軒の出を深くするため、公邸では鉄骨の垂木を採用しています。また、壁は、鉄筋コンクリート造で、外回りの柱も鉄骨を木でくるんでしまう手法をとっています。
外回りには、茶室などに見られる土庇を設け、濡れ縁と土間のタタキで演出する軒深い空間を造り、外観に陰影を表現しています。さらに軒先のシャープさを出すために公邸の軒樋をやめ、砂利敷きの雨だれ落ちを巡らしています。
- 南側の庭から公邸を
- 公邸南側の庭(西から東へ)
- 公邸南側の庭(東から西へ)の植栽
- 公邸の庭の植栽
- 公邸の応接室
- 公邸の北側の庭