公開日 2026年05月07日
更新日 2026年05月14日
1 「足摺海底館」について①
2 高知県推計人口について
3 消防広域化について①
4 消防広域化について②
5 消防広域化について③
6 消防広域化について④
7 消防広域化について⑤
8 消防広域化について⑥
9 4/20~23の政策提言等について
10 クールビズに係る仕事中の服装について
11 山林火災について
12 人口減少対策について①
13 人口減少対策について②
14 人口減少対策について③
15 足摺海底館」について②
16 消防広域化について⑦
17 消防広域化について⑧
18 新県民体育館について
(司会)
ただ今から知事記者会見を始めます。まず幹事社質問をお願いします。
「足摺海底館」について①
(村上・高知新聞記者)
土佐清水市の足摺海底館のことについて知事にお伺いいたします。足摺海底館は、連絡橋の老朽化に伴って5月からの休館を決めました。NHKの大河ドラマ「ジョン万」の制作が決まった後だけに、再開を望む声も多いですが、まだ再開の見通しが立ってないです。連絡橋だけではなくて展望塔の補修も含めると巨額の費用も想定されます。今回の休止についての知事の受け止めと、また県として今後どのように対応していくかということをお伺いしたいと思います。
(知事)
お話がありました足摺海底館は、昨年度もおおよそ3万3,000人の入館者がありました。地域で見ますと、SATOUMIなんかは9万人程度ということですが、ジョン万の資料館などは1万4,000人台というような入館者のようですので、地域の観光資源としても重要な役割を果たしているという認識をしています。
一方で、開館から50年以上が経過をしまして、特に連絡橋の老朽化によって、安全性が懸念されているということはご指摘のあったとおりです。この度、大河ドラマの放送の決定に伴いまして、観光客の皆さんのご来場が増加が見込まれるということがありますので、安全を第一に考えるということとしますと、あまりたくさんの方が連絡橋の上に乗られると、安全性に問題があるという判断でありますので、安全第一ということで一時休館をするという判断は、これ自身は私としてもやむを得ないものというふうに考えています。
県としての対応ということでありますが、この施設は、展望塔本体も含めまして、公社が設置をし、運営をしています。県もこの公社には半分以上出資をした筆頭出資者の立場でありますので、この公社において、海底館の本館を含めた安全性、あるいは修繕費がどの程度掛かるかということを精査をされているという段階でありますので、県としましては、その結果も踏まえまして、同じく有力な出資者で、地元の自治体でもあります土佐清水市など関係者とよく連携、協議をしながら対応を検討していくということにしていきたいというふうに思っています。 ちなみに、公社としての定時取締役会でありますとか、株主総会というのが、恐らく6月ぐらいには開かれるというのが通常の段取りだと思いますので、その時点までで一定、今の概算見積もり作業とか、ある程度、目途を立てていただいて株主総会、あるいは取締役会等で、そこを議論するという段取りになるのではないかというふうに想定しております。
高知県推計人口について
(竹久・高知さんさんテレビ記者)
幹事社からもう1問質問させていただきます。
今月の20日に県が4月1日時点の推計人口を発表されました。それによりますと、4月1日時点で、推計人口64万人を割り込んだということで、前年の同期比で1万人近く減少しています。当日、知事が出されたコメントでは、社会減については、前年よりも改善をしてるということでしたけれど、長いスパンで見ると、やはり社会減が大きいと。大きな要素を占めているということです。社人研の将来推計によれば、2030年には、島根県に高知県は人口は抜かれて、鳥取県に次ぐ県ということになってしまうわけですけれども、今回の発表された推計人口を、県としてどのように受け止められて、また県のこれまでの施策をどう評価して、検証なさっていくのかお聞かせいただけますか。
(知事)
お話がありましたように、今回の4月時点での人口推計では、県人口が64万人の大台を割り込むという、想定されていたことではありますけれども、厳しい結果が示されました。ただ、高齢化が全国に先駆けて進みます本県の年齢別の人口構成を見ますと、いわば死亡者数が出生数を大きく上回るというこういった傾向自身は、当面、なかなか動かし難いということでありますから、こうした趨勢そのものは受け入れざるを得ない傾向であるというふうに考えています。
ただ、前年同月と比較した場合、減少数、そして、自然減、社会減の数ですね、これらの数字は若干ではありますが、前年よりも改善をするということになっております。出生数も過去最少を更新をいたしましたけども、前年からの減少幅は縮小傾向にあるということでありまして、厳しい中にありましても、トレンドとしては、一部に明るい兆しも見え始めてきたというふうに評価をしております。この兆しをより確かなものにしたい、しなければいけないというふうに考えています。
その上で、この人口減少克服のマスタープランとしましては、令和6年度に「元気な未来創造戦略」を策定しました。特に若者の所得向上、あるいは、出会い・結婚への支援、こういった施策を全庁で推進をして参っておりまして、2年が経過をしてまいったわけであります。コロナ禍からの景気回復期というところで、これは、いわゆる地方部にとってはハンディがあるという中でもありますし、人口減少問題は1年、2年で成果が出るという性格のものではないと思いますので、大きな方向性は、やはり若者の所得向上、あるいは、出会い、結婚支援といった対策を講じていくということだと考えますので、こうした方向に基づいて、若者の人口減少に歯止めをかけるという当初の目標の達成に向けて、粘り強く取り組んでいくということだと思っています。
今年度も特にそうした若者を中心とした所得の向上という観点から、高い付加価値をあ上げる産業構造への転換、あるいは賃上げ、さらには働き方改革の観点からの、男性育休の取得促進、こういったものに対しての企業等に対する事業所へのかつてない規模、あるいは自由度の高い補助金を創設するといった取り組みをしておりますので、こうした取り組みを通じまして、実効性が上がるように、特にそのためには、今までよりも1歩も2歩も踏み込んで官民の連携を強めていくことが大事だと思っていますので、いわゆるオール高知、新しいオール高知の体制で取り組みを進めていくということだと思っています。
(司会)
各社からの質疑に移ります。質問のある方は挙手の上、社名とお名前の発言をいただいてから、質問をお願いします。
消防広域化について①
(古谷・読売新聞記者)
先週、消防の広域化に関して、消防庁長官の方に政策提言をされたというふうにお聞きしましたけれども、その提言の内容と、あと、この時期提言をする狙い、あるいは長官からのお答えについて、お聞かせいただければと思います。
(知事)
先週、政策提言活動を行った中で、お話がありましたように、総務省消防庁の長官を訪れまして、特に今、本県として取り組んでおります消防広域化に対する国におきます制度の整備であったり、支援でありましたり、こういったものを訴えをしてまいりました。これは、この時期から、連休前の時期から、いわゆる骨太の方針、これは、この件に限りませんけれども、本県の政策提言が、いわゆる骨太の方針の中へ反映をされるようにということを念頭に置いて、この時期から政府への提言活動を始めておりますので、その一環として、今回、今、本県として力を入れております消防広域化の取り組みについて、提言をさせていただいたということであります。
内容的には、1点目は、消防広域化の中で、特に県内の消防本部を一元化するといったような、本県のような取り組みを行う場合に、県の主導権ですね、リーダーシップを制度的に保障するような法制上の仕組み、法律上の規定を入れるような改正を考えていただけないかと。例えば、法定協議会のテーブルにつくということについて、必要な場合には県が市町村に対して、勧告であったり、場合によっては指示であったり、といったことができるというような法的な根拠を設けると。これは一例でありますが、そういった形で、県がより積極的に関与ができる裏付けを、法制的に設けることを考えていただけないかという提言をいたしました。
二つ目は、財政面の支援でありまして、これは特に消防の指令システムの再整備を行っていくというような取り組みにつきまして、現状では、いわゆる緊防債と言われる臨時の5年単位で更新されてる、これは一つとしては非常に有利な制度でありますが、この5年単位で更新をされるというような制度になっておりますので、この指令システムの整備、大体、対応年数は10年ということでありますから、5年、10年のスパンで考えないといけないときに、一応建前として、ずっと延長されてきてますけど、5年ごとに途切れ途切れになるということでは、使い勝手が悪いと言いますか、極論すれば、実際使おうとしたときに、今の制度が使えるかどうか分からないというようなことになっていますので、手厚い支援措置では、今ある緊防債並ではあるが、恒久的な支援措置、そういったものを設けるといったようなことを検討していただけないかということを申し上げました。
もう1点は、さらにテクニカルなことになりますけども、今、構想しておりますように、県下1本で消防本部をつくるということになりました場合、消防職員の階級制ですね、これはかなり大きな規模になる。今の人口規模を前提としたランク付けであると、かなり職員が1200人と大きな本部になるわりに、一番上位の階級が、相対的に類似の消防本部と比べて低いというような問題が生じますので、ここを是正すると言いますか、調整をするような制度改正をお願いしたいと、最後はテクニカルですが、そういうような提言をさせていただきました。
お答えに関しましては、この人口減少下の中で本県のような取り組みを、いわば先行的に進めているということについては、他の小規模な県でも、いわば先行事例、先進事例として注目を集めていることは消防庁としても認識をし、この取り組みが進んでいくことを期待をしているというようなコメントがございました。そうした中で、提言の中身については、それを踏まえて、今後、具体的に検討させていただいて、必要な措置については講じていくというような方向で、取り組んでいただくというようなご回答をいただいたことであります。
消防広域化について②
(古谷・読売新聞記者)
1番目の部分についてですけども、これは知事の要望としては、何かこういう法律で、そういうふうなことができるようなことを要請したということでよろしいですか。
(知事)
制度としてそういった、何というんですか、県の関与、リーダーシップの裏付けとなるような規定があることが望ましいのではないかということを申し上げたということであります。ただ、タイミングとして、今から検討をいただいて、変えるとしたら消防組織法を変えるということだと思いますが、それが、本県の今の取り組みに間に合うかどうかというのは、別としてですね、別にその規定がなければ働きかけ自身ができないということではありませんから、それはそれで県として、いろいろな働きかけはしていくつもりでありますけども、それがいわば、県が全く任意の判断でやっているということではなくて、法律上の根拠があるというような取り組み。
だとすれば、法制上は一定程度、市町村の法律上の一種の義務として、それに応えていく責任があるんだというような枠組みに、舞台を構えていただくということが、現実に広域化を進めていく上では、重要なのではないかという考え方によるものであります。
消防広域化について③
(古谷・読売新聞記者)
それは、具体的に、例えば、当然、法定協に参加しないという市町村が出てきた場合は、県の方がリーダーシップで参加しろということを言えるという、そういうことでしょうか。
(知事)
勧告ができるというのが一番の典型例だと思います。そこが、基本例だと思います。さらに強い話としては指示的なものもあると思いますが、指示となると、では、それに違反したときにどうなるかというような話にもなりますので、勧告であれば、一般的には、勧告は尊重をしなければならないというような位置づけのものになるんだろうと思いますので、そういった法律上の根拠があって、働きかけをしてるんだということにするということが、テーブルにつく段階でありますので、それが望ましいのではないかということを申し上げたと。
消防広域化について④
(古谷・読売新聞記者)
その背景として、例えば、当然、市町村の中に、法定協に参加しないというような議決をしてくる市町村が出てくるのではないかという危機感をお持ちなんですか。
(知事)
昨年の秋にスケジュールの見直しの判断をしましたときにも、やはり法定協への参加となると議会の議決が、各市町村で必要になる。そうした場合、昨年の秋時点では、この年度内のタイミングでは、この、いわば熟度の中では議会に提案をしても、なかなか議決は得られないのではないかというような危惧をされて、その分、もう少し時間をかけて実務的な協議をしましょうということにした経緯がありますので、そういった意味では、まず中身の理解を得て、市町村の首長さんが議会に提案をしていただくことに持っていくというのが、現実には、今努力をしているところでありますが、ことほど協議会、法定協となると主に議会の議決が必要だということがありますから、そういったことを考えたときに、いわば後押しをするという意味で、中身への賛否は別として、協議の場に着くということについて、県が法律での勧告権があるというくらいの枠組みがあってもいいのではないかという点を申し上げたということであります。
消防広域化について⑤
(古谷・読売新聞記者)
最後に、ずっと知事は強く、広域化の必要性というのをおっしゃっていますけれども、改めて、今後の見通し、意気込みを、少し聞かせていただければと思います。
(知事)
連休明けには1回目の実務協議会を開催しまして、各市町村長さんとの協議をスタートを、実質的な協議をスタートをさせます。先だって年初に、各市町村長さん、あるいは消防本部も含めてでありますが、関係者の意向調査をしております。タイミング的に段階的な統合という選択肢も視野に入れて含めた中で、それでも一斉に統合した方がいいのかどうか、あるいは時期は早い方がいいのか、ゆっくり時間がほしいのかといったような中身について、アンケート調査のような意向調査をして、ヒヤリングもしてまいりましたので、そういったものを含めて具体的な進め方について、県の方から提案をしていくという部分と、あとは、もろもろ人員配置の問題、給与の問題、それから財政負担の問題、個別に解決していかないといけない課題ありますから、これらについての論点整理をお示しをして、議論を始めるということを連休明けに考えてまして、今後は、昨年までと違って、各テーマ別の部会だけでなくて六つのエリア別、地域別の部会も設けて、よりきめ細かく意見を吸い上げる中で、県としてこういう方向でまとめてはどうでしょうかという提案をしていきたいと思っております。
(古谷・読売新聞記者)
それは、任意の協議会という ことですか。
(知事)
そうです。そういうことです。
消防広域化について⑥
(古谷・読売新聞記者)
あと最後に、知事の決意のやっぱり必要だというのを、少しお言葉としていただければと思います。広域化の必要性について。
(知事)
これは、特に高知県南海トラフ地震も控える中で、人口減少が全国に先駆けて進んでいく。そうした中で、いわゆる現場力をしっかり確保していく、今ある40ある消防署所の体制を確保していく、そのためにも15ある消防本部、その管理部門は一つにまとめて、そこから出てくる余力を現場に回していくという制度改正といいますか、組織の改正はどうしても必要ではないかと思っておりますので、そうした観点から引き続き議論をリードさせていただきたいと思っています。
4/20~23の政策提言等について
(井手上・高知放送記者)
今の質問に少し関連しますが、東京での政策提言活動について伺います。今月20日から23日にかけて、先ほどの消防庁の大沢長官のほかに林総務大臣、金子国交大臣、また、本県選出の尾﨑官房副長官に政策提言などをされていますけれど、先ほどのお話以外に、特に印象的だったやり取りなどがあれば教えてください。
(知事)
今回の提言は、いろいろな分野にわたりますけれども、大きく2本柱として申し上げますと、一つは人口減少対策、もう一つは国土強靭化、この2点を柱にして、これのために必要と考える具体的な提言などをさせていただいたということであります。総じて、今、お話にあったような閣僚の方々、あるいは幹部の方々には真摯にお聞きをいただいたということだと思います。
特に人口減少問題の対策に関して申しますと、こうした中で、そのためには地方財政の面において、一つは、今、東京都を中心として大都市部に偏っている地方税財源、この偏在是正をすることが必要だという論点、あるいは、地方財政、今、割合、いわゆる自然増収が出てまいっておりまして、過去の借金を返すということもしておりますけれども、過去の借金減らしだけではなくて、今後の未来に向けた、いわば、地域未来投資というのは、国の方も責任ある積極財政ということで危機管理投資とか、あるいは、成長に向けた投資をやっていくということですから、地方もそうした地方の判断で、国に呼応して地方が必要と考える地域の未来を拓くための投資をしていく。このための財源手当、これを考えていただきたいといったような中身もご説明申し上げて、もちろん各論的な検討は、今後必要だと思いますけれども、考え方については、なるほどというようなご判断をいただいたというところが手ごたえを感じたところであります。
もう一つは、国土強靭化でありまして、これも今年度から、新しい国土強靭化の実施中期計画という法律に基づく計画が始まります。前の5年間が15兆円規模の事業費でありましたのを、今回、20兆円強にプラス物価動向を適切に反映ということでありましたが、初年度となりました令和8年度の財政上の具体的な予算措置を考えますと、物価高騰などを考えますと、まだまだ上積みが必要というふうな水準、ないしは能登半島地震などを踏まえた整備の加速化をするには、もっと事業費の上積みが必要ではないかという視点を申し上げまして、この点については、ご理解をいただいて具体的にどういう数字になっていくかは、今からの問題でありますけども、問題意識として十分受け止めていただき、特に国土交通大臣には、そういう方向で取り組みが必要だし、ぜひ地方からも声を上げてもらいたいといったようなお声もいただいたところであります。
クールビズに係る仕事中の服装について
(稲本・共同通信記者)
2点ご質問で、まず1点目からお聞かせいただければと思います。クールビズに関わる仕事中の服装についてお尋ねします。東京都庁が4月から、ハーフパンツやTシャツでの勤務を可能としました。時代にあった働きやすさを、民間含めて見直しが進んでいる中での取り組みだと思いますが、同じ官公庁として、これに対する知事の受け止め、お考えをお聞かせください。
(知事)
お話がありましたように、東京クールビズ、暑い時期の効率的な仕事をする環境を整えていくということだと思いますが、そうした趣旨で業務内容、あるいはTPOに応じてハーフパンツなどの服装も認めるというような方針を東京都で出されたというふうに承知をしています。
本県におきましても、いわば、それと同じような趣旨でありますが、既に令和7年、昨年の1月から、働きやすい職場環境づくり、公務能率の向上ということを目的としまして、通年で夏に限らず、いわゆる軽装、軽い装いでありますが、軽装の勤務ができるという取り扱い方針を示して、既に実践に移しております。そうした中で、一定の目安は示しておりますが、考え方としては、県職員としての品位を損なわないようにTPOに合わせた着こなしに配慮するといった形で、業務内容を踏まえて各所属で判断をするようにという方針を示しております。
そうした中で、具体的な目安として、本県の場合はTシャツなどは条件付きですね、いわば。県が関係するイベントの㏚活動のためのTシャツを着るとか、上にジャケットを着るとかいうようなときは、Tシャツでもいいんじゃないかとか。ハーフパンツは、ちょっと一般的な目安としては不可という分類にしておりますけれども、それも絶対駄目ということではなくて、業務内容を踏まえて各所属で判断することにおりますし、そうした軽装が一般的にはオーケーとしましても、例えば、式典とか儀式の類は、やはり社会通念上、ネクタイも付けるんだということが一般的と思われるような場面においては、やっぱりネクタイは着用しようというようなことは申し上げておりますので、少し細部においては違いますけれども、大きな考え方は東京都で今回出されたものと同じような考え方は、本県の場合は既に導入をさせていただいているというふうに思っております。
山林火災について
(稲本・共同通信記者)
質問変えまして2点目です。山林火災についてお尋ねします。岩手県大槌町では、山火事発生から6日目となりますが、以前、拡大が続いておりまして、高齢や障害がある方など災害弱者といわれる方も多くの世帯が避難を余儀なくされています。昨年には、大船渡市や愛媛県の今治市でも大規模なものがあり、火災、山火事の教訓が生かされる前に災害が繰り返されました。どこの地域で起こるか分からない不確かさや災害規模を考えると、自治体単位ではなく広域連携が欠かせないと考えておりますが、高知県として、事前に備える態勢は重要な課題ではないかと推察しております。国に対して県の方から要望など知事の認識があればお願いいたします。
(知事)
最初に、今回、被災された皆さま方に心からお見舞いを申し上げたいというふうに存じます。この大規模の山林火災は、昨年までにも、最近、特に乾燥期に多く発生しております。今回の岩手県の大槌町の事例でも、災害派遣要請を受けました自衛隊のヘリのほか、12の都道県から派遣をされた緊急消防援助隊が活動されると、こういう広域的な支援の枠組みですね。現にワークしているということだと思っています。現時点で本県への派遣要請、今のところありませんけれども、要請があれば速やかに対応したいというふうに考えますし、一般論として言いますと、消防は市町村の事務とされておりますが、お話がありましたように大規模な災害ということになると、これはお互いさまでありますので広域的な応援を、特に緊急消防援助隊になりますと、国の消防庁の調整の下で対応していくと。これは非常に大事なことだと思います。
本県でも、今年土佐市、須崎市で林野火災が発生しておりまして、県の消防防災ヘリによる空中消火も行いましたが、仮に、さらに延焼して大規模になっていくということになれば、自衛隊、そして緊急消防援助隊による広域応援が必要だということは視野に入れて対応しておったわけでありまして、必要な場合には、こういった対応ができるように、常日ごろから備えをするということはもちろんでありますし、国への要望ということに関して申しますと、昨年度、全国知事会を通じまして、例えば、車両やヘリコプター、資機材の整備といった、こうしたいざというときには、広域応援にも当たります緊急消防援助隊の装備や体制の充実強化を図っていくということを、国に対して要望をさせていただいているところであります。引き続き本県の場合、南海トラフ地震、そして林野火災のリスクもございますので、全国知事会などを通じまして、こういった趣旨からの、観点からの国への提言、要望を行ってまいりたいと思っております。
人口減少対策について①
(竹久・高知さんさんテレビ記者)
人口減少に関して、ちょっともう一つお伺いしますけれども、総務省の統計局が住民基本台帳を元にした人口移動報告を定期的に出しているんですけれども、それによると四国4県で見ると、高知県は、直近のデータだと転出超過が1,500人ぐらいで、愛媛県に次いで多い数字なんですけれども、香川県とか徳島県は、そこまで大きな数字ではないんですが、この高知県はどういった事情で、この転出超過がこれだけ多くなっているというふうに県としては分析されていらっしゃるのでしょうか。
(知事)
これは、いろいろな人口、社会増減というのを、いろいろな要因の総合した結果でありますので、いろいろの要素があるということだと思いますが、今、お話があった四国の各県とか、あるいは、人口規模が同じような山陰の両県とかいったところと比べた中で、一般的に申し上げますと、やはり、一番大きい要因は、県の産業構造ということではないかなというふうに思います。これは、歴史的に大都市部から、いわゆる太平洋ベルト地帯といわれた地域から、物理的に遠いところにあるということがありまして、大規模な製造業の立地が高知県の場合されてきていないというのが、一番、あえて一つ要因として上げれば大きいのではないかというふうに思います。
お話もありましたので、多少、島根県の例なども調べてみました。私自身も、二十数年前に島根県に勤務をして3年間住んだことがありますので、データなどを見ましたときに、島根県とは、ほとんど人口規模同じでありますし、就業者の数も同じでありますけども、この第二次産業のうちの製造業に従事をしている就業人口の割合が、高知県は8.4%、2万9,000人に対しまして、島根県は、約5万人、14.3%ということでありますし、個別の企業でいいましても、例えば、島根県は、出雲の村田製作所、ここは従業員が5,500人もおられるそうです。その他、島根富士通とか三菱農機とか、もう1,000人近いような規模の従業員の大企業が、かなり立地をしているというようなことがあります。
こうした大きな就業人口を抱えていけるといいますか、雇用吸収力のある大手の製造業が立地をしているというところが、例えば、徳島なんかでも大塚製薬があったり、日亜化学といったところがあったりという、本当に、全国規模で誰もが知っているような会社があって、そこは、やはり数千人というような規模で雇用の場を持っているというところがあるのとないのと、そこが、やはり基礎体力で大きな差があるんじゃないかと。もちろん、その他にも行政サービスの問題とか、教育の問題あるとは思いますけれども、一番基礎にあるのは、そういう産業構造の問題が、今はどちらかといいますと、ITとかデジタルとかいうところの流れがあり、本県もそうした流れの中で、雇用を県内で生み出すということについて企業誘致も含めて、最大の努力はしておりますけれども、基盤となっているところの製造業というところでの、今までの蓄積といいますか、いうところにおいて差があるというのは、やはり、否めない部分ではないかというふうに思っております。
人口減少対策について②
(竹久・高知さんさんテレビ記者)
基礎体力になかなかハンディがあるというのは、そのとおりだと思うんですけれども、なかなか人口減少って一朝一夕には、知事もさっきおっしゃったようにいかなくて、基礎自治体なり、広域自治体でできることっていうのは、すごく限定的だと思うんですけれども、県も当初予算、前年度よりも拡充して、今回、取り組まれているようにお伺いしていますが、先ほどおっしゃった国への要望、地方要望もされたということですが、国の施策っていうのが、今十分なのかどうか、人口減少対策とか、あるいは地方への波及効果も含めて、この辺り知事としてはどのようにお考えでしょうか。
(知事)
これは先週行った提言の中でも明記をさせていただいております。県なり市町村、自治体がもちろんやらなきゃいけないこともたくさんある。これもやってきてはいるけれども、やはり国の力がいりますというふうに思っています。
これも3点だと思っていまして、1点目はやはり経済構造を変えていくというところ、これも高付加価値を生み出すような産業を、これは全国どこでもということでありますけれども、特に地方でそういったものを、立地を進めていくということが大きなポイントだと思います。
そして、私自身は一番大きな問題は2点目の国土政策の問題として、国が政策判断として特に若者を東京圏、大都市圏から地方に分散をさせていくということについて、英断を下すべきだというふうに思っております。具体的には、例えば、大学の定員などについて、若者の比率よりはるかに多い比率が東京圏に集中しておりますけども、これを地方圏に意図的に分散をしていくということについて、これいろいろ政治判断もありますけれども、そこに乗り出していくとか、大学に限らず企業とか政府機関についても移転をしていくということを、国において決断が必要ではないかということは申し上げています。
3点目は、働き方改革などによって地方部が大都市と比べて、いわばゆとりのある生活のもとでクリエイティブな仕事をできるというのが、私が優位性を持っていると思っておりますので、大都市に足りないのはゆとり、地方に足りないのは活力だと思っておりますから、そこを先ほどの国土政策という観点も含めて、地方でより仕事と家庭が両立しやすい環境をつくっていくということについて、国が制度的に、あるいは予算面で支援をしていただくという社会とか経済の枠組みを変えていくということを、いわば国策としてやっていただくということが、大いに必要ではないかというふうに思っております。
人口減少対策について③
(竹久・高知さんさんテレビ記者)
私から最後にしますが、大学定員の見直しっていうのを具体的にもう少しちょっと教えていただければと思うのと、あと政府機能見直し、中央省庁の地方移転って話が出れば立ち消えになったりとかで思うように、地方創生という言葉もできて、もう久しいんですけれども思うように進んでいないですが、その辺り何がネックになって、これが東京から地方へどんどんどんどん進出ができないのかっていうふうにお考えですか。
(知事)
前段の大学に関して、今回の提言で特に申し上げましたのは、最近経産省が新しいレポートを出していまして、今後AI化が進んでいくと、特に都会の大都市部の事務職の仕事がAIによって代替されていって、いわば労働者、人が余るという状況になるのじゃないかと、これは関連的にですけど。
一方で、地方は、例えば、介護の仕事とか看護師さんとか、やっぱりマントゥーマンでやらないといけないエッセンシャルワーカーといったところは、AIでは代替できないので、必要な人は別に決して減らないと。そうした中でいうと、大都市部から地方部に、人の就業の構造を変えていくという流れの中で、都市部の事務職をやっていた方々をリスキリングをして、地方で介護とか看護の仕事をしていただくというような人の流れをつくっていく必要があるんじゃないかというようなお話が、経産省のレポートの中で出ておりまして、例えば、そういうことを施行しますと、今大学の定員なども、まさしく大都市部で事務職をやるという前提で、そうした定員が多く大都市部に設定をされているということだと思います。
ただ、全体も少子化でどんどん若い人口減っていきますから、そうしたときに、じゃあどこの地域から大学の定員を減らしていくかというと、大都市部のそういう事務職に就職する人たちを養成する定員は減らして、むしろ、地方でエッセンシャルワーカーなんかに従事をする定員を増やしていくと。こういった国土政策を国として、ぜひ考えてもらいたいということを提言をさせていただきました。
それから、政府機関の移転についてはこれなかなか難しいところで、特に以前もいろいろな各機関で一機関の移転というようなことを一律に呼び掛けてたようなことがありましたけれども、これは今の中央省庁の、特に政策決定をやる部分については、これは東京にある意味集中してやった方が効率がいいと、国家公務員の、特に中央の本省庁に勤めている方々が基本そういう発想でおられるということが、私は大きいのではないかというふうに思っております。
「足摺海底館」について②
(村上・高知新聞記者)
先ほど、足摺海底館のお話で2点ほど、ちょっと追加でお伺いしたいんですけども、先ほど地元と協議していきたいというお話でしたけども、知事として海底館を残したいかどうかということと、それから残すとしたら課題は何かということを教えてください。
(知事)
この点につきましては、海底館も観光開発公社という観光事業として行っているということでありますから、いろいろな条件が整って採算面等々も含めて、残せるというのが一番理想的な状況ではあろうとは思いますが、現実にはもう築50年たって、恐らく天望塔本体の耐久性というんですか、そういったところまで、もし手当てが必要だとすると相当金額的にも大きな投資も必要になってくるのではないか。それが今の観光事業というところで、民間企業も含めた出資を受けた株式会社の中で存続をしていく、続けていくということがうまく合意が得られるような絵が描けるのかというところが現実問題として大きな問題だと思います。やはり、片方で財政の問題というところと、どう折り合いがつけられるかということだと思いますし、ただ、今いろいろな形で、そういう意味ではできるだけ費用をかけずに、例えば連絡橋の部分についての比較的費用がかからない形での応急手当を中心としたような対応、そうなりますと、なかなか耐用年数が延ばせる期間というのが限定的になるんだと思いますが、そういったご提案などもいただいているというふうにも聞いておりますので、そういう意味で費用対効果、いろいろな選択肢というものを検討し、そうした中で関係者が一致をして、これでいこうという方向が見出されるという方向を、県としても思考していかないといけないということではないかと思っています。
消防広域化について⑦
(中田・高知民報記者)
消防ですけれども、その提言内容は県の権限強化で市町村を従わせるというか、消極的な市町村をびしびしいくということのあれやと思いますけれども、それやっぱり市町村消防の原則であったり、地方自治とかいうことに逆行するようにも思えますが、それは僕のまた感想って言われるかもしれませんけど、それは違うのかなということと、それから、やっぱり議決が必要なわけでして、その議決が必要で、議決が得られないから入れないというものを、何を勧告するんかなというのを、ちょっとその意図がよく分からないんですが。お願いします。
(知事)
これは、統合に最終的に賛成するかどうかという段階ということではなくって、これを話し合うための法定の協議会、これに参加をするかどうかというレベルで勧告をしたり、場合によっては指示をしたりという制度というのを設けるということは、ただ今お話あった市町村消防の原則と矛盾しない範囲で両立するのではないかという考え方で提言をさせていただきました。
最終的な判断は当然、勧告はあくまで勧告、指示というとどうなるかはありますが、いずれにしても協議会のメンバーになるということを視野にした勧告であり、指示でありますんで、最終的に、その統合に参加するかどうかというところについては、各市町村の議会の議決を得て最終的な判断を、各市町村がされるという意味において、市町村消防の原則に反するものではない。その範囲内で県の関与として法制上、両立し得る範囲として提案をさせていただいたということであります。
消防広域化について⑧
(中田・高知民報記者)
けど、その法定協議会への参加の議決を得なければならないはずですけども、だから、入れないと、いうたら市長が入りたくても入れないというような状況っていうのはあるんじゃないですか。その勧告を受けたとしても。
(知事)
入れないというのがどういう理由でかによると思いますけども、協議のテーブルにつくことが物理的にできないというのは、私はあまり想像ができないところでありますが。
(中田・高知民報記者)
法定協に入るには議決が必要なんですよね。
(知事)
はい。
(中田・高知民報記者)
だから議決が得られなければ、入りたくても入れないという状況はあると思うんですけども。
(知事)
そうですね。それは議会の議決がなければ、法定協には参加できないということになりますから、それは知事なりが勧告をしたということはあっても、それを判断をしたということは、それはそれで尊重せざるを得ないっていうのは変ですが、尊重されるべきということにはなろうかと思います。
新県民体育館について
(中田・高知民報記者)
すみません。最後です。別件ですけど、体育館ですが、今度30日にありますけれども、そこでやってパブコメの案を確認してパブコメが始まりますけど、最終回がパブコメの途中で終わりますみたいなことが提示されておりますけど、5月30日やったかな、とか言うて、パブコメは6月までみたいな感じで、そのパブコメを終えないうちに、はや店をたたむみたいなことが、それはどうなんで、前も何かそういうことで批判されていましたけど、質問を受け付けてる途中でやったがやみたいな話があったんですけど、それぐらい待つみたいなことはせんと、あまりにもパブコメは形だけみたいなことにならんかなと思いますが、いかがですか。
(知事)
何の件ですか。体育館の。県民体育館。
(中田・高知民報記者)
体育館のパブコメ中に、もう検討会が閉じるみたいな話になっておりますが。それでいいんでしょうか。
(知事)
そこは、私の理解と違いますけども、検討会は前回4月の17日に再開をさせていただいて、次回は30日に開催という報告を受けておりますので、そのパブコメなり、基本計画についてのパブコメが何ですか、終わる前に検討会閉じるっていうことですか。
(中田・高知民報記者)
そうです。パブコメは、なんか2カ月やるみたいな感じで、これで出てるんですけど、だから6月末みたいな感じになるわけですが、5、6とやるみたいな感じやけど、5月の末で実質終えてみたいなことで予定が出てますが、それは検討会で。それはその共感とあれの県政のモットーとも反するのではないかなというふうに思うて質問しております。
(知事)
いや、私が報告を受けてますのは、パブコメと検討会における検討を並行してすると、パブコメの終わった期間も、パブコメの県民の皆さんの意見も踏まえて、どうするかというところの県の案を改めて、検討会にお諮りするつもりだというふうに、私は聞いておりますけど。
(中田・高知民報記者)
予備ということで、一応最後の端は残しているんですけど、実質、協議は集まらずに、書面だけで必要やったらするみたいな感じなんで、実質、会はもう終わりなんですね、途中で。
(知事)
実質という意味がいろいろかもしれませんけれども、県としてこうしようと、したいという案をお示しをして、いわば、最終ではないにしても、県としての検討をした中での案をお示しをした上で、それについてパブリックコメントをかけて、それについて県としての態度を決めるというのがパブリックコメントの段取りだということだと思いますので、それを検討会の議論と並行する形でやるということについて、特段の問題はないと私は思っております。