高知県体育協会の会長人事の件(記者会見)

公開日 2007年12月06日

更新日 2014年03月16日

高知県体育協会の会長人事の件(記者会見)(平成12年5月17日)

 昨日、県の体育協会の会長の交代があったということを伺いましたが、このことに関して、県として極めて憂慮すべき事態であるという、強い懸念の意を表明をしたいと思いまして、今日会見をさせていただきました。

 その理由でございますが、今年の3月4日に開かれました、理事・評議員会の席で、今回、会長に選ばれました弘瀬さんが、ご自分には人生の中で3人の師があると、尊敬すべき人がいる、という主旨のことをおっしゃって、その中のお一人に、広域暴力団山口組3代目の田岡組長の名を挙げられて、このお二人で写っている写真をですね(写真を見せる)、会場の方々に配られたということでございます。それだけではなく、昨日の理事・評議員会が終わった後の会見の際も、幹事社の方から、この件についてご質問があって、今もそう思っているのか、という主旨の質問に対して、そうだと、自分は尊敬すべき人物を尊敬すると言ったんだ、ということをおっしゃいました。つまり、否定をされませんでした。

 県の体育協会の会長というのは、国体で天皇・皇后両陛下をお迎えする主催団体の長、ホストでございます。天皇・皇后両陛下をお迎えする団体の長に、暴力団とのつきあいを公然と表明をされ、その暴力団の組長を尊敬をしているという人が選ばれることが、はたして相応しいことかどうかということを、私は県民の皆さんに考えていただきたいと思いますし、県としてはその事を極めて懸念をいたしますので、日本体育協会の方にもこの問題をどう考えるかということを会長に直接お伺いしたいと思いまして、この20日過ぎ、東京に重要要望で行きます際に、(日本)体育協会の安西会長にお目にかかるように、日程の調整をしております。

 国体の際の天皇・皇后両陛下をお迎えするということを申し上げましたが、それだけではなくて、体育協会というのは、これからの青少年の育成という重要な使命も担っている団体だと思っています。その事から言いますと、青少年育成という大きな課題を抱えた団体の長が、暴力団山口組の組長さんと付き合い、そして、その方を尊敬をするということが、本当に正しいことか、良いことかどうか、ぜひ私は県民の皆さんに考えていただきたい、問いかけたい、というのが今日の会見の主旨でございます。

 もう一つ、昨日から今日にかけまして、昨日開かれました理事・評議員会の案内がどういう形で配られたか、ということを何人かの幹部の方々にお伺いをいたしましたが、役職についておられる幹部の方、入交会長も含めてでございますが、幹部の方々が、自分のところに来た案内には、人事のことについては、役員改選のことについては、1行も書いてなかった、11年度の事業報告、寄付行為の一部変更ということだけしかなかったということを言っておられます。また、(入交)会長ご自身も、昨日は出られない、18日だったら出られるということを、きちんと事務局にも伝えたが、自分が出られないということを予め前提としたうえで開かれた会である、ということを言われております。このような案内の仕方、会の持ち方そのものが、これも正常な会の運営の在り方かどうかということも、ぜひ私は県の体育協会の多くのメンバーの方々に考えていただきたいというふうに思います。

 国体は高知県にとって大変重要な大会でございますし、県民をあげて取り組んで行かなければいけません。また、体育協会に加盟をする各運動団体の方々もそのことに向けて、本当に全力を挙げて取り組んでくださっていると思います。そうした、真摯な思いで熱心に取り組んでいる方々のためにも、私は、今回の交代劇というのは、大変大きな影を落とすことになるのではないか。そういう影を振り払って、本当に県民を挙げて取り組んでいける国体にしていくということが、私は県として大切な姿勢ではないかと思います。そういう思いで、今日は県の幹部とも打ち合わせをしたうえで、この会見を持たせていただきました。ぜひ、多くの県民の皆さん、また、県の体育協会に加盟をされる団体の方々、スポーツを愛好される方々、皆さん方にこの問題を真剣に考えていただきたいというふうに思います。私からは以上でございます。

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