高知県個人情報保護制度委員会知事挨拶

公開日 2007年12月06日

更新日 2014年03月16日

高知県個人情報保護制度委員会知事挨拶

平成13年8月8日

 委員のみなさまがたには、たいへんご多用のなか、当委員会の委員就任をお引き受けいただきまして、誠にありがとうございます。
 また、本日は大変お忙しいなか、そして、お暑いなかご出席いただいたことに感謝申し上げます。

 振り返ってみますと、私、NHKの記者をしておりましたころから、すでにダイレクトメールのための個人情報を売買するビジネスが出て、一定の社会問題化していたことを思い出します。

 といいましても、当時はまだ、印刷物の名簿を手に入れた者がそれを売買するという程度でございましたけれども、その後10年の間に情報化というものが急速に進んで、電子情報として個人情報が大量に、そしてもの凄いスピードでやりとりをされるようになりましたし、こうした個人情報が行政にはもちろんでございますが、民間の事業者の方々、また、いろんな組織にも多量に伝達をされるという時代になってきました。

 で、このことは生活の面で便利な側面もございます。けれども、一方でやはりプライバシーの保護ということでは、いろんな問題点をはらんでおります。

 一方でプライバシーに対する考え方も、ただただ守るということから、自分の情報は自分でコントロールしていきたいという積極的な権利意識がめばえてきておるのではと、こう思っております。
 このような時代の変化、環境の変化というものをとらえて、本県でも高知県個人情報保護条例というものを3月に制定いたしまして、10月施行の予定にしております。

 で、こうした流れのなかにあって、いかに個人情報というものを県民の生活の向上にまで高めていく、一方でプライバシーの保護をしていく、こういうバランスをきちんと取っていくということが必要でございますので、この条例ではもちろん県が保管をしております個人情報の扱いについて決めておりますが、それだけではなくて事業者のみなさんがたにも広く県民のみなさんの個人情報をお守りいただくという面で一定のルールを設けております。

 今後は今申し上げた生活面での便利さ、その向上ということとプライバシーのことをどう両立をさせてこの制度をよりよいものにしていくのか、大変重要な点であると思います。 また、そのことは行政が一方的に考えるものではなくて、それぞれいろんなお立場で、いろんな職域でご活躍のみなさまがたのご意見、ご提案をお聞きする必要があるのではないかというふうに考えましたことが、この検討委員会を設置をした理由でございます。

 また、みなさまがたにはまもなく、今、申し上げた条例の施行時期が迫ってまいりますので、その意味でたいへんご苦労をかけると思いますけれども、今申し上げたような趣旨でございますので、ぜひ忌憚のないご意見、ご提言をいただけますように心からお願い申し上げまして、冒頭、開会にあたっての私からのございさつとさせていただきます。
 どうかよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

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