平成13年6月県議会定例記者会見(昭和62年の融資などについて)

公開日 2007年12月06日

更新日 2014年03月16日

平成13年6月県議会定例記者会見(昭和62年の融資などについて)

平成13年6月19日

 6月の定例議会を今月25日に召集することにいたしました。提出をいたします議案は、条例その他議案合わせて13件でございます。このうち条例議案では、中高一貫教育校のうち、併設型の中高一貫教育を進めますための県立中学校の設置を定めるための条例など合わせて8件でございます。またその他議案は5件ございまが、このうちパソコン購入の議案が出ております。このパソコン購入によって本庁と出先の事務所全ての課室事務所で職員一人一台のパソコンの態勢が整うことになります。提出をいたします議案については、以上でございます。

(記者)
 今日の高知新聞の一面に出ていた件なんですが、知事としては就任して4カ月目ということで、闘犬センターのなにがしの人が特別の関係を県ともっていたということを知らなかったということと、あと通常考えれば、継続してもともと融資というか正当に行われていて、それを知事が引き継いで知事として決裁したということですか。
(知事)
 それは僕はまったく記憶になかったことで、警察の押収した書類の中にそういうものがあるというご指摘を受けてそのことを知りました。今お話にもございましたけれども、僕も就任してまだ間もない頃でございますし、支出負担行為、つまりもう決まったお金を出すというだけの、というと大変県民には失礼ですけれども、そういう主旨の書類でございましたので、もうそのまま来たものをただサインをしたんだと思います。
 誰か、僕にその内容を説明した人がいたかというのは、調べましたけれども誰ひとり内容を説明に来た人もいませんし、誰がそれを知事室に持ち込んだのかも、元の当時の副知事さんも含めて伺いましたけれども、誰ひとり覚えていないということでございました。
 それまでの63年、元年、2年、3年の同じ支出負担行為は、全部当時の副知事さんが代決をされております。多分知事が変わったからというような主旨で持ち込まれたのではないだろうかというふうに思われます。その後もずっと副知事の代決でございますので、そうではないかと思われますけれども、まったくその間の事情はわかりません。62年の一番最初に、この融資がなされたときの書類は表も全部手書きで、そこに闘犬センターの経営者のお名前などがはっきりと読みとれるような書類でございましたが、私がサインをしておりますものは、もうきちんとした印刷のフォーマット型になっておりましたし、少なくともおもてを見る限りは、とさいぬ保存登録協会という名前であって、闘犬センター云々までがわかるようなものではなかったというふうに思います。私も一回だけちょっと書類を見せてもらいましたけれども、そういう印象をもっております。中までめくらなかったかと言えば、めくりませんでした。めくらなかったと思います。まったく覚えておりませんので。めくりませんでしたというのは、ちょっと間違いですね。めくらなかったと思います。
 それからその方と県との関係ということで言えば、県行政によくフォーラムでもお話をしておりますように、県庁に来て訓示をするとか、あちらに呼び出してというような、そういう関係にあるということは知っておりました。ただ県行政との間にこういう関係があるというふうな、深い癒着というかつながりがあるかどうかまでは知りませんでした。それを知ってたかどうかというのは、このサイン云々とは多分関わりのないことだとは思いますけれども、事実関係としてはそういうことでございます。
(記者)
 確認ですが、そのとき以外の決裁は副知事がされていたのですね。
(知事)
 62年に一番最初の融資がなされて、その後63年、元年、2年、3年と毎年やっております。ここまでは当時の元の副知事さん、4年に私のサインが入って、あと5年以降9年度までは、またその当時の副知事さんが代決をされております。
(記者)
 この融資に関して、どうして誰が書くか、少なくとも私が書くという、いわゆる問題にするかどうかとう点については、やり方がモードのやり方とまったく同じ、特別に要綱を作って、金融機関に一時的にお金を借りて返してという、単年度で融資をしていたということを議会に説明がないということは、3件はモードに似ていると。警察がモードの原型になったのではないかと調べているんですが、知事としてこの融資に関してどういう認識でいらっしゃるんですか。
(知事)
 今の時点ではまったく同じ認識でございます。だからこそ、そういう事件性を自分自身認識をいたしましたので、警察の家宅捜索で書類が押収をされる前に自分でコピーをとっておきました。この62年の融資というのは議会への説明の問題、要綱そのものがモードアパンセの要綱とも見比べましたけれども、ほとんど同じでございます。この62年の場合には、とさいぬ保存登録協会という財団法人を通しておりますから、転貸しの規定がございます。とさいぬ保存登録協会から当該企業への転貸しをするということが規定としてございますし、また限度額などで違いがあるとというだけで、まったくこの要綱をそのまま使ったのではないかと思われるふしがございます。
 転がしの点は、転がしの手法そのものは、もともとは土地開発公社の先行取得の資金等のために始まったというか、工夫された仕組みだと思います。そういうものを企業への直貸しに利用したという点では同じだと思いますけれども、それは単に62年の融資のみを参考としてモードアバンセのやり方が出てきたというものではないと思います。
(記者)
 押収された資料の中でお知りになったということですが、いつのことですか。
(知事)
 平成4年にサインをしているということですか。それは警察に意見を聞かれた時でございます。
(記者)
 事件性を認識されたとおっしゃいましたけれども、例えば具体的にどのような事件だと。
(知事)
 事件性ということで、何罪にあたるかという意味ではございません。しかし、担当をした、また関わった職員がしてはいけない、また非常に不適切でするべきではない融資であったという認識を持っておりましたので、そういう意味で事件性という意味で言えば、事件性があったと思います。突き詰めて言えば、今問われているような犯罪名と等しいような内容ではなかろうかというふうに思いますけれども、そこまで言い切るだけの根拠はございませんので、一般的に事件性と申し上げました。
(記者)  この融資自体を知事が知ったのはいつですか。
(知事)
 こういう融資があるということを、ちょっと漠然と知ったのはいつかというのは、難しいので今答えるとまた答えが違ってしまうかもしれません。というのが、去年の当初議会の予算委員会やなかんの時にも、モードアバンセの直貸しのことが話題になって、他の直貸しはないのかということを質問を受けて、あと何件かありますということを答えました。そのときに何件というのは何かと言って、名前だけは聞いたと思うんです。そこまで詳しく覚えておりませんが、はっきり覚えているのは宿毛商銀だとか単純な意味では直貸しとまったく同じではないですが、同主旨のものとしてはですね。
 ということで聞いた中にあったと思いますので、それを説明を受けたということで言えば、その頃が最初ということになりますが、そのころは直貸しそのものは別に違法ではない、今でも直貸しそのものが違法だと思っていませんけれども、違法ではないという認識がありましたし、また、とさいぬ保存登録協会への融資そのものにいろんな深い事情があるということはまったく感じませんでしたので、そのままでございました。いろいろな問題点を感じ始めたのは、今年になってからでございますし、いよいよこれはきちんと資料ぐらいは残しておかなければいけないと思ったのは、警察の詐欺の容疑での第一回目の家宅捜索のある直前ぐらいでございます。
(記者)
 三役の処分の同意の議案は提出されますね。
(知事)  提出いたします。
(記者)
 内容はまだ固まってないですか。
(知事)
 内容はまだ固まっておりません。というのが、職員の処分とも一定整合性というか合わせた形で考えていかなければいけませんが、職員の処分についても、範囲をどの年度からどの年度までの、どの職種というかどの階層までの職員にしていくかということは、あらかたの話はいたしましたが、それぞれの具体的な処分をどうしていくかということはまだ、今人事課を中心に詰めてもらっているところですので、そういうことが固まったところで、私というか三役の処分の条例案を考えていきたいと思っております。
(記者)
 その三役というのは、知事自身も入っているんですか。
(知事)
 もちろんございます。。
(記者)
 議案に追加するという形ですか。
(総務部長)
 間に合えば開会日には。
(知事)
 間に合うようにやっていきたいと思っております。先ほども一般の職員の処分との同時進行ということを申し上げましたけれども、一般の職員の場合には、ひとりひとり職員に事実関係についての話をちゃんと聞かないといけないという手続きがございますし、また審査会、委員会にかけていくということがございますので、その手続きを土日も含めてやっていかなきゃいけませんけれども、そういうことの進み具合が今のところ確定的ではございませんから、何とも言えませんけれども努力目標としては開会日には出していくということで取り組んでおります。
(記者)
 三役の処分が決まった時点で、知事の進退問題もセットで発表されるんですか。
(知事)
 私は議会開会日前に、間もなく検察庁のご判断も下るということになりますし、それで一定のまだまだいろんな捜査も続くと思いますけれども、この問題での一定の区切りはつくのではないかと思いますので、そういう処分内容などを踏まえて、自分自身のことは県民に向けて自分の思いをご説明をしたいというふうに思っております。
(記者)
 行政処分とは切り離してということですか。
(知事)
 時期がということですか。気持ちとしては、あまり切り離すつもりはございません。気持ちとしてはという意味は何かと言えば、条例は条例案ですから25日にしか出せませんけれども、その内容としてどういうものを自分自身はやろうと思っているかということは、事前にも申し上げることはできますので、そういうことが詰めることができればそれも合わせて申し上げたいというふうに思います。
 


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