知事の定例記者会見(融資事件に係る元幹部職員の初公判について)

公開日 2007年12月06日

更新日 2014年03月16日

知事の定例記者会見(融資事件に係る元幹部職員の初公判について)

平成13年10月12日

(記者)
 今日、初公判ありましたが、内容を聞いておられますか。

(知事)
 概要は、聞いております。
 

(記者)
 知事として、受け止めはどうか。

(知事)
 一連の事件での元幹部職員に対する第一回の公判が開かれました。これを機会に県政改革の大切さということを、改めてかみしめております。
 今日の公判で山本元副知事並びに川村元部長が罪状の認否に関して言われたことは、これまで県議会並びに県に対して表明をされていた、この一連の出来事に対する考え方、その認識とほぼ同じものだったのではないかと受け止めております。
 ただ、この融資の安全性、危険性の認識の度合いということについては、それぞれ受け止め方の違いもあるでしょうし、またそれをどう法的に評価をしていくかということは、今後の公判に待たなければいけないと思います。
 けれども、県としては、そうした司法の場での法的な判断ということとは別に、今回起きた出来事、そして結果の大きさということを踏まえまして、その反省を今後の県政改革に十分に生かしていきたいと思っております。
 

(記者)
 山本元副知事が、5ヶ月間の拘留でやつれていたようです。また、この5ヶ月間の県政改革の評価は、振り返ってどうか。

(知事)
 今日法廷に入った県の職員の話からも、山本元副知事がかなりやつれているように見えたという報告を受けまして、自分も長く一緒に仕事をしてきた立場から、また私を支えてくれた人という意味からも、とても心に重いものを感じております。
 また、そうした5ヶ月間の拘留の長さということも考えますと、改めて県民の皆さまのために、今回の出来事をどう生かしていくかということが自分自身に問われていると実感をいたします。
 この5ヶ月間、県庁としてもさまざまな議論を積み重ねてまいりました。私も県の職員といろんな形で議論をし、意見交換をしてきましたし、また庁議・調整会議のメンバーが自ら長い時間をかけて議論をし、さまざまな壁を乗り越えて県庁全体としてこの問題を捉えて、どうそれに対応していくかという決意を表明をしてくれております。
 こうしたことは県庁としては、私は新しい動き、流れだと思いますし、そういう新しい動きがぜひ県庁全体に広がっていって、今回の問題から何を学び、何を変えていくかということを、ただ単に対症療法としての対応策を取るということだけじゃなしに、それぞれの職員が考えてくれて、それをまた行動に移して行くということが大切ではないかと思います。
 この5ヶ月の間に、そうした次のステップに向けての土台づくりというのは、だんだん進んできたのではないかと受け止めております。
 

(記者)
 山本さんに対しての知事の信頼感というのは、変わったんですか。また、知事の調書も出ましたが。

(知事)
 変わってはおりません。私に対する調書の内容は、一般論としてこうあるべきだということを申しあげているのであって、個別のこの事案について申しあげられないということは、お話をした上での内容でございます。
 

(記者)
 事実関係の中で融資については、商工の現場と財政からは強い反対があったが、押し通したとあるが。

(知事)
 裁判というのは、それぞれが証拠を出しあって、その真実を争っていく、また法的評価を争っていく場ですから、ひとつひとつの証拠について、私が評価を申し上げる立場にありません。
 

(記者)
 融資の回収という点は、今後裁判が長引くと思うが。

(知事)
 融資の回収には、全力をあげます。裁判の長いか短いかと、融資の回収とは全く関係のないことだと思います。
 

(記者)
 保釈申請がなされると思うが、山本元副知事とお会いすることはあるか。

(知事)
 お会いはもちろんしたいと思っております。いつの時点でどうかということは別として、これだけ長くおつきあいをし、また一緒に仕事をし、お世話になった方ですから、さまざまなこれまでの事件のことは抜きにしても、私はお目にかかってお話をしたいと思っております。
 

(記者)
 過度の信頼ということを言われてましたが、都築被告に対しては、今どういうふうに評価をしているか。

(知事)
 私は、仕事は非常にできた人だと思っております。仕事ができるということと犯罪を犯すということは、全く別のことでございます。
 

(記者)
 そういう人物を登用してきた高知県の人事というのは、どうだったのか。

(知事)
 結果責任ということ、つまり人事上の措置をして、その人が何らかの罪を犯して、それに対する人事権者としての結果責任ということは、当然あろうと思います。
 けれども、私だけでなくて県庁全体に、都築被告に対しては一定の信頼感、また過度の信頼というものはあったと思います。
 ですから、それをもって人事の基準だとか、人事の見直しに直接どう結びつくかという質問を受けても、それはなかなか答えにくいものがあります。
 


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