平成13年12月県議会定例記者会見

公開日 2007年12月06日

更新日 2014年03月16日

平成13年12月県議会定例記者会見

平成13年12月4日 9時00分から(第二応接室)

(知事)
 12月の定例の県議会を今月10日に召集をすることにいたしました。
 提出を致します議案は、一般会計補正予算など予算議案が7件、条例その他議案が20件、報告議案が16件の合わせて43件でございます。

 このうち条例その他議案の中では、7月6日以降空席になっております副知事の後任といたしまして、前の葉山村村長の吉良史子さんを選任をしたいと思いまして、その同意を議会に求める議案を提出することにしております。

 また、一般会計予算の総額は、およそ190億円あまりでございますけれども、このうち、県の西南部を襲いました集中豪雨への対応に120億円あまりを計上しております。

 また、現在の経済情勢に対応いたしますため、緊急の地域雇用を創出するための基金への積み立てをおよそ40億円計上しております。さらに、一般公共事業に対しましても、いわゆるゼロ国債を中心にいたしまして、およそ35億円を計上いたしまして、国の経済対策にもできるだけ呼応するようにもいたしました。

 一方、人事委員会の勧告に基づきまして、県職員の給料表の改定を2年続けて見送りました。期末手当の0.05ヶ月相当額削減をいたしましたので、人件費はおよそ7億円の減額になっております。

 また、条例その他議案は、先ほど申し上げました副知事の選任同意の議案のほかに、高知県内の土地の利用の適正化を図る目的から、土地基本条例の検討を進めておりましたが、その案がまとまりましたので、今回の議案に高知県土地基本条例案という形で提出をさせていただきたいと思っております。
 私からは以上でございます。
 

(記者)
 副知事の関係ですが、確認みたいなものになるのですが、もう一人民間からという、当初副知事ではなくてもの話があったんですが、その件は今どういう状態ですか。どういうお考えですか。

(知事)
 白紙でございます。
 

(記者)
 副知事の件なんですが、一方でですね、しがらみのない人ということで期待のある反面ですね、自民党を中心にですね、いろいろ不安を言われたんですが、そのへんの予算編成を本格化する過程で、副知事としての判断が迫られたりですね、いろいろ県としてバックアップしていかなければいけない部分も出てくると思うんですが、そのへんに関してはいかがですか。

(知事)
 全く問題ないと思います。ご不安ということの具体的な理由は、結局分かりませんでしたので、全く私は不安をもっておりません。
 

(記者)
 土地基本条例のですね、そもそもきっかけになったと思われます中土佐町の採石場の問題に対する知事の判断がずっと先延ばしになってると思うんですが、それについては例えば議会で表明されるとか、あるいは一定の目処はつけられているんでしょうか。

(知事)
 今の時点で一定の目処というのは申し上げられる状況ではございませんが、そのまま店晒しということではなくて、検討を続けております。
 

(記者)
 いつまでにとかそういうことは全く。

(知事)
 全くではございませんけれども、今の時点で外に向けていつまでにと申し上げれるという状況ではございません。
 

(記者)
 土地基本条例の評価ですね、内容的に知事はどういうふうにお考えですか。

(知事)
 私は議案を提出する立場ですから、評価をしてどこがいいとか悪いとかいうものではございませんが、現在の法律の体系の中で、地域でその土地の適正な利用を考えるために地域住民の声などをどう活かしていくかという点では、ぎりぎりの法的な努力がされた条例だというふうに思っていますし、それだけの制限を越えた実効性を持つ条例になっていると思います。
 

(記者)
 罰則がのっていますよね。法律に合致しても条例に合致しない場合はということが出てくると思うんですけれども、単純に見ればですね、訴訟も覚悟してというイメージを受けるんですが、その辺りについてはどうですか。

(知事)
 訴訟覚悟というような意味合いよりも、そのプロセスの中で、プロセスがきちんと公開をされ、事業者も県民のみなさんも知りながらこの手続きが進むことによって、そういうような状況にならない手続きが確保できるのではないかと思っております。

 ですから最初から、いまおっしゃったような訴訟を覚悟して条例を創ったいうことではなくて、そういったことにならないようにお互いが気にしあいながら進めていける手続き、プロセスの確保に重点を置かれているというふうに自分は思っています。
 

(記者)
 多分、今回の委員会で議論になると思うんですが、国体のゴルフ場の場所の選定での問題で、9月の定例議会の委員会で指摘されたことに対して答など見いだせないようなんですけれども、9月の定例会の委員会では、アマチュアゴルフ協会とか県体協の影響があったんじゃないかという質問に対して、国体局長はあったんじゃないかと思うというふうな答え方をしているんですが、知事は今回このゴルフ場の場所の問題に対してはどんなふうに考えられてますか。

(知事)
 会場の選定経過は、私はおかしかったと思います。体育協会という言い方はおかしいかもしれませんけれども、関係者の方々の意見に引きづられて、結果的に4ヶ所というのは適正でない対応だったと私は思いますし、そのことは委員会でも明確に答えるようにと、私は指示をいたしました。

 ただ、今の時点では全面的にやり変えるというのは、それぞれの地域で大変盛り上がって、地域住民の方々が、ボランティアにも参加をされている地域もございます。そういうところをやめていただくのどうのこうのいうこと、また、それに多大の労力を使うということは、最終的にプラスになるかどうかということを考えまして、今の範囲の中で一定の解決策を考えようとしております。
 

(記者)
 つまり、4つのゴルフ場という選択の中で決めていこうということですか。

(知事)
 4会場ということで言えば、そういうことでございます。ただ、今回のことでゴルフ場関係者の方々に、ゴルフ場はなにかそれで余分な補償を受けている、というふうに県民の皆さんに受け止められているのであれば、大変申し訳のないことだというふうに私は思います。
 

(記者)
 それはないと思うんですが。

(知事)
 それは私が直接県民の声を聞いたわけではないですが、ゴルフ場の関係者からは、そういう言われ方をされるということを聞きましたので、そういう声があるのであれば、たいへんゴルフ場の関係者方に申し訳ないと思っています
 

(記者)
 先ほどのお答えからいきますと、知事は指示をされてるような感じがするのですが、つまり4会場ですね、いかに経費をカットできるかそういう面で。

(知事)
 細かいことを忘れましたので、正確な答えであるかはわかりません。夜須芸西地区に2つのゴルフ場がございます。それぞれのゴルフ場が半分ずつ使って半分ずつを活かしていく。結論は出てますので申し上げてもいいんですけれども明確な答が間違うといけませんので。
 

(記者)
 当局では結論は出ているんですね。

(知事)
 36ホールで18ホールはオープンをしてもらう、36ホールを一気に使えばという話になるんですが、ハーフで同時スタートをしないとこなせない。そのためには中間地点に又スタートラインを作って、テントを張ったりとかいろいろ設定をしないといけない。行って戻っての金額計算をすれば2会場は確保して、それぞれ半分ずつは通常どおりオープンしていただく。半分ずつ貸していただくという形の方が金銭的にも安上がりだという計算を踏んでいます。
 

(記者)
 高知市のことになるんですが、私は県都としての役割があると思ってるんですが、シネコンに対して高知市長はノーと結論を出したんですが、お答えする立場じゃないと返ってくると思うんですが、あの判断について知事はどう思いますか。

(知事)
 どういうふうにでも評価のしようはあると思います。今回の市長さんの判断に対しては商店街の方に気を使った。一方、シネコンにゴーサインということになれば、商店街の活性化が今後の課題とという書き方をすればいいのであって、という問題であると思います。私は決断されたんだから、そのことが大切だと思います。
 

(記者)
 こういう機会がなくてですね、取材も入りにくいんですが。

(知事)
 最近記者懇はどうしたのかなと思って、秘書課に聞こうかと思っていたのですが、ご要望はあるんですか。
 

(記者)
 かっちり構えるのではなくて、随時的にできないものかと思っています。クラブのほうの問題もあって、開いたものの何も聞かないというのであれば失礼になりますので、もう少し懇談といいましょうか、テーマをきめて開く会見もあるんでしょうけれども。

(知事)
 ぜんぜん私はかまいませんし、いつでも毎日やってもかまいません。
 

(記者)
 知事が今後指示されれば。

(知事)
 そのかわりこちらにも、どんどん質問してくださいね
 

(記者)
 初登庁は、12月の7日だったと思うんですが、この10年という区切りについてはどのように受け止められて、どのように考えていらっしゃるか今の気持ちを。

(知事)
 私としては10年間精一杯仕事をさせていただきましたし、非常に満足感のある10年でした。また、これからもこれまでの歩みを大事にしながら、さらに、約束したことの実現に向けて頑張っていきたいと思っています。

 また、この10年間に高知県政だけではなくて、各都道府県の地方自治も、また国の政治も大きく変わってきました。そういう意味では、自分自身が先取りをしたということではないですけれども、高知の県民が10年前にああいう形の選挙をしてくださったということは、10年間の地方の政治の変化になにがしかの影響を与えたのではないかと思います。
 

(記者)
 あと2年任期が残っていますが、これからどういうところに力をいれていきたいと。

(知事)
 当面はこれだけの経済状況ですので、たいへん厳しい話がいっぱい出てきますけれども、いかにして雇用の場を確保していくか、それによって県民の皆様の生活の安定を図っていくかということが、当面の2年間ということであれば緊急の課題であろうというふうに思います

 その中で、もちろんこれまでも進めてきました高知工科大学の活用だとか、少し個別の課題になりますが、海洋深層水などをほんとにきちんと地域の産業として育てていくとか様々な課題がありますし、また、教育改革のように、途中までどうにかこうにか仕上がってきて推移しているということを仕上げていきたい。

 2年間で全部仕上げられるかどうかということは別ですが、仕上げに向けて取り組んでいく課題もいっぱいございます。
 

(記者)
 節目の時期に吉良副知事を迎えるということですが、それについてはどういうお考えで。

(知事)
 これまでもお話をしてきましたが、やはり10年間の中にいろんなこともおきて、様々な意味で新しい風が必要な時ではないかなと。

 先ほどのご質問にもありましたように、外の組織から来られるということに、いろんな一定の不安を感じられる方もいらっしゃるということは、十分理解もしていますけれども、やはり外の風というのが、今県庁の組織の中にも新しく求められているのではないか。

 私自身も10年前そうだったわけですけれども、副知事という事務方のトップにあたる人にも、そういう新しい風を取り入れることによって、気分的にも県庁という組織が変わってくれるのではないか、というふうに思っています。
 

(記者)
 2年で課題が仕上げれるかどうかわからないとおっしゃていましたが、知事自身は仕上げられるおつもりで。

(知事)
 それはもちろんです。2年間で全てのことを仕上げれるかはわかりませんけれども、いつもいつも任期いっぱいが、自分に任された期間ですので、その期間に精一杯努力するということは、一期目も二期目も三期目もそれは変わりません。
 
 


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