知事の定例記者会見(参議院議員選挙の結果について)

公開日 2007年12月06日

更新日 2014年03月16日

知事の定例記者会見(参議院議員選挙の結果について)

平成13年7月30日

(記者)  参院選の結果を受けての記者会見をよろしくお願いいたします。
自民が大勝、与党が過半数を制するということで、小泉首相の改革が進んでいくことが予想されますけれども、地方の知事としてどういうふうに受けとめていらっしゃいますか。

(知事)  選挙中にも申し上げましたけれども、改革の中身は具体的にわかりません。また、改革に痛みが伴うことをおっしゃっていて、それは私も当然のことだと思います。自分も県内で改革をする時には、痛みが伴いますよということは県民の皆さんにも申し上げてきました。
 本来ならば、やはり痛みの内容だとか、またその痛み、いつまで我慢すれば次にどんな将来が開けるかというビジョンまで含めて、一定お示しになったうえで選挙戦になれば一番わかりやすかったし、またその後の仕事という意味でも、ここまではちゃんと選挙で争点として言ったんだからということが言えただろうと思いますが、今回の場合には痛みが伴うということだけと改革をやるんだということだけで進んでまいりましたので、具体的な中身はわかりません。その意味ではとても私は地方の代表として不安に思います。
 というのは、これまでの論議を見てきましても、やはり大都市を中心とする専門家なりが記者の方々の意見、また財務省などを中心にする国側の意見、それを中心にした改革の論議になっていはしないかなということを思うからです。もちろん、そうした視点からの改革も必要なんですけれども、改革だけではなくて僕は全ての面でバランスというものが必要だと思いますので、そういう中で地方の実状だとか地方の思いというものを、どう反映をさせていくか、それが今回の結果で果たして十分やっていけるのかなということは非常に不安に感じております。
 

(記者)
 高知選挙区の話ですけれども、広田さんを全面支援するという立場で臨まれました。今回の田村さんが15万、広田さんが11万という結果についてどういうふうに感じられますか。

(知事)
 広田さんの勝利という、目指した目標が実現できなかったことは、大変残念に思います。けれども、私は21世紀の新しい選挙の形を求めるという点では非常に大きな一石を広田さんは投じたと思いますし、大きな階段の一歩を昇ったということを自分は思います。
 

(記者)  今回の自民党候補との対立ということで、自民党県連との対立がますます深まっていくんじゃないかということを心配する県民の方がいらっしゃると思うんですけれども、その点いかがでしょうか。

(知事)
 自民党の県連と一口に言いましても、県議の皆さん方から党員の方々から、また、会長、国会議員の方までさまざまでございますし、それぞれ自分の気持ちの通じている方もおられますので、別に自民党県連全体として私との間がぎくしゃくするということはないだろうと思います。
 また、今後県政の中で、そうしたことが県民の皆さんに影響を及ぼすことがあってはなりませんので、そうならないように私の方も努力をしていきたいと思います。
 

(記者)  意地の悪い質問で恐縮なんですが、選挙中に信任投票のつもりでとおっしゃっておりましたが、意地の悪い人が信任されなかったのではないかという人がいるかもしれないので反論なりを。

(知事)
 いや、反論もなにも昨日もお答えをいたしましたけれども、私は自分自身の信任のつもりで、それぐらいの思いを込めて、広田さんを応援していきたいという自分の応援の意思の強さを、特に自分の支援者の人にも知ってもらいたいという思いで申し上げてまいりましたので、それ以上のことまではございません。
 

(記者)
 改革に対する不安を感じているということなんですけれども、現実としてこういう選挙結果が出たわけで、では地方の首長としてどういう行動を起こしていくのですか。

(知事)
 それはずうっと、これまでも例えばマスコミの紙上に自分の意見を申し述べたり、またテレビなどでも意見も言っておりますし、国に対しても様々な形で意見を申し述べておりますので、これまでとこれからは変わりございません。
 ただ、具体的な内容が出てこないと具体的な反論というのができませんので、先ほど言いましたように、改革といっても改革の中身もわからない、痛みといっても痛みの中身もわからないのでは、こちらもただ単に不安だと繰り返しているわけにはいけません。おっしゃるご質問の主旨が何に対して、どうしろと言っておられるのかわかりませんけれども、それは改革の中身と痛みがわからない限りはそれ以上のことはできないだろうと思います。
 先日の福島での知事会の時にも、総務省の事務次官からご説明があって、それに対してある県の知事さんが本当にそれを真に受けていいんでしょうかねということを言われました。最後の時に、マイク納めの時に申し上げましたけれども、まさにそういう状況ではないかなと、各県の知事が感じていることは、と思います。
 知事会の後の記者会見の時も、私はもちろん同席しておりませんが、知事会の会長と開催県の知事さんがご説明を聞いて納得しましたということを言われたらしいので、あなたもそうですかと記者の方に聞かれて、それは会長というお立場、開催県の知事というお立場で儀礼上答えられたことであろうと。私は少なくともそうは思わないし、多くの知事さんもそれで納得したとは、政府の考え方を理解したということにはならないんじゃないかというふうにお答えをいたしました。今そういうまだ漠然とした状況だと思います。
 

(記者)
 自民党の大勝をある程度予想されていましたか。

(知事)  僕が予想するというよりも、自分もマスコミに20年おりましたので、世論調査の持つ意味とかですね、その確実さということは私も理解をし、信じておりますので世論調査の中で出た数字というのは当然その意味で予想しておりました。
 


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