土佐くろしお鉄道「ごめん・なはり線」開通式での知事挨拶

公開日 2007年12月07日

更新日 2014年03月16日

土佐くろしお鉄道「ごめん・なはり線」開通式での知事挨拶

平成14年7月1日(安芸市 ホテルタマイ)

 みなさん、こんにちは。
 本日は土佐くろしお鉄道、ごめん・なはり線の開通、誠におめでとうございます。

 これもひとえに国土交通省、日本鉄道建設公団をはじめ、関係の皆様方のお力添え、また歴代の先輩、地域の皆様方のご努力の賜物だと思いますが、この日を知事として迎えることができましたことを、大変幸運に思いますし、また光栄にも存じております。

 先ほどからのお話しにございましたように、このごめん・なはり線は阿佐線という名前で昭和40年に着工が始まっておりますので、37年の年月がかかったことになります。世界中の鉄道でこれだけの年月をかけた鉄道はないんじゃないかと思いますので、これを逆手に取れば、これだけでもギネスブックに申請できるのではないかと思います。

 が、それだけに、今朝のニュースなどを見ましても、最後のローカル線というような扱い、スポットライトの当て方でございました。英語でThe Lastという言葉は「最後の」という意味もございますが、「最新の」という意味もございますので、最後であるだけでなく、最新のローカル線としてぜひ多くの方々に利用していただきたいと思います。

 例えば、鉄道というのは自動車道路と違って渋滞がございません。時間が正確に計れますので、地域の方々には通勤・通学だけでなく、病院通いなど生活の足としてぜひご利用いただきたいと思います。

 また、あわせまして、この路線には、夜須町のヤ・シィパークやまた北川村のモネの庭など新しい魅力もございますし、ご当地安芸の野良時計や土居廓中などの古くからのいろんな資源もございますので、ぜひ多くの県外の方々が来ていただく、この鉄道を利用していただく、そういう観光の資源としても伸ばしていくことができたらなということを思います。

 また、この鉄道は黒潮洗う太平洋沿岸を走っておりますので、太平洋の景色が眺められるように展望デッキのついた車両があって、1日1往復していただけるということでございますし、先ほどからのお話しにありましたように、やなせたかしさんがそれぞれの駅にキャラクターを作ってくださり、またテーマソングも作ってくださいました。

 こういうさまざまなアイテムを生かして、それぞれの駅ごとに、またそれぞれの町ごとに、私たちの町ではこんなこと、うちの町ではこんなこと、と言って外から多くのお客さんを呼び込む、そういう競い合いが起きればな、競争が起きればな、ということを願っております。

 あわせて、やなせたかし先生にはアンパンマンミュージアムはもちろんでございますけれども、このごめん・なはり線のキャラクター、さらに須崎の鍋焼きラーメンマンのキャラクター等々、さまざまなお仕事をしていただいております。

 よく言えば手弁当ですが、正直言ってただ働きでやっていただいております。ほんとうにありがとうございます。これからもただ働きで、とは言いませんけれども、ぜひふるさとのためにまたお知恵を借していただければ幸いでございます。

 最後になりますけれども、重ねて、この鉄道、マイレールとして多くの地域の方々にご利用いただきますとともに、また県外からも多くの客を呼び込める路線として、この新しいごめん・なはり線が東部地域のお宝として発展をしていくこと、伸びていくことを心から願いまして、わたしからのお祝いの言葉といたします。
 本日はおめでとうございます。ありがとうございました。

Topへ