「これからの高速道路を考える地方委員会」の緊急提言

公開日 2007年12月07日

「これからの高速道路を考える地方委員会」の緊急提言

平成14年8月7日(東京都千代田区 都道府県会館101大会議室)

高速道路の議論を深めるための緊急提言 
  (これからの高速道路を考える地方委員会)

一、現在「道路関係四公団民営化推進委員会」において高速道路の採算性を中心とした議論がなされているが、そもそも、道路整備の必要性は、一般道路、高速道路を含めた道路全体で考えるべきものである。
 しかるに、緊急性から見て優先的に整備が必要な高速道路のみに焦点を当て、それしか議論の俎上にあげないことはまさに「木を見て森を見ず」ごとくであり、将来の我が国の国土のあり方、国民の暮らし方 に禍根を残すことになりかねない。 

          
二、近年、中国・韓国は目覚しい経済発展を遂げているが、環日本海時代に向けて両国は国土のグランドデザインを持ち、国家的戦略で高速道路整備を進めており、その建設スピードは目をみはるものがある。
 一方我が国においては、高速道路の採算性のみの議論に終始しており、将来、国際競争に勝ち残るための国家のグランドデザインを描くという観点が欠落している。高速道路は、地域の自立的発展を促し、地方分権を進めるための基本的な社会基盤であり、地域の産業振興等に寄与するだけでなく、高速道路の整備と併せて進められる様々な新しいプロジェクトの立ち上げを通じて、その効果は全国に波及し、我が国の成長を支えていく礎になるものである。    
 国の将来を見据え高速道路網はどうあるべきか、まさに国家的見地から議論を進めるべきである。
 
                                              
三、有史以来、道路は人々の様々な社会活動や経済を支えてきた。このことは、道路が公の目的のために直接供用される公物として建設・管理されてきた歴史でもある。このため、道路の建設・管理は行政主体である国・地方公共団体の責任に属し、その通行料は無料とすることが通常とされてきた。
 有料道路は、一般財源による公共事業費のみでは増大する交通需要に対処することができなかったため、財源不足を補う方法として借入金で建設し、利用者から通行料を徴収してその返済に充てるもので、早期に高速道路を整備する仕組みとして、極めて有効な制度である。
 

四、「道路関係四公団民営化推進委員会」においては、この原理原則を踏み外し、採算性のみの議論に終始しているが、このことはまさに国家としての使命が放棄されることにほかならない。
   また、新しい経営形態として、上場できるような株式会社を目指して議論されることは、将来にわたって高速道路を無料化にしないということである。利益が出る路線は民間に、出ない路線は廃止するというのではあまりに不条理であり、公平性の観点からも到底国民の理解を得られるものではない。          

                                                   
五、「道路関係四公団民営化推進委員会」の人選に当たっては与党合意で「国家・国民的な視点に立ち、特定分野及び利害に偏することなく、公正な判断をなしうる者を選定する。」とされているにも拘わらず地方を代表する者が任命されていないため地方の声が届かない。
  議論に当たっては、地方の声にも真摯に耳を傾けるべきである。   
 

六、東名、名神、中央などの高速道路は、建設時期が早いため建設費が安価であり、現在、黒字化していることは当然である。一方、建設時期が遅い高速道路やこれから建設する高速道路の採算性が厳しいのは、建設費そのものが高く赤字となるのもまた当然である。
 黒字か、赤字かという短絡的な見方で判断すれば国の将来を見誤ることにもなりかねない。
 我が国の高度成長時代に建設された東名、名神等で得られる収益を高速道路網の整備に活用できるプール制は、建設を待っている地方の高速道路の建設のためにも、また我が国の高速道路網の完成を早めるためにも大きな役割を果たす、非常に合理的な制度である。
 料金プール制は維持すべきである。高速道路は、全国的にネットワークが繋がってこそ最大の効果を発揮するのである。  
    

  「道路関係四公団民営化推進員会」におかれては、以上の点をしっかりと議論していただきたい。

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〇「これからの高速道路を考える地方委員会」議事録
1 日 時  8月7日(水曜日)15時30分から16時20分
2 場 所  都道府県会館 1階 101大会議室(東京都千代田区平河町)
3 参加者
  岩手県知事   増田 寛也
  岐阜県副知事 奥村 和彦
  三重県知事   北川 正恭
  和歌山県知事 木村 良樹
  鳥取県知事   片山 善博
  高知県知事   橋本 大二郎

(司会)
 お待たせいたしました。ただいまから、これからの高速道路を考える地方委員会を開催いたします。
 私、この会のお世話をさせていただきました鳥取県県土整備部長の前田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 本日の会の進め方ですが、まず当会場で意見交換を行っていただき、その後、向かいなんですけども、隣の会場に移動し、記者会見を行っていただきたいと思っています。よろしくお願いいたします。
 意見交換と記者会見を合わせて、遅くとも5時ごろの終了をめどにしたいと思っております。よろしくお願いします。

 それでは、本日の御出席の皆様の御紹介をさせていただきます。
 岩手県知事の増田寛也様、岐阜県副知事の奥村和彦様、和歌山県知事の木村良樹様、鳥取県知事の片山善博様、高知県知事の橋本大二郎様でございます。
 三重県知事の北川正恭様におかれましては、少し遅れれられるということでございます。

 それでは、早速意見交換に移らせていただきたいと思いますが、これからは、この会のお世話をさせていただきました鳥取県知事に進行をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

(片山知事)
 最初にちょっとごあいさつ申し上げますが、きょうはお集まりいただきましてありがとうございます。
 きょうのこの会を設けました趣旨は、もう既に御案内のとおりでありますが、今、ちょうど例の民営化推進委員会の議論が非常に活発になっておりますが、それを私どもの方から見ておりますと、やはりどうしても気になる点、危惧すべき点があります。

 このままでこの民営化推進委員会の議論が進んで、それがそのまま政治でも採択をされるということになりますと、これは本当に大きな禍根を残すんではないかと、こう思って、ここはひとつ我々地方の実情をよく知っている者がこの議論に少し参画をさせてもらいたい、そういう場を設けたいということで、この会を設けたわけであります。

 例えば、今の民営化推進委員会の議論を聞いておりますと、視野が狭いと言うと失礼に当たりますから、あえてそこまでは言いませんけれども、どうも視点が限定されていて、例えば高速道路というのは、高速道路だけが取り出して議論されるべきものではなくて、本当は我が国全体の、道路全体の体系の中で高速道路というのはいかなる位置づけがあるのか、どういう役割を持っているのかという、そういう議論がなければいけない。

 もっと言えば、我が国の社会資本整備全体の中で高速道路の位置づけというのはどうあるべきなのか、どういう社会資本整備全体の中での投資の優先劣後があるのか、プライオリティーがあるのか、こんなことを議論しなければいけないのに、そういう全体の中から全く切り離されて、計画中の高速道路の問題だけが採算だとか不採算だとか、そういう議論をされているというのは、あえて視野が狭いとは言いませんけども、視点が限定されていると、私はそういう危惧を持っております。

 それから、民営化推進委員会の議論を見ていますと、どうも一貫性がない。それはどういうことかといいますと、最初に出てきた論点というのは、例えば東名とか名神というのは既にもう償還が終わっていて、例のプール制がなければ無料開放になっているんではないか。

 ところが地方全体の、いわゆる不採算のところまでもそのプール制の中で投資をするもんだからなかなか無料にできない。これを何とかしたいというのが一つの大きな論点であったと思うんですが、いつの間にか論理がすりかわってしまって、儲かるところだけを優良会社にして、株式上場して売っ払ってしまおうと、こういうような売り食いのような話になってしまってる。

 貧すれば鈍するということなのかなと思ったりしますが、いずれにしても国民に対して説明責任を全く果たそうとしていないという、こういうことも私は大きな懸念を持っております。

 それから、これは特に私、鳥取県のようなところから申し上げたいんでありますが、どうも公正さ、公平さといいますか、公正さに対する感覚が欠如しているんではないかと思うのであります。といいますのは、計画はもういっときに全部実施できませんので、どうしても順番をつけて高速道路の整備をしてきたわけであります。言うなれば、我々の地方というのは待たされたわけであります。

 待たされたというのは、それだけでもう、一つのハンディを背負ったわけでありますが、待たされたから、待たされたところはこれから優遇してあげましょうというのが通常の公正さ、バランス感覚なんでありますが、待たされたところは、これから整備するんなら、例えば地方が負担をしなさいというような、不利なところがさらに不利な条件を負わされるような、そういう議論がもうまかり通っているというのは、これは本当に私は公正でないと思うんであります。

 こういうのは地域エゴだと言われる方、ひょっとしたらおられるかもしれませんが、そういう問題とはちょっと違って、公正か公正でないかという観点で、ようく皆さん考えていただきたいと思うんであります。

 聖書にも後なるものは先へといって、不利な条件にあった者は、むしろその後は有利な方にいくと、これが世の中の公正さということだと思うんでありますが、全くそういう公正さの議論を欠いている。

 これはある意味ではしようがないことかもしれません。といいますのは、民営化推進委員会の皆さんというのは選挙だとか民主主義の産物ではありませんで、いわば財界のOBとか評論家とか学者とか、そういう意味では国民に対して説明責任を果たすことを求められていない気楽な方々でありますから、そういう公正さという感覚が全く欠如しているんだろうと思いますけども、それがそのまま政治に採択されるということになりますと、これはゆゆしい問題であります。

 政治というのは、やはり公正さというのを決して欠いてはいけない。どんなに百万言を費やしても、公正さを失った政治というのは信頼感を得られないと私は思うんであります。

 こんなことを私は考えておりまして、ぜひこれからの高速道路のあり方について、私どもも地方の現場からこの政策決定の、世論の皆さん方に訴えていきたい。きょうはその第1回の会合としてこの会を開いたものであります。よろしく御議論をお願い申し上げたいと思います。

 それでは最初に、一応既に事前にお諮りをいたしまして、考え方のようなものをまとめたりもしておりますが、それに関する御意見でも結構ですし、それから、それぞれの各県の実情でも結構ですし、それから、先ほど申し上げましたような民営化推進委員会の議論に対する御意見でも結構ですし、北の方から、増田知事の方から御開陳をいただければと思います。

(増田知事)
 それじゃあ済みません、座って失礼します。
 この議論なんですけどね、今、時間の関係もあるんで、とりあえず岩手がどうのこうのというのは言い出しても切りないと思いますので、それは全部省かせていただきますし、それから、私はこの今の問題というのは、実は高速道路の問題もそうなんですが、高速道路というより、むしろ重要な事項の意思決定のあり方として今のような形のものがいいかどうか、今、片山さんがお話しになったように、本当にその説明責任ということを国民に果たせる人たちが、あるいは果たすべき人間がきちっとした責任を果たしながらやっぱり決めていくという、そういうプロセスはやっぱり大事にしなくちゃいけないんじゃないかと。

 例えば、今の第三者委員会がいろいろ集中審議をきのう、きょうやってますし、多分今月には中間の取りまとめをするわけですから、そこで案が決まると。恐らく何か聞きますと地方公聴会などに打って出るというふうなことが言われてますけれども、地方の意見は聞きおくということで推移していくと思うんですよね、結論ありきで。ですから、すべてが、今回の場合も役者は、今までは確かに族議員がアンダーのところで決めたかもしれないけれども、今回はこういう、ああいう民営化委員会で、確かに議論はオープンとかなんかいうこと言っていますけども、結果的にはすべて中央が決めてると。

 多分、税調の地方公聴会でもないですけれども、地方の意見もどこかいろいろなところへ行って聞いたという格好をとると思うんですが、そういう形で、我々と対等の場で協議するとか、あるいは我々が逆にいろいろなことを突っ込んで言う場というのは多分設けられないでしょうし、結局、結果として見れば、役者はかわってるけども同じような手法で物事が決まっていくと。ですから、何か族議員の世界から、何ですかね、族委員でもないですけど、何か民営化マフィアみたいな人たちがそれの周りにいて、それで物事が全部決まっていっちゃうと。

 そのときの柱となる考え方というのは、市場に聞けと。要は上場だと、それで採算性だと。すべては市場が決めるから、市場に聞きなさいという、その哲学だけでいってしまうんで、一体この国の本当に国土のあり方とか国土形成についての大所高所の議論というのはどこでこれからなされていくんだろうかと、そんな危惧があって、私もぜひこれは参加しなければいけないと、声を上げなければいけないと、そんなふうに思ったところです。

 やっぱり一度冷静に、将来方向について考える場というのをこれから必ず設けていかなければならないと思いますし、そういう観点で、時間の関係もございますのでそのことだけ今申し上げておきますけれども、今まで、去年のとにかく総理の指示というのは、将来的には無料開放するということを言ってたわけですが、いつの間にか上場で、それで永久有料ということがきょうの新聞にぽんと出てますけども、やっぱりそこだけの哲学の大転換というのは一体これからどういう形でフォローされていくのかと、大変心配しております。

(片山知事)
 哲学はないよ。
 それじゃあ、奥村副知事にお願いします。

(奥村副知事)
 私の方は毎年災害に見舞われておりまして、基本的にはやはり山のしっかりした管理ができていないというところが最大の原因になっておるわけでございます。そうした中で、高速道路、やはり道路全体言えますけれども、山間部におきましては高速道路そのものが生活道路という状態になっております。

 この高速道路があることによって、地域の方々がお住みになり、そしてある程度の人口も形として保たれる、そして山林そのもの、山そのものについての管理もなし遂げられるという状況にあるわけでございまして、こういう人たちが山間部に住めなくなったら、いわゆる生活の基盤がなくなったらどうなるか、国土全体を考えたときにどうなるかというところが我々一番危惧するところでございまして、都市部だけで生活が成り立つわけではないわけでございます。

 農山村が農産物もつくり、そして山も守り、水を管理し、そして最終的に国土保全、そして地球温暖化防止というふうな形につながってくるわけでございます。そういう人たちが住める状況をきちっとつくっておくということが国土保全のためにも大変大事なことだというふうに考えております。

 そうした意味から、ぜひ山間部に住む人たちについて、都市の方々も十分そういう役割を果たしておるということを御理解いただく中で、高速道路というものをきちっと国土全般にネットワーク化していくということが最終的な国土保全にもつながるし、都市住民の方々も安心して生活できる環境ができるというふうに思っておりますので、その辺を特に強調させていただきたいと思います。

(片山知事)
 ありがとうございました。
 それじゃあ、北川知事、お願いします。

(北川知事)
 遅れまして済みませんでした。それは考え方を述べよと、こういうことでございますね。

(片山知事)
 あのですね、事前にちょっと御相談しました、まとめたものに対する御意見でも結構ですし、それから三重県の実情でも結構ですし、それから民営化推進委員会とか政府のやり口に対する御意見でも結構ですし。

(北川知事)
 私は、地方分権一括法案ができて2年余を経過しますけど、本当に対等協力になってるかということを、これはもう強く申し上げなきゃいけないなと思います。

 住基台帳一つとっても、実際に操作をされる市町村の皆さん方に本当に信頼置ける体制まで築き上げたかということも、一方的にということがあると思います。あるいは首都機能移転でも、あれは法律にもなり、国会決議までして、そして本気で我々のところに話があったかといえば、これも一方通行と。

 今回の高速道路も、閣議決定をされて、それに基づいて私どもは、道路だけでなしに、それを中心とした地域計画をいろいろ立てました。例えば道路一つとっても、道路10カ年戦略というのを、インターチェンジを中心にして道路網の整備を優先順位を上げて、そして750本ほど県が関係する道路ありますが、この10年間は280本にいたしますということを市町村の皆さんに御理解いただいた上で道路計画を立て、そして例えばシャープさんはここへ来ていただくということについては道路計画と密接に関係がありますし、港湾計画も立てて、それが一方的に、もしだめと、こういうことになれば、積み上げてきた行政上の信頼関係が一体どこへ行くのかというようなことを私は本当に心配をいたします。

 したがいまして、国と地域社会というのは不即不離だと思います、対等協力だと思いますから、産業政策にしても医療福祉圏の全体の地域政策にいたしましても、さまざまな離れられない状況にあるんですから、私どもは今回の民営化委員の皆さん方の、地域の声が反映されない、あるいは我々が選ばれないということは一体どういうことかということを本当にまじめにここは地方分権の時代、対等協力のときにきちっとしたお話を申し上げておかなければいけないと思います。

 政府も明確に地方分権は進めると言われましたが、例えば消極的に進めるのか、積極的に21世紀のあるべき姿を分権という形で進められるのか、こういったこと一つ一つが試金石になっていくということ、これは私ども地方自治を預かる責任者として、声を上げていかなければいけないと、このように思って、きょうはここにお邪魔をしていると、こういう感じでございます。

(片山知事)
 ありがとうございました。
 それじゃあ、和歌山県知事。

(木村知事)
 そもそも論をちょっと言いたいんですけども、そもそも高速道路にしろ一般道路にしろ、もともとは税金でつくるべきものなんですよね。それで、高速道路は金が物すごいかかり過ぎるんで、何かいい方法がないかということで、使用料という形で東名とか名神をやったら意外とよく儲かったんで、そのオーバーフローでほかのやつも進めてきてるというふうなのが今のやり方だと思うんです。

 だから、このやり方を変えようというふうなことを考えるんだったら、やっぱりあとどれぐらいやるかということは何も収支のことで考えるんじゃなくて、日本の公共事業をどういうふうにしていくのかと、その中で高速道路の割合は、位置づけはと、こういうふうなことをちゃんと考えて、それでやっぱりもう高速道路が日本の国ではあんまり要らんのですと、もう中国がどんどんどんどん高速道路ができても構いませんというふうなコンセンサスが国民の中にできたんだったら、それは徐々に減らしていけばいいけど、それはあんまり、何も収支の問題として考えるべき問題じゃないんですよね。

 それで、民営化委員会の皆さんは、道路公団がいろいろむだが多いとか、それからつくり方が時間がかかり過ぎたり経費がかかり過ぎたり、こういうふうなことは僕はもうどんどんどんどん見直してもらえばいいんだけども、どこの道路をどういうふうにつくっていくかということ、これぐらいはちゃんと国なり公なりが決めなかったら、何のために国というものがあるのかわからないし、道路というのはそもそもそういうもんだと思います。

 それで今、地方の方の、都会の高速道路も何か1メーター1億円かかるからやめろというような話になってきてるみたいだけども、田舎の高速道路だって本当にそんなに車が走ってないかといったら、和歌山県の高速道路も、それは東名や名神のようには走ってませんけど、そんなに何分も対向車が来ないというふうな状況じゃなくて、やっぱりどんどんみんな今、夏ですし、利用してるわけなんです。

 それで、例えば和歌山県、今非常に山がちなところで、今、中国なんかとの関係の中で新しい工業用地を造成して企業を呼んでくるというようなことはなかなか難しいわけです。そういうところをこれからやっぱり国土の中で発展させていこうとしたら、交流というふうな中からいろんな富を生み出していかないといかん。

 これからはもう高速道路やめてしまおうという民営化委員会の考え方は、今の状況で固定して、もう日本の国はこれ以上発展しなくてもいいという発想に立ってることなんでね、これは非常に危険だし、それからまた東京で一部の収支のことだけ見てる人がそういうふうなことを言うこと、

 それからまた公聴会を開くといっても、何かきょうちょっと新聞読んでたら、それについてもいろいろ意見があったみたいだし、また、もう大体結論を決めたような形で聞いていくというふうな形の意思決定のあり方、僕はこれはね、中央官庁が物決めることもなかなか問題が多いと思うけれども、

 こういうふうな形で何か思いつきみたいに、突発的に物を言って、それで委員会の人、それは一部の方はこれから道路もある程度必要だというような考え方に立った意見を言ってても、ほかの方の意見で全部もう押されて流れていくというふうな形で物事が決まっていくというのは、逆の意味で非常に危険じゃないかというふうな感じがあるんで、

 もう一回、虚心坦懐にいろんな人の意見を聞いて、日本のグランドデザインというのかな、それをどうしていくかということを本当の意味で考えないといかんと思うんですよね。そういう意味で、きょうのやつは非常にタイムリーだったし、言いたいことをやっぱり言える会にして、アピールしていく必要があるんじゃないかなと思いますけども。

(片山知事)
 ありがとうございました。
 それじゃあ、高知県知事さん、お願いします。

(橋本知事)
 僕もそもそも論をちょっとこちらに来る途中に考えたんですが、そもそも道路というのはやはり無料であるべきだし、ほとんどの国民は無料であってほしいと思っていると思います。そのことは一般の方が使うものを公的に整備をするという行政面での理屈でもそうですし、それから国際競争力の中でやっぱり物流コストの占める大きさという、壁ということから考えても、経済面からもそうだと思うんです。

 ただ、30年代の日本で、高度経済成長ということを考え、その一つのインフラとして高速道路を考えたときに、さっき木村さんも言われたように、一般財源でやっていくにはなかなか間に合わないというので借金をして幹線をつくったら、これは有料でかなりのものが入ると。であれば、そのお金を使って次の道路をつくっていくという手法をとったわけですよね。

 今、よくPFIというようなことが言われますけれども、まさに公営のBOTのいい例が公団の手法ではないかなと。そういう良さ、すばらしさというのは今も生きてると思います。ただ、そうした中で何十年という時間が経って、将来の採算性に不安が出てきたということは事実です。

 これを料金収入と借金の償還とのバランスという意味での採算性の中で経営破綻が起きないようにしていくというのは、これは民間の会社であれ公的な官営のものであれ当然のことなんで、その面はきちっと見直してもらわなきゃいけないし、つくり方も変えていかなきゃいけない面がいっぱいあると思います。

 だけど、だからといって今言われてる狭い意味での、料金収入と借金の返済とのバランスというふうな意味での採算性だけで、これからの幹線道路の建設が基準として考えられていいのかということは、決してそうではないと思いますし、

 それから、先ほどのお話にもありましたように、そうした政策判断をしていく、必要かどうかという政策判断をしていく、そのことはやはり主権在民であって、国民が決めた代表の政府で諮られるべきであってね、まさに第三者と言われるような人たちが勝手に決めるというのは、民主主義の手続からしても極めておかしな、いびつな出来事だと思います。

 それでは、本来、道路をつくるときの採算性というのは何かといえば、その料金収入と借金返しの採算性ということよりも、さまざまな外部経済に与える社会的便益性があるわけですから、そういうものを推し量った採算性で、それは確かに数字では表しにくいものだけれども、そういうことを考えた上での政策判断というものが必要だと思うんですね。

 本県の実情で言えば、やはり一つは災害に備えた安全性という大きな僕は便益性があると思います。32号線という高知から高松に行く国道がございます。これの代替の路線として今、高知自動車道という高速があるわけですけれども、平成10年から12年のちょっと古い数字ですけど、3年間の一般国道の方の通行どめの時間というのが1,178時間あるんですが、高速の方は102時間で、もう10分の1以下です。

 98年に大きな豪雨災害があって、12日間、一般国道が止まりました。その間ずっと高速を無料開放してもらいました。今後、東南海の地震ということを考えたときに、こういう代替路線の確保、しかも安全性の高い路線の確保というのは、もうどうしても欠かせないことだと思います。

 また、日常生活からいっても、本県の場合、病院に運ばれる搬送の時間の平均というのが大体35分ぐらいだと思います。全国平均は27、8分です。それだけでも差がありますが、高速のない本県の西部地域の場合には、もう2時間近く、平均でもかかるという状況です。こういうような問題点もあります。

 さらに、産業の面で、これからの企業誘致云々ということももちろんありますが、今ある1次産業で言えば、平たく具体例を言えば、西の端にある宿毛市というところでお魚をとり、アジをとったときに、宿毛の市場ではキロ170円です。これが高知まで来ればキロ500円です。築地に来るとキロ2,500円です。

 これをやはり築地に持ってくるために高速のコストがキロ当たり200円ぐらいになっていくんですけれども、それでも十分、もちろん採算はとれるということから、やっぱり1次産業を生かしていくという面からも、私は具体的な効果があるのであって、そこに走っている車の数だとか、また借金返しのことだとかいうこととは別の次元の政策判断というのが必要だと思いますし、当然それは国の手で、また私たち地方の代表の声も聞いてなされるべきことではないかと思うんですね。

 先ほど片山さんが最初に公平性のことも言われましたけれども、本県で高速道路が最初にできたのが南国~大豊のところで、これが昭和62年です。最初に名神の栗東とどこでしたかね、あれができたのが昭和38年ですから、24年余り、四半世紀おくれてできてるわけですし、また、施行命令からその完成までの期間を見ても、うちの場合は14年ぐらいかかっています。

 名神で全体ができたのが38年の施行命令から、合わせて8年ぐらいだと思いますし、東名も5年余り、5、6年でできてると思います。こういうようなやっぱり公平性、公正さということも十分国として考えられなきゃいけない。

 一方で、コストという面で、別に従来のつくり方、スペックでいいとはだれも言わないと思います。きょう、第2名神、第2東名の話もありましたが、10兆円かけてつくらなきゃいけないなんていう理由は全くないだろうと思います。

 幾らでもいろんな手法はあるし、特に郡部の地方での路線の整備ということで言えば、今は完成4車線というスペックでやってるわけですけれども、これをもう完成2車線で整備をしていく。それによって道路の通る法線も変わってきて、より安くつくる、半額でつくっていくということは十分可能なわけですので、そういうことをもっと政策判断に基づいて議論していくのが本来のあり方ではないかと思います。

(片山知事)
 ありがとうございました。
 私、先ほどごあいさつ申し上げましたが、ちょっと地域のことも含めて、もう一回お話しさしていただきますと、今の民営化推進委員会の議論を見てますと、余りにも視野が狭いとしか言わざるを得ないんですね。

 といいますのは、高速道路のネットワークというのはやっぱり国土のグランドデザインと密接に関係するものであって、これからの我が国の国土がどうなるのか、どういう方向に持っていくのかということをよくにらんだ上で交通体系というものも考えるべきだと思うんですね。一本一本分断して、この路線は採算とれるとかとれないとか、そういうものとはまた別の次元の検討が当然なければいけない。

 それは、例えば私どものような日本海に面しているところというのは、昔は裏日本と、こう言われてましたけども、東西冷戦が終わってアジア大陸との交流が非常に活発になった今日は、10年前とは随分様相が違うわけです。そうすると、アジア大陸と人や物の交流が活発になったことを前提にして、その高速交通体系だとか高速道路のネットワークというものも当然考えなきゃいけない、これが国土全体のことを考える為政者のあるべき姿だろうと思うんですね。

 現に対岸の韓国なんかへ行ってみますと、もう東海岸に本当に立派な道路を南北につくっております。それから東西のソウルとを結ぶ動脈の路線も、これも高速道路で、非常に急ピッチに整備を進めています。それらは今、現時点で採算がとれるとかとれないとかということとは関係なく、本当に日本海がこれからにぎやかになるということをにらんで、中央政府がもう積極的に投資をしているわけであります。

 中国も同じでありまして、吉林省などは北朝鮮の港をにらんでますので、北朝鮮に向けて高速道路をハイピッチで進めているわけですね。これも今採算がとれるなんてことはないと思いますし、そんなことと関係なくやってるわけですね。

 対岸諸国というのはそういうふうに、非常にグランドデザインをにらみながら政府が社会資本整備を進めているわけでありまして、日本だけが何か縮こまってしまって、全く国土のグランドデザインと関係なく、従来の計画をどういうふうに削ったり、外したり、ほかの人からお金を取ったりしてやっていくかって、もうちまちまちまちました議論なんですね。

 例えば、今までの計画は東西冷戦時代の計画だから、新しいアジア大陸との関係をにらんで、少し計画をつくり直そうなんていうことがもし出てくるんなら、それはそれで私は大いに議論したらいいと思うんですね。そんな構想も全くないまま、既存のものをどういうふうにさばいていくかという、本当に小役人的な発想でしか今、物を考えてない。

 まさにこれ、主計官とか主査という、あのレベルの議論が横行しているような気がしてならないんですね。こんなことで国土政策を決めていっては、私は後で禍根を残すだろうと思います。もっと大所高所に立った政治の見識というものが発揮されなければいけないだろうと、日本海に面した県にいて、そう思います。

 それから、本当に定見がない。増田さんも言われましたけども、総理は最初に、本当に早く無料開放すると。そのための検討というのが大きな命題だったと思うんですが、いつの間にか儲かるところだけで上場しようというような、で永久有料化だと。その間の変化はどういうふうに説明されるのか、何ら説明もないわけですね。

 やっぱり政治というのは論理、一貫性がないといけない。それは全く変えちゃいけないというわけじゃありませんけど、変わるにはそれなりのやはり説明責任を果たさなきゃいけない。ああは言っていたけど、やはりこういう考え方でこういうふうに変えたいという説明をきちっと国民の前に明らかにしなきゃいけない、これが責任ある政治のあり方だと思うんですね。

 どうも今の小泉内閣見てますと、その辺が非常に希薄でありまして、例えば30兆円の枠を守るとあれだけ去年言ってたわけですね、金科玉条のように。今年になったら30兆円は関係ないんだと。では、何でそうなるのか、マスコミの人もだれも聞かないから総理も答えないんでしょうけども、私なんかは不思議でしようがないんですね。去年あれだけ固執したのに、ことしは固執しないのは、年度替わったらそんなにころっと変わるっていうのは何だろうかっていう気がするんですね。

 やっぱりこれも本当に今の政治というものが大蔵省の予算編成中心に動いていて、単年度主義ですから、予算は。したがって政府の基本的な考え方なんかも単年度でころころ変わってもあんまり気にならないのかなあと思ってしまうんですけども、こういうのもちゃんとやっぱり為政者は説明しなきゃいけないと思うんですね。

 それが説明責任だろうと思うんですけども、それは余計なことですが、この高速道路の問題にしても、何か定見がない、一貫性がない、説明責任を果たしてない。そういう中で、木村知事が言われたように思いつきのようなことで、余り説明責任を果たす必要のないような評論家の皆さんなんかの思いつきで物事が決まっていくということは、これはやっぱり将来にまた禍根を残すことだろうと私は思います。ということであります。

 それじゃあ、一通り御意見いただきましたけど、あとまた何でも結構ですし、最初にすり合わせをちょっとしました案文の修正でも構いませんし、どうか御意見を出してください。

(橋本知事)
 さっき社会的便益性ということを言いましたけれども、従来のやはり道路づくりのいろんな仕組みを見たときに、その社会的な便益性を超えて政治力が働いたりしてつくられた、道路だけじゃありませんけれども、社会資本って、やっぱりなきにしもあらずだろうと思いますし、そういう仕組みというのは改められて当然しかるべきだと思います。

 ただ、一方で狭い採算性ということで社会的便益性のあるものを切り捨てていくということは、僕は政治、行政のあるべき姿ではないと思いますので、そこが少し逆の形でゆがめられてしまっているのが今の議論ではないかなと。

 狭い採算性ということで言ったときに、それじゃあ幾らになるのか知りませんけど、固定資産税が3,000億とも言われますし、それから法人税もありますし、有償の償却もしなきゃいけないというときに、それが料金にどうはね返ってくるのかと。

 しかも路線ごとの採算性云々ということを言われるときに、民間の会社になって、それでは採算の悪くなった路線は閉じますよといったときにどうするのかというような、さまざまな、これは瑣末な議論なんだけれども、ことが出てきますよね。そういう狭い範囲で議論をしているのは、もう余りにもおかしいというのか、もういびつ過ぎるというふうに思います。

(北川知事)
 高速道路ということで、突然入ってきてあれですけどね、道路なんか見ても、やっぱり国も公共事業のあり方を担当している省庁なんかも見直さないといけないと思いますね。道路なんかも構造令があって、それ以外補助金つけないというようなことで、橋本さんなんかがおっしゃっているように、山奥で1.5車線でいいんだというようなこともなかなか認めない。

 あるいは歩道も3メートルを1.5メートルでどうですかという話も認めない。あるいは三重県なんかも伊勢湾沿いにずっと河川がありますが、河川局というのは非常にかたいですわね。だから何十年確率というようなことですけども、実態にそぐわないからもう少し緩めて、1本しかできないのを2本、3本、同じ予算でできるようにするとか、そういったことなんかを本当に本格的に地域に任す方がいいというふうにも思います。

 そういうこととか、あるいはかつての農林水産省と今の国土交通省とが、両方ともが競い合って、縦割りで2本、農道と建設省所管がどうとか、そんなの自慢にしてるようなばかな縦割り行政がまだ通ってるわけですね。そういうふうなことが、実は公共事業悪者論になって、本来のまじめなといいますか、あるべき国土のグランドデザインとか、あるいは我々で言えば地域のグランドデザインさえも悪者扱いにされるということは、私はやはりきちっと物を申していかないと、総合行政に切り替わっていかないといけないだろうと、そういうふうに考えるわけでございます。

 したがって、我々の本当にきちっとした、エゴではなしに、地域への責任を持つ自治体の立場から、ここは本当に提言を申し上げておかなければ、21世紀の国土のあり方、グランドデザインがゆがんでしまうと。あるいは我々が地域政策を立てようと思ったときに、トンネルはできてるわ、橋桁はもうほとんどでき上がってるわ、それでだめと言えば行政不信を起こす。

 その行政不信がそのほかの政治マター、行政マターに悪影響を及ぼすということで、私は今回は本当に見直しをして、真摯な話し合いをして、我々自身も県民の皆さんに説明責任が果たせるようにどうしてもして欲しいなと、そういうことを少しつけ加えておきます。

(増田知事)
 私も、やっぱり公共事業はあくまでも社会形成の手段ですから、これは公共事業を目的化しちゃったらもうおしまいなんで、これは手段で、それを使ってどういう国土をつくっていくかということなんで、今までは余りにもそこが忘れ去られて、公共事業ということが強大な景気対策の道具なんかになったりしてたとか、それからスペックも本当にあてがい扶持のスペックで、金が来るからということでやってる。

 だから、そこは本当に真摯にもう一度見直しをすればいいと思うんですよね。その上で、そういったことの上でどういう国土をつくるのかという、その議論をしようとするときに、そこが全くなされてないというか、やり方ができてないと。ただ、その手法である、例えば民営化とか市場に聞くとか、そういった切り口だけでこの問題を問おうとしている、そこが非常に心配です。国の将来が本当に心配になるという気がしてならないです。

 極論すれば、やっぱりこの問題というのは今、結局もう、きのうの議論で、新聞の限りだけですけれども、見てると、あれは明らかにもう全部凍結が大前提の議論になってますから、片山さんなんかが一番お詳しいでしょうけど、あのやり方だって、保有機構つくったって、永久有料となれば必ず税金か、あるいは(コウ)納付金のような税相当額は絶対納めないかんわけだから、あれもまやかしだと僕は思うんです。

 だから、瑣末なことだけど、見れば非常におかしいところがあるし、とにかく大前提が凍結ということになってるんで、そういう前提で上場、そして儲けで、あとは経営判断していくというのは、僕は物すごい危うさを感じて、極論すると、何か、沖縄に米軍基地を押しつけて、それから岩手、青森に産業廃棄物の不法投棄なんかを押しつけて、それで今また同じような発想で地方の弱いとこ切って、それで採算性の儲かるところだけつけるなんて、何か根底には同じような思想で、同じような考え方が流れてるんじゃないかなと、何かそんなふうに思いたくなるような気がします。

(木村知事)
 それはきょうのアピールのやつ、直るのか直んないかわかんないけど、先ほど橋本知事が言われたような、今まで確かにいろんな圧力とか、そういうふうなものでゆがんできた面とか、それからやっぱり公団の硬直性というふうなことの中から非常にむだが出てることは、これは確かなんで、

 そういうことの指摘も文章の中に何か、今すぐには無理だったらあれですけども、入れられれば入れといた方がいいと思うし、それから、もう一つは地方の側も、今までは高速道路ぜひつくってくれ、つくってくれいうのの陳情を繰り返して、それで受け身に対応してたんだけども、やっぱりこういうふうな物すごく、僕はいい機会ではあると思うんですね、こういうことを全体的に見直していくのは。

 これもある意味では構造改革なんで。そういうときにやっぱり地方の方から積極的に、受け身じゃない形での対応を望むようなことをやっていかないといかんなと思うんです。

 それから、もう一つはね、収支の問題で一番やっぱり僕が気になるのは、例えば東京湾横断道路、あれ4,000円だったのを3,000円に直して、客が増えるかどうかということでやってるんです。だけど、こういうところではね、そういうのは全然無駄だというふうな考え方。

 それから、例えば関空へ行く橋ありますね、あれ物すごい値段高いんだけど、僕なんかの感じでは、ああいうものを一回、1年間ただにしてみて、それで本当に客が増えるか増えないかということを見てみるぐらいの弾力ある対応というふうなことが本当の意味の構造改革だと思うんです。

 ただ、今のこの委員、あっちの委員の人らの話は、あくまで儲からん話はだめだと。要するに今まででき上がった借金をつつがなく何十年かの間に返すようなスキームということだけで物を考えてるんで、非常に弾力的なことを言っているようで、意外と物すごく硬直的な感じがするんです。

 だからもう少し幅広い議論ができれば、ああいうこと、今こういうことを考えることを別に僕はマイナスだと思わないんです。物すごい有益な場にする可能性もあるけど、今の議論の方向は非常にまずい方向へ向かっているというふうな感じです。

(片山知事)
 さっきの、今言われた無料にしてみたら需要が増えるんではないか、大いにそうだと思うんです。どうしてもその前提として返すんだというのは、やっぱり主計官の発想なんです。やっぱりどうも今回のこの一連のものを見ても、やっぱり財務省の発想なんです。国土のグランドデザインがないのも、やっぱり財務省の発想だからだろうと思うんです。

 それは主計官にしてみれば、やっぱりどうしても返さないかんですから、無料化してみんなが利用して、ああ、やっぱりこれはいい橋だったと言っても意味がないわけで、だから、予算も大事なことですけど、それだけで視野がとどまってしまったら、やっぱり将来に禍根を残すと私は思うんです。

 税金のことを増田さん言われたんですけど、これも本当に小ざかしい議論なんです。どうすれば非課税になるだろうかといって、保有機構にやれば公的セクターだから非課税だとか、本当に小役人的な発想なんです。税金を取る取らないなんていうのは、実は瑣末な話なんで。

 ですけどね、瑣末な話をちょっとしますと、私は元自治省固定資産税課長なもんですから専門家なんですけど、実は、今、高速道路は非課税なんですけど、これは地方税法の解釈で読んでるんです。公共の用に供する道路は非課税ということで、ということはパブリックにだれでもが関所がなく使える道路が非課税ということになっているんです。

 じゃあ高速道路は関所があって有料だから課税でしょっていうことになるんですけども、いや、しかし、それは将来償還をすれば誰でもオープンに使えるようになるから非課税で、要は先行取得の期間だから非課税にしましょうということで非課税にしているんです。

 ところが、今回のように将来永久にもう有料だということになったら、今のロジックは全部破綻しますから、そうすると、今まで非課税にしてる分、全部払ってくださいと、こういう話になるわけです。本当にそこまで小ざかしい役人の人たちが考えてるのかどうか、これも一回聞いてみたいと思うんですけどね。だから、小ざかしい話をし出したら、本当にそういう話になってしまうんですね。本当にばかげたことを今議論している人たちがいるなあという気がいたします。

 やっぱり私は一たん掲げて、道路は本来、税金でもってきちんとつくるべきで、無料にすべきだと。だけど、その便法で、苦肉の策で、有償資金を入れてとりあえず早目につくっておこうという今の仕組みは、基本的には変えるべきではないと思うんです。それを万が一変えるんならば、よほど議論しなきゃいけないんで、あんな何人かの人が思いつきのようにぱんぱんと言って、さあ有料だというような話ではないと私は思います。

 それから、今、高速道路だけで議論しているんですけども、実は鳥取県なんかは公共事業、社会資本整備にやはり優先劣後といいますか、今までのシェアと関係なく、必要なものはやるし、必要でないものはやらないという一件審査をやってるわけです。もう始めてるわけです。ぜひ政府もそうされるべきだと思うんです。

 今までのシェアと関係なく、本当に今、日本全国の中の津々浦々で必要とされるものはどれだけあるのか、それから今までの予算の枠がシェアであるけども、だんだん必要でなくなったものはスリムにしていくとか、そういうことを全体でやらなきゃいけないんですけども、やっぱり縦割りというか、予算編成の主計官割りになってしまっていて、相互の横断的な・・・・へ通ずることはほとんどやられてないですね。そこのところの構造を改革しなきゃいけないと思うんですね。

 それをしないで、高速道路は高速道路だけで、その中でどういうふうにやってつじつま合わせようかってするからこんなことになるんで、我々から見たら、いろんな公共事業、社会資本整備の中で、やっぱり鳥取県にとっては今計画されてる高速道路というのは他の公共事業と比べても一番優先順位の高い分野なんです。

 そういうような各事業間の間でのプライオリティーをつけるということを政府でもぜひやらなきゃいけないのに、それも本当にそこの高速道路だけをにらんだ視野の狭い、土俵の狭いことをごちょごちょごちょごちょやってるから、何か変なことになっていくんだろうという気がします。

 それから、道路公団の問題はいろいろあると思うんです。これは本当にやっていただいたらいいと思うんです。ですけど、道路公団の改革の問題と、それから高速道路の整備の問題とをごちゃまぜにしてしまって、道路公団が悪いとこいっぱいあるから高速道路も悪いんだと、これ坊主憎けりゃ袈裟まで憎いという議論なんです。そこはやっぱりきちっと分けなきゃいけないと私は思うんです。

 道路公団をきちっとスリムにして、いろんな不明朗なことがあるんならそれを正して、その上で必要な高速道路をつくる必要があるとすれば、それならば公的資金を導入しようとか、道路財源を入れようとか、そんな議論が本当はあっていいと思うんですけども、全くそういう議論も何にもしないまま、狭い土俵の中で議論をしているということに、やっぱり何か私は違和感があるんであります。

(木村知事)
 ちょっとつけ足して、僕はこんなことは許されるのかどうかわからないけど、日本の国の産業政策として、東名とか名神とか、本当の幹線道路の負担というものが日本の産業の発展を阻害しているんだったら、僕はむしろもうこれ、償却終わってるわけだから、只にするぐらいの思い切ったことがあってもいいと思うんです。

 ただ、そしたらほかの道路としてはつくらないのかといったら、それはまた別のやり方でちゃんとつくるということで、それぐらいのやっぱりダイナミックスの中で物事を考えていかなかったら、やっぱり今、世の中生々流転して、どんどんどんどん変化しているわけだから、とっても日本の国は国際社会の中ではついていけなくなる可能性があるんじゃないかということを非常に危惧します。

(橋本知事)
 それは、きょうの論点から超えるかと思ったんであれしたんですが、本当に構造改革と言うのならば、高速道路を無料にするということをやるために何をするかという議論じゃないといけないと思います。その手法はさまざまな、新たな税をつくるということから始まって、いろんな手法はあると思います。

 まずは、やはり今の国際競争力の中で日本の物流コストがつくっている壁というのは物すごく高いわけですから、それをやっぱり無料にしていく、そのために何をするかを本来、ダイナミックには議論すべきであって、道路公団の民営化だどうだという、手段の中でも、もうワン・オブ・ゼムの何か何百あるうちの一つのような話だけを取り上げて、あたかもそれが国の重要課題かのように議論するのは、余りにもやや異常だという気がいたします。

 あと、地方の意見を聞くというときに、各地方に出てきて決まってるようなことに対して意見だけ聞くという公聴会は、僕は拒否すべきじゃないかなあということも思います。

 やるのであれば、この委員の人たちはもう政府委員にかわるような人なんだという位置づけでやってるんだから、こちらからやっぱり質問をして、どんどん質疑の形でやっていくならば、あなたどう思うんだという形でやっていくんならばやってもいいけれども、ただ単に一方的にしゃべって、一方的にしゃべれば弱いところとか足りないところいっぱいあるから、それをついてあたかも何を考えているんだというような雰囲気だけつくる、そういう公聴会だったら、もうやめた方が僕はいいと思います。

(北川知事)
 グランドデザインがだんだん大きくなっていくと、高速道路ただという話と、東京なんかでもキロ1,300億とか、排気ガスの問題とかあります。そうすると、本当に東京に一極集中して、そしてそういう1,300億をかけてもできないというような、そういう国づくり、国土形成がいいかどうかという議論が当然されてしかるべきだと。

 したがって、(IT)社会を前提とした国土形成はどうするんだとかいうことを、本当に考えていくなら、そこまで考えた上できちっとした説明責任を果たしていかないと、地域社会の我々も行政不信を起こす、いわば共同正犯になってしまうと。

 私どもも、公共事業なり道路行政なり、改めるべき点は、こういった中央集権の中で反省すべき点はいっぱいありますし、直すべきは直そうと。しかも、私ども公共事業一元化で、総合行政で、例えば国土交通省の範囲の、あるいは環境省の範囲の、農林水産の、全部一元化して、もう公共事業の評価システム入れちゃってるわけですね。

 だから、そういうふうなこともあわせて発言できるようなことをしていって決めていかないと、本当に道路公団のいろんな問題点だけで、これは全く国のことでありますから、早くそれを直してということが先だと思います。単なる手段だと思いますから、本当の国土形成といえば有料道路、いいところを只にするというのも一つの発想。しかし、中央と地方という視点で、どうしても中央から物を見て発想していくというような形がぬぐい切れてないんではないかということも指摘をしておくべきではないかと、そのように思います。

(増田知事)
 もう時間あれでしょうけど、結局ね、弱いところ、見えないところに必ずこういう問題というのはしわ寄せが来るんです。もうそろそろいいだろうっていう議論が必ず起きて、弱いところ、見えないところにしわ寄せが来て、そのとき必ず欠落するのは、じゃあ国は一体どういう国がよくて、どういう国土がよくて、じゃあそこはどういうことが全体としていいんだろうかっていう議論が必ずないといけないんですけども、それを全くなしにやっているというのが私はやっぱり一番問題だと。

 今、我々の中ではいろいろ論点もあったと思うんですが、これからこの勉強会の中で、こちらも当然いろいろな積み上げをしていかなくちゃいけないと思うんですが、ただ、私も橋本さんがさっきおっしゃったような、多分9月ぐらいになると、今度、自分たちの案を持って、もう絶対変えないぞというつもりで公聴会をやった格好にするんだと思うんですが、第2回目か第3回目の議事録見ても明らかに、まあ聞いておこうと、知事会を敵に回しても大変だからとか、いやもう知事会から文書とっときゃあいいんだとかいう話出てましたけど、そういうスタンスだったら、もう拒絶するという必要があるんじゃないかと思います。

(片山知事)
 私も今回、声をかけさせていただきましたのは、民営化推進委員会の議事録をつぶさに読みまして、そのときに本当にあきれたんです。ああ、この人たちはこういう考え方でやってるのかと。

 というのは、もうとにかく地方がぎゃあぎゃあ言うから、一回ぐらいは聞いた格好にしなきゃいかんなと。知事会から文書でもとっときゃいいんじゃないかとか、地方公聴会をやる必要はありませんかと事務局が言ったら、そんなことやってる暇はないと。

 とにかくもう地方のことなんかどうでもいいんだというようなスタンスなんです。そんなことでずうっとやってたんでは、とってもいい結論は出ませんから、やっぱり我々から、それじゃあもう意見もちゃんとまじめに耳を傾けて聞いてくれないんなら、こちらから少し乗り出して話をした方がいいんではないかと、こういうことなんです。

 ですから、きょうこうやって立ち上げましたんで、これから必要なときにまた集まって、いろんなことをやって、提言をしたり呼びかけたりしていきたいと思います。

 木村さんの言われた公団の問題をやっぱりきちんとやるべきではないかということ、これは当然だと思いますし、それから、地方の側の、何でもかんでもやってくれと言ってた今までの物取り主義みたいな、そういうことは改めなきゃいけないというのは、これも当然だと思うんです。

 それはきょうの緊急提言には文言上はちょっと入ってないですが、口頭でそれは言うということと、今後の我々のこの委員会の中で、そういう視点をきちっと位置づけて発言したり行動していったらと思います。

 冒頭申し上げましたけど、私、本当この問題考えるときに、計画があって、先に計画が進んだ地域と、それから待たされた地域とあるわけです。やはり奥ゆかしいところはちょっと待ったりするわけです。あんまりぎゃあぎゃあ言わないで。我々のとこもそうなんですけど。

 待たされたところは、ああ、よく待っていただきましたねと、今まで我慢して、これからは優遇してあげましょうというのが政治だと思うんですよ。待たされたところは、これからは地元負担金を出しなさいというのは、こんなのは政治でも何でもないです。

 正直者がばかを見る社会というのは、絶対私はいい社会じゃないと思うんです。どんなに小泉総理が理屈を述べられても、正直者がばかを見る社会、公正さを欠いた社会は絶対いい社会じゃないと思います。そういうことをきちっと申し上げていきたいと思います。
 あと、よろしいですか。

(奥村副知事)
 高速道路につきましてなんですけども、我々が要望という形をとってはおるんですけれども、基本的には1万1,520キロ、そして整備計画の9,342キロというのは、いずれにしましても国が国民に対して約束をして、これだけは整備しますよとお示ししたものについて、早くやってくれとか、そういう要望はあるんでしょうけれども、そういう形でやっておるのであって、別に我々がエゴでやっておるではないということも一番、我々としては認識しておく必要があるんではないかなというふうに思っておりますので、お願いします。

(片山知事)
 それでは、ありがとうございました。意見交換会はこれぐらいにさせていただきたいと思います。
 それで、引き続いてこの部屋の一番向こうで今度は記者会見をすることになっておりますので、よろしくお願いします。

 

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〇記者会見
1 日 時  8月7日(水曜日)16時25分から17時10分
2 場 所  都道府県会館 1階 101大会議室(東京都千代田区平河町)
3 参加者
  岩手県知事   増田 寛也
  岐阜県副知事 奥村 和彦
  三重県知事   北川 正恭
  和歌山県知事 木村 良樹
  鳥取県知事   片山 善博

(司会)
 では、お待たせいたしました。
 ただいまから、これからの高速道路を考える地方委員会の記者会見を開催いたします。
 それでは、本日の委員会を呼びかけました片山鳥取県知事が趣旨説明を行います。

(片山知事)
 ただいまご覧いただきましたように、私ども各県の知事が集まりまして、現在審議が進められております道路公団の民営化推進委員会の議論に対して、やはり今の時点で言うべきことは言っておこうということできょう集まり、かつ議論をしたわけであります。

 その内容はもうお聞き取りいただいたとおりでありますが、例えば地方分権の時代と言われながら、政策決定のプロセスが余りにも閉鎖的ではないか、何にも変わってないではないかというようなこともありますし、それから視点、視野の問題で、国土のグランドデザインというものが欠けているんではないか、非常に視野の狭いレベルでだけ議論しているんではないか、地方の実情に対してほとんど関心がないんではないか等々、重要な論点が出されました。

 私どもは、それらも含めて、きょう、せっかくの機会でありますから、これから国民の皆さん、それから中央政界、民営化推進委員会の委員の皆さん方を含めて、各界各層に私どものこの考え方、懸念というものを広くこれから訴えていきたいと思っております。マスコミの皆さん方も国民の皆さんに、地方からこういう声があるということをぜひお伝えいただきたいと切に願う次第であります。

 きょう、まとめておりますので、それをこれから読み上げますので、それをもとにこれから運動を進めていきたいと思っております。ありがとうございます。

(司会)
 それでは、お手元に緊急提言をお配りしておりますが、1ページをお開きください。私の方から読み上げさせていただきます。

提言書朗読

(片山知事)
 ということでありますので、御質問のおありの方は是非、失礼ですけど社名を教えていただいて、それから答弁すべき者を御指名いただければと思います。

(朝日新聞)
 朝日新聞の山下ですが、これから4,000キロ、さらに高速道路の建設を続けると財投資金が痛むと思うんですけど、その点はどういうふうに考えていらっしゃいますか。

(片山知事)
 今のちょっと趣旨は。

(朝日新聞)
 これから4,000キロ、高速道路を建設すると、いずれ償還ができなくなると。破綻するのも必至だと言われているんですけれども、そうなると、郵便貯金とか年金とか簡保とか、そういった国民資産の不良債権化、デフォルトにつながると思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。

(片山知事)
 それは、ですからね、今のスキームの中だけで考えると、そういう考え方も出てくるかもしれませんけど、例えば、どうしても必要な道路を何とかしなきゃいけないっていうんだったら、例えば国費を投入するということだってあると思うんです。今政府がやってることは、今年から国費を逆に3,000億円召し上げるということをやってるわけです。

 破綻するかもしれない心配がある、で、国費も入れてたのを召し上げるっていうのは、これ本当に矛盾してるんです。だから、本当に必要な道路ならば、国費をもっとさらに追加しても、道路財源を追加してでも破綻しないようにしましょうというのが私は論理的だと思うんですけど。

 それから、場合によっては、例えば全部はやるけれども、例えばペースダウンしましょうとか、いろんなやり方があると思うんです。いろんなやり方があるんですけど、何か今やってるのは、もう一直線に結論を決めて、民営化をして、更に、儲かるところは株式会社に上場しましょうなんていう、訳の分からないとこへ行ってることに我々は危惧を持ってるわけです。

(朝日新聞)
 その場合は、国費を投入すると一般道路の資金が削られるということも考えられますが、一般道路より地方の高速道路を優先して整備するということでもいいわけですね。

(片山知事)
 まさにそういう議論をしてくださいって言ってるわけです。道路全体の中で高速道路がどういう位置づけを持っているのかっていうことをまず議論すべきだし、それからもっと言えば、道路だけじゃなくて、道路とその他の色々な分野の社会資本整備の全体の中で優先劣後をつけましょうと。

 その中で高速道路が要らないって言うんならば、それは論外ですけども、その中で高速道路はやっぱり他の社会資本整備に比べても優先順位が高いんですよということがあったらば、それならば国費をもっと追加投入してでもやるべきではないですか、そういう広い視野でもっと議論をしませんかと。

 それを、そういう他の社会資本整備との関連なんか全く議論しない、一般道路との優先劣後も議論しない、道路関係4公団だけに、そこだけに射程を決めて、そこだけで議論するというのは余りにも視野が狭いんではないですかということです。だから、まさに今おっしゃったように、御質問の趣旨のようなことを幅広く議論してくださいということです。

(朝日新聞)
 そうすると、現状であと4,000キロ、現状の郵貯とか年金とか簡保を原資とした資金で借金を続けて公団を運営していくと、いずれ破綻になるという認識はあると。

(片山知事)
 そこはわかりません。そこはよくそれこそ議論してもらったらいいと思いますよ、専門家に。そういうことを情報公開ということで分析をして、きちっと客観的なデータを出してもらう。余りにも今、道路公団とか国土交通省の言われてることと、それから加藤秀樹さんとか猪瀬なんかが言われてること、大分違いますよね。だから、その辺も客観的な数字で議論する、そういう委員会ならいいと思いますけどね。

(朝日新聞)
 わかりました。

(木村知事)
 今、最後、破綻するんじゃないかというふうな話が出たんだけど、日本の国が税金取ってやっていく限りは、破綻するなんてことは基本的にはあり得ない。要するに郵便貯金を、貯金した人にちゃんとお金が返ればいいわけだから、だからそれをどこまで税金で見るか、そのほかのもので見るかと、その料金で見るかということの議論をしていくんで、何かデフォルト、デフォルトとかいうふうな話があるんだけども、そういうことはもう基本的にはあり得ない話だと思うんです、考え方としては。

 ただ、何というのか、どんな道路でも今までと同じようなつくり方でやっていくと、確かに長い間時間かけて、いつまでもだらだらだらだらとやっていくと、こういうふうなことに対しては、国民の人の怒りとかいら立ちとか、そういうふうなものは僕はあると思うから、やっぱりこういうものを合理的に見直すということはちょうどいい機会だと思うんです。

 ただ、扇情的に何十兆円の負債ができて、それで、何十兆円だったかな、ちょっと数字を忘れたけども、それでもう最終的には何か破綻するんだというふうなことから物事を入っていくと、道路というのはそういうふうな性格のもんじゃないんですよ。

 道路というのは、モータリゼーションの中で地域が交流していくためには、道はどんな形だって要るんだから、だからもうそれが要るか要らないという話と、それを運営している形態が倒産するかしないかというようなこと、何の関係もないような話だと思うんです。そのあたりがどうもごっちゃになってて、話が変だなという感じを僕らは正直言って持ってるんです。

(片山知事)
 あとね、破綻するっていう議論は、やっぱりある種のまやかしがあると私は思うんです。と言いますのはね、破綻する破綻すると言いながらね、いいとこだけ集めて株式会社で上場しようっていうんでしょう。上場するっていうことは黒字で、その利益配当もあるっていうことですよね、前提としては。

 それだったら、ある程度不採算の部分も抱えて、全体として運営していくという発想が、これが私は公共的だと思うんですよ。破綻する破綻すると言いながら、いいとこだけ集めて黒字にして上場しますなんていうのは本当に論理が一貫してないと思うんです。矛盾してると思います。

(増田知事)
 国費の関係について言うと、一方であれでしょう、国費の、特に重量税はオーバーフローしているから、他の用途に使うとか言っていますけれども、そもそも道路ユーザーから取ってる国費ですから、やっぱりそれは本来的には今そういう状況で、もし駄目だということであれば、私は国費の投入、そういう道路ユーザーが負担している税金を投入する、あるいは国と地方の配分を変えて、それで又もう一回見直しをするとか、色々な税金の使い方という意味合いでも、私はあると思うんです。一方で国費は投入しない、だけど余ってる、オーバーフローしてる重量税は、財源は一般財源化するというのは、僕は矛盾してると思います。

(伊勢新聞)
 三重県の伊勢新聞ですけれども、これ、4県以外の高速道路についてはどういうふうに今後、何か連携とられて、また知事とか広げられていかれる御都合か何かあるんですか。

(片山知事)
 きょう集まった県以外ということですか。

(伊勢新聞)
 そうです。

(片山知事)
 これはね、呼びかけていこうと思います。
 全国知事会っていうのもあるんですけども、これやっぱり、温度差といいますか、もう既に整備が行われてる県があったり、それから切実な県があって、ちょっとやっぱり意見違いますんで、全国知事会っていうことは馴染まないんで、きょうこういうメンバーで、もう切実なメンバーで集まりましたけど、これをもっと広げていきたいと思います。

(NHK)
 NHKの日置といいます。
 先ほど片山知事が意見交換の中で若干触れられてましたけれども、必要な高速道路建設は地方が財政的負担を一定しながらしていくべきだという意見が一部あるんですけれども、それに対して知事の皆さん、どういったお考えをお持ちでしょうか。

(増田知事)
 その場合には、当然財源的な手当てはすべきだと。今のような道路特定財源の国と地方の配分は当然変更して、地方に財政負担がないような形でやるべきと、こう考えてます。

(片山知事)
 順番に、じゃあどうぞ。

(北川知事)
 私も増田知事と同じ考え方で、今日までずっと努力をしながら、やっと8割までできた、その後凍結、そしてあなた方は遅れたんだから負担しなさいということは、これは県民に説明がつきませんので、当然要求していきます。

(木村知事)
 基本的には、道路の中でも高速道路というのは日本の骨格をなす道路なんで、原則的には国の責任だろうという感じは持ってるんです。ただ、今、地方分権の時代でもあるし、それから高速道路もさっきの東名とか名神とか、本当の背骨になるようなところから、やっぱり地域の発展に役に立つようなところの方のウエートが大きいようなところも出てきてるんで、

 負担というふうなことが今後出てくれば、それはもう全く頭から拒否するものではないけれども、その時にも、先ほど皆さんから出てるように、税源の移譲とか財源の保障ということを前提に物を考えていかないと、今、地方公共団体も正直言って、もう本当に大変な状況の中にあるわけですから。ただ、こういうことも初めから結論ありきじゃなくて、やはり広く議論していくべき事柄だと思います。

(片山知事)
 私は、非常に不公正だと思います、何回も言いますけど。これから高速道路を整備するところは地方も負担をという意見がきょうも新聞に出てましたけど、それは不公正だと思います。と言いますのは、さっき言いましたように、待たされて、遠慮深く待ったところが馬鹿を見るという、重い負担になるというのは、これは非常に不公正だと思います。

 それから、待ってるところというのは、鳥取県もそうですし、和歌山県もそうだと思いますけども、やっぱり財政力の弱いとこなんです。待たされているところは。財政力の弱い、金のないところが金は出しなさいと。日本の国土の中でも光の当たってる地域は先に、安くできるときにして、地方負担がない。

金のないところは金を出しなさいという、これは税の世界で言うと、いわゆる逆進性なんです。これは全く税では成り立たない不公正な議論なんです。だから、そういう不公正なことはすべきではないと私は思います。そういう不公正なことをしないのが政治、公正な政治です。

(奥村副知事)
 岐阜県でございますけれども、不採算路線の整備につきまして、地域に費用負担を求めるというような話が出ておりますけれども、そうなれば当然、各県の知事さんお話しになったように、道路特定財源の配分を見直す必要があるというふうに思っております。

 実際、岐阜県の実情で申し上げますと、例えば岐阜県内におきます国の道路整備は全部特定財源で行われておりますし、それから県の道路につきましては、国からいただく特定財源の4倍を県費として使っております。市町村でいいますと、特定財源の5倍の財源を使って道路整備をやっておる状況にあるわけでございます。そういう中で、地方に負担を求めるという話があるとすれば、当然道路特定財源の配分を見直していただく必要があるというふうに思います。

(毎日新聞)
 毎日新聞の福澤と申します。
 北川知事にお伺いしたいんですが、北川さん初めここにお集まりの方は改革派知事として注目を集めている方々ですが、今回の行動は、要は必要な高速道路は欲しいということで、これはやっぱり抵抗勢力というふうに見受けられることも出てくると思うんです。

 北川さんにお聞きしたいんですが、やはり必要な道路が欲しいというならば、これだけ財源が今限られているわけですから、じゃあどことどこが欲しくて、どことどこは要らないということを地方の方からメッセージを出さなければ、やはり全体として欲しい欲しいではこれまでの構図と変わらないような気がするんですが、その辺どうお感じですか。

(北川知事)
 民営化委員会というんですか、あの中にも我々は入れてもらえずというような、中央集権は一体どうなってんのかねというのは一つ痛切に感じます。したがって、私どもも、まず今の凍結論で、三重県なんかも2本の道路持ってますが、七、八割いってるんですね。

 それを途中でやめるということ自体について、まず我々は物を申していかないと、私は実際とめることできないと思います。にもかかわらずそういうことを言えば、私どもは、これがおくれたりすれば地域計画と全くアンバランスになりますから、声を上げざるを得ないということになります。

 しかも、今まではプール制云々で、そういうことを前提に仕組んできましたから、一気に今の厳しい状況の中で地元負担というようなことになれば、これは物すごい先延ばしをせざるを得ないということについて、きちっと話をしていかないと話は進まないし、我々、県民の皆さんに説明責任が果たせないと、こういうことになります。

 したがって、これ、いい機会じゃないですか。したがって、本当に先ほど御指摘いただいたようなことを我々も、同じまないたの上に乗って、テーブルに着いて物すごい議論をしましょうと、こういうことを申し上げているんです。

 先ほど少し申し上げましたけれども、3つの、あれは何て言ったっけ、三位一体で補助金どうのこうのとかいうのも、どこまで我々に本当に話し合いがされてきたのか。あるいは今度の道路なんかの問題でも、高速道路も閣議決定されて、しかももう現実に動いていて、それを前提に我々、地域政策を仕組んできた、その七、八割まで仕組んできたものに対して一体政府は何をしたかという議論を本当に真剣に議論をしないと、単に道路の、私だっていわゆる財投がどうなるか心配してますから、そういうことも含めて、本当の話し合いをしていかなければ私はいけないことだと、そのように認識しておりますから、こういったことについては発言を今しておかなければいけないと。

 さらに、私が先ほど申し上げた、2年前に地方分権一括法案ができて、対等協力の関係を政府は言ってるわけですよ。それを一方的に破棄するようなやり方が多過ぎるということについても物を申しておかなければいけないことだと思います。これ、議論するいい課題だと思っておりますから、我々は真剣にこの話し合いをしていきたいと、そう考えています。

(朝日新聞)
 朝日新聞の吉岡と申します。
 ちょっと話を広げてお伺いしたいんですけれども、採算性の問題がこれだけ集中して話題に上り、議論になるのは、恐らく高齢化が進む中で、国と地方の借金が700兆もあるので、これは財投であろうが特定財源を持っている公共事業であろうが福祉であろうが、国のサービスについてちょっと見直すべきではないかということが根底にあると思うんです。

 ちょっと主計官のような質問をして恐縮なんですけれども、きょうお集まりになられた知事の皆さんは、この借金が700兆もあるという現実についてどうお考えで、これはどう対応していくべきと考えていらっしゃるのか。また、もう一つは消費税の将来の増税について、これについてはどういうお立場を現時点ではとっていらっしゃるんでしょうか。

(片山知事)
 私の県も御多分に漏れず非常に大きな借金抱えてます。これをどうするのかっていうのは大変もう大きな課題なんです。
 原因は、いろんなことがあるんですが、やっぱり一番大きな原因というのは景気対策に伴う公共事業の実施とか、それから単独、これも景気対策の一環かもしれませんが、単独事業を借金でやって後で交付税で返してもらうという、こういう仕組みがビルトインされているがゆえに、地方団体が競い合うようにしていろんなハード事業をやったんです。

 私は、これからのことをにらんだ場合には、まずそういう、財政のシステムの中に、とにかく先に借金でもどんどんどんどんしといた方が得だというような、そういうシステムをまず変えるべきだと思うんです。それによって少なくとも地方団体の方は随分変わると思います。

 それから国の方は、これは国が考えるべきことですけれども、今のように縦割りで、縦割りの主計官割りの中で、その中でつじつまをどうやって合わせようかということをやってると、やっぱり限界があると思うんです。もっと広い視野で、あるとこはへこます、あるところは伸ばすという、そういうダイナミックな予算編成が必要だろうと思うんです。

 どうしても、今年何かちょっと変えられると、こう言っていますけど、やっぱり所謂シーリング方式、変わってないです。その辺を変えるべきだと思うんです。

 例えばね、さっきどなたか言われたんですけど、高速道路が必要だと、私のところの高速道路は必要だと思うから言うんですけども、高速道路が必要だ、ところが借金ばっかりしてると財投が破綻するということであれば、じゃあ国費を投入したらどうですかっていうことになります。その時に、道路財源から投入したらどうかという意見は当然出てくるし、それから場合によっては、国家公務員の給与を5%でも10%でも下げたらどうですかと。

 鳥取県は県の職員とか教員の給与を5%下げたんです。それで数十億円出てくるんです。国家公務員だって5%下げただけで4,000億円ぐらい出てきますよ。そうやって、じゃあ必要な教育だとか高速道路だとか、そういうところにそのお金を、浮いた金を投じましょうというぐらいの発想が、私は総理とか政府の中枢の人にあってもいいと思うんです。それをね、狭い視野で主計官単位で物事考えさせるから、ああしよう、こうしようってつまんない視野の狭い話になってしまうんです。そういうダイナミックな財政運営をされるべきだと思います。

 消費税は、これは今私が申し上げたようなことをやった上で、それでそのサービスの水準をどこまで維持するのか、それに対して税が既存の税制でどれぐらい賄えるのか、それをにらんで議論したらいいと思います。それは消費税だけの問題じゃないと思います。所得税もそうだし、今、法人税も議論されてますけど、法人関係税もそうだし、税全体の中で考えたらいいと思います。消費税だけがどうするこうするっていう議論ではないと思います。

(山陰中央新報)
 鳥取、島根で新聞を出しております山陰中央新報と申します。
 この高速道路の話の中で、やっぱり採算性というのがある程度クローズアップされる中で、地方の方も今まで、国土の均一的な発展というものにかわる、ある程度理論といいますか、説得力というのをこれから持たせていく必要があるかと思うんですけれども、採算性だけでやると、黒字の路線というのがどうしてもクローズアップされるんですけれども、それ以外の採算性に代わるやっぱり理論武装というのも地方から必要ではないかなと思っているんですけれども、その辺、全国を納得させるという意味のグランドデザインというお話があったんですけれども、地方の方からの説得力、この議論っていうのはどういうふうに思われますでしょうか。

(片山知事)
 私は、たまたま山陰中央新報の一つのエリアである鳥取県なもんですから、やっぱり本当にひしひしと変化を感じるんです。日本海というものが変わってきたなあと。やっぱり昔の裏日本と言われていた日本海と随分違って、輝いてきたなあという気がするんです。人や物の交流は本当に年々活発になってきてます。

 そうしますとね、やっぱり今のような時代から、これからの先、将来をにらんだ場合には、やっぱりそれにふさわしいインフラ整備が必要だと思うんです。それは空港であったり港湾であったり、それから高速道路であったりするんです。それが国土のグランドデザインということなんです。国家戦略ということなんです。国家がどうなるだろうかっていう、それをにらんだ、先をにらんだ投資をしていくっていう、こういう発想だろうと思うんです、これが必要だと。

 それは鳥取県という地域から、私はそう言うんですけど、それぞれのとこあると思うんです。それを皆さん主張されてるんだろうと思うんです。そういうことをよくにらんで、政府の方、為政者の方は国土のグランドデザインを全体として考えるべきだと思うんです。

 今はそれが一切ないんです。そういう国家戦略が一切なくて、路線ごとに分断して、切断して、ここの路線は儲かる、儲からない、儲かる、儲からないといって、本当に視野の狭いことをやっておられるから、我々は物を言わざるを得ないということです。

(増田知事)
 今の点ですけどね、私はもう、今、片山さんも言ってたけど、やっぱりそれぞれの地方が尺度を持てばいいと思うんです。それが都道府県の47でなくて、あるいはもっと地域単位の、ブロック単位のものであってもいいと思うんですけども、いずれにしてもそれぞれの地方に判断させると。

 今は国で全部均衡ある発展の名のもとにいろいろ国がやってきたものを、それぞれの地域で判断をさせるというモザイク国家をこれからはやっぱり目指すべきで、それぞれの地方がやはり尺度を持つと、物差しを持つということだと思います。

 私はもう、岩手県はそういったことで、例えば「がんばらない宣言」なんてやってますけれども、そういった、岩手で小さければ北東北3県、あるいは東北とかいう単位でそれぞれが持てばいいんで、そこに今言ったようないろいろな公共事業を含めた実施の判断権、そして実際の財源等も与えて、そしてやれば、自分たちはむだなことはしないというつもりでやっていますから、そういうふうな国家をこれから目指す、そういう国家像をどうしていくかという、その議論を大いにやるべきだと、それが今欠けているということだと思います。

(北川知事)
 これ、話しすれば全体のパラダイムの話になりますから、例えば道路なんかでも、私どもで今一番心配していることは津波なんです。その津波が起こったときにどうやって皆さん方を救うかという議論が道路計画とあわせて当然起こってくるというような問題は考えていかなけりゃいけない問題です。

 私は、つい先日、シャープという株式会社に、来てくれるなら上限で90億円の補助金を出しましょうということを言いました。それは、今までの従来の考え方では発想がなかったからこそ初めてのことであったと思うんですが、そのことによって三重県の独自性を高めようという考え方があるわけですね。

 そうしますと、先ほどの道路の問題なんかも含めて、本当は包括、一括、いわゆる補助金を我々にきちっと渡して、我々がその中でプライオリティーを決めてということにだんだんと近づいていかなけりゃいけないと私は国にこれからさらに働きかけていこうと、そう思っています。

 中央集権の一番問題点は、責任と権限が離れてしまって、お互いが無責任になるということでございますから、我々が財政破綻をしないように、私たちにきちっと財源が配分されれば、我々でそのようにプライオリティーをつけ、シャープに90億出しても10年後にはそれにかわる最大の雇用の創出であるとか、税収の確保であるとか、あるいは中国や東南アジアに必ず勝てるということを我々が主体的に自己決定して、自己責任をとっていくということにしないと、

 今ずっと皆さんが財源の問題をおっしゃいましたけども、そもそも、だからこそ我々が今提言をして、本当にそういうお話を真正面からしようじゃありませんかということを前提にきょう、私どもはこれを立ち上げているというふうに御理解をいただいて、本当の地方分権、国と対等で協力という関係、場合によって対立をすればいいじゃないですか、そこで大いに議論をすべきだと思います。そこが今まで中央集権で、これに反対をすればここで補助金出さないぞという体質が明らかにあったんです。

 したがって、これ地方分権一括法案が2年前に通っていなければ、きょうの大会の知事の数は減っていたんじゃないでしょうか。本当にそう思います。したがって、そういう目に見えないような壁も取っ払っていかなければいけないということで立ち上がっているということも、私どもは御理解をいただきたいなと、そのように思います。

 そして、いろんな知事からも発言ありましたが、縦割り行政の弊害は極まっているわけでございまして、私どもは単に道路だけを見ているわけではありません。産業政策も、医療圏の医療、福祉の政策も、教育の政策も見ながら道路を考えているということが、実は細分化された国では、単に国土交通省の道路だけとかいう判断こそが間違っているんだというふうになり、

 そして今回の高速道路の民営化ということだけで御議論をいただいたんでは、我々が積み上げてきた地域の行政体は県民の皆さんに説明責任が果たせなくなっているんです。それはもう地方分権一括法案で機関委任事務なんかが原則廃止になって、情報公開された前提で本当にお考えになって今回の政策は出されているんですかということを是非とも問いたいと思うんです。

 そういう総合的な判断の上でこの問題を解決をしないと、一高速道路の問題というのは、きょうは特化して、この会に出ていますから提言を申し上げたんですけれども、本当はこの国の形のあり方、あるいはガバナンスのあり方というのをここで問うていかないと、ここで今まで私がちょっと矮小化して部分的に言いますとね、第2名神を三重県で本当にとめたら、本当に止めたら行政不信、私は起きるという政治判断をしてるわけです。そして様々な地域政策が破綻を来します。

 これによって何百億円も投資をして、四日市の港をどうつくるかということは出来上がっているわけです。あるいは産業政策どうしようとしてるんです。それを何の、ほとんど相談もなく、いわゆる高速道路のいろんな点での財源の問題だけで一方通行に、ほとんど審議にも参加させずにといいますか、そういうことで本当にいいかどうか議論しましょうよということを、皆さんを通じてぜひ国民の皆さんにもおわかりいただきたいと、あるいは政府の方へもこれから話をしていきたいと、そういうふうに考えています。

(木村知事)
 別のことで、国の役所を、陳情という言葉はよくないんだけど、提言に回っていたら、それで高速道路の話もやってるんですよと言ったら、もういいかげんにしてよって、ある政府の高官の人が言ったんです。それで今、多分、東京とかその辺に住んでる人なんかの感覚というのは、やっぱり一般的にはそうだろうと僕は思います。

 それで、そういうことで、まだ道路つくれっていう人は何となく抵抗勢力みたいな感じに思うんだろうけど、だけど、今、僕らが思っているのは、これからは地方分権の時代だと。そして何か補助金もやめましょうと、それから税源を移譲しましょう、交付税は減らしましょうと、こういうふうな3点セットでこれから何か検討されていくみたいだけど、それぞれはなかなか高級な理念であって、いいことかもしれないんだけども、実際そうしたら自律ある自治体をつくっていこうというふうなこと、どうすればいいんですかという問題があるわけです。

 それで、さっきも言ったように、なかなか昔みたいに企業団地を誘致してきて、それで税金をというのは、シャープだとうまいこといきましたけど、なかなか、もうどこでも今うまいこといく時代じゃない。そうなった中で、やっぱり僕なんかは「新ふるさとづくり」ということで都市と地方との交流の中からいろんな産業、もちろん観光も含むし、そしてまた環境、森林なんかの保全とか、そういうふうなことも含むんだけど、そういうものを見出して、そこから価値を出していこうというふうなことで、その基盤はやっぱり高速道路なんです。

 だから、その高速道路がもうあんまり要らんのじゃないかというような議論があるんだけども、我々は高速道路は相当自立ある地域をつくるために重要なものだと、むしろ一番プライオリティーが高いかもしれないぐらいに思っているのを、まあ、もういいかげんにしろよと、そういう話はというふうな感覚で議論が例えば半年ぐらいで終わってしまうというふうなことになると、これはもう地域経営ということにとっても、もう本当に由々しき事態なんです。

 だから、正直言って何となく今、物すごく片方でそういう議論が進んでるときにこういうのやったら、何か本当にさっきの話じゃないけど守旧派みたいだけど、守旧派であろうと何であろうと、やっぱり言わないといかんことは言うときにやっぱり言っとくということが地域の代表者としての責任だということできょう集まってきたんで、皆さん方の中にも多分、何を言うてんねんと腹の中では思っている人も多いかもしれないけど、意のあるところをぜひ酌んでいただきたいと、このように思います。

(共同通信)
 共同通信の小原と申します。
 皆さんの高速道路が必要だという訴え、これを見ていると非常によくわかるんですが、これはイコール今の道路公団という形を続けてくださいという意味でとってよろしいんでしょうかと。違うんであれば、何か対案が、どういう組織形態が望ましいのかというのを手短にお伺いできればありがたいんですが。

(片山知事)
 それは全然セットではありません。今、鳥取県で言いますと、鳥取道というのを道路公団がやられてるんですけど、この道路が必要だということです。道路公団の問題というのはいろいろあるでしょうから、それはそれこそ民営化推進委員会で議論されたらいいと思います。無駄があれば省けばいいし、スリムになるところはスリムになればいいし、それから法人の形態が今よりもっとふさわしいものがあれば変えればいいし、それは政府が考えられたらいいと思います。

 だけど、その問題と、今我々が非常に必要だと思っている鳥取の高速道路とをごちゃまぜにして、一緒くたにして凍結とかって、そういう議論はやめてもらいたいということです。

(北川知事)
 私も片山さんと同じなんですが、だから、道路公団の問題等々で問題があるならば、国で早くやったらいいじゃないですかということを言いたいわけです。我々はそういう努力をやってるんです。だから、それとね、我々とのごちゃまぜにせずに、やるべきことを先にやっといたらいかがですかということです。

 いろんなことがあって、いっぱい借金ができちゃった云々とか、何とかかんとかで私どもにまだまだ要求するんですかというのは筋違いであって、我々も直すべきは本当に直しますよ。そして、やりますけれども、今回のことはどうぞ、先ほどおっしゃっていただいたようなことは国でもっと早くにやられるべきで、当たり前の話だと思います。

(増田知事)
 私は、何かファミリー企業のようなものがあれば、それもつぶせばいいと思いますし、経営能力がないんであれば公団の経営陣は退陣すればいいと思うし、とにかくそういう効率的な体制でやるというのが大前提ですから、それと我々の議論、問いかけているのは、例えば道路なら道路、それをどうつくるかの議論ですから、全く別な議論。

(木村知事)
 例えばね、高速道路を建設するということに関して言えば、今、道路公団で研究してるみたいだけど、借地でやるとか、それからいろんな基準を緩めるとか、今4車線でやってるのを2車線でつくるような形にするとか、それから入札の仕方とか透明性を増してもっとコストを下げるとか、いろんなやり方があると思うんです。そういうことで安くしていくという努力は、もちろんこれはどんな会社になってもやっていかないといかん。

 それから、管理運営なんかに関して言えば、さっき、あれATSっていうのかな、高速道路へ入っていくときの。ETC、あれ僕も付けてるんだけど、ああいうふうなものだって、ぐっと値段を一回下げて、それでみんなが付けてからぐっと上げるとか、いろんなやり方で儲ける方法はあると思うんですよ。それから、何ていうの、関連会社がやってるんだろうけど、サービスエリアの儲け方とかね、いろんな管理運営面でも本当に民間的な発想を導入した方がいいものはあるし、そういうものについては物すごく僕は今、硬直化してると思う、全国一律ということで。

 だから、こういうことは、本当に思いっきりやってほしいんです、早く。それから早くつくってほしいんです、どんな形であってもいいんでね、安く。だから、そういうことは運営形態の問題として上下分離とか、それから何ですか、契約方式とか、いろいろ3種類ほど今出てるみたいだけど、いろんなやり方があるんで、そういうことは研究してもらいたいんだけども、そのことと、もうそういう形にしたから、今つくって、これからつくる道路については当分凍結して、当分凍結するということはね、儲けが出るまではやらないということなの、はっきり言えば、簡単に言えばね。そういうふうな議論に持っていくのとは全然話が違うでしょうという感じなんですね。

 だから、一番危惧してるのは、何かきれいごとみたいに、今までつくったものの借金はこういうふうな形で民営化して返していきますと。それから、これからつくるものについては国費でやればいいじゃないですかというような言い方を委員会でもしてるんだけども、だけど、それは物すごく論理のすりかえであって、今のやり方っていうのは、まず借金をして、それで長期間それを使用料で返していくというやり方をやってるわけです。だけど、税金でやったらいいじゃないかということになると、すぐにその年に税金を投入していくということになるから、今の財政状況では、それはなかなか僕は難しいと思うんです。

 だから、物すごい詭弁であって、本当はもうこれから先の高速道路は当分つくりませんと、そういうふうに言えばいいんで、そうして、そこから議論を始めないといかんのだけど、何となくね、税金でこれからも積み残しというか、まだできてない高速道路はつくっていきます、それから今までの高速道路については、株式会社の方式で何年間かにちゃんと借金を返してやっていきますと言うと、何か物すごくいいことみたいに聞こえるんだけども、これはもう全然そういう論理のすりかえがあるんで、僕はもうそのあたり、正直なところ非常に危惧しているんです。

(片山知事)
 そろそろもう時間も来ましたけど、よろしいでしょうか。どうしてもというのがありましたらですけど、よろしいでしょうか。
 じゃあどうも御協力ありがとうございました。厚くお礼を申し上げます。


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