知事の定例記者会見(知事選挙後の県政記者との懇談会)

公開日 2007年12月08日

更新日 2014年03月16日

知事の定例記者会見(知事選挙後の県政記者との懇談会)

平成15年12月1日(月曜日)16時20分から(県庁二階第二応接室)

(項目)
 ・4期目の抱負
 ・知事選挙の結果
 ・高知市との関係
 ・知事選挙のしこり
 ・百条委員会、しがらみの排除
 ・政党や県議会との関係
 ・雇用対策や産業振興
 ・急ぐべき取り組み
 ・イラクへの自衛隊派遣
 ・市町村合併
 ・お金をかけない選挙
 ・草の根型の選挙
 


 (4期目の抱負)
(松浦:朝日新聞社記者)
 4期目、県政に、どのような姿をつくっていくのかというような抱負をまずはお願いいたします。

(知事)
 はい。もう4期目と言ってもですね、新しくということよりも…、気持ちは初心に戻って新しい気持ちでいきますけれども、仕事の内容そのものは、この夏に各部局長や理事との政策協議もしましたし、そういうことを着実に予算等に反映をしていく。

 また、それ以外でも、今度公約としてお約束に掲げた事がありますので、それをできるだけ早い段階から具体化をしていって、できるだけスピーディーにそういうお約束を進めていくということが自分に課せられた課題だと思っております。
 

(松浦:朝日新聞社記者)
 選挙戦の中では、「県職員の方ですとか市町村との対話が少ない」というような批判があったんですけれども、その点について、4期目はどのように?

(知事)
 僕ほど対話をしてる知事は少ないだろうというふうに思いますので、「対話が少ない」というのは自分はよく理解ができません。住民の皆さん方との対話は、これまでも非常に数多くしてまいりましたし、これからも、知事室でも勿論ですし、自分自身も外に出て行って、そういうコミュニケーションを深めていきたいということを思います。

 あわせて、先ほども正庁ホールで県の職員の皆さん方にお話をしましたが、自分のこの17日間の選挙運動の経験からも、こうやってまとめてずーっと集中的に地域をまわるといろんなことが見えてきますし、それが次の仕事の糧になるということが数多くあると思いますので、

是非、職員の人も、直接現場に出て仕事をする職員をつくるというような話とは別にですね、今持っている自分の担当分野に限らず、地域に出て行って、まあ今のご質問で言えば「対話」ということをしていく。地域の方々といろんな話を、意見交換をしていく。そういうことで、県庁そのものも大きく変わっていけるんではないかなと。

 そのことも一つの県政改革の方向ではないかと思っています。
 

(松浦:朝日新聞社記者)
 時間も短いですので、皆さんの方から質問があれば、順次お願いいたします。

(知事選挙の結果)
(釜本:時事通信社記者)
 まず、昨日の選挙結果についてなんですが、実際、過去の選挙に比べるとかなりの接戦ということになりましたが、まあ、松尾さん側が(県政)改革に対するずいぶん批判的なことを言って、そういった票も反映されてると思うんですが、どのように受け止めていらっしゃるのか。

(知事)
 一つは経済の状況がですね、僕が知事になりましてからずっと低迷をしてきています。
 これは高知県だけではありません。全国的に非常に経済の状況が悪い。

 そのことに対する自分の力不足も当然あると思いますけれども、やはり、その経済の問題に対するご不満なり、ご批判なりというのは根強くあるのではないかなということを思います。あわせて、選挙前のいろんな出来事等々ですね、逆風というか、非常に自分にとっては厳しい現状の中での選挙戦でした。

 そうした中で、組織や団体の力に流されない、いわゆる「草の根」の方々、お一人お一人でこれからの県の在り方というものを考えてくださる、そういう方々が数多く立ち上がってくださってああいう結果をつくられた、ということを僕はやっぱり重く受け止めなければいけないと思ってます。
 

(高知市との関係)
(釜本:時事通信社記者)
 もう一点なんですが、先ほどの訓辞(知事のあいさつ)の中でも、「南海地震対策等で、市と垣根を越えて…」という話が出ましたし、新しい岡崎(高知)市長も、今朝の会見で、「近いうちに橋本知事と会談の機会を持ちたい」と。
 こういう市との関係についてもう少し詳しくお願いします。

(知事)
 より近い関係にしていきたいと勿論思っております。

 岡崎さんとは、昨日もテレビ局のスタジオでバッタリお目にかかりましたので、握手をして、「よろしくね」ということを申し上げましたけれども、できるだけ早いうちにお会いをして、南海地震対策のこともそうですし、それから西武百貨店の跡をどうしていくかとかですね、お互い取り組んでいく課題がありますので、是非とも、より緊密な関係をつくっていきたいと思っています。
 

(知事選挙のしこり)
(市川:共同通信社記者)
 激しい選挙戦だっただけにですね、今後のしこりとかですね、あるいは、知事はそのおつもりじゃなくても、受け取る方が報復と受け取るようなことが出て来るんではないかという心配をする人もいます。その点についてはいかがでしょうか?

(知事)
 僕はあんまり心配をしていません。
 

(市川:共同通信社記者)
 それは、しこりとか、そういう、何と言うか…、しっくりいかない人達が出て来るんではないかという心配はしていないということですか?

(知事)
 いや、そうではなくて。 それはそれぞれの方の受け止めですから、どういうふうに受け止められるかは分かりません。
 しかし、先ほども言いましたように、どういうことがあっても私を信頼をして、これからの県の在り方はどうあるべきかということの判断を多くの方々がしてくださっているわけですから、その方々の考え方に立って自分のスタンスを決めていくという必要があると思います。

 前にもお話をしましたけれども、知事の軸足はどこかということで、「県庁に軸足を置くのか、県民の側に軸足を置くのか」ということで言えばですね、やはり県民の側に軸足を置いて、そして県庁の職員を県民の皆さんの側に引っ張っていくというのが私に課せられた仕事だと思います。

 それは県庁の職員ではなくて、議会の皆さんでも、また県庁のOBの方々でも、様々、「県庁」という組織を中心にこれまで一つの形を形づくっていた方々、そういう皆さんにもっともっとやっぱり県民の方に目を向けてもらう、また、県民の皆さんの方にそういう方々を引っ張って来る、というのが自分に課せられた役割だというふうに思います。

 受け止められる側がどういうふうに受け止めるかということまでは、とてもなかなか言い切ることはできません。しかし、自分のスタンスとしては、その中でいろんな思いを持たれるということを一つずつ気にして、そこで妥協をしてしまったんでは、「何のための選択だったのか」ということを、多くの県民の方に逆に疑われてしまうことになるんではないかというふうに思います。
 

(百条委員会、しがらみの排除)
(松浦:朝日新聞社記者)
 現在、百条委員会で議論されている問題ですけれども、選挙期間中は知事はあえてお話はされなかったんですが、今後どのようにされるつもりなのか。
 また、選挙戦の中で、まだまだ県内に「しがらみ」のようなものが残っているようにも…知事の周りというのではなくて、感じたんで、それを排除していくような今後の施策というのは考えてらっしゃいますか?

(知事)
 ちょっと、前段と後段とで全く違う話なので…。
 「百条委員会」のことはですね、私は今回、選挙前にいろいろ言われたことについては、自分としてのきちんとした説明を県民の皆さん方にもしてまいりました。
 また、何か新しいことでもあるのであれば、それはご説明をいたしますけれども、今の時点で特段何か変化があるとは思っておりません。

 それから、その「しがらみ」云々ということはですね、私は、先ほど言いました「知事の軸足をどこに置くか」ということに問題があるのであって、県庁の職員と、またその周辺にあるいろんな団体や組織と一体化をして、従来からの県庁をめぐる仕事の仕方、その中にある知事であれば、どんどんどんどん「しがらみ」が時間と共に膨らんできて、という問題点はあると思います。

 しかし、私は県民に軸足を置いて仕事をしている以上、言われるような「しがらみ」というのは生じようがないと思いますので、何か具体的に「こういう点が問題だ」ということがあるならばおっしゃっていただければいいんですけれども、抽象的にただ言われても…。

 私は県民の皆さんに軸足を置いて県庁の仕事を見ていくという立場である以上、悪い意味での「しがらみ」というものが生じる余地はないというふうに思います。
 

(松浦:朝日新聞社記者)
 すみません。「知事が」というのではなくて、例えば県庁をめぐってですね、まあ議員さんであったりですとか…。(県庁の)中で、「しがらみ」というのがまだまだ、議員さんであったり、県庁の職員さんであったり、まだまだ背後につく「しがらみのようなもの」が残っているように感じたということなんですけれども。

(知事)
 「しがらみ」というのは、それはいろいろ、おっしゃる意味でのものはあると思います。
 そういうことも含めて、これまで「情報公開の徹底」ということをずっと言ってきましたし、また、その「働きかけ」を公表していくと…。

 それは、良い意味での要望・提案とか陳情から、少し裏からものを頼む「口利き」というものに至るまで、そうしたことを全部公表をする、公開をするということで、変な意味での「しがらみ」というのは一つずつ整理をしていくことができるんじゃないかなということを思っています。

 あわせて、やはり、「情報公開」にしろ、「県民本位で仕事ができてるかどうか」ということにしろですね、そういうものをきちんと人事評価の基準として位置付けていくということによって、また大きく県庁を変えていくことができるんじゃないかなというふうに思っています。
 

(政党や県議会との関係)
(小川:毎日新聞社記者)
 今回、県内の政党が、かなりいろいろ、推薦・支持を含めて、対立候補の松尾さんの方につかれたという経緯があるんですが、県内の政党もしくは県議会とのこれからの関係というのはどのようにお考えでしょうか?

(知事)
 それは、これまでと全く変わりありません。
 

(小川:毎日新聞社記者)
 10月の会見(10月23日の知事記者会見)の時にですね、スタンスとして、「なぜ、ここまで関係がこじれるのか、若干、個人的にも、なんでかなという思いがある」ということは言われてましたけれども、今回4期目の信任を受けてですね、そこら辺をどのように…?
 まあ、改善できるところがもしあるとすればですね、どのようなスタンスでお臨みになるということは…、ありますでしょうか?

(知事)
 いえ、自分のスタンスで誤ってるとは思いませんので、先ほども言いましたように「県民に軸足を置いたスタンス」ということで、すべての県庁での仕事を貫いていきたいということを思います。

 これまでも申し上げておりますけれども、議会には、どの会派の方々にも、それは是々非々できちんきちんとご意見をいただくところはご意見をいただき、またご賛同をいただくところはご賛同をいただくというご判断をいただければいいと思っておりますし、それぞれの課題について、いろんなご議論があれば、十分意見交換をしていきたいと思います。
 

(雇用対策や産業振興)
(木下:日本経済新聞社記者)
 先ほど、接戦の理由の分析の中でですね、「経済の低迷に対する不満・批判」というお話がありましたが、まあ公約にもいろいろ「景気・雇用対策」を書いてあるわけですが、今、4選を果たされてですね、改めて景気・雇用対策、あるいは産業振興についてお考えを伺いたいんですが。

(知事)
 改めてと言っても、それをズラズラ言うと、1次産業から2次産業から全部こう言っていかなきゃいけないので…。
 ただ、気持ちとしては精一杯頑張っていきたいということになります。

 あとは、まさに公約としていろいろ掲げて、そういうことを、まあ評価もいただいたり、ご批判もいただいたりしたわけですから、できることからきちんとやっていきたいと思います。
 

(木下:日本経済新聞社記者)
 特に、評価を感じてるものっていうのはどういうものなんでしょうか?

(知事)
 いや、そういう意味ではありません。
 特に評価をいただいてるという意味じゃなくて、全体的にやっぱり評価をいただいたということが票として私に投じられたということになろうと思いますので、そういう趣旨で申し上げました。
 

(急ぐべき取り組み)
(釜本:時事通信社記者)
 「17日間の選挙戦でいろいろ感じられた」ということが先ほどの話に出ていましたが、公約の中で、まあすべてをできるだけ速やかにというのがスタンスでしょうけれども、特に17日間まわる中で、特に緊急に取り組まなければならないとか、これからの取り組み方を変えようとか、そういうふうに感じた代表的なものというのは何かありますでしょうか?

(知事)
 「取り組み方を変えよう」というのは、ちょっとピッタリくるものは思い出せません。
 急いだらいいなと思うのは、先ほどの正庁ホール(でのあいさつ)でも申し上げました「南海地震対策」で、「それぞれの住民の方に対するワンストップサービス的な窓口をきちんと作っていく」というようなことは、県・市で話をして、早急に体制を整備できればいいなと思います。
 

(イラクへの自衛隊派遣)
(松浦:朝日新聞社記者)
 県政の課題とは離れてしまうんですけれども、昨日、イラクの方で外交官の方が殺されるということがありました。
 イラクの派兵の問題ですとか、自衛隊誘致のこともですね、今どのようにお考えになっているかお聞かせください。

(知事)
 自衛隊の誘致とイラクの派兵は全く関係ないと思います。
 それから、イラクへの派兵には私は従来から反対を明確にしておりますので、その姿勢も変わりありません。

 自衛隊員を派遣されるというのであれば、やはり、あのような外交官の殺害という事態をどういうふうに判断をされるのかと。
 それは政府のご判断ですから、私がそれ以上申し上げることではありませんけれども、私は、そういうようなことが起きることがもう十分想定をされるなかで、自衛隊を今派遣しなければいけない理由というのは、私にはあまり感じられません。
 

(市町村合併)
(釜本:時事通信社記者)
 ちょっと選挙とは若干ずれることなんですが、選挙期間中、「国に対しても言うべきことは言っていく」スタンスだったと思うんですが、先頃、合併について国の方が、「どちらかというと知事にリーダーシップを」というふうな答申を出して、指示も出てると思うんですけど、これまでの知事のスタンスとは若干食い違うことですけれども、それについてはどういうふうに考えてらっしゃいますでしょうか?

(知事)
 それは、選挙に臨むに当たっても申し上げてきましたけれども、私は、基本的には、やっぱり、地方分権の流れとは合わない考え方だと思います。
 

(お金をかけない選挙)
(市川:共同通信社記者)
 今回の選挙のやり方ですけれども、公約の中でも「お金をかけない選挙」ということでいくつか挙げておられましたけれども、その中で、実現できたものと実現がちょっとできなかったかなという…、例えば「選挙カーでの連呼はやめたい」というお話でしたが…。

(知事)
 そう、それはもう初日から公約を破りました。連呼はですね。
 まあ、それでも、ただ名前を絶叫するだけではなくて、それなりに自分の政治姿勢だとか、公約に掲げたものを少しでも要点的に話していこうということを、ウグイスの人とも相談をしてやってもらいました。

 けれども、やはり、せっかく廻るからには、地域、地域に、「橋本が来るならば迎えたい」とか「握手をしたい」という方がおられるわけですね。
 それが、そういう公約的なことだとか、政治姿勢の話だけしてると、誰が来たのか分からずにそのまま過ぎてしまって、後で「あ、橋本の車だった」ということになるので、やはり選挙カーを走らせる以上は、名前を連呼しないでは選挙運動にならない、ということは実感をいたしました。

 ただ、しおりを作らないとか、選挙事務所を非常に小さな所で、スタッフも、別にプロ的な人ではなくて、一定の経験はあっても、若い方々も含めてやっていくというようなこと。それから、いわゆる決起集会的なものを、県内全域から集めてやっていくとか、業界団体の方々を集めてやっていくとかいうことはしませんでした。

 それは、かなり費用的にも減額できていると思いますし、先ほど「票差が詰まった」というお話もありましたけれども、僕はやっぱり、県知事選挙という大きな選挙で、こういうような形で選挙ができたということは、一つ自分自身では誇りうることではないかと思います。

 そのことは「票差が詰まる」ということにも若干影響は、関係はあると思います。思いますが、それでもここまでやりとげることができたということは、私は、全国にも一つの例を示せたんではないかなというふうに感じています。
 

(池:高知新聞社記者)
 実際の個人演説会では、建設業界の方がですね、実質的にということにならないかもしれませんけど、200人であるとか、そういった規模での動員はかけてると思うんですね。

 そういったことはですね、実際、知事がそう思われなくても、支援者の方はそうやってるわけですね。
 だから、知事のおっしゃる「動員のない」とか「決起集会をやらない」とかいうこととですね、若干、支援者との間で差があると思うんですけれども。

(知事)
 それは、僕は大きな差ではないと思うんですね。「動員」というのは、全く聞きたくもない、義理で来られるというのと、私は自分自身がそうやって企業から来られた方の多数おられる個人演説会で話しても感じましたけれども、とてもしっかり聴いてくれていますし、それから、送り出す時の握手の感じも、いわゆる「動員」という感じで来られてるのとは、自分は違う印象を受けました。

 やっぱり、それぞれ、企業に働いてる方々も県民の皆さんですから、その声のかけ方として、企業から声をかけたとか、それから地域として声をかけた、いろんな集め方があろうと思いますけれども、全般的には、もう極めてごく一般の、別に企業に属さない方々の会の方が数多くございました。大半はそうです。

 中に、今お話のあったような形の集会もございました。しかし、私はやっぱり、そういう方々にも是非、話は聞いてもらいたいと思いますし、また、聞いていただいて、非常にご理解をしていただけた面があると思います。
 

(草の根型の選挙)
(石村:朝日新聞社記者)
 「草の根選挙」ということでしたけれども、一方で、野中さんとかですね、まあ、そういった方々も来られて、若干ちょっとイメージにズレみたいなことも感じたりもしたんですが、そのあたりはどういうふうに?

(知事)
 それは全然感じません。それは、それぞれやっぱり政治家としてですね、今回のこの「草の根型の選挙」というものを守らなきゃいけないと、こういう知事としての姿勢というものを、やっぱり地方政治とか地方自治というものの新しい形として守らなきゃいけないと、いう思いで、野中さんも鳩山さんも来られているわけで、別に政党の代表として来られているわけでも何でもないわけですから。

 見る方にとっては違和感を感じられた方がいるだろうということは想定できます。けれども、僕としては全然違和感はありません。
 それぞれ、まあ、野中さんは大先輩ですから、そういう言い方は失礼ですけれども、もうかなり古くから親しくおつき合いをしている方々で、私の個人的な思いだとか、また考え方だとか、政治姿勢というものを十分理解をしていただいてますので、

単に組織の命を受けて、形だけ応援に来られたということとは全く質が違いますから、そういう方々に、その草の根の皆さん方に「この地方自治における高知県の今果たしていく役割は何か」ということをお話をしていただくというのも、とても意味のあることだと私は思いました。
 

(松浦:朝日新聞社記者)
 それでは、どうもありがとうございました。

(知事)
 ありがとうございました。
 


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