平成15年度 四国知事会議

公開日 2007年12月08日

更新日 2014年03月16日

平成15年度 四国知事会議

平成15年6月12日(木曜日)13時30分から(愛媛県紙産業研究センター)

(メンバー)
 飯泉徳島県知事
 真鍋香川県知事
 加戸愛媛県知事
 橋本高知県知事


(項目)
四国における循環型社会の構築について((1)デポジット制の検討、(2)産業廃棄物税の導入)
 森林環境税について
鳥獣害防止対策について
「四国はひとつ」を目指す4県連携施策の調査研究について
4県共同でのUJIターン促進事業の実施について
 森林を守り育てる森人確保の連携促進について
四国4県での観光振興の取組みについて
 本四架橋の利用促進について
 四国4県の空港の愛称による全国へのPRについて
 道路整備について(四国の大きな8の字ネットワークの整備)
 南海地震対策(四国防災子供サミット開催事業)
環境教育の合同事業
山の日の取組みについて
新型肺炎(SARS)に対する取組みについて
第16回全国健康福祉徳島大会(ねんりんピック徳島2003)について
第16回全国スポーツ・レクリエーション祭(スポレク香川2003)について
えひめ町並博2004、第16回全国生涯学習フェスティバル(まなびピア愛媛2004)
 愛媛県武道館(新武道館)について


〇司会者(夏井 愛媛県企画情報部長)
 本日は大変お忙しいなか、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。ただいまから、平成15年度四国知事会議を開催させていただきます。

 私は、愛媛県企画情報部長の夏井でございます。慣例によりまして、開催県の担当部長が、進行役を務めさせていただくことになってございますので、よろしくお願いをいたします。まず、最初に、開催県であります本県の加戸知事からご挨拶を申し上げます。

〇加戸 愛媛県知事
 開催県を承りました愛媛県としまして、今日の知事会議、ご参集いただきまして誠にありがとうございました。
 また、開会に先立ちまして、当紙産業研究センターをご視察いただき、ありがとうございました。

 「三位一体」のこの行財政改革の動きの前に構想したものでございましたので、やや愛媛県には分に過ぎたものかなという気持ちもございますが、何とぞこの素晴らしい施設をご理解いただきまして、四国州が実現しましたときも州立紙産業研究センターとして維持していく気構えでおりますので、念頭に置いていただければ幸いだと思っております。

 当地域は、来年の4月に向けて「四国中央市」という、四国の名前を使った市になる予定でございまして、地元の熱意としては四国州の州都を目指しておりますので、その辺もひとつお気に止めていただければと思っています。

 今日は、新しく徳島県知事が交代されまして、従来に引き続き「四国はひとつ」ということで、4県協調・連携を進めて参りたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

〇司会者(夏井 愛媛県企画情報部長)
 それでは、これより議事に入らせていただきたいと存じます。
 審議に先立ちまして、本日の会議の座長を選出していただきたいと存じます。
 慣例によりますと、開催県の知事が座長をお引き受けするということになってございますが、慣例に従ってということでよろしゅうございますでしょうか。

(各県知事 「異議なし」)
  
〇司会者(夏井 愛媛県企画情報部長)
 それでは、加戸知事、よろしくお願いをいたします。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 それでは、慣例によりまして、座長を務めさせていただきます。
 早速ではございますが、議事に入らせていただきたいと思います。

 まず、議題1の平成14年度四国知事会歳入歳出決算及び議題2の平成15年度四国知事会歳入歳出予算案について、事務局より一括して説明願いたいと思います。

〇事務局長(木幡 香川県政策部長)
 四国知事会の事務局長を担当いたしております香川県政策部長の木幡でございます。
 議題1の14年度決算及び議題2の15年度予算案につきましては、お手元に資料をお配りしておりますが、その内容につきましては、過日、担当課長会議でご審議いただきまして、ご了承をいただいておりますので、ここでの詳細のご説明は省略をさせていただきたいと存じます。

 なお、14年度の決算につきましては、会計監査者でございます愛媛県の夏井部長さんの監査を受けておりますので、夏井部長さんからご報告をお願いいたします。

〇会計監査者(夏井 愛媛県企画情報部長)
 それでは、監査の結果をご報告申し上げます。平成14年度の四国知事会歳入歳出決算につきましては、去る5月21日、帳簿その他の関係証拠書類を審査いたしましたが、適正に執行されておりますので、その旨ご報告申し上げます。以上でございます。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 以上のような次第でございますけども、ご了承いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

(各県知事 「異議なし」)

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 次に、議題3の平成16年度の政府予算等に対する提案・要望案について、お諮りをしたいと存じます。

〇真鍋 香川県知事
 提案・要望事項の協議の前に、例の「三位一体改革」について、やはり我々四国の知事会としても大変関心があるわけでございますので、緊急アピールをしたらどうかというふうに思いますのでお諮りをいただきたいと思いますが、よろしくお願いいたします。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 ちょうど今、中央での動きがございますので、そういった最重要性ということについて、4県知事、多分共通認識だと思いますが、このことに関しまして、ご意見ございますでしょうか。

〇橋本 高知県知事
 全く異議ございません。何か案がございましたら・・・。

〇飯泉 徳島県知事
 正に時宜を得たことと存じますので、よろしくお願いします。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 それでは、お手元に「三位一体改革に関する緊急アピール(案)」がございますので、ちょっと事務局、朗読してもらえますか。 

〇事務局長(木幡 香川県政策部長)
 それでは、朗読をさせていただきます。

【アピール案 朗読】

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 原案では、感情的表現を避けて、非常に良識あるアピールになっていると思いますが、文面に関するご意見等ございますでしょうか。

(各県知事 了承)

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 それでは、4県知事の気持ちが一体となった緊急アピールをこのように決定させていただきます。ありがとうございました。
 それでは、提案・要望事項に戻りますが、お手元に配布してございますとおり、政府予算等に対する提案・要望項目は11項目でございます。
 本県の長谷川企画調整課長に提案・要望案の説明をさせますので、よろしくお願いいたします。

〇長谷川 愛媛県企画調整課長
 それでは、四国知事会議資料の10ページ、四国知事会提案・要望(案)の内容をご覧いただきたいと存じます。

 本年度は、関連する項目を統合するとともに、「牛海綿状脳症(BSE)対策について」と「人権が尊重される社会の実現について」の2項目を削除した結果、全体で11項目の提案・要望となっております。
 以下、主な項目につきまして、昨年度からの変更点と併せてご説明したいと存じます。

 まず、12ページをお開きいただきたいと存じます。
 「新たな地方行財政システムの構築」につきましては、最近における国の地方分権への取り組み状況などを踏まえ、事務・事業見直しと税財源移譲に関することについて、また、税負担の公平・公正を確保し事務の効率化を図る観点から、自動車税の徴収制度に関することについて、細項目を追加しております。

 続きまして、14ページをお願いいたします。
 2項目目の「震災対策の推進」につきましては、昨年7月に「東南海・南海地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法」が成立し、遅くとも本年7月には施行されることから、財政上の配慮等についての実効性の確保を図るよう、細項目を変更しております。

 続きまして、16ページをお願いいたします。
 4項目目「循環型社会の構築」につきましては、昨年度は「廃棄物処理対策の推進」という項目名でしたが、21世紀に向けて社会システムの転換を図るという視点を重視して、項目名を変更するとともに、生産等に負担を求める拡大生産者責任の徹底を図ること、また、四国4県で連携して検討しているデポジット制度についてその創設を図ることの2項目を、新たに細項目として追加するものでございます。

 続きまして、24ページをお願いいたします。
 8項目目の「四国地方の鉄道網の整備及び空港・港湾の整備充実」につきましては、四国地方に特化し、項目数の削減及び重点化を図るという基本的な考え方に基づき、昨年度の「四国地方の空港・港湾の整備充実について」と「四国地方の鉄道網の整備について」を統合するとともに、「太平洋新国土軸構想及び地域連携軸構想について」は、その夢は持ちつつ、昨今の厳しい財政状況を踏まえて削除し、1項目に整理したものでございます。

 次に26ページをお願いいたします。
 9項目目「四国地方における農業・農村の持続的な発展のための政策」につきましても、先ほどと同様の考え方によりまして、「農業・農村の持続的な発展のための政策について」と「中山間地域等直接支払制度の円滑な実施について」の2項目を統合・整理したものでございます。
 
 28ページをお願いいたします。
 11項目目「四国地方の情報通信基盤の整備等」につきましては、近い将来に地上デジタルテレビ放送が開始されることから、現在でも多くの難視聴地域を抱える四国の中山間地域等の実情を踏まえた細項目の追加でございます。

 以上でございます。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 ただいまの提案・要望案につきましては、あらかじめ各県のご意見をお聞きしましたうえで、内容を調整、検討のうえ、事務局で取りまとめたものでございます。
内容的には、循環型社会におきます、香川県知事の強いご提言でございました「デポジット回収制度」等、様々な形で皆様のご意見を取り入れさせていただいていると思います。
 今の要望案につきまして、特に補足的な意見、付加的なご意見、ございませんでしょうか。

〇真鍋 香川県知事
 もう十分取り入れていただいていますので、結構です。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 では、ご意見はありませんようですので、提案・要望案の原案どおり、四国知事会の提案・要望事項として決定させていただきたいと存じますが、よろしゅうございますか。

(各県知事 「異議なし」)

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 それでは、さよう決定させていただきます。
 なお、緊急アピールを含めました提案・要望書の提出等につきましては、事務局に一任いただくことでよろしゅうございますか。

(各県知事 了承)

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 正式議題は以上でございます。次に、意見交換に入らせていただきたいと思います。
まず、四国4県の協調・連携の促進につきまして、協議したいと存じます。本県の長谷川企画調整課長に説明をさせますので、よろしくお願いいたします。

〇長谷川 愛媛県企画調整課長
 それでは、お手元の資料の30ページ、「四国はひとつ」4県連携施策(案)に基づきまして、ご説明申し上げます。
 この資料は、昨年度の知事会議において合意されました施策のうち、本年度も引き続き継続して取り組む施策、そして、本年度、新規に取り組む施策を一覧表にとりまとめたものでございまして、新規6、継続8の合計14施策となっております。

 また、昨年度から、連携施策を機動的かつ柔軟に実施することができるよう、4県が足並みを揃えて「四国4県連携推進費」の予算措置を行っておりますが、本年度の新規6施策のうち、

・「四国はひとつ」を目指す4県連携施策の調査研究
・鳥獣害防止対策
・森林を守り育てる森人確保の連携促進
・四国防災子供サミット開催事業
・4県共同でのUJIターン促進事業の実施
の5施策につきまして、この予算を適用して事業を実施して参りたいと考えております。

 なお、連携施策のほかに、昨年度から4県の係長級の職員等による「広域的自治体の将来像等についての勉強会」を設置し、意見交換を行って参りましたが、本年度も引き続き、県・市町村・国の役割、広域的自治体再編のパターンとメリット・デメリット等について、4県職員が一緒に勉強して参りたいと考えております。

 次に、昨年度、4県連携推進費を適用して実施した3つの施策について、お手元に報告書、ポスターのカラーコピー及び事業の概要書をお配りしておりますけれども、簡単に概要を説明させていただきます。

 まず、「四国におけるリサイクル産業の振興に係る調査研究」でございます。
この研究は、四国におけるリサイクル資源となる廃棄物について、廃棄物の種類ごとに、排出量やリサイクルの現状、再生事業所等の実態把握を行うとともに、リサイクルを推進する上での課題を抽出し、今後の検討の方向性を示したものでございます。

 課題といたしましては、「排出・受入れ段階の情報不足とミスマッチ」、「県外産廃の受入れに対する規制の厳しさ」などが抽出されており、今年度、更に、4県で構成します「循環型社会構築四国連携協議会」で検討を行うこととしております。

 次に、「地球温暖化防止活動施策の共同研究」でございますが、この研究は、「地球温暖化防止活動推進センターの4県共同設置の可能性」、また、「地球温暖化対策の統一化」について調査研究を行ったものでございます。

 検討の結果、4県共同設置の方が各県単独設置よりも、予算効率、人材の確保・育成、機能等、多くの面でメリットが多いとの調査報告が出されております。今年度も、4県で構成する「四国地球温暖化対策推進連絡協議会」において、引き続き、センターの共同設置や地球温暖化対策の統一実施について具体的検討を行うこととしております。

 最後に、「空き缶等不法投棄防止四国統一キャンペーン」ですが、四国内の小学生から空き缶等不法投棄防止の標語を募集いたしましたところ、3,004通の応募があり、審査の結果、各県ごとに優秀賞を選定、ポスター化いたしまして、四国内のJR各駅、高速道路のサービスエリアや道の駅、小学校等に掲示をいたしました。

 今後、環境月間等のイベントでの活用や各県の環境関係冊子への掲載を行いますとともに、空き缶不法投棄防止への取組みとして、「循環型社会構築四国連携協議会」において、「デポジット制」についての検討を継続することとしております。
以上でございます。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 ただいまの事務局案につきまして、それぞれの知事の皆様方からご意見をお聞かせいただければと思います。

〇真鍋 香川県知事
 よろしいですか。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 はいどうぞ。

【四国における循環型社会の構築について((1)デポジット制の検討、(2)産業廃棄物税の導入)】
【森林環境税について】
〇真鍋 香川県知事
 それでは、循環型社会の関係ですけれども、デポジット制度の導入検討、いろいろと香川県では勉強をしております。庁内に検討チームを作ってデポジット制度について検討を進めて参りまして、大体中間的な取りまとめというふうな段階に入って参りまして、飲料容器に関する具体的なデポジット方式の案などを提案して、今、パブリックコメントといいますか、若干意見を求めておるというふうな状況でございます。

 そのようなことで、また4県で共同して一層踏み込んだ検討を進めていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。

 循環型社会のこの問題に関連いたしまして、各地で産業廃棄物税の導入が進んでおるわけでございます。前に私も、この四国で、できたら一緒に産業廃棄物税を導入したらどうかというふうなお話も申し上げたんでございますが、我が県としては、やはり、できるだけ早く導入できないかなということで検討をいたしておるような状況でございます。

 情報として申し上げておきますと、スケジュールとしまして、私のところは新税として、産業廃棄物税と、もう一つ、高知県がおやりになった水源税に更に水の浄化税的なものを加えた水に関する税の二つを、近々、公に出していって議論を進めていきたいというふうに思っております。そのようなことで、一緒に出すことは出すのですが、ものが違いますので、進度が当然変わってこようかと思います。

 水の方は高知は先行しておられるし、別なのですが、産業廃棄物税については、できたら一緒にやれたらなというふうに思います。しかし、揃わなければ、我が県だけでも導入しようかなというふうに思っておりますので、ご意見をお聞かせいただけたらというふうに思います。
一つずついきますか。全部一通りやりましょうか。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 テーマ毎のご議論ということでお願いします。

〇橋本 高知県知事
 ちょっとよろしいですか。
 デポジットは僕も非常に関心があって、前に沖縄での全国知事会で、ちょうど四国の知事さんが一緒になって、環境のテーマの話をしたときも、真鍋さんからご提案があって、是非やりたいというふうなことを僕も言いました。これは条例を伴うものを考えていらっしゃるのですか。

〇真鍋 香川県知事
 そうですね、できたら全国的に法律制度ができたら簡単で良いと思うんです。国がなかなかできないとなると、各県でそれぞれ条例を作って実施すれば、同じ効果のものができると思うんです。そういう条例か法律で導入したらというのが私の考えです。

〇橋本 高知県知事
 デポジットは、非常に古い話ですが、前に、私が記者をやっていたときに、20年くらい前ですが、東京の社会部に行きました頃に、もう既に出ていた話で、多摩地区の一部の市などでやろうとなさったけども、結局外から入ってくるものとその地区で発生するものとの問題だとか、今もどうなのかわかりませんけども、アルミとスチールの価値の違いとかいうことで、なかなか難しかったことがありますが。

 あれから20年経って一つも具体化しておりませんので、四国のような一つのクローズドの島という領域の中で4県が一緒になっていけば、一つの町や村がやるよりははるかに効果的で、全国にアピールできるものが取組みとしていけるんじゃないかと思いますけども。是非、私は香川県さんのをただ待つだけじゃなくて、もうちょっと各県事務方も頑張ってもらったらどうかなと思います。

 それから産廃税なのですが、結論から言えば勿論賛成でございますし、うちもやる方向で考えていきたいと思います。また、こういう性格の税ですから、四国4県でばらつきがあったら、必ず産廃行政にひずみが出て来ることが想定をされます。

 一つは、徴収の方式とか、そういうものはかなり詰めて検討されているのかどうかということをお聞きしたいということと、あと、本県の事情として、各県は管理型の処分場がきちっと県内にあるわけですけれども、本県の場合にはそれがございませんので、第三セクター方式で公的な関与で作ろうというので、なかなか10年くらいうまくいっていないという経過がございます。

 そういう中で、産廃税も取る、また新しい産業廃棄物の処理場への協力金を取るというのが、なかなか、業界にも正直なところ説明がしにくいという事情もあって、一緒にやりたいんだけれども少し遅れるかなという現実的な思いがございますので、そういう思いだけお伝えしておこうと思います。

〇真鍋 香川県知事
 税の方式は大体2つぐらいあるんですが、既に中国地方で導入されておりますし、三重県も導入されておるというふうなことで、2つのうちのどっちにするかぐらいの選択で、あまり隣の所、例えば中国地方とこちらと変えますと、若干不都合が出てくるというふうな問題もございますので、それほど詰めなければならないようなことはあまりないのではないかというふうに思っております。

〇橋本 高知県知事
 中国地方と九州は同じような方式でしょうか。

〇真鍋 香川県知事
 違います。中国地方と違うのはどこだったっけ。

〇天雲 香川県政策課長
 主なところは、北海道、滋賀県、三重県です。

〇真鍋 香川県知事
 何の違いだったっけ。

〇天雲 香川県政策課長
 最終処分場で特別徴収するのと、廃棄物の排出者が申告納付するのとがあります。

〇真鍋 香川県知事
 その二つの違いのようです。この辺はどうも、中国地方と同じ方式にしたほうが、四国も無難ではないかというのが今までの検討状況でございます。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 ありがとうございました。はいどうぞ。

〇飯泉 徳島県知事
 徳島としても廃棄物行政に関心もありますし、県内の大きな課題となっております。そこで、今おっしゃいます産廃税の関係、やはり他の地域を見ても、更に北東北の3県でも組んでやるべきだということがございます。是非とも「四国はひとつ」ということもありますし、四国全体で本来やるべき税金だなと感じております。

 そこで、今、高知の橋本知事さんからお話がありましたように、事業者に対して、あるいは県民のみなさんに、この産廃税の目的ですね、この辺りのことをPRをしていった方がいいのではないかと。決して税収を目的にする税ではございませんので、あくまでも廃棄物不法投棄ですとか、そういったものをなくしていくという、そういう普通の税金とは違う性格であるというものを、是非ともPRすべきではないかと思います。

 それから、循環型の話でございますが、徳島県も廃棄物というものではなくて、一つの資源なんだということで、今、研究も進めているところでございます。是非とも四国4県でやっていくべきものだと、このように考えております。そこで今、大きな課題になっておりますのがやはり廃棄物、ごみという、どちらかというとまずいイメージですね、

そうではなくてこれは資源なんだという、そういう意味で、四国の中だけでも、例えば、「廃棄物」という、あるいは「ごみ」という呼び方、これを何か前向きの呼び方に、資源なんだというイメージができるような、そういったものの打ち出しもできるのではないかなというふうに考えております。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 ありがとうございました。
デポジットに関しましては、全国で、あるいは国で法制化というのは、ただ百年河清を俟つような気がしますし、四国だけでも、デポジットアイランドとして4県共通でまず進めることがいいのかなと思っております。
 それから水源税の実施時期はいつからですか。

〇橋本 高知県知事
 もう森林環境税という名前になっておりますが、森林環境税といっても法定外の普通税、目的税ではなくて一世帯当たり500円という県民税の上乗せの課税でございます。施行は4月からということで今年度から使っていけるというものでございます。

 是非、香川県さんのような、やや水と街とのかかわりが特定化していて、全体に広げにくいというご事情があったりする県もあろうかと思いますけれども、何らかの形で、是非各県にご検討いただければ、全国にこれもアピール効果があるのではないかと思っております。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 今の森林税あるいは水源税等に関しましては、全く同一に揃え、あるいは同一時期でなければならない命題ではないと思いますが、愛媛県としては、高知県が突破口を開いていただいたので、それに続いていきたいと思っておりますけれども。近い将来、足並みが揃えばなという気持ちでもございます。

 それから産廃税に関しては、様々なご意見が出ましたように、可能な限り4県が共同歩調を取ることが望ましいと私も思っておりますし、現実に、それぞれ県内事情、議会との事情もありますから、完璧にヨーイドンというわけにはいかないと思いますけれども、

一応香川県でご検討されている方向に向かって、愛媛県としても協調体制が取れればなと願っておりますので、可能な限り実施時期が違わないということの方が、副作用を起こさないでいいとも思いますので、そういった点では、4県知事としては共通認識が持てることかなと思っております。
 それでは、それ以外のテーマにつきまして、ご意見等、先ほど続けてありましたが。

【鳥獣害防止対策について】
〇真鍋 香川県知事
 それでは、2番目は鳥獣害の防止対策であります。
野生の鳥獣による農林業への被害が香川県も増加しておりまして、各県とも多分、イノシシとか鳥の害とかが出ているのではないかと思います。

 そこで、野生鳥獣と共存しながら農林業被害を軽減するというふうなことで、生息の実態を調べていろいろ対策を講じなければいけないのではないかと思っているわけでございます。

 四国は本州と海を隔てておるというふうな状況で、4県が野生の鳥獣対策について連携して取り組んだ方が効果があるのではないかと思いますので、是非4県で一緒になって、野生鳥獣の生息実態調査と被害防止対策をやったらどうかということで、提案させていただきたいと思いますので、是非ご賛同をいただければと思います。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 はい。イノシシには住民基本台帳が適用されておりませんので(笑)、なかなか数字の把握が難しい面もあると思いますが、可能な限り4県がスクラムを組んでいくということで、これはよろしゅうございますでしょうか。

〇橋本 高知県知事
 具体的にはどういう調査になるのでしょうか。

〇天雲 香川県政策課長
 捕獲したイノシシのDNA分析を行い、遺伝学的な面から生息実態を把握しようとするものでございます。

〇橋本 高知県知事
 どの地域から来たものかという。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 原産地表示をしてもらうとか。(笑)

【「四国はひとつ」を目指す4県連携施策の調査研究について】
〇座長(加戸 愛媛県知事)
 続いては本県の方から発言させていただきたいと思いますが、新規事項として、「四国はひとつ」を目指す4県連携施策の調査研究を提案させていただいております。

 これは、エックスハイウェイの開通を契機として、4県連携がスタートしたわけでございますけれども、現在までの取組みが、どちらかというと行政主導型でありまして、必ずしも住民や民間団体との協調が図られているわけでもございませんし、また、連携分野も環境や観光といった特定の分野に集中しがちでございまして、大きな広がりにはならない憾みがある。

 そんな点から、今後の4県連携が有効に機能・発展して参りますためには、官民協働の新しい視点、あるいは住民のニーズを十分踏まえて、4県連携施策の掘り起こしを目的とした調査研究を行うのが適当ではないか。

 そんな意味で、4県連携推進費を活用して、有識者、あるいは関係団体等のニーズといいますか、意向を把握できるよう、四国内のシンクタンクに委託してみてはどうか。これが当県としての提案でございます。

 それぞれ各県から上がって参りますのは、県内の状況等を踏まえた上でのこともあると思いますけれども、今後は、もっと幅広い視点からの大きな連携ができる施策を、そういった意味の調査研究という意味でございます。

【4県共同でのUJIターン促進事業の実施について】
【森林を守り育てる森人確保の連携促進について】
〇座長(加戸 愛媛県知事)
 特にご異論ございませんようでしたら、もう一つ私の方から、4県共同でのUJIターン促進事業の実施の提案をさせていただいております。
 これは各県ともにそうでしょうが、雇用情勢が厳しい一方におきまして、福祉介護とか、IT関連など、雇用のミスマッチから人材確保が難しい職種あるいは業種等が多数存在すると思っております。

 四国以外の四国出身者の中には、ふるさとでの就職を希望する人が結構おりましょうし、本県におきましては毎年、東京で行っております全国Uターンフェアには参加いたしております。

 しかし、この四国という地域で考えた場合に、4県連携という形で関西地域におきまして、各県労働局の協力を得ながら、特に、林業就業者の募集も併せて、4県共同で四国UJIターンフェアを開催することとしてはどうかという提案でございます。

〇飯泉 徳島県知事
 今、加戸知事さんから出ました林業就業者の関係でございまして、森林を守り育てる森人確保の連携促進ということで、先ほどの国への要望の事項の中にも「持続可能な森林経営のための政策」というものもございましたし、今日ここを見せていただいて、如何に木材、これが価値のあるものかというものを再認識しているところでございます。

 そこで、徳島としては、実はこれまでUIターンということで、Jはやっておらなかったんですが、林業従事者の確保対策ということで、近畿を中心に就職相談などをやってきて参りました。

 これは、1県だけでやっていたのではやはり効果が薄いということで、是非とも4県共同歩調をとっていただきまして、そして、四国の森を育てるという意味で対策を連携して進めていただきたいということでございます。よろしくお願いいたします。

〇真鍋 香川県知事
 例のアンテナショップを愛媛と一緒にやりまして効果が上がっておりますので、是非、UJIターンですか、これもやはり人材不足という四国の今後のことを考えますと大事なことだと思いますので、是非一緒にやらせてもらったらと思います。

〇橋本 高知県知事
 是非と思いますけれども、受入れ側となる各県の企業への働き掛けみたいなものはどうなんでしょうね。それも何らかの声を掛けながら、「こういうものをやるよ」と声を掛けていったら、マッチングという意味ではより効果的かなと思いますので。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 受け皿体制との連携も含めて、要するに関西地域の方から四国に帰ってらっしゃいよと、あるいは来てちょうだいよという4県統一キャンペーンということで、費用効率も考えたうえの意味でもございます。

 それから、今、真鍋知事からお話がありましたが、愛媛と香川と共同で東京アンテナショップを開かせていただいて、どこまで続くか判りませんが、今のところは大変好調に進捗いたしておりますので、こういった考え方の取組み、例えば、東京に限らず、大阪にも4県ともに事務所を持っておりますけれども、4県連携のもっと機能的なあるいは効率的な取組みも、また、いずれは考えていく必要が出てくるのかなと思っております。
 その他のご意見。はい、どうぞ。

【四国4県での観光振興の取組みについて】
【本四架橋の利用促進について】
【四国4県の空港の愛称による全国へのPRについて】
【道路整備について(四国の大きな8の字ネットワークの整備)】
【南海地震対策(四国防災子供サミット開催事業)】
〇真鍋 香川県知事
 やっぱり賑わいづくりで観光振興をですね、是非、今、4県で観光の取組みをやっているのですが、今年は、大手旅行業者3社が四国共同キャンペーンを実施する。また、10月からはJRグループが四国ディスティネーションキャンペーンというのをやると聞いております。

 そんなことで、四国を全国にPRするチャンスではないかなと思っておりますので、従来にも増してですね、4県が連携して、観光関係、特に我が県は、今年の4月に観光交流局というのを作って力を入れていこうというふうに取り組んでおりますので、是非、四国外からの観光客誘致に向けて、一緒になって取り組んでいただければありがたいというふうに思います。

 それともう一つは、やはり本四架橋ですね、料金が7月から下がりますけれども、利用促進ということを我々も努力をしなければならないというふうに思います。そんなことで、今後のこともございますので、是非。今のところは岡山県と連携して、連休にですね、我が栗林公園に来てくれた人あるいは瀬戸大橋記念公園に来てくれた人にうどんを配って、ささやかなことなんですけれども、やっております。

 そんなことで、これは岡山県とだけやっているよりも、四国が一体となって利用促進策をやっていただければ、より効果が大きいのではないかなというふうに思いますので、これにつきましても、ちょっとご検討いただいたらと思います。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 うどんを配られる相手というのは、例えば、橋を渡ったレシートか何かを見てという意味ですか。

〇真鍋 香川県知事
 そうです。例えば、栗林公園に来た人が、橋を渡ったよというチケットみたいなものを見せれば、うどんを差し上げるということを、この連休期間だけやったんです。また、もうちょっと先にやろうと思っておりますので。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 むしろ、連休期間外に来た人の方にやった方が良いのではないかと。(笑)

〇真鍋 香川県知事
 これからやりますから。料金が下がってからやりますので。

〇飯泉 徳島県知事
 まさにそうあるべきだと思います。そこで、一つご提案なのですが、今、観光でという、しかも四国を全国にPRということで、橋の話が出ましたが、空路で入ってくる方も多いのかと思います。

 そこで、あまりお金がかからないで、しかしPR効果が高いということで、四国4県のそれぞれの空港の愛称をこの際出してみて、そしてそれを同時に全国にPRしてはどうだろうかと。それぞれ非常に歴史的にも特色ある県が揃っております。

 例えば本県の場合ですと、写楽が阿波藩にお抱えであったということもありまして、県内でそういう動きも多くございます。この際、そういう特色のある愛称を、しかも1県ずつということではなくて、各県がそれぞれ出し、しかも同時にPRしてはどうだろうかということでございます。よろしくお願いいたします。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 実は、先般、徳島県議会の西沢県議からそのような話を聞きまして、なかなかお金をかけないでできるいい方法かなと、私も共感を覚えましたが。今、徳島県の方からご提案がありましたが、既に高知の方は龍馬空港で、どういう具体的な状況で取り組まれているのか、ちょっとお聞かせいただけますか。

〇橋本 高知県知事
 はい。元々はですね、高知県の経済同友会のメンバーなどが中心となって、元々各県に龍馬会を作るというふうな活動を続けている方々とか、そういう方から、是非、龍馬空港という名前にしようというアイデアが出てですね、ちょうど龍馬の命日であり、誕生日でもある日が11月15日ですので、

11万1500人の名簿を集めると言って活動を始められて、この間知事室に来られて、6万か7万か集まったというような状況でございます。私もエアキャリア(航空会社)にですね、まだ1社だけですけれどもお話をしにいって、どうでしょうかねというような問い合わせをしたりしております。

 つまり、そこまではやりましょうということで、「うん、いいですね」というノリでやってたんですが、だんだん詰まってきますと、どのレベルまできちっとやるかということをちゃんと考えなければならない問題だなということを、改めて思いました。

 というのは、例えば、チケットに打ち出される空港名を変えるとなると、各エアラインのチケットを打ち出すソフトを変えなければいけない。これは数千万円単位のことになります。それから空港ビルの運航表示板ですね、これを変えると、これは多分、空港ビルの仕事になると思いますけれども、それぞれの予算がかかる。

 また、うちで言うと、国道、県道で高知空港というのが出ているのが数十箇所ございます。国道だと何箇所かですけれども。それを変えていくのかどうかとかですね。それを一遍にやらなくても順次やっていくとか。

 それから、法的に言えば、正式名称を変えちゃうのか、単に愛称だけにするのかという、いろいろなレベルのことがあるので、そこら辺を少しきちんと詰めないと、エアラインにも、迷惑というとおかしいですけども、一定の負担を求めなければならないということが出て参りますので。龍馬空港だけじゃなくてですね、坊っちゃん空港だとか、何だとかいろいろあると思いますので、その写楽もですし、香川は何でしょうね。

〇真鍋 香川県知事
 香川はですね、イサムノグチ空港という案が出てるんですが。(笑)
 なかなか署名活動が起こりませんでね。そういうアイデアは出ております。

〇橋本 高知県知事
 で、それをやっていくときにまず、うちが県行政としてちょっと引っかかったのは、そこら辺をきちっとしておかないと、いろいろ頼みに行ったり話をしに行ったりするときも、どの程度までの協力を求めるのかということがあるので。ということを、まあ参考までに。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 どうでしょうか。シャルル・ド・ゴール空港とかJ・F・ケネディ空港とか、そこまでのアイテムではなく、むしろ、とりあえずは4県で一斉に、それぞれの空港の愛称をこう付けるよということで、これから行きましょうという、タイミングを揃えた形で、愛称でスタートして、愛称が定着すれば、いずれ正式名称になるかもしれない、ならないかもしれませんが、そんな形での取組みから始めて。

 これはあまりお金がかからなくて人気が出る一つの方法かなと思いますので、龍馬の驥尾に付して残り3県、この名称もまた投票させると激戦になったりする場合もあるかもしれませんが、もし各県のコンセンサス的なもので愛称がある程度固まれば、4県知事会議で「何月何日をもって愛称をこういう龍馬空港、何々空港とする」とか言って、また緊急アピールをすることにしたらどうでしょうか。(笑)

〇橋本 高知県知事
 うちは龍馬で、揉めませんのでね。(笑)

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 はい、貴重なご提言、ありがとうございました。

〇飯泉 徳島県知事
 真鍋知事さんの2点目、本四架橋のお話がありましたので、一点。
 従前、四国の大きな8の字ネットワークということで、ご協力といいますか、四国4県でやってきたわけでございますが、最近では南海地震の問題なども大分言われてきております。

 特に、うちと高知県さんとの間、阿南から安芸市に渡る部分ですね、地域高規格の問題があるわけでございますが、是非とも南海地震対策のときの救急救命の問題、災害活動の問題もございます。

 そういう意味で引き続きといいますか、四国4県でこの大きな8の字、このネットワークの早期整備ということで、一層促進をしていただければと、このように考えております。よろしくお願いいたします。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 この問題は、エックスハイウェイが完成したときに、4県としては「次に目指すは大きな8の字」ということで、これは4県知事会議の基本骨格、憲法みたいなものでございますので。再確認という意味で諮らせていただきました。

〇橋本 高知県知事
 今回進められている道路の事業評価基準でもですね、緊急輸送というのが入っていますので、地震が読めなくもないですけども、是非もっと明確に地震を入れてほしいということも要望しておりますので。地震とか病気のときの搬送というのはですね、地域にとって非常に重要な安全の基盤だと思いますから、それには高規格、高速道路は欠かせないという視点で、ひとつ一緒にやっていきたいと思います。

 それから、南海地震のお話が出ましたので、海岸の事業などでも、それこそ徳島との県境の所は、こちら高知県だ、こちら徳島県だと言っておれませんので、是非またご協力もいただきたいということと、それから、防災子供サミットを7月にやることになっておりますが、

 これから防災教育は、もし南海地震発生までに何年か、また何十年かの余裕があるのだとすれば、それが一番効き目のある、人材育成というソフトとしての施策になっていくだろうと思いますので、こういうものを通じて、防災教育のマニュアルというか、形を作っていきたいというふうにも思っておりますので、また、ご支援をいただければと思います。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 それと、先ほど真鍋知事の方から出ました本四架橋の利用料金、つまり1年間の利用実績でという、大変厳しいといいますか難問を抱えた状態で、利用車輌の増ということは、掛け声を掛けただけで車が増えるわけじゃないなという、そういった不安、懸念を私どもとしては持っておりまして。

 何か有効な対策はないのか、4県協調してできるような事柄を、もうちょっと事務レベルでも真剣に提案を出してもらえないかなと思っておりますので、また事務方の検討で。他にございませんでしょうか。

【環境教育の合同事業】
〇真鍋 香川県知事
 今の防災サミットですね、我が県も是非参加させてもらいたいと思っております。
 子供のことで、ついでにちょっと提案させていただきますと、また環境にこだわるようなんですが、環境教育なんかについてもですね、四国共通に海とか川とか、いろいろと資源がありますので、そういうものをお互いによく学習をするというふうなことで、環境教育についても、合同の事業を考えたらどうかというふうに思いますので。

 自然との触れ合いとか、あるいは、川はどうせ繋がっていますのでね、一応、水源へ、香川県の子供が早明浦地域へ見に行くとか、そういうことは少しあるんですけれども。そういう環境教育について共通の体験ができたらいいのではないかというふうにも思いますので。

 各県がそれぞれ環境教育をやっていると思いますけれども、そういうものを一緒にできるものはやったらいいのではないかと思いますので、提案させていただきたい。

 ま、これ加戸知事に怒られるかもしれませんが、あまり、行政とか何かが子供に何もかもやらせることは、それこそ子供は忙しすぎるのに。最近本を読んでみると、基礎学力というのですか、読み・書き・算盤を重視すべきであるというのが流行っているようでございますので、環境だ何とかだと、ありとあらゆるものを子供に押し付けるのはいかがなものかという感じもしますけれども。

 まあ、どうせ勉強することはすることなので、環境について四国で統一的な取組みをしてはどうかなということで、提案させていただきます。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 四国は読み・書き・算盤、プラス環境ということで。(笑)

【山の日の取組みについて】
〇座長(加戸 愛媛県知事)

 今の環境で思い出したのですが、先般、橋本知事とお話させていただいたときにも、高知県が「こうち山の日」を作って、大いに山の大切さを理解させようという方向で進められているというお話を聞きまして。

 どんな日かといいますと、アンケートの結果では、木を1に見立てて、1が四つ並んだ11月11日なんてことを想定されているという話がありましたので。四国州になったときを考えたときに、「こうち山の日」と「えひめ山の日」と、みんな日が四つあるのも困るかなと思い、

県へ帰りまして、「『こうち山の日』に揃えて『えひめ山の日』にしたら」と言うと事務方から反対が出まして、「高知県に追随して同じ日に合わせるのはどうでしょうか」というプライドの話があったので、「そんな度量の狭いことを言わなくてもいい」と抑えておりますが。

 どうでしょうか、これは私の思い付きですけれども、4県が別々に山の日を作らなくても、その日を「四国山の日」として、もちろん高知県では既に準備を始められているでしょうから何かおやりになるんでしょうけれども、具体的な行動、イベントなどは今年ではなく来年でいいとして、「四国山の日」を統一して、高知を見習ったらどうかなというのが、私の思い付き提案ですけれども。

〇真鍋 香川県知事
 11月というのは? 「みどりの日」というのがありますよね、「みどりの日」とは違って11月にしたのは何か?

〇橋本 高知県知事
 最終的に、確実に決めている訳ではないですが。(その後、11月11日に決定)

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 アンケートの結果で、木が一本ずつで1が4つならんでいるのが山のイメージだという、アンケートの数が多いということをちょっと聞いたものですから。

〇真鍋 香川県知事
 例の「みどりの日」がなくなるとか、他に変えるとかいろんな話がありましたよね。せっかく「みどりの日」があるから、それと違った「山の日」というのがいいのかどうか、その辺も含めて、よくまた議論をしていったらと思います。

〇飯泉 徳島県知事
 今の話、やはりばらばらで、というかですね、今、一つの案だと思うんですけど、いろいろそういう何とかの日というのを決める場合に、こういう場でご提案していただいて、「じゃあ、みんなでやろうじゃないか」ということは、非常にいいことだと思います。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 まあ、これは高知県からの提案ではなくて、私の方からの提案を申し上げております。(笑)

〇橋本 高知県知事
 お心遣い、ありがとうございます。(笑)

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 それ以外に何かご意見ございませんでしょうか。

【新型肺炎(SARS)に対する取組みについて】
〇真鍋 香川県知事
 実は、香川県は先般、SARS、例の新型肺炎でちょっと大騒ぎしまして。例の台湾のお医者さんが香川県に来て、徳島県も入ってましたね、いろいろ問題になったのですが、安全宣言を出して、今、落ち着いているわけでございますが。

 SARSの問題というのは、かなり県が対応しなければならないことは結構あるわけでございまして、また新型の感染症が起こったときにどう対応するかというのは、昔の伝染病予防法とか、ああいうものでは対応できない問題があるなということが分かりまして、少しそういうことについても連携してはいいのではないかなというふうに思います。

 例えば、患者が発生したときに輸送する車、これを各県持たなければならないわけで、うちは一応、車は何ですから、この減圧する容器みたいな、容器に入れて運ぶベッドみたいなものですね、密閉した、そういうものを買いまして、一応あります。

 それと、患者が入院したときのベッドが、特別の隔離病棟というか隔離病室というか、そういう減圧した部屋がいるのだそうです。そういうものも各県でそれぞれ作らなくても、一緒に発生したら大変ですけれども、できたらどこか一緒になって、お互いに車も融通し合うとか、病室もですね、空いている所は融通し合うというふうな体制を取ったらいいのではないかなと思います。

 それと発生したときの発表の仕方とか、そういうふうなことについても、研究しておく必要があるのではないかと思いますので、よろしくお願いいたします。

〇飯泉 徳島県知事
 まさに今おっしゃるとおりでして、我々は危機管理の一つというふうに捉えています。来るべき南海地震の関係もそうなのですが、やはり危機管理問題という観点から、もう少しきっちりとですね、国に対しても、もう少し情報開示をしっかりとしてくれと申し入れているところでございます。

 4県の中、つまり四国に入ってしまうと、どこ行ってという話にもなりますので、是非とも、今おっしゃるように4県の連携体制と、それから、できれば感染症の場合にも、そうはなかなかレベルの高いものを各県が持つことは難しいと思いますので、これも4県で今後いい方向を出せればと。是非ともお願いいたします。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 過去の経緯に鑑みても、何かあると騒ぎが起きる。安心を与えるために4県がすべて対応する。こんなスタイル、パターンで来てましたけれども、これからは、4県同時発生が将来大きく見込まれるようなケースは別として、特異なケースへの対応を行う場合、

おっしゃったように、4県どこかが、「うちが手を上げるからそこをやります」、「じゃあお願いします」と、そんな形で、なるべく4分の1のお金と効率、経費でいけばいいのではないかなと私も思っておりますので。基本的には4県知事とも同感であろうと思います。

 各論になると、なかなかまとまらない場合もあるのかもしれませんが。とりあえず4県共同でこれからは対応することを基本線として、また具体的なケースについてのご相談をさせていただくということで、いかがでございましょうか。

〇橋本 高知県知事
 今のお話の中で、必要なのは、やはり発表の仕方のことですね。たまたま、この間、大阪に行って、例の台湾人医師が泊まった上六の都ホテルに泊まったんです。

 安全宣言が出た日だったんですけれども。せっかくだから、そこの幹部の人に聞いたら、5月16日に厚生労働省から夕方6時過ぎに連絡が来て、その晩何が大変だったかといいますと、17日に予約をして来るお客さんにそのことを言うかどうか、またどういう形で言うかと。喧々諤々何時間か議論して、結局トップが、それは絶対言わないといけないという決断を下して、公表という形になったんだけれども。

 ああいうときに予め決めておかないと、その間に議論しているので時間が経って、ほかのことまでは手が回らなくなるという話がございましたので。やはり発表の仕方とか、どの程度やっていくのか、それは各県内で、関係の業界、輸送団体、宿泊関係だとかいう所にも話をしておかなければいけませんけれども。

 事前にどういう形で発表していくのかということをですね、例えばSARSのような全国的に関わるような問題であれば、少し、そう全部細かくマニュアルでというわけにはいかないでしょうけれども、意見交換はしたらいいと思いますね、知恵という意味からも。

〇真鍋 香川県知事
 今回ので、「発表する」「しない」でですね、県側と国の方とやりとりになりまして。そのとき、やはり問題は、発表した場合に被害が出るわけですね、それを補償する措置がないわけです。

 今のところ、厚生労働省は「受忍しなければいけない。補償なんかしない」とこういうことのようなのですけれども、やはりそれだと、なかなか公表ができなくなってくると思うんですね。

 やはり他の人の命とか、病気になることを防ぐために、公のために犠牲になるわけですから、そういう人に対して一定の補償なり何らかの措置を考えておかないと、その都度判断するとかなんか言ってますと、やっさもっさで遅れるとか、あるいはいろいろ思わぬことになりますのでね。

 やはり制度として、「伝染病予防法」か何か、「感染症なんとか法」でもやって、こういうことが起こったときにはこうして、そのための補償措置はこうなんだとかを決めておくことが必要であるということで、我々の方は、そういう要望を国の方へ出しているんです。

 しかし、国の方は今のところ、まだ補償措置までは踏み込んでないという状況なので。この辺はやはりきちっと決めておかないといけないと思いますので、引き続き、我々、主張していこうと思ってますけども、各県とも、ひとつよろしくお願いしたいと思います。

 それと同時にですね、我が方は小豆島で、大分、旅館のキャンセルとか何かありましてね、大変被害が出ているという現状がございまして。今、県も一緒になって観光キャンペーン、安全ですから是非来てくださいというキャンペーンをやってますので、できたら四国も一緒になって、先ほどの観光キャンペーンの中で、いろんなことを一緒になって取り組んでいただければありがたいと思います。

〇飯泉 徳島県知事
 今の補償のところで、国にまず言うという、これはひとつ大切なことと思いますし、もしまた来ると、いつ来るかということは分かりませんので、危機管理という点で、これは事務的にも今後4県で詰めるべきだとは思うのですが、そういった保険、あるいは基金的なものを事前にプールしておくというのも一つあるのかなと思いますので、この辺りも事務的に詰めていくというのはいかがかと思います。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 ありがとうございました。だいたい定刻が参ったようでございますが。特に他にございませんようでしたら。

【第16回全国健康福祉徳島大会(ねんりんピック徳島2003)について】
〇飯泉 徳島県知事
 一点だけ、お礼とお願いを。実は今年の10月18日から21日まで全国健康福祉祭(ねんりんピック)が徳島で行われます。この関係で、特に3県のみなさんにはバスをお借りしたり、県境のみなさんにはいろいろ宿泊関係などでご協力をいただいております。

 また、イベントの関係で各県の老人クラブのみなさんにも出演などお願いをしております。大会成功に向けて全力で取り組んでおりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

【第16回全国スポーツ・レクリエーション祭(スポレク香川2003)について】
〇真鍋 香川県知事
 我が方も是非参加をしたいと思いますし、また香川県も、ここにちょっとバッチをつけておりますが、11月にスポーツ・レクリエーション祭「スポレク香川2003」というのを開催しますので、是非、香川の方にもお越しいただいたらと思います。

【えひめ町並博2004、第16回全国生涯学習フェスティバル(まなびピア愛媛2004)、愛媛県武道館(新武道館)について】
〇座長(加戸 愛媛県知事)
 ありがとうございました。当県も来年は「町並博覧会」と「生涯学習フェスティバル」がございます、ちょっと先でございますね。ただ、10月に木造の愛媛県武道館がオープンいたしまして「国際女子柔道親善大会」を行いますので、機会がございましたらPRいただければ幸いでございます。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 それでは、時間も過ぎましたので、本日の会議はこれをもって終わらせていただきたいと思いますが、次回の知事会議の開催につきまして、いかがでございましょうか。

〇橋本 高知県知事
 順番から言えば、高知県ということでございますので、是非、高知県でお受けをさせていただきたいと思います。

〇座長(加戸 愛媛県知事)
 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

〇司会者(夏井 愛媛県企画情報部長)
 どうも、大変ありがとうございました。

 以上をもちまして、四国知事会議を閉会とさせていただきます。
 どうも、ありがとうございました。
 


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