公開日 2007年12月08日
更新日 2014年03月16日
知事の定例記者会見
平成16年12月27日16時00分から(県庁二階 第二応接室)
(項目)
・国とのやりとり(1)
・予算編成(1)
・国とのやりとり(2)
・議会との関係
・副知事と出納長の人事
・ウェブログ「だいちゃんぜよ」
・全国知事会(1)
・12月の面談(1)
・年末年始の予定
・四国独立リーグ
・12月の面談(2)
・全国知事会(2)
・排出権取引等
・予算編成(2)
・比島の交通公園
(池:高知新聞記者)
早速ですが、幹事社のほうから始めさせていただきます。
まず、出直し選で当選後、17年度の予算編成、それと三位一体改革の対応と国の予算要求で東京に行かれたりということでいろいろ慌ただしかったと思いますが、この1カ月を振り返ってみて、県の財政見通し、財政運営について何か感じた手応えであるとか、あるいは国との交渉の中でこういったことがあったというエピソードも交えながら、何か感想とかありましたらお伺いできますか。
【国とのやりとり(1)】
(知事)
国との交渉ということではないですけれども、全国知事会議に出席をして、そこでのやりとりなり、自分の発言に対しての会長の答えなりを聞いていて、やはりこれから地方が国とどう対抗していくのかということの難しさというものをあらためて自分は感じました。
そのことはこちらに帰ってからも、いろいろな場で発言はしましたけれども、会長に対しても「国と戦っていく際に何か地方として使える武器があるか」という質問をしましたが、もう即答に近いかたちで「武器はない。地方はもう丸腰でやっていかなきゃいけない。
そういうことを意識しながら取り組んでいかなきゃいけない」ということを言われて。そう言いながら、会長はもう来年すぐに引退をされますので、あとをやっていく立場としてはなかなか大変だな、ということをあらためて感じました。
国とのやりとりということでは、省庁回りということでは主にいろんな災害復旧に対するお礼ですとかということが中心でしたので、特段の新しいことはありませんでしたし、また、そこでのやりとりで特に印象深いということはありませんでした。
が、最初にいったん東京へ行きました際に、財務省で財務大臣ともお話をした時にも、極めて国の財政担当者として今の財政改革というか切り詰めということに手段を選ばずという思いが非常に強いな、ということは言葉の端々で感じました。
そういうことが、今日の話では前段の全国知事会での話につながっていきますけれども、そういうようなことを思いました。
【予算編成(1)】
本県の予算編成については、まだ詳しい内容について聞いておりませんので、ちょっと年明けから本格的に取り組もうとしておりますので、まだコメントできる段階ではございませんけれども、大雑把に「どんな状況ですか」と聞くと、なかなか悪戦苦闘であるというか、大変苦労しているという話を幹部の人から聞きますので、1月になって、また力いっぱいその件に取り組まなければいかん、という思いを新たにしております。
【国とのやりとり(2)】
それから、知事会の中でも例えば会長からはこういう話がありました。「守旧派というか国の省益を守ろうとする人たちは、もう何千何万という人がそのことに専業で、もっぱらそのことの知恵を考えている。
一方で、それに対抗している地方の側は、全国知事会という組織であれば、会長は岐阜県知事をしながら、そして時々東京へ行って会長職として仕事をするということだし、スタッフの数も限られていて、とても部隊の数としても戦いにならない。
知事だけではなくて、やはり副知事だとか助役だとかいう立場の人ももっと参加をし、日常からスタッフとなって取り組んでいくような組織づくりが必要ではないか」というような話がありました。
それから、例えばある知事さんは「財源保障の機能をどうするか」というようなことで「交付税の見直しだとかその問題に対する委員会をつくって検討はしてきたけれども、地方税の問題だとか社会保障制度の問題などは直接自分たちの権限外だということで、これまでそれぞれの意識を持っての勉強はしていても、知事会としての勉強会だとか取組みだとかいうことはしてこなかったけれども、これからはやっぱりそういうこともしていないと、単に国の制度が決まったからそれを受けて地方のいろんな改定や何かを県議会に諮るというような受身ではいけないんじゃないか、地方税なんかのことも(含めて)。
それから社会保障の制度もこれからどんどん見直しだとか、今の財政再建路線での見直しが進んでくる。それを受身で待っているだけではとても地方としてやっていけなくなるんじゃないか。
そういうことをもっと日ごろから研究をし、勉強をしていく委員会なり何なりを立ち上げてやっていくことが必要ではないか」という話があって、それもその通りだな、と思いましたが、また「賛成だ、賛成だ」と言って「それではさっそく高知県から人を出しなさい」とか言われると、またつらいものがあるということを思って、それは黙って聞いていたんですけれども、これからやはり地方としても、もう少しそういうスタッフを増やしていくというか、戦力となる部隊を増やしていかないと、なかなかこの流れに抗しきれないな、と。
少し長くなりましたけれども、そういうことをこの復帰して1カ月の中であらためて実感をしました。
【議会との関係】
(池:高知新聞記者)
当選の際、あるいは当選後の議会とのやりとりの中で、これまでの議会との関係を若干変えて融和の方針を打ち出されています。定例会を終えてみて、これまで自民党を含めすべての会派との対話であるとか三位一体改革の対応での協議であるとか、そういった動きもある一方で、例えば百条委員会の委員長・副委員長からは知事の説明文書に対して抗議をするような内容のアクションも起こっています。
12月定例会を終えてみて、それとその議会の個々の方とお話をする中で、知事の今後の融和の方針の見通しというか、手応えをどのように感じてらっしゃるのか教えてください。
(知事)
まず、従来から支援をしてくださる方々からもやはり「こういうかたちをもっと続けてほしい」というお話がありましたし、またそういう方向を温かく迎え入れてくださっていると思います。
併せて、まだ1カ月しか経っていなくて、そういう動き方を始めてすぐですのでそうこと細かく言えませんけれども、例えば人事のことなどでもあらかじめ自由民主党の会派代表の方にもお話をしに行ったりというようなことをして、少しずつ基礎を築いていきたいな、ということを思っております。
そういう中で、まだまだいろんなわだかまりとか思いというのはあろうと思いますが、またそれに対してはねつけたり、反論したりということを繰り返すのではなくて、いろいろなお気持ちなりがあるのであればそれをきちんとお伺いをして、直接お話をしながら自分の思いも述べていくというかたちになるべくしていきたいというふうに思っております。
まだ、そういう方向をやろうということを自分自身思い、また実践を始めてわずかですし、何も具体的にそういくつも指が折れるほどのことをしているわけでもありませんので、そこでの変化がどうかというところまではいけませんけれども、おしなべて温かくそういう行動に対しては見つめていただけているのではないかな、というふうに思います。
(池:高知新聞記者)
そこはぜひ長期的に。
(知事)
はい。長期的にやっていかなければいけないし、今は副知事、出納長がおりませんけれども、幹部の人たちもそういう思いでやっていただくということはもちろんですが、自分自身が少しでも足を運び、努力をするというのか、汗をかくことが非常に大切だな、と。
また、そういうことを期待されている、という表現があたるかどうかは分かりませんけれども、そういうことを相手の方々も重く受け止めてくださるのだな、ということは自分も実感しておりますので、末永く続けていきたいと思います。
【副知事と出納長の人事】
(池:高知新聞記者)
お話にもちょっとありましたけれども、副知事と出納長の人事について、まず先にお聞きしたいんですけれども、きょうの人事の発表で、出納長に部長級の高橋さんを置かれて。これは、考えようによっては必置機関である出納長を必置機関から外すという法の改正を見通した上での布石なのかな、と。
つまり、今回の人事をもって、出納長を当面置かずに将来的には高知県には出納長というポストがないままでいくのか、そういったお考えがあるのかどうか、まずお聞きしたいんですけれど。
(知事)
そこまで自分の思いとして心を決めているとか、また組織的にそこまで踏み込んで協議をしたということではありません。そこまでというのは、将来そのポストをなくすということまで踏み込んで協議をしたわけでも、自分の心の中で決めたわけでもありません。
今回のことは、病院組合の異動というひとつの外的要因もありますが、一方で出納長の職が空席になっていることで、出納の現場の方からも「これまで出納の現場というのは非常に地味な、縁の下の力持ち的な仕事をしている職場でありながら、やはり出納長という職があって、それがひとつの県庁内のステータスというか、自分たちの誇りとしてやってこれたひとつの礎であった。
それがずっと空席のままだとそこのモチベーションというか、若い人の気持ちが萎えるのが少し心配だ」というような話も聞いておりましたし、それから監査からも「出納事務をもっときちんと」というご指摘も受けておりまして、この出納の事務を、ミスなんかはもちろんなんですが、きちんとしていくということは、振り返って言えば例のモード・アバンセの事件や何かのことも含めて、非常に県庁の仕事をきちんとこなしていくということにとっては大切なことだという意味から、いかなるかたちであれ、出納事務の責任者というものが必要だという意識は一方でございました。
そういう意味で、今回病院組合の異動等のこともあって「それならばぜひお願いしよう」ということで、今回副出納長を事務局長と分離して、部局長級を据えるというかたちにいたしました。
少し長くなりましたけれども、結論として将来なくすということを決定した上でのことではありません。
ただ、先ほど申し上げました、会派の代表の方にお話をした時にも同じようなご質問を受けて、それぞれの会派の方からも「そういう方向もこれからの高知県として考えてみてもおかしくない方向ではないか。
ひとつの組織改革のあり方として、あり得る選択肢ではないか」という話は受けておりますので、今後の選択肢として、将来置かないということも考えていくべきではあろうと思っています。ただ、今決めているというわけではありません。
(池:高知新聞記者)
さっきの質問の続きなんですが、副知事の人事が急がれるわけですけれども、そういったお考えの中で、出納長人事についても人選というのは進めるという考えなんでしょうか?
(知事)
当面は、まず副知事の人事を考えたいと思います。ワンセットでするかどうかということで言うと、それは、ワンセットということも全く否定をするわけではありません。
けれども、まずやはり特別職の人事を、ということは、相手の方へのお話ということもありますし、相手の方が、例えば別の組織に属しているのであればそことの関係とかいろんな交渉事もございますので、そういう意味ではまず、やっぱり副知事の人事を固めたいという思いでございます。
(池:高知新聞記者)
そうしたら、出納長については今回の副出納長の人事によって、一定組織の強化あるいは安定というものを図れるから、副知事ほどは急がないという見方もできると思うんですけれど。
(知事)
そういう見方は否定しません。
(池:高知新聞記者)
副知事についてはいかがでしょう? 12月議会は見送りになりましたが、人選が進んでいる状況と、それと提案するとしたら、2月の定例会よりは1月の臨時議会かな、というような観測もあると思うんですけれども、そのあたりのタイミングは?
(知事)
まだなんとも、そのタイミングが言えるだけの具体像が固まっていません。先ほどの話とも関連をしていきますけれども、議会との融和ということでいろんな方ともお話をしますと、それぞれの立場の方からいろんな候補者、具体的な名前もあれば、具体名ではなくても「こうこう、こういう立場の人を」とか「こういう経歴の人を」というご提案があります。
融和ということを考えながら、それぞれのご意見をすぐさまないがしろにすることも当然できないわけですから、そういうものも踏まえて考えていくということになると、なかなか簡単にはいかないところがあります。
ということで、結論的に言うと、具体的な人の名前を含めた絞り込みができている現状ではありません。
(池:高知新聞記者)
この前の会見の時におっしゃったのが、どちらかというと内部登用あるいはOBの登用という雰囲気で、県庁内部の仕事がよく分かっている方、というような言い方をされたと思うんですけれども、普通で言うと、出納事務のほうは一定補強されたと。
副知事について、現状で2人制じゃなくて1人制で副知事をするとしたら、そこの中で言うと、内部登用、OB登用ということで方向性としては固まってくるんでしょうか。あるいは全く関係ない外部の方ということも視野に入ってくるんでしょうか。
(知事)
全く関係がない、というのはどこまで全く関係がないかということもありますので。これまで高知県と全く関係がないという主旨であれば、そういうことはあり得ないと思います。
今具体的に、どういう方がいて、その方がそうでないからという主旨でもありませんし、また全く関係ない人を想定したことがあるからという意味でもないんですけれども、一般論として、やっぱり高知県のことをいろんな意味である程度は知っている方であるべきだろうというふうに思っています。
(池:高知新聞記者)
幹事社からは以上です。各社ございましたら順次どうぞ。
(釜本:時事通信記者)
ちょっと人事の関係で関連になるんですけれども。
出納長はこういう事情で、副知事優先ということなんですけれども、現行の副知事1人制というのを県の職員の方たちと話している中で「出納長を廃止して副知事を2人にしたらどうか」という意見を聞いたこともあるんですが、現行の副知事1人制についてはどういうふうに考えていますでしょうか。
(知事)
2人制うんぬんを具体的に考えたり、どなたかにお話をしたりということもありませんので、現状は今の条例の枠であるお1人ということを前提に考えています。
(市川:共同通信記者)
副出納長、事務局長などの人事について、議会に話をしに行ったということですが、それは24日の閉会後ということですか? それとも議会中含めて?
(知事)
閉会前ではありますね。24日の朝です。
(市川:共同通信記者)
閉会日のあいさつ回りというのをされるのかな、というふうに思っていたんですが、それをされなかったというのは何か?
(知事)
いや、特段の意味はないんですけれども。融和を図るから、またあいさつ回りを復活させてぐるぐる回るというのもわざとらしいかな、と正直思ったのが原因です。あまりそういうことを考えてはいけないのかもしれませんけれどね。特段の深い意味は全くありませんでした。
【ウェブログ「だいちゃんぜよ」】
(篠塚:朝日新聞記者)
出直し選後のことに関わってのことなんですけど、10月上旬まで「だいちゃんぜよ」というホームページが頻繁に更新されていらっしゃいましたが、あそこをわたし、きょうの朝開いてみたところ更新がないのですが、あれは今後やっていかれるつもりがありますか。
(知事)
やっていくつもりです。
(篠塚:朝日新聞記者)
今のところ再開できないというのは何か理由があるんですか。
(知事)
いや。やっぱり気力ですね。要は、選挙が終わってから休みが2日間でしたよね。それで1日から出て来たんですが、まず10日か2週間ぐらいはやっぱり、ぐったり疲れるというのではないんですけど、よく眠れるんですよ。だからもう、毎日9時間か10時間、それ以上寝た日もありますので。
それで、寝過ぎだったということもあるかもしれませんけれども、なかなか…。聞いている話から、これは面白い、と思って書くというようなことの気力が、単に整わなかったということなんです。
それから、選挙とその結果にからんでいろんなお手紙もいただいて、それに対するお返事やなんかも書きましたので、そういうことをやっていますとなかなかそれ以上の時間がとれなかったというだけです。
(篠塚:朝日新聞記者)
いつ頃から再開の予定ですか。
(知事)
それはもう、年明けからはやらないと。またズルズルということになると思っております。
(篠塚:朝日新聞記者)
あのホームページに対する知事の位置づけですが、どういう位置づけでやってらっしゃるかということをちょっと。
(知事)
いや、位置づけというほどの深いものはないですけれども。自分自身、ひとつはいろんな人にいろんな面白い話を聞いたり、へぇ、と思うことがあったりして、それをわたしだけの情報にするのももったいないのではないかと。
もちろん県内の方もいますし、マスコミの方もいますし、そうでなくて全国でチョロチョロ覗くという方もいますけれども、いろんな方にそういう、少しは硬い話も含めて知っていただくことは価値があるんではないかと思っております。
それから、そうやってアクセスをしていただくようになれば、その中で、いささか硬い三位一体の改革談義なり何なりに対しての意見なり考え方を書いても、また目を通してくれる人が増えるんではないかな、と。従来そういうものにあまり目を通さない層の方でも見てくださることにならないかな、というような思いで、それ以上の深い思いはないです。
【全国知事会(1)】
(小川:毎日新聞記者)
一番最初の質問に戻るんですが、知事会の関係で、知事も言われたように梶原さんが間もなく引退されるということになると、後任の、全国知事会の会長の席が一応空くことになるので、一部報道では具体的な名前が何人か上がっている中で橋本知事の名前も出てるんですが、例えば後任の知事会の会長になって、国への要望であるとか国に対する地方の意見を言っていく場のひとつとしての知事会で、そういう先頭に立って言われるというようなお考えは?
(知事)
それは全くないです。いろんな意味でないですけれども、まず何よりも、(高知県は)47の都道府県の中でもいろんな意味で最も厳しい県であろうと思います。
そこで知事として選んでいただいている以上は、やっぱり高知県知事としての仕事をしていくということが最も大切なことで。もちろん全国知事会という場で何か仕事をするということは、それはあながち高知県にとってマイナスばかりではないだろうとは思います。
ただ、梶原さんのようなこともなかなかできませんし、しかも梶原さんの時間の使い方を拝見していても、これはもう大変だろう、というふうに思いますので、とても…。本業をまずキチッとやりとげるということに尽きるというふうに思うんです。ほかのことができる状況ではないと思います。
【12月の面談(1)】
(池:高知新聞記者)
選挙前のお話の中で、ルネサス・テクノロジの第二工場の話。これがあったと思いますけれども、12月24日に工場長とお会いになっていますよね。何かいい話というか、あったんですか。
(知事)
それはもう、単なる年末のごあいさつでしたので、そういう話はございません。
(池:高知新聞記者)
見通しとしては別にまだ、明かりがすぐ目の前にあるという感じでは…。
(知事)
というわけではございません。
【年末年始の予定】
(池:高知新聞記者)
ちなみに、年末年始のお休みのご予定ですけれども、どういった?
(知事)
東京のほうへ行って、そこら辺、周辺におります。
(池:高知新聞記者)
どういった過ごされ方を?
(知事)
友達と寝正月的に。友達と、女房はもちろんですけれども。何の具体的な予定もないです。
(池:高知新聞記者)
東京でゆっくり過ごす?
(知事)
いや、東京だけではないですけれども。
(池:高知新聞記者)
滞在は、そういう時はどちらに寝泊りされるんですか? ホテルですか?
(知事)
人の家とか。ホテルではありません。
(小川:毎日新聞記者)
海外は行きませんか。
(知事)
海外は行きません。
【四国独立リーグ】
(小川:毎日新聞記者)
20日に東京で確か石毛さんとお会いになってるかと思いますが、あれは四国独立リーグの関係で何か具体的な話みたいなのはありますか。
(知事)
いろんな話はしておられましたね。
(小川:毎日新聞記者)
高知県の、例えば設備面とかそういったことに関わるような話であるとか、今後の球団運営に関してとか、そういったことは?
(知事)
「ぜひともナイター設備を付けてもらわないと、どうのこうの」というような話はありません。もともと、今ある各県の球場を使うことでやりくりをして、ということが前提で石毛さんも始められておりますので、そのことに特段の不満を述べられたり、また「自分の予想と違ってこれでは…」というような話は全くありません。
それは「いつの日かできればそうしていただきたい」と、こういう話はありますけれども、ナイターの設備についてはそれ以上のことはありませんでした。
(市川:共同通信記者)
知事のほうから何か話をされたことはございませんか。
(知事)
いや。あの日は、石毛さんがずいぶんいろんな話をされましたので、特段わたしのほうから「こういうことをしたら、ああいうことをしたら」は言いませんでした。
もちろん「各県ともお金がない状況になってきているので財政支出を伴ってどうのというのは無理だけれども、そうではないことでいろいろ手伝うことができるだろうから、またそういう時には声をかけてくださいね」ということは言いましたけれども。
【12月の面談(2)】
(八代:NHK記者)
12月半ばぐらいにトヨタの理事の方とかいらっしゃったかと思うんですけれども、あの時は(炭酸ガスの)排出権取引とか、そういう話はべつに?
(知事)
あれは、例のミロクさんの木製ハンドルをトヨタさんに東海理化さんを通じて入れております。それを木製のハンドル部分だけではなくて、芯になる発泡ウレタンから革巻きまで一貫した工場生産の形になりましたので、それに対してのごあいさつで来られたので、その話だけでございました。
【全国知事会(2)】
(市川:共同通信記者)
知事会の会長の話にちょっと戻るんですが、言えるかどうか分かりませんけれども、ご自身ではなくて、ほかの方で「この方だったら」とか「この方を押そう」という動きがあるとか、そのへんは何かございますでしょうか。
(知事)
いえ。具体的にございません。素気ない返事ですけど。
【排出権取引等】
(釜本:時事通信記者)
今、排出権取引の話しなども出ましたが、知事選で公約に新たに掲げられたことも含めまして、来年1年間の抱負と言いますか「ここを実現化させていきたい」といった、具体的な目標なりありましたら。
(知事)
排出権取引のことは、知事1人だけということではなくて、循環型社会推進課等を通じていろんな情報収集もしてもらい、組織として取り組んでいきたいということを思います。
今から来年のこの時点でこういうことができれば、という目標を掲げられるだけの具体性をまだ持っているわけではありませんけれども、少しでも具体的な目標も持ちながら取り組んでいきたいとは思っています。
【予算編成(2)】
(釜本:時事通信記者)
あと、予算編成の話になるんですが、先ほど、まだ詳しい話は聞いてないということになりましたが、おそらく相当な事業の見直しが必要になってくるかと思います。
その上で、やはり一番現場がたぶん補助金カット等でいいますと、なかなか厳しい反応を受けている部局もあるようなんですけれども、知事としてというか、批判を一身に受けろという意味ではないですが、ある意味リーダーシップを問われてくることかと思いますが、それに関する決意というのをお聞きします。
(知事)
それはもう当然だと思います。事務的に積み上がったからそれをそのまま受け止めて、ということではなくて、全部を細かくチェックをすることはできませんけれども、自分自身の思いでのメリハリというものも当然考えなくてはいけないだろうということを思いますし、そういうことを知事査定を通じても議論できればというふうに思います。
当然、それに対する県民の皆さんのご批判なり、いろいろなご意見というのはわたしがきちんと受け止めて、そしてある程度の基準をもって説明できる、そういう予算編成でなければいけないだろうというふうに思います。
【比島の交通公園】
(池:高知新聞記者)
事業見直しでちょっと具体的に1点。比島の交通公園ですが、あれについては部局のほうでは、18年1月めどの廃止ということで報道されましたが、知事はどちらかというと子どもの施設については廃止に消極的というか、残したらどうか、というお考えを持っているというふうにもお聞きしましたが、住民からの請願とか議会の議論を踏まえてどうしていくつもりなのか、知事としてのお考えはどうですか。
(知事)
2,500万円の運営費がかかるというのは、この財政難の時代に少しかかりすぎだということは、県としても知事としてもそう思いますし、また、請願をされた住民の方々も、わたしが陳情を受けたりなんかした時には、その点は十分理解をされておりました。
それぞれ陳情に来られた方が具体的におできになるかどうかということは分かりませんけれども、やはり民間で担えるところは民間で担って、という話をしておられましたので、民間で担える部分が多分あるだろうと思いますので、そういうかたちで、それはボランティア的であれ何であれ、やっていただく仕組みというものがつくれないか、と。
それから、ゴーカートであれば、やっぱり有料の料金を上げていくとか、いろんなことが考えられると思います。
それから、聞きますと24時間人を張り付けて物が盗まれないように、盗難を防ぐというようなこともしているというので、それがやっぱり保険との兼ね合いだとかいろいろなことをもっと知恵を働かせるところはあるのではないかな、ということを思いますので。
本来、請願を待たずにそういうことがもっと自分のリーダーシップでできればよかったんですが、なかなか、自分の意見を言っただけで終わってしまっていました。たまたま議会でああいう継続というかたちになりました。
その内容も聞きますと、より充実をして、という内容があるためになかなかそのまま請願採択にならなかった、という主旨であって、その部分がなくて今のかたちのものということであれば、ほぼ全会一致の請願採択の方向だという委員会のニュアンスも聞きましたので。
だからといって、すべての事業がまた見直したものを元に戻すということでは、それまた今の財政状況の中で何から何までなし崩しになるという危険はありますから、そうであってはなりませんけれども。
ただ、やっぱり民間の力を活用する、またいろんな知恵を使うことによって、あれだけの利用者もいるわけですから、それを継続させていく工夫をまずしてみるべきではないかな、と。そういうかたちで、できれば継続の方向を考えていきたいというふうに自分は思っています。
「本来高知市さんがなさるべきだ」うんぬんの議論はありますが、それはもうここでは除いて、県としてやる場合ということを考えてのことですけれども。
(池:高知新聞記者)
そのほかにございませんでしょうか、ないようでしたら。
(知事)
ありがとうございました。