知事の定例記者会見

公開日 2007年12月08日

更新日 2014年03月16日

知事の定例記者会見

平成17年8月25日16時00分から(県庁二階 第二応接室)


(項目)
 ・政策協議の総括
 ・衆議院議員選挙(1)争点
 ・衆議院議員選挙(2)新党日本の立ち上げ
 ・地方の声を国にあげていくこと
 ・宮城県知事の退任
 ・衆議院議員選挙(3)投票の基準
 ・橋本元総理の引退(1)
 ・エム・セテックのグリーンピア土佐横浪の取得
 ・橋本元総理の引退(2)
 ・衆議院議員選挙(4)候補者の人選1
 ・エコサイクルセンター
 ・衆議院議員選挙(5)候補者の人選2




政策協議の総括
(浜田:高知新聞記者)
 まず、幹事社から3問、質問させていただきます。
 1つ目ですが、7月25日から約2週間にわたって行われました政策協議をどう総括するか、からお願いします。

(知事)
 まだ政策協議といっても、全部局・担当理事の分をやりましたけれども、予算や来年度以降に向けてのすべての話をし終わったというわけではなくて、第1回分の話をして、いろんな課題を出して、また、1、2カ月、それぞれの部局で協議をしたあと、もう一度検討しようということになっておりますので、総括ということができる段階ではないです。

 今のところは、それぞれの部局ごとで出しましたいろんな課題を政策推進課のほうでまとめて、そして、それを確認して、次に向けて、というところです。

 ただ、全体的な財政との絡みで考えると、事務事業の見直しということをやっていっても、なかなか今の仕組みの中で、いろんな事情で難しい面があると。

 ただ人件費を削るということではないんですけれども、人のこと、人件費のことも含めて事務事業というものを併せてもう一度見直していかないと、なかなか全体的な仕事の見直しにつながらないんじゃないかなと、少し抽象的な言い方ですけれども、そんな印象を持っております。

 それから、全然別のことで言うと、それぞれのいろんな部局から出てきたテーマを考えるときに、団塊の世代がやがて定年を迎えると。で、ふるさとに帰る人もいる。また、そうではなくて、Iターンの形で地方に行く人もいるかもしれない。

 で、こういう団塊の世代にどう働き掛けていくかということは、本県だけではありませんけれども、地方にとって非常に大きな課題だと。

 それは、農業などの新規の就農ということ、つまり生産者の確保というような点でもそうですし、それから、いろんな意味での事業につながる、政策推進課でいろいろ検討してもらっているリタイアメントタウンというか、退職者を迎え入れるまちづくりというようないろんな面で、この団塊の世代、私などがその皮切りなわけですけれども、その世代が定年を迎える2007年以降、どう対応していくかというのが大きな課題だなということは思いました。

衆議院議員選挙(1)争点
(浜田:高知新聞記者)
 2つ目は、30日に公示される衆院選についてです。
 今回の解散総選挙で、小泉総理は郵政選挙だと言っていますが、郵政以外にも大事な課題があるということで、特に地方の立場からすれば、三位一体改革をはじめとする地方分権が特に重要な課題だと思います。

 あした、東京で緊急の全国知事会があって、自民、民主、公明三党のマニフェストを検証しようという動きもあるんですけれども、知事は、今回の総選挙の争点というかテーマというか、どういうふうにお考えでしょうか。

(知事)
 知事をしていても、選挙という意味では一国民ですので、その一国民としては、郵政だけではなくて、いろんなことを踏まえて、1票は投じたいというふうに思います。

 ただ、知事という立場からすると、三位一体の改革というものが全く議論の対象にもならないし、それから、国民の関心のアンケートなどを見ても、年金、それから景気、雇用、郵政、少子化対策等々が並んでいくわけですけれども、三位一体とか地方分権なんていう話は、全然そういう国民の関心事にも出てこないので、非常につらい思いをいたします。

 というのは、三位一体の改革というものを、どう総括し、次に、19年度以降どうしていくかというのは、地方にとって、特に本県のような県にとっては、死活問題に近い重要な課題ですので、そういうことが、マスコミというか全国的な紙面でも、放送でも、全く取り上げられないという状況に対して、自分たちの力不足ということも含めて、非常に忸怩(じくじ)たる思いがいたします。

 本当はやはり、地方にとってということから言えば、この三位一体の改革の評価なり地方分権ということは、もっと大きく、深く、考えなけりゃいけないんじゃないかなと。

 郵政でいえば、郵便局がどうなるということ以上に、三位一体の改革というのは、地方にとって、死活問題に近い重要な意味を持っているなというふうには思います。

(浜田:高知新聞記者)
 そもそも、あした(全国知事会に)出席をされるかどうかということは?

(知事)
 あしたは、出席できません。

(浜田:高知新聞記者)
 急な話だったのでということで。

(知事)
 ということと、「功名が辻」の話が、もうそろそろ、いろいろ決めなきゃいけないところに来ていて、その会議をとり仕切らなきゃいけないというようなこともございます。

 それから、マニフェストを見て、どこまでできるかというのは、この間の自分の知事会での経験からも、なかなか歯がゆくて、そこで何かを言って、何かをまとめたから、地方が力を持ちうるかというと、ちょっとそこら辺に手詰まり感を覚えますので。

 そういうことを総合的に勘案をして、出席をしないことにいたしました。

(浜田:高知新聞記者)
 副知事かだれかが代理で出るとか?

(知事)
 ちょっとそこは、まだ検討をしておりません。
 〔当日は東京事務所職員が代理出席〕

衆議院議員選挙(2)新党日本の立ち上げ
(浜田:高知新聞記者)
 3つ目は同じく、衆院選に関する質問ですけれども。
 21日に結成された新党日本の代表に、田中康夫長野県知事が就任されました。

 知事と政党代表という二足のわらじを履くことに、他県の知事からはすでに批判的な見方も出ておりますけれども、橋本知事は、田中知事の今回の行動をどう見ておられるのか。

 また両知事同士が親しい間柄というのは衆知のことだと思いますけれども、事前に相談や新党への参加の誘いがあったのかどうかをお聞かせください。

(知事)
 事前に相談だとかお誘いがあったかということに関しては、全くありませんでした。

 長野県でちょっと夏休みを取りましたが、その長野で私が行きました場所で、経済人の方が開いている会があって、パーティーのようなものですが。

 去年はそこへ田中さんも来られて、お会いをしたので、「ことしもそこで会いましょう」という話を徳島(で開催された全国)の知事会のときにしたんですけれども、その日、急にキャンセルになりました。20日ですけれども。

 考えてみれば、この話があって、ということだったんだろうと思います。が、全く事前の相談はございませんでした。

 で、知事との二足のわらじということは、私は田中さんとの関係からいって、批判をするという立場ではないですけれども、しかし、自分自身の仕事ということを考えると、とてもそういう踏み切りというか、判断はできないなということを思います。

 自分はやはり、県民との契約というかお約束の中で、仕事をしていくという枠組みからなかなか抜け出せませんので、そういう中で、「国政に関わってやるべきだ」とか「やりたい」と思ってもですね、とてもそういう判断はできなかっただろうと思います。

 それを「えいやっ」とやってしまわれる純粋さというか、そういう力はすごいなと、逆に思います。

(浜田:高知新聞記者)
 各社、質問があればどうぞ。

地方の声を国にあげていくこと
(竹内:高知新聞記者)
 さっき知事会の話のときに、「手詰まり感がある」という表現を使われました。

 今回、田中知事は、そういった手詰まり感のことにも言及して、国政にも影響力を持つことによって、長野県知事としての仕事も達成できるということも、テレビなんかで述べられていました。

 そういったことから言いますと、手詰まり感を感じる知事が、関心がないわけじゃないのかなという気もしますが、知事の場合、その手詰まり感を今後、どのような方向で打破して、進んでいかれるのかなと。

(知事)
 どのような方向で打破するかという、なんか見通しが見えれば、手詰まりにならないのでですね。
 要は、なかなか、そういう見通しが見えにくくなってきたというのが、正直な思いです。それを手詰まり感と言っております。

 で、国に対して何らかの政治的な影響力を持っていかないと、地方の意見を通していくっていうことは難しいだろうと思います。

 けれども、それが今回の、例えば郵政民営化ということを1つの焦点にした選挙での政党づくりということで果たせるかと言うと、自分自身は「どうかな?」ということを疑問符を付けて思いますので、「知事のグループが、何らかの政治的な力を持たないと動かせない」という気持ちはあるものの、それはすぐには新しい政党活動ということには、自分の頭の中では結び付かないということです。

 その政治的な活動というのをどうしていけばいいのかというのが、今の地域自立戦略会議、昔の「地域から変わる日本」(推進会議)のときにも、「やはり何らか、政治活動をしなきゃいけないんじゃないか」ということを何年か前に言ったことがあるんですけれども、そのときは、仲間の方からは、やや否定的な意見が多くて、結局そういうことにはなりませんでした。

 私が申し上げたかったのは、「地域から変わる日本」のグループで、例えば候補者を推薦するとか、そういうような活動をしたらどうだろうということを言ったんですけれども、そういう政治活動に踏み込むべきではないんじゃないかと。

 いろんな意味で、色を付けるべきじゃないんじゃないかという声が多くてですね、できなかったことがあります。

 今、はたしてどういうことができるかというのは、ちょっと自分では「これ」といったものが見当たりませんので、その手詰まり感をどう解消するかという質問に対しては、答えが見つからないというのが、答えです。

 だから、正直、三位一体の改革に関しても、平成19年からの、第2期の三位一体(の改革)をどうしていくかということが、議論としてはあるわけですけれども。

 基本的に三位一体(の改革)というのは、地方にとっても、また、時代の流れとしても、正しい方向だという考え方は変わりないですけれども、しかし、今、国で行われている三位一体(の改革)が、本来目指してきたものか?っていうと、これは議会でも答弁していますけれども、そうではないと思いますので。

 そうではない三位一体(の改革)を「前進したところもあるね」ということだけで是としていっていいのかどうかということですね。

 これはまあ、知事会としてもそうですけれども、高知県知事としても、今後、その第2期ということが言われるときに、そのまま「総論としては賛成ですね」ということを言っていてもいいのかということも、非常に思い悩みます。

(亀岡:朝日新聞記者)
 その関連だと思うんですけれども、例えば地方と都市の格差っていう問題について、国会の中では温度差がいろいろあると思うんです。

 そのへんについて、衆院選の議論の中でも、小泉さんは地方のことをどこまで分かっているんだというような議論もあるんですけれども、そういうことについて、知事はどのようにお考えになるんでしょうか。

(知事)
 地方のことを「分かっているか、分かっていないか」という言い方で言えば、私たちのように高知県の中で仕事をし、また、高知県という地方の行政を担ってやっているという立場からすれば、地方の現状というのはご存じないだろうと思いますね。

 それから、そこまでなかなか関心を広げようとも思っておられないだろうと。むしろ、今、取り組んでいることで総理は総理なりに手一杯というか、それ以上のことまでは含めて考えられないだろうというふうに思います。

 ただ、明らかに、大都市と地方との格差っていうのはどんどん開いていっておりますので、その中で三位一体(の改革)とか、地方交付税の見直しということを、どういうふうに高知県のような地方の代表として主張していったらいいのかなということを非常に思い悩むんですね。

 というのは、三位一体(の改革)は、補助金改革だとかいうこととともに、地方交付税などの改革のことがあるわけですけれども、そのときに、もう1つの、補助金改革に伴う税源移譲というのを「ただもろ手を挙げて税源移譲すればいい」と言っていって、はたして高知県が成り立つかというと、冷静に考えていくと「自由度が勝る」ということよりも、「量的にはるかに少なくなる」ということのほうが大きな問題ではないかな、ということもあらためて感じ始めたんです。

 今度、東京で「構想日本」というグループのやっている会で、税制についての検討会があるので出席をするんですけれども、そのために、きょうもちょっとレクチャーを受けておりましたら、地方税だけを見ても、本県は東京の約五十分の一なんですよ。
 で、その話を、うちの税務課長さんが国税のほうの署長さんに言ったら、「いや、国税はもっと比率的に少ないですよ」という話でですね。

 要は、国税が全額、地方税になったとしても、今の地方交付税よりもはるかに少ない額になってしまうのではないかという現実的な数字を聞くと、いよいよ都市との開きということを目の当たりに感じて、どういう主張をしていくべきなのかなということを非常に思い悩みます。悩んでばっかりいてもいけないんですけれども。

宮城県知事の退任
(池:高知新聞記者)
 田中知事の政党代表就任の一方で、宮城の浅野知事が今度、不出馬を表明されました。
 その理由の1つに、「権力に長くいると腐敗する」と。

 いわゆる多選の問題というものを理由にされております。知事ご自身、4選の際にそういった批判も受けられて、現在5選4期目ということで、ご自身の立場から、浅野さんの判断というのはどのように受け止められたでしょうか。

(知事)
 浅野さんと、さっき電話でも話をしたんですが、「続けるのも大変だし、辞めるのも大変だ」という話をしておられました。
 で、その判断は判断であると思います。

 ただ、腐敗するかどうかというのは、自分自身の姿勢と、それから、その取り組みの形、議会との関係、いろんな団体との関係ということのやり方の違いによりますので、一概には言えないだろうと思います。

 ただ、長くやっていると、権力が腐敗するということとは別に、やはり自分自身もいろんな慣れが出てきますし、周りにいる職員の方をはじめ、みんなにもいろんな意味での慣れが出てくるので、そういうことの問題点っていうのは、自分も感じます。

(池:高知新聞記者)
 きょう、浅野さんとはどういうことを?

(知事)
 浅野さんには「ご苦労さまでした」という話をしました。

(池:高知新聞記者)
 知事からお電話をされた?

(知事)
 そう。私から電話しました。それで、すぐ冗談を言う人なので、「任期は11月20日までで、それ以降は全く失業者で、仕事も決まっていないので、なんかいい仕事があったら、紹介をしてくれ」と言われました。

 まあ、浅野さんもさっき言ったように、「続けるのも大変だし、辞めるのも大変だけれども、もう少し、世のため人のためというふうな堅苦しい仕事ではなくて、しかし、自分が楽しみながら、世の中のためにもなるような仕事をしたい」というようなことを言っておられて、私も「いつの日か知事を退いたときには、そういうような形で社会に関わっていきたいから、また一緒に仕事をしようね」ということを言いました。

(浜田:高知新聞記者)
 北川さんが2期で辞められて、浅野さんが3期で辞めて、「地域から変わる日本」推進会議のときからの同志がどんどん抜けていっている状況に、率直なさみしさとか、そういうのはどうなんでしょう。

(知事)
 知事の中でということで言えば、やはり知事会でもですね、そういういろんなグループの中でも、雰囲気が変わってくるということは、肌で感じますね。

 で、「寂しい」という表現ではないんですけれども、やっぱり雰囲気が変わってきて、「時代というのは5年、10年で1回転ずつしていくな」ということは感じます。

(浜田:高知新聞記者)
 ちなみに、今はどんな雰囲気なんでしょう。

(知事)
 まあ私が出てきたり、浅野さんが出てきたり、増田さんだ、北川さんだというときには、なんかやっぱりこれまでにないタイプの人が出てきたことも間違いないですし、そういう中で、例えば知事会の中で言えば、決まりきった話じゃなくて、相当前向きな、また新しい感覚での話が出てきたと思います。

 が、それが1回転すると、意見はいろいろ出てくるんですけれども、何か改革に向けての大きな流れということよりも、やや専門的な議論に陥りがちになって、ちょっと何ともうまく表現できないんですけれども、やはり雰囲気としては、少し全体的に「うまくまとめていこう」というような知事会の雰囲気に、またなってきたかなという気はするんですけどね。

衆議院議員選挙(3)投票の基準
(浜田:高知新聞記者)
 先ほど、一県民という立場の1票ということがあったんですけれども。
 参議院選挙のときは、候補者に対する(知事の)スタンスを聞いたんですが、衆議院選挙は特にスタンスというのはない?

(知事)
 ございません。

(浜田:高知新聞記者)
 そういう中で、地方の代表という立場で言えば、衆議院議員も代表なんですけれども、地方の思いと違うようなことを言っているというか、行動になっている人もいないではないと思うんですけれども、今度選ばれる方にはどういうことを望むかというのは、どうでしょうね。

(知事)
 それは、まだ今の時点では、もうちょっと各候補者の政策や政権を聞いてから判断をするという、上手な答え方にとどめさせてもらいます。

(浜田:高知新聞記者)
 県民の1票としては、何を基準に入れるんでしょうか。

(知事)
 県民のみなさんに、もし、僕に「何を基準にしたらいいか」と聞かれたら、どう答えますかと。
 それは、言っても「それが何なんですか?」って、また県民の方に聞かれるかと思いますが、やはり地方のことを、これからの地方の自立だとか、地方の経営ということに関心を持って考えてくれているかとどうかということを、1つの基準にはしてほしいというふうに答えますね。それをどこで見ればいいかと聞かれると、非常に難しいところはありますけどもね。

(竹内:高知新聞記者)
 (地方の自立、地方の経営ということに)関心をもっている人〔有権者〕、いますかね?

(知事)
 それが、非常につらいところなのね。実際に地方に、しかもこれだけ厳しい状況になってきている地方に住んでいる方々が、なかなかそういう意識は多分、持たれていないだろうと。

(浜田:高知新聞記者)
 そういう意識のもとで、投票していないだろうという。

(知事)
 だから、県行政に関わっている自分たちだけが、なんか、1人こう「大変だ、大変だ」と言っているんで。例えば高知県であれば、県民の皆さんにとってはそれほどのことに感じてないのかなと。だけど、そんなこともないだろうなと。

(浜田:高知新聞記者)
 けれど、優先順位は低いですよね。地方分権というのは。

(知事)
 低いというか、ほとんど出てこない。

(竹内:高知新聞記者)
 痛痒(つうよう)を感じていない。

(知事)
 痛痒(つうよう)はね。ただ、郵政だとか、年金雇用は、痛痒(つうよう)を感じてらっしゃるだろうけどもね。

橋本元総理の引退(1)
(浜田:高知新聞記者)
 実兄の元総理、橋本龍太郎さんが今度、引退されることになりましたが、これまでの功績とか足跡も交えて、何か思うところがあれば、ちょっとお話を伺いたいんですが。

(知事)
 兄には、引退を本人が決断したという時点では、電話ですけれども、ご苦労さまということは言いました。

 で、彼が言っていたわけじゃないですけれども、いろいろ報じられるところも含め、また、全体的な状況を考えれば、まだ外交だとかいう面で何か仕事をしたいという思いは、多分あったんだろうと。

 だから、若干この時期に引退をするということに、引きずるものが本人はあるのかもしれませんけれども、私はいい時期に引退をすることになったと思っています。

 というのは、もう、26歳ぐらいから42年間、政界にいて、しかも総理大臣を務めるという、政治家を目指し、政治家になったものとして、ほとんどあり得ないぐらいのチャンスをものにしてきたわけですから、そのことで、彼自身としては満足もしているだろうと思うし、それを誇りに、さっきの浅野さんの話じゃないですけれども、これからは自分自身が楽しみながら、そして世の中のためになるという仕事は、兄にとっても、いくらでもまだあると思いますので、そういう面で活躍をしてもらえればということを思います。

 もともと一時期「選挙に出るんじゃないか」とうわさされた兄嫁も、もう総理を辞めたころからですけれども、その前からも冗談めかして言っていましたが、早く政界を辞めて、家族で楽しく暮らしたいということをずっと言っておりましたので。

 そういう意味では、68歳で、まだ残り元気にやっていける人生を残して引退したほうが、人の生き方としてもベストだと、自分は思います。

(浜田:高知新聞記者)
 二男の方が出られることについては、家族で楽しくと言いつつも、結局家族が巻き込まれていくのかなという気もするんですけど、そのあたりはどうでしょう。

(知事)
 兄は非常にああいう独特のてらいを持った性格でもありますので、二男が兄に相談せずに決めていますから、表面的には少なくとも非常に腹を立てて「自分は絶対に応援には行かん」と。

 まあ応援に行かないほうが、多分二男坊にとってもいいでしょうけれども、応援に行かないということを言っています。

 本心としては、そうはいっても「息子だから」という思いと、親にも相談せずに、しかも「家族には継がさない」と自分が言っていたところを「勝手に決めやがって」という思いとが複雑に絡まっているんではないかとは思いますけれども。

(竹内:高知新聞記者)
 実弟〔知事〕には要請はなかったんですか。

(知事)
 ええ。実弟には要請は全くないです。後援会の方からもひとつもありませんでした。

(浜田:高知新聞記者)
 応援の要請は、どうでしょう。

(知事)
 応援は、要請ありましたし、応援は行くことにしております。

(浜田:高知新聞記者)
 日は決まっています?

(知事)
 何回か行くことにしております。公示日・・・

(浜田:高知新聞記者)
 30日に行かれるんですか。

(知事)
 はい。30日に行きます。

(浜田:高知新聞記者)
 第一声のときに。

(知事)
 そうですね。それから、4日の日曜日。あとちょっと、最後の9日、10日あたりも行きます。

(竹内:高知新聞記者)
 そしたら、結構気合を入れて。

(知事)
 まあ、気合でもないんだけれども、それは応援をしてやらざるを得ないかなと思って。

(亀岡:朝日新聞記者)
 マイクももちろん、握られるんですよね。

(知事)
 そういう意味です。

(亀岡:朝日新聞記者)
 車も乗られるわけで。

(知事)
 車に乗るのが、あんまり効果があるとは、とても思えないので。どういうやり方をやるかは、別なんですけどね。

エム・セテックのグリーンピア土佐横浪の取得
(上田:NHK記者)
 グリーンピアの売却先が決まったということで、知事コメントが出されていますが、あらためてコメントを。

(知事)
 エム・セテックさんが手を挙げてくださって、(年金資金運用)基金のほうでも、エム・セテックにということで決まったということで、私はいろんな意味でよかったなと思っています。

 というのは、エム・セテックさんは松下寿電子のあとに進出をされて、ただ単に企業進出をされたというだけではなくて、新しいクリーンエネルギーというものを目指して、いろんな取り組みをしていこうとされていますので、今後、グリーンピアをどういう形で使われていくのかっていうところまで詳しくは松宮社長のお話を伺ったわけではないですけれども、研修施設なり何なり、いろんな形で有効利用をされると思います。

 つまり、企業のためというだけではなくて、そういう太陽光などを含めたクリーンエネルギーの実験場所として須崎を、高知を考えていく。そういう拠点としても使っていただけるんではないかということを期待しておりますので、今の段階では、非常にいい企業に手を挙げていただいたということを思っています。

(上田:NHK記者)
 支援を行っていきたいということなんですけれども、具体的には何か考えていらっしゃるんでしょうか。

(知事)
 それは、企業のほうから、特段具体的なお話もありませんし、「こういうことを」ということを考えているわけではございません。

 これもきょう、松宮社長にはお電話で「何かまたあったら、おっしゃってください」ということは申し上げましたけれども、具体的なものがあるわけではありません。

橋本元総理の引退(2)
(竹内:高知新聞記者)
 先ほど応援に3回ぐらい行かれる予定ということでしたが、その前段で、知事は、高知県の知事として、国の進めている政策が進むことによる地方の痛みということをずいぶん言及されましたけれど、自民党の後任候補を、身内とはいえ応援されるわけで。どのようなことを訴えられるのでしょうか。

(知事)
 それはまだ考えてないんですけれど、身内の選挙ですので、兄に対する応援のお礼。それから、その兄から二男というものを、親子ということで考えずに、やっぱり若い新しい人材として見てほしいという話をしようかと思っております。

 それから、おいっ子自身は慶応の総合政策(学部)から、ずっとコンピューター関係の仕事をして。そして、自治体の例のネットワークづくりやなんかにも関わってきており、本県とも一緒に仕事をしたこともあるんですけれども。そういう者ですので、新しい時代のインフラというものを使った自治体経営だとかいうことに関心を持つだろうという話をしていきます。

 で、ご質問の点に関しては、やっぱり自由民主党のいい悪いということよりも、どういう立場でどういう政党で、または無所属で、出るにしろ、やはり地方を選挙区として出ていく限りは、今のように地方の置かれている実情というものをきちんと認識して、その中で、やっぱり国と地方との関係をどう考えるかということを党内でも、また国会議員としても感じ取り、発言できる、そういう議員になっていってもらいたいし、そういうことを自分も近くにいる者として、候補者には話をしながら、もし皆さんに育てていただくのであれば、一緒にそういうことをやっていきたいというような話をするだろうと思います。

衆議院議員選挙(4)候補者の人選1
(浜田:高知新聞記者)
 ご自身が、落下傘(候補)という言われ方もしたんですけれども、今回、小泉さんが送りこんでいる「刺客」と言われる落下傘(候補)の方については、どう思われますでしょうか。

(知事)
 僕は、地方の代表として、地方のことを知って、その地方の立場で議論するということも、ひとつベースとしては必要だろうとは思います。

 けれども、国会議員というのはやはり、国のことを議論し、国のことの政策判断をしていく仕事ですから、昔のように自分が出ている地域のために道路を造る、何とかをする、という時代ではありません。

 ですから、全くほかのところから来られて、そこを選挙区として仕事していくということを全面否定はしませんけれども、行かれるからには、やっぱりその地区のことも知って、また地方ということも頭の中に入れながら仕事をしていく議員になってもらわないと困るとは思います。

エコサイクルセンター
(池:高知新聞記者)
 きょう、エコサイクル高知の理事会がありまして、高知市長から現計画の縮小というものが提示されました。

 これまで十数年の長い経過があって、日高村での住民投票の結果を越えて、この段階にまた、計画がひとつ立ち止まるというか、また見直しに入るような方向にもなると思うんですが。

 財政難とか赤字リスクの回避を重視した高知市の判断というのも理はあると思いますが、これまで知事の任期とも重なってきたこの計画が、今後、財政難を背景にした変更を受け入れるおつもりがあるのか。

 それと、今後、この施設計画がどうなっていくと展望されているのか、それをお聞きしたいと思います。

(知事)
 結論としては、また新たな見直しの提案が出たわけですけれども、それでも前に進んでいくのであれば、それは受け入れざるを得ないかなという気持ちです。

 ただ、この計画を始めた当初、なぜ公共関与でこういう施設をつくっていくかということは、1つは、地域の環境政策ということがありますし、もう1つは、地元で頑張っている中小企業の方々の産業廃棄物処理のためのいろんな負担を軽減していこうという産業政策という、2通りの公的な意味があったと思います。

 そのためにいろんな施設計画をつくってきたわけで、単に採算性の面で、黒字になるかならないかということが当初の出発点ではなかったと思います。で、当然、大きな赤字を垂れ流してやっていっていいわけはありません。

 ですけれども、今、申し上げたような地域の環境を守る、環境政策上の1つの基本になる管理型の処分場を造っていくと。

 そして、それによって地元の中小企業を支えていくという公的な意味合いから言えば、ある程度赤字が出たとしても、つまり公的な負担で、そのランニングコストを補っていったとしても、それは本来この施設をつくる趣旨からは外れていないだろうというふうに、今も思い続けています。

 ですから、ただ単に、収支が合うか合わないか、黒字が出るかどうかということだけで議論が進んでいっている今の状況に、自分としては、非常に残念な思いがいたします。

 けれども、一方で、少なくともやはり、管理型の最終処分場を造っていくということは、今は県外で受けているからいいじゃないかっていうことなんですけれども、これが、今後高知県内にそういうものがないということになれば、今はいろいろな競争相手が出るから価格を下げるということがありますけれども、ある程度、地域内の独占状況が出れば、その価格を再び民間の企業が上げられるという危険性も当然あるだろうと思いますし、また、各県の地域の事情を聞きますと、やはり県外からの廃棄物、それが製紙会社だとか、セメント会社だとかの原油高を補うための燃料として使われるということなら別ですけれども、最終的な廃棄物として、廃アルカリだとかそういうものを捨てるために、県外からそれを受け入れるということへの抵抗感というのは、非常に強いものがありますし、やがてはやっぱりいくら何でも、そういうものは県外から受け入れるべきではないんじゃないかという流れが出てくることも考えらます。

 非常に長い答えになって恐縮ですけれども。そういうようなことを考えたときに、県内に管理型の最終処分場を持っておくということは絶対に必要なことだと思います。

 その点は、高知市も同じ意見ですし、なお市議会のご理解も得られるのではないかということですので。

 であれば、まずは、この施設計画の見直しというものをある程度受け入れて、今、もう一度収支の計画を作ってみるということを進めるべきではないかと思って、きょうの御提案はそのまま受け入れたということでございます。

(池:高知新聞記者)
 現実的な折衷案っていうのが適当なんでしょうかね。つまり、構成団体として、高知市の同意を得られなければ、施設が前に進まないという。

(知事)
 そうです。自分自身の十数年、この問題に関わってきた気持ちからいえば、やはり公的な関与をするということは、公が一定の負担をしても、産業政策上、環境政策上、やっていくべき仕事であるという判断で始めたものですので、それを収支の問題だけでまた見直すというのには、いささか引っ掛かりがあります。

 けれども、その引っ掛かりを前面に出して、もともとこういう理由で始めたもんじゃないかということをここでさらに強く主張して、それによって、すべてがゼロになってしまうということだと、つまり、管理型の最終処分場さえできないというような状況がもし起きたとすれば、それは先ほど言いました、今、県外企業にやっていただいているものがどうなっていくかというリスクの問題、また、各県が県外からの本当の意味で捨てるだけの廃棄物を今後も受け入れてくれるかどうかというふうなリスクから考えると、そのリスクはやはりまた長い年月、高知県民に負わすこともできないということを考えて、現実的という言葉を借りれば現実的な判断としてその提案を受け入れて、考えをもう一度まとめるということが必要だと思いました。

衆議院議員選挙(5)候補者の人選2
(中原:共同通信記者)
 今回の衆院選の候補者の人選で、「刺客」が大はやりなんですけれども選挙手法としては、どのようにお考えですか。

(知事)
 まあ、ありうる手法だと思います。で、ちょっとブログにも書きましたけれども、「和をもって尊しとなす」という聖徳太子以来ずっとやってきた日本の社会の仕組みというものが、だんだん西欧的になって、やはり勝負して勝てばいいじゃないかと。

 まあ、それだけじゃないですけれど、あるときは勝負をして、勝ち負けを決めるべきではないかというふうに、国民の判断基準が少しずつ移ってきているんじゃないかと。

 だから、「和をもって尊しとせず」というふうにやや決めつけの見出しとしましたけれど、そこまでは決めつけられないにしても、あるときはやっぱり和をもって尊しとしないという場合があるというふうに日本社会が変わってきているんじゃないかと思いますから。

 その意味では、今の段階で、良しあしを言うべきことではないですけれども、刺客と言われる候補者の立て方というものも、今の時代にはありうるし、自分としてはそれに対する国民の反応というのがどうなのかなということを、やや第三者的ですけれども、非常に興味を持っています。

(中原:共同通信記者)
 政治家として、怖い時代になったというような気持ちはないですか。

(知事)
 それはないです、逆に。自分みたいなタイプのものは、そのほうがやりやすい時代ではないかとは思います。それはもう、勝っても負けてもしょうがありませんので。

 もし、国民の意識がそういうふうに変わってきているのであれば、それはそれで。単に何でもかんでも和を求められるとですね、なかなかやりにくいなということは思いますので。

(中原:共同通信記者)
 自分の政治的発言に対してもああいうカウンターが返ってくる(「刺客」を送り込まれる)という、今までの自民党のことだけじゃないと思うんですけれども、(議員は)そういう想像をしていなかったじゃないかなと。

(知事)
 ああ、それは当然考えなきゃいかんでしょうね、とは思います。

(浜田:高知新聞記者)
 ほかに質問は?
 よろしいでしょうか。

(知事)
 ありがとうございました。

 


Topへ