知事の定例記者会見

公開日 2007年12月08日

更新日 2014年03月16日

知事の定例記者会見

平成17年4月25日16時00分から(県庁二階 第二応接室)

(項目)
 ・エコサイクルセンター(1)
 ・大阪高知特急フェリー
 ・職員互助会(1)
 ・県警の捜査費(1)
 ・特別職知事秘書
 ・公共交通への支援
 ・県警の捜査費(2)
 ・エコサイクルセンター(2)
 ・中国との関係
 ・職員互助会(2)
 ・ゴールデンウィークの日程
 ・議会との関係
 ・不適格職員の退職勧奨
 ・郵政民営化


(浜田:高知新聞記者)
 まず、幹事社から、代表質問をさせていただきます。

エコサイクルセンター(1)
 1つ目は、日高村の産業廃棄物処理施設、エコサイクルセンターについてですが、ここに来て、高知市が計画の採算性などを疑問視して、県も産廃の搬入量などの試算内容を再精査するという方針を打ち出しました。

 知事は、18日の県市トップ会談で財政難の引き金になった高知市の慎重姿勢に対して、主体的な取り組みを求めましたが、財政事情が厳しいというのは県も高知市も同じ状況だと思います。

 知事は引き続き、建設に強い意欲を示しておられますが、財政危機への対応として、県は今、聖域を設けずに事業見直しを進める中で、例えば日高村の地元振興策を含め100億円を超えるこの事業の位置付けは変わらないのか。

 また、高知市が主張していますリサイクルの進展を理由にした慎重論については、県民にどういうふうに理解を求めるのか。それをまず1点、お聞かせください。

(知事)
 リサイクルが進んで廃棄物の量が減ってきているということは、時代の流れの中で起きてきている事実だと思います。

 けれども、減ったとしても、きちんとした管理型の処分場を設けて、そこで処理をしていくという環境政策上の、また産業政策上の必要性に変わりがあろうはずはないというふうに思います。

 環境政策ということで言えば、やはり、管理型の最終処分場を持っているということは、県域内での処分をきちんと最後まで責任をもって公的に進めていくという上で必要な、環境政策上の課題だと思っていますし、また、産業政策上で言えば、排出物を出す事業者が、県内に施設がないために県外の施設に運んでいくというコストの面の問題もあります。

 また、今は高知県がそういう施設づくりを進めているということから、安い料金で引き受けているというところも、ある程度の独占的な形になっていけば、料金を引き上げていくということも、もちろん考えられないではありません。

 そういうふうになったとき、あとで「あれっ?」と思っても、それは間に合わないわけで、そうした産業面、環境面、両面から必要な施設だということを思っています。

 が、もちろん、県も市町村も財政的に厳しい現状ですから、そうした施設の在り方をどういう形にしていくか、そのための調査をすること、そして、施設の見直しが必要であれば、そうした見直しをすることはやぶさかではございませんし、否定はしませんので、その範囲で高知市とも協議をし、また、高知市にも市としての判断をある時期にお示しをいただきたい。そのことを、この間も、市長さんとの会談では申し上げました。
 

大阪高知特急フェリー
(浜田:高知新聞記者)
 次に、自己破産手続き中の大阪高知特急フェリーの件なんですけれども。15日の(大阪・高知フェリー航路存続)対策協議会では、港湾空港局のほうが「県外企業1社が航路の継承に前向きな姿勢を示している」と説明しました。

 しかし、そのフェリー航路をめぐっては、去年、宿毛佐伯航路が再開まで曲折をたどった経緯もあって、依然、楽観的な予断を許さない状況だと思いますが、知事はその現状をどういうふうに受け止めておられるのか。

 それと併せて、先日の県議会の企画建設委員会の業務概要の報告の中で出た議論なんですけれども、厳しい経営状況が続いている土佐くろしお鉄道も含めまして、「公共交通全体の、県としての抜本的な対策が必要ではないか」という声が相次いで出たんですけれども、この点についてはどういうふうにお考えか。その2点を併せて、お聞かせください。

(知事)
 抜本的ということが何を指しておられるのかが分からないので、「具体的にこういうことを考えるべきでないか」という問い掛けがあるのであれば、それにお答えすることができますが、単に抜本的というだけでは、なかなかそれにかみ合ったお答えができません。

 このフェリーのその後の現状ですけれども、まだ流動的としか言いようがありません。

 というのは、現在まで動いていた船の負債、また、そこに至るまでの前の船舶の負債について、(債権者である鉄道建設・運輸施設整備支援)機構の側が「きちんと全部合わせて、お支払いくださいね」ということを言い続けておられますし。

 そういう枠組みではなかなかビジネスモデルがつくりにくいという流れもあります。そうした機構との交渉ということもあります。

 一方で、事業者をどうしていくかという流れもございますが、この1週間で、やはりこれといった具体的な進展がございませんので、もう少しそれぞれの流れを見て、関係者のお話を聞いて、どうしていくかを判断しなければいけません。

 今の段階ではまだ、動いている途中でございますので、何とも申し上げようがありません。
 

職員互助会(1)
(浜田:高知新聞記者)
 最後に、職員互助会に対する県の補助の在り方についてなんですけれども。年明けからだったか、大阪市の厚遇問題をきっかけに、全国で、公務員の互助会に対する批判がかなり続いております。

 本県でも、県や市町村の互助会が職員に対して医療費を補助するというような事実が、4月になってから判明したり、財政難の折に県も市町村も公費を投入して運営している互助会の在り方がかなり問題になっています。

 県はここ数年、補助率の見直しというのは年々しているんですけれども、全国的には島根県のように、知事のリーダーシップで公費負担をゼロにして、職員の掛け金だけでやっているところもあります。

 知事は、今後、互助会に対する県費の投入について、どういうお考えをお持ちか、それをお聞かせください。

(知事)
 互助会というものの性格というか存在意義も、それができた当時とは大きく変わってきていると思います。これこそ抜本的ということで言えば、抜本的な見直しが必要なときに来ているのではないかと思います。

 互助会としてやるべき事業がどういうものかということを関係の皆さん方に今、検討してもらっていますが、それと同時に、今お話があったように、公費の支援をしていくべきかどうかということは、今やっております十数項目について見直しをして、できるものは早い段階で判断をしていくべきだということを思います。

 将来的には、こういう、今やっているような互助会に対する公費の支援というやり方ではなくて、別の事業の在り方が考えられるのではないか。

 これは例えばということですけれども、メンタル(面で課題)の(あった)職員の復帰というような、健康面での支援ということに公費をもう少し入れて、職員全体の力を上げていくために、その限られた財源を使っていくべきではないかなということを思っています。

 それは別に、庁内でそういう統一的な考え方を、今、まとめているわけではありません。

 自分の個人的な思いとしては、互助会という方式からまた別の形での県の職員の健康づくりなどへの支援というふうに変わっていく時期にきているのではないかと思っています。

(浜田:高知新聞記者)
 早い時期に判断、検討して、年度途中の減額というのも視野にありますか。

(知事)
 それは分かりません。今、私自身が視野に入れているというわけではなくて、総務部のほうで検討してもらうことになろうと思いますので、そこでの検討を待ってということになります。それが年度内になるかどうかというところまでは分かりません。

(浜田:高知新聞記者)
 それでは、各社から質問がありましたら、よろしくお願いします。
 

県警の捜査費(1)
(竹内:高知新聞記者)
 県警の捜査費のことなんですけれども、監査委員のほうは知事の要求があれば動く。これはすなわち、特別監査の要求があれば動くということなんですけれども、そういうことをおっしゃっております。

 これまでの定例会見の中でも、知事ご自身が、捜査費のことについて過去にどれだけのことがあったのか、ご自分自身でよく分かっていない部分があるということもおっしゃられています。

 先日、まあ過去の話なんですが、高知署長の裏金の話も一部で報道されました。ここに至って、ご自分で、何か能動的に理解を進めるために動こうとか、そういったお考えは今もってございませんでしょうか。

(知事)
 能動的っていうのがどこまで能動的なのかが分かりませんけれども、先ほどのお話の中にもありましたように、いろんな疑惑の報道はありますけれども、自分自身が直接その訴えをされている方からお話を聞いたりとか、それによって自分なりの心証をつくったりという機会がまったくありませんでした。

 これまでいろんな内部的な問題については、例えば県庁の中の出来事だとか、そうでないほかの団体の出来事などについては、私のところにお手紙の投書が来たり、また、メールが来たり、オンブズマンの方を通じていろんな働き掛けがあったりということがありましたけれども、この捜査費のことについては、例えば警察の職員の方で、直接「こういう問題があった」ということを匿名で私に言って来られたりという例が全くありません。

 ですから、そういう方がおられれば、自分から何らかの接触をしていくことがこれまでも可能でしたけれども、そういうことがありませんでした。

 ですから、もし、これまでの在り方に不満を持たれたり、おかしいというふうに思われている方がいらっしゃって、知事である私に直接そういう話をしたいということであれば、それを能動的と言われるのであれば、そういう方にお目にかかって、お話を聞くということはやぶさかではありません。

 それはもちろん、相手の方の秘密は守らせていただきますし、それによって何らかの不利益を被らないようなことは、私の立場できちんと保障していきたいと思います。

(竹内:高知新聞記者)
 先ほどのお話を聞くと、当初、県警の捜査費疑惑が生じた当時からいうと、私は、知事の態度も若干変わったのではないかと思うんですけれども、それは、ご自分自身ではずっと前から、そう思われていたということなんでしょうか。それとも、何かのきっかけがあって、変わられたということなんでしょうか、どうなんでしょう。

(知事)
 それは何も変わりはありません。

 当初の報道から今に至るまで、自分の立場で後から追い立てられるだけの具体的な内容があったとは、自分は感じませんでしたので、もし、相手の側から、先ほども申し上げたように、これまでの県庁内のいろいろな不祥事だとか、そういうことと同様に、何か「こういう話があるから聞いてほしい」ということがあれば、それはいつでもお受けしたいという気持ちでおりました。

 けれども、これまでは具体的に、そういうアプローチは1件もありませんでした。

 ですから、別に気持ちが変わったというわけではありませんし、この捜査費の問題に限ったことではありませんけれども、何でもいろんなご不満なり、こういう点を正すべきだという考え方なり、そういう思いがある方があれば、この捜査費の問題に限らず、話をしたいという方は言ってきていただければ、私が直接お話を聞くこともできますし、また別の形でお話を聞くこともできます。

 そういうことは、従来からも、今も、自分の姿勢としては変わるところはありません。

(竹内:高知新聞記者)
 「たら、れば」の話になってしまうんですが、もし仮に、そういうことが第1段階としてあったら、不正が行われているんだという心証をご自分なりに持たれた場合は、それは特別監査を要求する場合もありえたと。

(知事)
 それはもう、今の段階では全く分かりません。

(浜田:高知新聞記者)
 それは、心証が持てるかどうかが分からないということなのか、監査を要求することが分からないということでしょうか。

(知事)
 それはもう、今、何もない段階ですので。

(岡林:高知新聞記者)
 話を聞いた上で、知事なりの対応を考えるということなんでしょうか。

(知事)
 それはお話の質にもよりますし、内容にもよりますので、今、その後どうするかという質問をいきなりされても、それは全く分かりません。

(岡林:高知新聞記者)
 でも、そのお話を普通に、ごく一般的に知事のほうにお話をされて、「ああ、そうですか。よろしゅうございますね」ということで終わる話ではないですよね。

(知事)
 それは、そのご当人と私との話になりますね。

(岡林:高知新聞記者)
 知事にお話をするということは、相当の勇気をもってお話をされるわけですから、先ほどの身分保障も含めて、そのお話もありましたので、当然そうなると、知事としての何らかの対応を検討していくということも想定した上でのお話ですよね。

(知事)
 それは分かりません。その方とのお話によります。

(岡林:高知新聞記者)
 それはケース・バイ・ケースですか。

(知事)
 それは、当然そうですね。

(岡林:高知新聞記者)
 ケース・バイ・ケースというのは、そういうことも想定内のことですか。

(知事)
 それは、そういう方が、もし出てこられたときに、その方がそういうことを希望されるか希望されないかということもありますよね。

 一般論ですが、これまでも、いろんな不祥事に対してお話があって、「それじゃあ、こうしようか」と言って、「いやいや、そこまでしてもらうことはない。聞いていただくだけで十分だ」という方もいっぱいおられます。

 だから、それは、その方のお気持ちとかいろんなことがありますから、ケース・バイ・ケースで、そのお話を聞いたからといって、無理矢理そういう何かの方向に話が持っていかれるということではないと思います。

(竹内:高知新聞記者)
 宮城県のように、知事のほうから、県警に対して捜査員に話を聞かせてほしいという、そういうアプローチではなくて、何かそういう不満というか組織の不正に対して憤っている人があれば、言ってきてください、ということであると。

 自分のほうから県警に対して、「捜査員に直接会って聞かせろ」とか、そういうニュアンスとは違うんですか。

(知事)
 そういう気はないということは、前の記者会見でも申し上げました。

(岡林:高知新聞記者)
 来る者は拒まずという意味合いの、能動的ということでしょうか。

(知事)
 だから、それは能動的と言うかどうか分からないと、先ほど申し上げました。「能動的に」というご質問があったので、「これから申し上げることが能動的に当たるかどうかは分からないけれども」と言って、お答えしました。

(中原:共同通信記者)
 知事に直接、例えば「会って話したい」もしくは「代理の方に会って話したい」ということを、普通の一般の市民の方にできるかというと、相当な勇気が必要だと思うんですけど。

 きょうの発言が報道されることは別として、何かそういう呼び掛けをしようというお気持はないですか。

(知事)
 いや、それは、一般的な意味で「勇気が必要だ」というご趣旨は分かりますが、そういう事例は数多くありますので。

(中原:共同通信記者)
 ないほうがおかしいということですかね。

(知事)
 いや、そんなことは言ってません。
 

特別職知事秘書
(北口:読売新聞記者)
 特別職秘書の人事については、現在のところ、どういう進ちょく状況であるかということを伺いたいのですが。

(知事)
 特定の人に対してお願いをして、その方もお引き受けをいただけるということになって、議会のご承認をいただくという事項ではありませんけれども、やはり特別職秘書として庁内で、また議会で仕事をしてもらうときに、議会のご理解も得たうえで進めるのがふさわしいということを思いまして、最大会派の方々にもご説明をして、ご理解をいただいて就任をしてもらうということを、今、手続きとして進めております。

(亀岡:朝日新聞記者)
 最大会派には、もう説明はなさったんですか。

(知事)
 説明はいたしました。
 

公共交通への支援
(浜田:高知新聞記者記者)
 公共交通の関係に戻るんですけれども、先ほど「具体的に何か問い掛けがあれば、答えが出せるかもしれない」というような答えだったかと思うんですけれども。

 去年の4月の知事の講話の中で話されていた、いわゆる森林環境税に類するような公共交通への支援、あれは1年たって、どうなっているんでしょうか。

(知事)
 まだ具体的には進んでおりません。

 というのは、森林環境税などの具体的な使い道とその成果、そういうこれまでの独自課税の成果というものが県民に説明ができない時点で、次から次へと新しい税を作っていって、なかなかそれでご理解がいただける状況、環境にはないんじゃないかというご指摘を記者さんからいただきました。

 そのとおりだということも思いますので、そうした(森林環境税の成果を示す)ことを一方でやっていかなきゃいけないということを思います。

 併せて、税ということを考えていくことは今後の課題だとは思いますので、まだ時機が熟してきているとは思いませんから、そのことを具体的に庁内には指示もしていませんけれども、構想というか考え方としては、1つあってもいい考え方ではないかと思い続けています。
 

県警の捜査費(2)
(岡林:高知新聞記者)
 お話を蒸し返すようで申し訳ないですが、県警の話ですけれども、知事自身が「身分保障をするということを前提に、話を聞きたい」ということを、今おっしゃったと理解してよろしいんですか。

(知事)
 聞きたいというか、「そういう方がいらっしゃるんだったらば、それはぜひ聞きますよ」と申し上げております。

(岡林:高知新聞記者)
 「おいでになられるんやったら、それだったら、話を聞きますよ」というのと、知事自身がご意志として聞きたいというのと・・・。これだけの状況になってきていますので。

(知事)
 「これだけの状況」になっているかどうか、ちょっと分かりませんが。捜査費の問題に限らず、私はいつでもいろんなご意見を寄せていただく、また、会って話をしたいという方全員にお目にかかるわけではありません。

 それなりの情報の質ということはチェックをしなければいけませんけれども、情報の質として信頼ができる、またはお会いする価値があれば、そういう方々とお目にかかって、この問題だけに限らず、自分なりのいろんな心証をつくっていくということは私の努めだと思いますから、そのことはいつでもやりますということを申し上げております。

(岡林:高知新聞記者)
 それは、一般論の枠から出ない意味なのか、そうでなくて、知事のご意志という部分がそこに含まれているのか、そこの見解はどうなんですかね。ちょっと、非常に分かりにくいですよね。

(知事)
 いや、分かりにくいことはありません。
 私は、捜査費の問題に限らず、いろんな組織に対する不満であれ、ご批判であれ、また「こういうふうに直したらいい」というご提言であれ、そういうことについて、いろんな情報をもって直接話をしたいという方がおられれば、それはその情報の質とか、その方の信頼性ということのチェックをするという条件のもとで直接お会いをすることは、これまでもしてきましたし、これからもしてまいります。

(浜田:高知新聞記者)
 「これだけの問題」になっているかどうかっていうのは、それぞれの、知事の受け止めと、私たちの受け止めで、また違うかとも思うんですが。

(知事)
 「これだけ」っていうのはまた、どの程度を示すのかよく分からないのでね。

(浜田:高知新聞記者)
 さっき、「過去の県の不祥事と違って、私に何も言ってこない」、そういうメールとかがないということなんですけれども、これは振り返れば、15年の8月の知事の会見で、県警の捜査費に対する究明への消極的な姿勢が見えたから、言ってもしょうがないかなということで招いたのではと。

(知事)
 それは、こじつけではないかと、私は思いますけれどね。

(浜田:高知新聞記者)
 知事が、消極的だから言ってもなかなか解明には動いてくれないんじゃないかということで、みんなちゅうちょしている。二の足を踏んでいるのでは。

(知事)
 それは少し、僕はこじつけだと思います。決して、別に「消極的だどうだ」というふうな思いもありませんし。

(浜田:高知新聞記者)
 当初から「聞きます」という姿勢は持っていたということですね。

(知事)
 もちろんです。それはもう、すべての問題に対して、私はそういう姿勢です。
 

エコサイクルセンター(2)
(岡林:高知新聞記者)
 日高の産廃について、「見直しをしていくことはやぶさかではない」というお話がありました。

 この「見直しをしていく」というのは、何を指しているのでしょうか。つまり、精査のレベルを指していらっしゃるのか、例えば施設の構成を変えるというようなことも視野に入れたご発言なのか。

(知事)
 まずは精査ということです。精査によって、量の問題とかいうことも出てこようかと思います。

(岡林:高知新聞記者)
 まずは精査という意味合いでおっしゃったんですね。

(知事)
 そうです。それは結果を見てみないと、何とも言えません。
 

中国との関係
(岡林:高知新聞記者)
 それと、全然話が変わってしまいますが、同じサンパイはサンパイでも、違うサンパイのことなんですけれども、靖国神社の参拝と、それから、今回中国の反日感情に関する報道と。

 これについて、知事自身の見解、何かお感じになられること等ございましたら。

(知事)
 他国の大使館や領事官をもっときちんと守らなければいけないと。それは靖国問題だとか、日中間のいろんな歴史上の問題だとかいうこととは全く別のことだと思います。

 それは、国交のある国同士の外交上の責務だろうと思いますので。そのことがやはりできていない、また、映像を見る限り(デモ隊を)取り囲むだけで具体的な制止活動がされていないということは、国の対応としてはいささかおかしいのではないかなと。

 そのことにもう少しやはり、強い態度で抗議をすべきではないかというふうに思います。

(岡林:高知新聞記者)
 靖国(参拝)はどうですか。

(知事)
 靖国(参拝問題)は、私自身のことでもありませんので。しかも私は、国の政治家でもないですから、そのことについて、とやかく申し上げるつもりはありません。

(釜本:時事通信記者)
 先ほど日中関係の話が出ましたけれども、県と友好姉妹都市である安徽省の方でもいくつかデモが起きているようなことが報道されています。

 県としてもその友好関係及び対応について、何らかの影響が出ているといった報告などはありましたでしょうか。

 また、国と国のことは、多分国に任せざるを得ないでしょうけれども、知事個人の考えとして、例えば県と省の間ですとか、そういった関係で何かしたいとか、そういったお考えがありますでしょうか。

(知事)
 特段、今、何かアクションを起こしてという考えはありません。それから、担当課の国際交流課をはじめとする関係のある課から、何か、今回の一連の動きの中で、反日的な、また高知県に対する問題が起きたという報告は聞いておりません。

 今回も、中国から国際交流員を迎えておりますし、さまざまな形で研修生や留学生も来ていただいております。

 それらの皆さん方の間でまた何らかのトラブルがあったということも聞いておりませんので、今の段階は、高知県と地域との交流というレベルでは、あえて何かの行動を起こさなきゃいけないような事態にはなっていないというふうに思います。
 

職員互助会(2)
(内田:毎日新聞記者)
 話は変わるんですが、互助会の話で、抜本的な見直しが必要と考えて、見直しを指示されているというお話しがありました。その中で、別の事業で何かできないものかというお話しがあったんですが、知事ご自身では今、何かイメージしているところはございますでしょうか。

(知事)
 先ほど言いましたけれども、例えば、これはうちの組織だけじゃないですけれども、メンタルの問題を抱えた職員も非常に増えてきております。

 そういう職員が職場に復帰をしていく、その支援にもう少し力を入れて取り組んでいくというようなことに財源を投入していく。

 このことは、県民の皆さん全体の暮らしにもつながることですし、また職員の厚生につながっていくことですので、そういうようなやり方があるんじゃないかなということを思います。

 それから、メンタルだけではなくて、一般的な健康づくりというか、そういう面での支援をしていくということは、ちょっと互助会の一部事業がそこに重なるところもありますけれども、県民のご理解もいただけるのではないかというふうに思います。

(内田:毎日新聞記者)
 形としては、県の事業としてやった形になって、互助会への支出を減らしていくという理解でよろしいんしょうか。

(知事)
 先ほどご質問の中にもありましたように、互助会への支出は、財政難ということもあって、年々総額を減らしてきておりますし、将来的にもそういう方向になっていくだろうと思います。

 ですから、そこは、今、互助会がやっていく仕事として残すものは何かということを互助会の中でご議論いただいていて、これは、年度中ですよね。

(中澤総務部長)
 年度内に。

(知事)
 年度内にご報告をいただくということになっていますので、そういう中で、今申し上げたような形のものが出てくるのかもしれないし、出てこないのかもしれませんから、一概に、互助会がやっていくか、県が直接やっていくかということまではお答えできません。
 

ゴールデンウィークの日程
(浜田:高知新聞記者)
 ゴールデンウィークの日程をちょっとお聞かせ願えますか。

(知事)
 日程はちょっと細かくは覚えていませんので、秘書課に聞いていただければ。

(浜田:高知新聞記者)
 すでにインターネットで更新されていて、ハワイになっているんですけれども。ちょっとハワイというのが珍しいかなと。今までにない渡航先というか。なぜハワイなのかということを。

(知事)
 それは別に、理由はありません。休養する土地として。知り合いもおりますし、世界の人が休養する場所ですので、別に選んでもおかしいことはないだろうとは思いますけれども。

(岡林:高知新聞記者)
 割と長期間ですよね。4月27日から、来月の7日ぐらいまで。

(知事)
 だけど、過去も、11日間休んでいるときがないわけではありませんので。

(岡林:高知新聞記者)
 そのうち、ずっとハワイではないですよね。終わりの2、3日は。

(知事)
 それは、戻ってきておりますね。

(岡林:高知新聞記者)
 それは公邸ではないですよね。東京ですか。

(知事)
 東京だと思います。そこまでちょっと。そんなに、別に隠しているわけじゃないんですけれども。

(岡林:高知新聞記者)
 別荘には行かれないんですか。

(知事)
 そこは行かないです。

(竹内:高知新聞記者)
 ご夫人とお二人で?

(知事)
 「ご夫人とお二人」です(笑)。

(岡林:高知新聞記者)
 知り合いがいるっていうのは、向こうにいるということですか。誰か一緒に行かれるんじゃないんですか。

(知事)
 「誰か一緒に」というのは、ともに飛行機に乗っていくという意味ですか。

(岡林:高知新聞記者)
 そうです。

(知事)
 ともに飛行機には乗っていきません。

(岡林:高知新聞記者)
 向こうに知り合いがいらっしゃるということですか。

(知事)
 いやいや。その人も日本に住んでいる人ですよ。

(岡林:高知新聞記者)
 泊まるところは、友達のところということですか。

(知事)
 その友達の家なのかどうかは、私もその所有権までは見ているわけではないのですが、 信頼している友人なので、利益供与などの変なことが起きることはないと。
 

議会との関係
(浜田:高知新聞記者)
 先週、自民党の県議団と懇談があったかと思うんですけれども、どんな話になったかというのをお聞かせ願えれば。

(知事)
 お酒も出ながら食事をするという会ですので、議論をしたり、政策論争をしたりということではありません。

 冒頭のごあいさつで、これまでのいきさつを振り返って、「これから県民の皆さんももっと、県政と県議会が両輪となって動いていくことを望まれているでしょうから、私も努力をしますが、ぜひご協力をお願いします」ということを申し上げて、あと、副知事の就任にご同意をいただいたことへのお礼の気持ちと、それから、特別職秘書のことをお願いするというふうなお話をしたと思います。

(浜田:高知新聞記者)
 そういう懇親会自体もちょっと珍しいかなとも思うんですけれども、協調関係は、1歩くらいは進んだかなという感じですか。

(知事)
 そうですね。私は、進んでほしいと思っていますので。
 

不適格職員の退職勧奨
(内田:毎日新聞記者)
 先日、鳥取県のほうで、県の職員3人が戦力外通告みたいなことがありました。
 民間ではよくある話だと思うんですが、行政でもそういった流れになりつつあるのかなと。知事ご自身は、そういうやり方をどうお考えでしょうか。

(知事)
 そういうことは、手法としては当然あるだろうと思いますね。うちの県として、事務的にそういうことが検討されているかどうかは、ちょっと報告を受けていませんから、今、存じていませんけれども。そういうようなやり方というものも、手法としてはあると思います。

(内田:毎日新聞記者)
 それは、今後、検討する可能性は高知県にもありうると?

(知事)
 それは全く、事務的な話をしたことがないので、私が一方的に、あるとかないとか、なかなか言えません。
 中澤(総務部長)さん、どうですか? なんか、そういう検討はありますか?

(中澤総務部長)
 議論をしていることは、確かです。ただ、具体のスケジュールまでは、いっておりません。

(内田:毎日新聞記者)
 知事ご自身としては、それは別にあっても構わないではないかとお思いですか。

(知事)
 (この議論の)難しいところは、先ほどちょっとお話をしましたメンタルのこととも絡んで、ちょっと表現がしにくいですけれども、例えば仕事としてなかなか成り立っていない人がいると。

 すると、同じ職場にいて「僕はこんなにやっているのに、あの人と同じ給料か」といういろんな思いだとか、そういうことが随分多くの職場で生じるようになってきています。

 その際に、そういったメンタル(に課題)の(ある)方を、どう引き上げていくかということのほうが、今の高知県にとっては、より重要な課題ではないかなということを思いますので、先ほどのような申し上げ方をしました。
 
 もともとそういうことによって起きてきている仕事に対する意欲の減退なのか、それとも、本当に能力的な問題なのかっていうところはなかなかつかみにくいんじゃなかろうかなということも思って、そういう点が実際にやるとなると、非常に悩ましくないかなという気はいたします。
 

郵政民営化
(釜本:時事通信記者)
 短くてかまいませんが、国の郵政民営化問題が大詰めを迎えている状況になりますが、地方への影響というのを、前々から言われております。県として、今年度、国の要望等の中で、何か働き掛けをしていく考えがありますでしょうか。

(知事)
 国の要望の中に、それを含めることになるかどうかというのは、国への要望をどうするかということの協議を受けていませんので、何とも申し上げられません。

 ただ、やはり、本県のような県の、中山間の町村にとって、郵便局が果たしている役割というのは非常に大きいと思います。

 町のかたから見て、郵便局しか、お金を扱ったり、お金を引き出したりする場所がないという、そういう事態そのものがなかなか想定できない人が多数、大都市部にはおられるんじゃないかという気がします。

 ということから言えば、郵便局の機能を地域に残していくということは、地域のライフラインとして重要なことだと思いますので、そこがもし、なくなってしまうという危険にさらされるのであれば、そのことは申し上げていかなければいけないだろうということは思っています。

(浜田:高知新聞記者)
 時間になりました、よろしいでしょうか。
 どうもありがとうございました。

(知事)
 ありがとうございました。
 

 


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