プロジェクトWに対する知事の決意表明

公開日 2007年12月08日

更新日 2014年03月16日

プロジェクトWに対する知事の決意表明

平成15年5月23日(金曜日)13時00分から(県庁第二応接室)

出席者:プロジェクトWメンバー(各部局企画課の女性職員)、知事 他


 皆様、こんにちは。この度、各部局の企画政策、また総務、管理という部門を担当してらっしゃる若手の、と言ってもし胸が痛むという方がいたらその前に「比較的」というのをカッコ書きでつけておいていただければいいと思いますが、若手の方々に集まっていただいて、プロジェクトWというものを発足をさせました。

 で、その主旨、目的と言うか、その狙いを少しだけお話したいと思いますが、これまでの県庁の組織といいますと、男性中心の組織でそうしたものの考え方とか常識というものでなりたってきています。

 ですから、よきにつけ悪しきにつけ、その考え方がずっと根づいてきていて今もって大半が男性職員で支えられている組織に対して、事務事業の見直しということを投げかけても、このへんを手直しをすればとか、このへんをちょっと改善をすれば、という程度のことしかなかなか出てこない。ということを私は感じました。

 そこで、女性の視点でと言うと、今村山さんが言われたように「何が女性の視点で」ということになるんですけれども、要はこれまで長く続いてきた県庁の手垢にまみれていないという意味で捉えていただければいいと思います。

 これまでの常識というものに囚われずに思い切った見直しなり改善なりの提案をして貰いたいなという思いで、それならば思いきって女性の方々、特に若手の方を中心にやってみていただいたらどうかというふうに思いました。

 具体的には、前に「こじゃんとーく」のなかでやられたことがありますが、「こんなものいらない」という従来やってきたもの、小さなものから大きなものまで要らないというのを提案してやめてしまうということもあります。

 また、仕事の仕方ということで言えば、午後5時以降には会議を開かない。午後5時以降に、余程急ぐものは別にして、決定をするための打ち合わせをしない、とかそういうことを思い切り提案をしていただくということもあろうかと思います。

 また、男女共同参画社会的な意味合いで、何故女性だからといってこんな仕事ばかりをさせれるのということもまだまだ残っているのではないかと思います。それは主たる狙いではないですけれども、そういうこともまたお話しをしていただけたらと思います。

 狙いとしては、さっきも言いましたように、これまでの県庁の仕事の仕方ということに巻き込まれていない、そういう立場で思い切った見直しのことをどんどん言って欲しいなあということにありますけれども、もちろん身近なことで気づいて、これはおかしい、これを変えようと言って変えていける小さな変化、それも変化を実感できるということでとても大切なことではないかと思っています。

 あわせて、事務事業の改善というだけではなくて、何か政策に関わること、例えば少子化の問題など、大変重要な課題ですけれどもまだまだ縦割りのまま仕事が進んできているという面があります。

 こういうものをもっと事業的に横につなげていく、例えば今商工労働の労働政策が担っている部門でも、少子化に関わる、女性の労働に関わるというようなことも数多くあるんではないか。

 そういうものをもっと横串を刺した事業を考えていく、という事業、予算の面だけではなくて、それを組織的にこう変えたらいいんじゃないかという組織的な提案もあるのではないか。そのようなことをぜひ思い切って議論をして提案をしていただければと思います。

 と、いろいろ盛りだくさん言った上に、期限を切るのも恐縮ですけれども、せっかく集まってもらってそれを具体化をしていきますためには、やはり予算が固まる前に、予算の概算をやっていく時までに、いくつかそういうまとめというか、そういう方向を出していただければいいと思いますし、もちろん年度いっぱい以降、議論してもらって、また来年度具体的につなげていくというものでもいいと思います。

 従来はこうした会を作っていろいろ議論して出てくると、結局それが上に上がっていって煮詰まっている間に、そうは言ってもというかたちで毒にも薬にもならないということになりがちです。

 絶対にそうはさせないという決意表明のために今日は来ました。もちろん具体的にいろんな見直しをしていくとか何かを作り上げていく時には企画会議や何かを通じて、それを県の共通の意識、認識にしていかなければならないのは言うまでもありません。

 けれどもそれは皆さん方の提案をどうすれば実現をしていけるかという実現のプロセスを見直すために、またはよりグレードアップをするための議論であって、それをつぶすというとおかしいですけれども、何か棘(とげ)を抜くための議論にならないようにしたいと思いますし、皆さんの具体的な提案は必ず実行していくということをお約束をして、私の決意表明にしたいと思います。
 どうかよろしくお願いいたします。

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