職員への訓示

公開日 2007年12月10日

更新日 2014年03月31日

職員への訓示

平成19年12月7日(金曜日) 10時から(県庁正庁ホール)

正庁ホールの風景 職員に訓示する知事

 

 どうも、皆様、おはようございます。
 尾﨑正直でございます。本日より、高知県知事としての仕事をさせていただくこととなりました。

 皆様方のお力を賜りながら、全力で、この高知県、県勢浮揚のために、頑張ってまいりたいと考えております。何卒、よろしくお願い申し上げます。

 私は、この度の高知県知事選挙におきまして、大きく三つのことを訴えてまいりました。

 一つは、県経済の活力を再生し、雇用と収入の確保を図る。このことによって、地域に若者が住み続けられる。そのような、高知県を作ってまいりたい。

 そして2番目は、子育て支援。そして教育改革。これをはじめ、若者がまた、新たに生まれてくる子供達を、安心して、大切に育てることができる。そういう、高知県にしてまいりたい。ということであります。

 そして3点目は、医療、地域の医療の問題など、こういう問題に真剣に取り組むことで、高齢者の方々が、子供を産み育てる若者達を、安心して、見守って暮らしていける。そのような高知県にしたい。

 この3点を、大きく、皆さま方に訴えてまいりました。

 そしてまた、同時に、高知県の厳しい財政事情についても、率直にご説明し、やりたいこと、やらなければならないことに対して、今できることが、あまりにも限られている。こういうことについても、率直にご説明をさせていただいたところでございます。

 そして、申し上げたのは、非常に厳しい、夢物語のようなことは言えませんけども、しかし、今、下降傾向をたどっている、この高知県の今の県勢、この県の勢いを、なんとかこの4年間で上昇に転じる。

 そのような4年間としたい。そのために私は全力で取り組んでまいりたい。ということを率直に、街頭から、そして演説会の場から、そしてテレビにおいても、訴えさせていただいたところでございます。

 私は思っております。
 本当に今のような厳しい状況だからこそ、しっかりと対話を重ねて、県民の皆様にも、関係者の方々にも、それぞれ納得を得られる。納得ずくで政策を創っていく。こういう姿勢が大切だと、私は思っております。

 そしてまた、このような厳しい状況だからこそ、政策を実行するにあたっては、対立をして足踏みをするのではなく、力をあわせて、スピード感を持って、実行していくことが大切だと思っている、ということを申し上げてまいりました。

 ゆえに、私も、つねに選挙戦で一言で私の県政の目指すべきところを申し上げさせていただくとすれば、「対話と実行でございます」ということを、申し上げさせていただいたところでございます。

 私、尾﨑正直は、この選挙戦において、県民の皆様方に訴えてきたこの公約の実現に向けて、全力を尽くしてまいりたい。その覚悟でございます。

 対話と実行の県政、この対話、県民の皆様との対話、議会との対話、そして国に対しても言うべきことは主張したうえで、しっかりと高知の現状を解からせる。そういう意味での対話、この対話をしっかりと重視してまいりたいと思います。

 そしてまた、私が大切だと思いますのは、この県のために必死になって日夜働いてこられた職員の皆様方、この皆様方ともまた対話を通じてそして力をあわせていくことが大切だと考えておるところでございます。

 今後、ともに力をあわせて高知県のため、県民の皆様のために働いていく、働かせていただく、この職員の皆様方に、この際、私から、力をあわせるにあたってのお願い事と申しますか、これを3点、申し上げさせていただきたいと思っております。

 1点目は、皆様方の視線は常に県民に向けていただきたい。県民のために、「今何をすべきなのか」、「どういうことを今政策として講じていくべきなのか」、このことを自ら考える、そして自ら行動する、こういう姿勢を忘れないでいただきたい、ということでございます。

 上司の指示を待つのではなくて、自ら考える。そして考えるにあたっての目線は、常に県民を向いている。このことが何よりも大切だと思います。皆様方は、県庁幹部の皆様方は、その点を部下職員の皆様方、一人一人に徹底していただきたい。そのことを、まず、第一にお願いを申し上げたいと思います。

 2点目でございます。選挙戦を通じて、私は多くの県民の皆様が、非常に今大変な思いをしておられることを、肌身で感じてまいりました。

 そして、それに加えて、多くの県民の皆様が、将来に希望を持って、なんとか地域おこし、そして産業おこしのために、努力できないか、必死になって考え、そして行動しておられる。そういう方々にたくさんお会いしてまいりました。

 高知県の県民の皆様の中には、非常に活力があり、そしてアイデア豊かで、そして行動力がある方が、たくさんいらっしゃる。そしてまたそれを実践していらっしゃる方が、たくさんいらっしゃる。

 そういう民間の方々、県民の皆様と共に働く。そしてそういう方々と共に汗をかく。こういう姿勢を是非忘れないでいただきたいと思っております。

 そして、お知恵もお借りしていかなければなりません。県政、県行政の発想というものを、決してこの県庁の建物の中だけにとどめてはならない。私はそう思っております。

 これからの行政というものは、一人、公務員だけがあがなうのではなく、民間の発想、活力というのをいかに出していくか。いかに共に働かせていただくか。その発想が非常に重要だと考えております。この点もまた、部下職員の皆様にも徹底をしていただければと思っております。

 そして、3点目でございます。これが最も重要だと私は思っておりますけれども、高知県の将来に決して希望を失ってはいけない。希望を持っていただきたい。そのように思っております。

 必ず、この高知県は再び浮揚いたします。四国の中でも立派だと言われる県になります。私はそのように信じております。

 高知県民の皆様方の活力、明るさ、この素晴らしい県民性を考えた時に、この県が全国の中でも最低レベルと言われるような地位に甘んじることがあるはずがない。私は信じております。

 その中で、県庁の皆様方、お一人お一人が、希望を失ってしまっては終わりです。「このような状況では何もできない」、「何をやってもムダや」そういうふうに思うのではなくて、「何ができるのか」。

 予算も厳しい状況です。予算がないかもしれません。では、「じゃあ知恵を使って何ができるのだろう」そのことを常に考えていただきたい。

 私は、今後、「何々は、できません」という話については、必ず、「では、何ができるのですか」ということを問い返させていただきます。皆様方の知恵を絞っていただきたい。そのように思っております。

 私は当年40歳。全国最年少の知事でございます。謙虚な気持ちをいつまでも忘れず、そして、経験豊かな皆様方のお知恵も拝借するつもりで頑張ってまいりたい。そのように思っております。

 高知県の将来を信じて、この県勢を再び浮揚させる。高知県に再び活力をもたらす、そのために力をあわせて、私とともに頑張っていただきたいと思います。
 是非、よろしくお願いを申し上げます。

 

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