知事の定例記者会見(平成20年2月15日)

公開日 2008年02月20日

更新日 2014年03月19日

知事の定例記者会見(2月議会、児童虐待事件、学力・学習状況調査)

平成20年2月15日(金曜日) 9時から(第二応接室)

目次

 



(知事)

 

 

 それでは、私から冒頭、ご説明申し上げます。
 本日ご説明したいと思っておりますのは3件でございます。

 

 一つは2月定例県議会関係、そして2番目が誠に残念な事件でございますけれども、藤岡和輝君の痛ましい事件について、私の方から県としてどのような対応を図っていくのかご説明をしたいと思います。

 そして3番目でございますけれども、現在土佐の教育改革の再検討というのを私自身が行わせていただいておるところですけれども、その中間的な、第1番目のご報告ということになろうかと思いますが、全国学力・学習状況調査。これは昨年4月に実施されたものですが、この結果についての県庁としての現段階での分析結果、これをご報告したいと思います。
 

議会提出予定議案(来年度予算(1) ほか)
 まず、2月定例県議会関係についてご説明をいたします。
 2月定例県議会を(2月)22日に召集させていただくことといたしました。
 
 提出する議案は、平成20年度一般会計当初予算など予算議案が36件、当初予算関係が21件、補正予算関係が15件、条例その他議案が32件、報告議案が1件の合計69件でございます。

 まず当初予算案につきまして。平成20年度は、私にとりまして県政運営の実質的な初年度でございます。将来に希望の持てる高知県づくりに向けた足固めを行う重要な年と考えております。

 その第一歩を踏み出す上で、平成20年度の当初予算はきわめて重要であると考えておりまして、編成にあたりましては中山間地域における生活を守るといった視点や地域経済への影響にもきめ細かく配慮するとの基本的な考え方のもと、5つの基本政策に基づく県づくりに向けて予算の重点化・効率化を図ってまいりました。

 中でも足固めにあたる各種の計画づくり、例えば産業振興計画などの計画づくりのための体制整備を行うとともに、今すぐに実行できることについてはスピード感を持って実行するとの内容とするよう努めたところでございます。

 平成20年度の当初予算の規模は総額4,136億円で前年度と比べて減にはなりますが、歳出のうち人件費や公債費を除く県民サービスにかかわる部分につきましては、近年5~10%の減少が続いてきた中で、前年度比0.8%の微減にとどめております。

 また、普通建設事業費も例年10%を超える削減が続いてきた中で、平成20年度当初予算では事業効果の早期発現のために実施する2月補正の前倒し分も含めて、対前年度比で1.9%増加をさせておりまして、県民サービスの確保と厳しい県経済への配慮に最大限努めた内容としておるところでございます。

 5つの基本政策に基づく施策など、平成20年度予算での主要な取り組みについてご説明を申し上げますが、まず第1に、皆さまお手元にお持ちであろうかと思いますけれども、※『平成20年度一般会計当初予算のポイント』という資料を作成させていただきました。

     ※『平成20年度一般会計当初予算のポイント』 
    「平成20年2月高知県議会定例会提出予定案件の概要」 [PDFファイル/1.23MB]全78ページ中31ページから44ページまでです。

 できる限り予算の内容が分かりやすく県民の皆さまにお伝えすることができるように、できるだけ分かりやすく、そしてポイントを絞ったかたちで記述をさせていただいたつもりでございます。

 私は厳しい財政事情であるからこそ、こういう状況であるからこそ県民の皆さまには県の財政の状況を率直にご説明する必要があると考えておりますし、また県がどのような方向に向いて、県庁としてどのような方向に向けて県行政を行っていくのか、このことについて分かりやすく県民の皆さまにお伝えすることで県の取り組みをよくご理解いただき、そして官民協働で力を合わせていく部分については、ぜひこの考えを知っていただいた上で力を合わせてやらせていただきたいと考えておるところでございます。

 そうした考えから、私は県の財政についての広報・ご説明、これを非常に重視していきたいと考えてきたところでございますが、その一環として、この資料を新しく今年度より作成をさせていただきました。

 まだ作成中のものもございますけれども、今後より詳細な、各部局ごとの予算のポイントというものも作成させていただき、県の行政がどの方向に向かっていこうとしているのか、このことについて県民の皆さまによくご説明するよう努めてまいりたいと考えておるところでございます。

 そのポイントを申し上げますけれども、5つの基本政策に基づく施策など平成20年度予算での主要な取り組みといたしましては、まず県経済の活性化により県勢を上昇に転じさせるため、その指針となる産業別・地域別の振興計画を策定するとともに、高知の良さを売り込む戦略づくりに向けての検討体制を整えることといたしております。そのための関連予算および組織の体制整備を図ったところでございます。

 インフラ整備につきましては、1.5車線的道路の整備費を対前年度比で5%増加させるなど、地域の安全・安心の確保や産業振興につながるインフラを充実させたいと考えております。

 教育に関しましては、深刻な中学校の学力問題をはじめ、いじめ・不登校等の諸問題の解決を図るため、これまでの取り組みの検証と今後の方向性の検討を十分に行うこととし、その上で本格的な対策を講じてまいります。

 ですから、平成20年度当初予算におきましては、今後本格的な検討を行っていくための体制整備、その関係の予算を計上するとともに、さらには国が全国共通として行っている教育関係の新たな施策については、高知県が他に乗り遅れることがあってはいけません。高知県としても対応していく、そういう構成とさせていただいております。

 あとで詳しく、またご説明をいたしますけれども、教育関係・学力向上・いじめ問題などに対処するための本格的な予算というのは、今後の補正予算であらためて対応することとなるものと考えておりますが、他方であまりゆっくりと時間を置いていい問題であるとも考えておりません。

 6月の補正予算など、議会において新たに対応させていただく、そのようなことも出てくるのではないかと考えておるところでございます。

 4番目に、県民の安全・安心を確保するために新たに南海地震条例を定めるほか、地域の自主防災組織の育成や緊急避難場所の確保などのための補助金を充実させていただいております。

 5番目に、日本一の健康長寿県づくりに向けては、各地域での保健医療計画の策定・推進に取り組むほか、地域ごとに地域保健医療福祉推進会議を立ち上げ、各地域の課題に的確に対応するための体制を整えます。

 また、過疎化・高齢化の進展により待ったなしの状況になっている中山間対策につきましては、地域住民の皆さまの不安を取り除き、それぞれの地域で安心して暮らしていくことができるよう、中山間地域での生活を守る、さらには産業をつくるというふたつの視点で重点的な予算措置を行っております。

 さらに、原油価格の高騰などの緊急課題に対しましては経営支援措置を各分野において講じております。

 他方、厳しい県財政の健全化に向けては、歳出全般の重点化・効率化を図るとともに、職員数の削減や給与の抑制、公債費負担の平準化を行い、また歳入面では、これまでの国への働きかけが実を結び、地方交付税の特別枠創設によって地方交付税と臨時財政対策債を合わせた実質的な交付税の額が6年振りにプラスとなっております。さらに、県有財産の処分などで財源を確保しております。

 こうした取り組みによりまして、従来示してきた平成20年度の収支見通しよりさらに20億円程度の収支改善を図った上で県債残高も引き続き減少させておりまして、先々の財政状況を好転させながら、県勢浮揚のための各種施策に取り組むこととしております。

 厳しい財政状況のもとではありますけれども、県民サービスの確保はできるだけ図っていかなければなりません。他方で県財政は、うかつなことをしていると非常に大変なことになってしまいます。

 県財政の健全化と県民サービスの確保を図る、この両立を図っていくことが最も大切なことだと考えておりますし、また難しいことなのだと私は思っております。財政というのは、本来は必要な施策に公的な資金をファイナンスしていく、これが本来の業務であります。

 財政健全化を図るということが一義的な目的ではあり得ないわけでありまして、まずは県民サービスの確保を図ることが重要でございますが、同時に先々の財政的な破綻を防ぐという観点も忘れてはならない課題なのでありまして、県民サービスの確保と財政再建、この両立を図るために各部局の職員、財政課の職員とともに必死になって知恵を絞ったという状況でございます。

 この『一般会計当初予算のポイント』という冊子を実際にご覧いただければと思います。まず1ページ(リンク資料の32ページ)をご覧いただくと、この「2.一般会計当初予算の特徴」というところの右側に、いわばエッセンスを凝縮させていただいておるところでございます。

 繰り返しになりますが、県民サービスの確保という観点では、県民サービスにかかわる事業としては、人件費・公債費を除く予算規模は対前年度比0.8%の微減にとどめております。平成19年度は同じベースで5%減でございましたから、近年財政状況も反映して大幅な削減が続いてきた中で一定の一服感が出ている内容ではないかと考えております。

 また、地域経済、生活や経済に配慮した投資的経費につきましてもできる限りの予算確保の努力をいたしました。

 補正予算への前倒し分を含めますと、普通建設事業費は対前年度比1.9%の増加でございますし、1.5車線的道路整備事業、人々の生活を守る、命を守る道路でございます。この道路整備事業につきましては、前年度比5%の増加ということにさせていただいております。

 他方で、財政健全化についても併せて推進をいたしました。財源不足額を大幅に圧縮をいたしております。これは歳出の重点化・効率化と歳入確保の努力によるものでございます。

 職員の給与カットもいたすことといたしました。(平成17年度から19年度までの)3年間ということでございましたが、あと1年間延長するについて、県庁職員もまた生活のある人間であります。しかしながら、この厳しい財政状況と県民サービス確保の必要性に鑑みて、皆さんのご理解を得て給与カットを続けるなどという努力もさせていただきました。

 こうしたことで基金の取り崩しも抑え、将来の安全性を向上することといたしております。

 昨年、県の方で提出いたしました収支見通しの段階に比べ、財源不足額は220億円と想定されたものを実績としては199億円程度にとどめる方向でございます。

 また、県債の残高についても減少させております。平成19年から平成20年にかけては、40億円の県債残高の減少でございました。将来の世代の負担を着実に減少させております。また、併せて今回の予算におきましては公債費の利払い負担の平準化を図るための措置、これについても実施をいたしておるところであります。

 併せて、地方交付税等の確保ということでありますけれども、実質的な地方交付税は6年振りにプラスに転じます。地方再生対策費、これは高知県に対しては41億円でございますが、これは四国4県の中でも一番大きい金額であるとともに、日本全体で見ましても上位のレベルに属する金額でございます。国に対して、高知県の厳しさというものを率直に訴えてきた成果の現れのひとつではないかと考えております。

 このような諸努力によりまして、県民サービスの確保と財政健全化の推進の両立に努めた、そのような予算だと考えております。一言で言えば、県勢浮揚に向けた第一歩となる予算ではないか、そのように考えておるところであります。

 しかしながら、実際のところ私が就任をいたしましてまだ2カ月という状況でございます。もう少し時間があれば、もっとできたことがあるのではないかと考えているところもございます。

 そういう点につきましては、職員の皆さまに既に今後の対応を引き続き検討していただきたいということを指示したところでございまして、その検討結果がまとまった段階で、今後補正予算などというかたちで対応をしてまいります。

 そういう意味で、今できることに、今後振興計画づくりなどというかたちで思慮深く今後の県政運営の海図というものを描いていくわけでございますけれども、今できることについてはこの当初予算でも盛り込みましたし、さらに今後も随時新たに実行すべきことについては予算計上をしてまいりたいと考えております。

 思慮深く、かつスピーディーな県政というものを目指してまいりたいと考えておるところであります。

 併せて補足的なご説明をいたしますけれども、今回同時に提案しております平成19年度の2月補正予算でございますが、国の補正予算に伴う公共事業費などを追加するほか、南海地震に備えるための公立小・中学校の耐震化を支援する経費などを補正することとしております。

 他方、歳出で不用が見込まれる事業の減額補正を行うことで、当初に予定していた財政調整的な基金の取り崩しを抑え、平成20年度以降の財源として使えるよう確保しております。

 次に、条例その他の議案では、先ほども触れましたけれども、高知県南海地震による災害に強い地域社会づくり条例議案や高知県助産師緊急確保対策奨学金貸付け条例議案など32件を提案しております。

 また報告議案といたしましては、原油価格の高騰などに対応した中小企業経営者への緊急支援措置に伴う平成19年度高知県一般会計補正予算の専決処分報告を提案いたします。
 以上が2月議会への提出予定議案でございます。

 関連して、この予算には組織改正項目というものも盛り込んでおりますが、大きなものを二つ申し上げますと、一つには「対話と実行の県政」を着実に推進していくために県政情報課の体制を強化するとともに、地域支援企画員の役割と体制を充実することといたしております。このような体制整備を通じて、今後地域別・産業別の振興計画づくりなどに活かしていきたいと考えておるところでございます。

 また東京事務所、これも抜本的に機能強化を図ることといたしております。新たに担当理事を配置するとともに、2名の副所長と各部局を担当する8名のチーフを配置することなどによりまして大幅な増員を図る等、体制の強化を図ることといたしました。

 器はできつつあると考えております。今後はこれに魂を注ぎ込んでいかなければなりません。この機能強化につきましては、4月以降、私も陣頭に立って機能強化のために取り組んでまいりたいと考えております。
 

児童虐待事件(1)
 続きまして、2番目についてご説明を申し上げます。
 
 今月初めに県内で起こりました児童虐待の事件はきわめて痛ましく、残念に思っております。お亡くなりになりました児童の悲しみ、無念に思いをいたすとき、深い悲しみを覚えますとともに、本当に悔しい思いがいたします。
 あらためてお亡くなりになった藤岡和輝君のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

 今回の事件は中央児童相談所、学校、警察などがかかわった児童虐待のケースでありながら、本県で初めてこのような痛ましい事件に至ったことは痛恨の極みであり、大変重く受け止めております。

 児童相談所、学校、警察などが連携しながら家庭訪問や学校訪問、児童相談所への通所などをしてまいりましたけれども、日常生活などの状況変化の把握や危機意識の共有など、もっと何か適切な対応ができなかったのかと、そういう思いがあります。

 この事件を受けまして、県としては第一に緊急に実施すべきこととして児童相談所、教育機関、警察などの各々の関係機関で全ての事例の再チェックや潜在的な事案の掘り起こしを行うことといたしました。そして非常に重要な事案につきましては、すでにこの三者で情報共有をするようにいたしております。

 また、大篠小学校へはすぐにスクールカウンセラーを派遣するなどといった措置も行ったところでございます。

 さらに翌日、2月5日でございますけれども、緊急に関係機関の連絡会議を開催いたしまして、連携強化の必要性や各関係機関と今後の対応について協議を行い、全ての事例の再確認など各機関でできること、徹底して取り組むことを確認し、文書通知を行うとともに、2月8日には全市町村の教育長を、2月15日には全市町村の児童虐待および保育担当課長を緊急に招集し、ただちに行動に移すよう徹底しております。

 第二に、今回のケースの対応について、それぞれの段階において和輝君を守るために何かもっとできなかったのかと、それぞれの対応が適切であったのか、このことについて緻密に、率直に、徹底して検証することが必要だと考えております。

 そのような検証を行うことによって、二度とこのような悲しみに満ちた事件を起こさないための方策を検討したいと考えておるところでございます。具体的には、関係する職員・教員が子どもたちを守るために、より積極的に行動するようになるためにはどうすればよいか、このことを実践的なかたちで検討することとしたいと思っております。

 子どもを守るということを第一に考えて、各職員・教員皆が積極的に、すみやかに行動に移す、そのような体制・仕組みをつくっていかなければなりません。そのために今回の事件を、本当に率直に、徹底して検証していきたい、そのように考えております。

 このため、学識、司法、福祉、教育、医療の分野の8名の委員からなります高知県児童虐待死亡事例検証委員会を設置することとし、その第1回の会議を2月19日に開催することとしております。この検討結果は6月中には明らかにしたいと考えております。

 第三に、平成20年度においては、児童虐待等への適切な対応を図るために中央児童相談所相談課の3班13人体制を4班17人体制に、幡多児童相談所の4名体制を5名体制にするなど強化することといたしておりますけれども、先ほど申し上げた委員会での検証結果を受けて、体制が不十分であれば、さらに児童相談所の体制の充実を行ってまいりたいと考えております。

 また、学校で関係機関との連携強化をコーディネートするスクール・ソーシャルワーカーを南国市教育委員会に配置し、児童生徒の支援を行っていくこととしております。今後は、どのようなケースでも重大な結果が起き得る可能性があることを十分に認識した対応を行い、このようなことを二度と起こさないよう全力で取り組んでまいります。

 あらためてお亡くなりになった藤岡和輝君のご冥福を心よりお祈り申し上げます。二度とこのようなことを起こさないよう、県として、私としても、全力で取り組んでまいりたいと考えております。

 県庁職員そして教員の皆さんにも、子どもを守るということを第一に、積極的に行動を起こし、積極的に対応するという視点を忘れないでいただきたい。そのように思っておるところでございますし、そうなるための体制を整えてまいります。以上でございます。
 

全国学力・学習状況調査結果(1)
 そして第3番目でございますが、全国学力・学習状況調査結果について私どもがあらためて検証を行った結果をご報告させていただきたいと思います。お手元に『全国学力・学習状況調査結果の概要』がございますでしょうか。

   『全国学力・学習状況調査結果の概要』 [PDFファイル/828KB]

 本県の将来を担う子どもたちの学力を向上させ、残念ながら全国最低レベルにあるこの現状から脱却させることは私の公約の一つであります。経済的に厳しい状況にある本県だからこそ子どもは宝であり、人材を育成していくことが高知県の将来のために最も重要だと考えております。

 そのため12月議会でも答弁いたしましたとおり、全国学力・学習状況調査の結果を踏まえて詳細な原因分析を行い、課題の整理をいたしましたので県民の皆さまにその分析内容を本日公表いたします。

 ひとつ申し上げさせていただきたいのですが、土佐の教育改革、これに向けた再度の検証を私自身行いたいと申し上げましたが、本日発表するこの結果につきましては、あくまで第一歩であります。実際のところ。

 教育というのは究極的には一人ひとりの子どもたちが自分の個性を活かして大きく開花していっていただきたい。そうなるための基礎を与えるものだと、そのように考えておるところであり、ひとえに教育の目的とは学力の向上だけが目的ではございません。

 豊かな感性・感情、心の醸成。人間関係の問題、そして学力の問題。これら全て、取り組んでいかなければならない問題だと考えておるところでございます。

 土佐の教育改革の再検証という観点からは、これら全てに目を向けた検証を行うことが必要だと考えておりますが、その中で今回全国で初めて調査が行われたということによって、学力という問題について非常に残念な状況であることが分かったところでありまして、まずはこの点について、われわれとして分析を行ったということでございます。

 今後はこの調査結果も踏まえながら、さらに全般的な調査・検証というものを行ってまいりたいというふうに考えております。

 より包括的な結果につきましては、3月末の段階で中間的な総括というものをもう一度ご説明を申し上げたいと考えておりますが、その上で4月以降の教育委員会の体制において、再度より詳細なアクションプラン、対策計画を作っていただき、その結果を6月の補正予算に反映させて本格的な教育向上に向けた実行ということを行ってまいりたいと考えておるところであります。

 そのような思いをこの『全国学力・学習状況調査結果の概要』というこの冊子の(表紙の)「注」のところに書かせていただいております。ここは大切ですのでよく見ておいていただきたいと思います。
 それでは、この調査結果について私からご説明を申し上げます。

 まず、この冊子の2ページをご覧いただきたいと思いますが、学力の状況でございますけれども、小学校につきましては、いわゆる全国学力テストと言われるものの結果で、国語と算数の平均正答率はほぼ全国水準ではあります。

 しかしながら、中学校においては国語、基礎問題以外は全国水準を下回っておるところでございまして、特に数学B、これはいわゆる数学の応用問題でありますけれども、これは全国水準を大きく下回っております。

 数学Bの平均正答率は中学生が本県50.6%に対し全国は60.6%であります。無回答率でございますが、中学生において全国と比べ非常に高くなっております。無回答率、全国平均23%に対して本県は33.4%ということであります。

 小学校は全国平均レベルと申し上げましたけれども、基礎的な知識はおおむね身についておるように見受けられますけれども、読解力や書く能力などの応用力につきましては、まだまだ十分に身についているとは言えない状況であろうかと思っております。

 中学生につきましては、基礎的な知識とその基礎的な知識を活用する力の両方ともに身についていないという状況ではなかろうかと思います。特に数学は、分数の割り算や正負の四則計算など、数学の土台となる基礎的な計算問題や簡単な代数の問題すらできていない生徒が非常に多いという状況でございます。

 私も正直なところ非常にショックだったのですけれども…。
   2x+3y=9
 これをyについて解きなさいという問題がありました。この問題は、いわば中学生の一番初期の段階で習う基礎中の基礎の問題でありますが、この問題について残念ながら4人に一人の生徒が無回答でございました。

 これの意味するところはどういうことかというと、この問題ができていないということは、中学校3年間ずっと授業について、多くの授業が、少なくとも数学について言えば分からなかったということではないかと思うところであります。

 中学校の3年間、授業が分からないまま過ごすというのは子どもにとってもかわいそうであります。このような状況をなんとかしなければならないと私は強く思っておるところでございました。

 誤解のないように申し上げますけれども、決して高知県の子どもたちの進学率を上げるとか、有名高校に進学させるとか、有名大学への進学率を上げるとかそのようなことを申し上げているわけでは決してないのであります。

 私が申し上げたいのは、このような基礎的な学力ができるようにする、そうすることでそれぞれの子どもたちが学校卒業後自分の個性を活かし切ることができるようにさせてあげたい、そのようにするために努力をすることが大人たちの責務ではないかと思うところでございます。

 27ページ(「VI 教科ごとの学力の状況」中の「4 中学校数学」の「課題」)を開けていただきたいと思います。

 中学校の数学についての分析の結果であります。中1の初期段階で学習する、基本的な問題が解けておりません。基礎学力が身につけられていない生徒が非常に多くいることが分かりました。特に正負の数や文字を含む計算式など、中学3年間の基本の基本となる問題が理解できていない子どもがいるのではないかということであります。

 実はこの 2x+3y=9 をyについて解くという問題だけではなくて、 
 8−5×(−6)
 この問題も解けていない子どもがかなりの数おりました。

 もう一度繰り返しますけれども、中学3年間の基本の基本であります。これができていない子どもたちは、おそらく3年間数学について多くの授業で勉強が分からず、つまらない思いをしておったのではないかと思います。子どもがかわいそうであります。これをなんとかするのが大人の責務だと私は思います。

 さらには文章問題を読み取ることや、内容や考え方を活かして解決を図る、こういうことができていない部分が見られました。また、記述式で説明する問題では非常に無回答が多いという状況であります。

  (28ページの)指導改善の方向性ということでありますけれども、いかにして基本的な問題の反復等の繰り返し学習を行っていくのか、そしてあと、下の方にも書いてありますが、小単元ごとに確認テストを行うなどというかたちで小まめ小まめに対応を図り、学力の定着状況というものを把握していく必要がある。そしておそらく一人ひとりにできる限り目を向けたかたちの取り組みというものが必要ではなかろうかと思っております。
 8−5×(−6)の正答率は66.8%です。

 また、中学校の国語の問題でございますけれども、国語につきましても23ページをご覧いただければと思います。いわゆる文章というのをおそらく漫然と読むのではなくて、その構造をしっかりと押さえて、段落と段落の関係などを考えて読んでいくということが必要であろうかと思います。

 けれども、そういう方法が身についていない割合がかなりあるのではないかと思われます。特に、文章の中の各段落の役割や文と文との結合関係を見極めて読む方法や力というのが身についていないのではないか。残念ながらそういう状況であります。

 また、そういうことでありますから、根拠をあきらかにして自分の考えを書いたり、論理の展開を工夫して書いたりすることができていないということであります。文脈に即して漢字を正しく読んだり、書いたりすることができていないのではないかということも考えられます。

 いずれにしましても、このようなかたちでできる限り具体的に、実践的なかたちで分析を行わさせていただいたつもりであります。対応についても、まだ方向性でございますけれども、改善の方向性というものを簡単に記述させていただいておりますが、さらに今後このような状況に至った背景などについて、先ほど申し上げましたとおり、より広い視野からの分析を行ってまいりたいと考えております。

 教員の皆さまにおかれましても、非常に努力をしておられる先生方が多いことも私自身よく分かっておりますけれども、結果がこういうことであれば非常に残念な側面もあるということではないかと思っております。

 今後、教員の皆さまの、例えば研修の機会などというものについてもよく考えていくことが重要でしょうし、そもそも生徒指導などというかたちで非常に多大な労力をかけておられる先生方もたくさんいらっしゃるわけでありまして、そういう問題というものを併せて考えていく必要があろうかと考えておりますけれども、さらには家庭環境の問題、そのようなことについても目を向けていく必要があるのであろうと考えております。

 そういう意味において、最終的には学校と地域と家庭と、この三者が連携を図って子どもを大切に育てていく、そのような高知県の教育づくりを目指していきたいと考えておるところでございます。

 そういう点にも若干視野を向けるために、3ページと4ページでございますけれども、児童生徒の学習や生活の状況、また学校の取り組みの状況についても簡単ではありますけれども記載をさせていただいております。こういう点については、もっともっと今後検討を深めていかなければなりません。

 例えば学校の取り組みの状況でございます。中学校においては、基礎学力定着のための研修などは教員の皆さまも行っておられるようでありますけれども、しかしながら教科に関するより専門的な研修というのは、例えば小学校などに比べ大幅に少ない状況であります。

 課題として考えられますのは、本県には小規模校が多いと。教科担任が一人の中学校というものが多い中で、複数の教員で切磋琢磨する機会に恵まれていないのではないかと。教科の専門性を高める研修が十分に行われていないのではないかということが一定程度推測されるところでありまして、こういう点についても、より検討を深めたかたちでどのような対策を講じていくか考えていかなければならないというふうに考えておるところであります。

 とにかく高知県の子どもを大切にするということです。子どもを大切に育てる、そのためにはこの学力という問題にも正面から向き合っていかなければなりません。

 この問題〔2x+3y=9〕が残念ながら解けていない子が多いんです。この問題ができていない子が多いということは、中学校3年間本当にその子がかわいそうであります。それをなんとかするのが大人の責務であって、今後われわれは全力でこの問題に取り組んでまいりたいと考えております。

 私からは以上です。ずいぶん長くなりました。失礼しました。

(谷脇企画監(広報担当))
 大変恐縮ですが、質問は10時まででよろしくお願いいたします。
 

来年度予算(2)
(畑本:読売新聞記者)
 予算のことでひとつ伺いたいんですが。5つの基本政策というものを出されているんですけれども、それぞれの柱ごとの予算の配分状況というものを出されることになりますか。

(知事)
 出すことになると思いますけれど。ただ、再掲があったりしましてね。それぞれの政策ごとにということについては、まだ集計中です。出しますけれど、ちょっと重複があったりとかいたしますから。

(竹内:高知新聞記者)
 「もう少し時間があればもっとできることもあったと思う」という言葉がありましたけれど、何ができたと思いますか。

〈知事〉
 いろいろありますけれど。ひとつには、子育て支援について、もう少しできることがあったんではないかなと思っています。これについては継続的な検討を行っていただいておるところであります。

 普通、予算は概算要求をしてからずっと議論を積み重ねて作っていくものでありますですよね?私も国の場合は何度もやってきましたけど、大体概算要求は8月末から12月まで4カ月かけてやっていくものです。実際にはその概算要求自体を考えるのは大体4月か5月ぐらいからやりますから、半年ぐらいかけてやっていく。

 なぜそのように時間がかかるかというと、予算というのはもう政策そのものでありますから、その政策を実行するにあたって、多くの関係者との調整というのが必要になる。

 そうすると時間がかかるというわけでありますが、先ほど申し上げました子育ての問題なんかにつきましても、その関係者の皆さまとの協調が必要であります。ですからそのために一定の時間を置かなければならないということではないかということです。

 ですから今回、私は1月半ばぐらいから実質的にこの作業に着手いたしましたけれども、非常に短期間でありましたが、私が申し上げたことについて県庁の皆さまは本当に一生懸命頑張って対応してくれたというふうに思っております。あれだけ頑張っていただけなかったら、私の考えを反映したかたちでの予算というのはなかなかできなかったのではないかと考えているところであります。

 実質的には2週間から3週間で予算の内容をいろいろ変更いたしましたが、私自身が(財務省に在籍して)予算をやってきましたから、そういうことがいかに難しいかというのは私自身よく分かるつもりでありますけれども。一生懸命やってくれたというふうに思っています。

 ただ、先ほど申し上げたように、代表例が子育ての問題なんかでございますけれども、今後さらに検討を重ねてできることにつきましては、先ほども申し上げましたように、今後の補正予算などですみやかに対応させていただきたいというふうに考えております。
 

全国学力・学習状況調査結果(2)
(矢野:高知新聞記者)
 学力問題で、知事の「大人の責務」という発言はよく分かりました。それで、土佐の教育改革を学力向上ということで10年間やってきたんですけれど、10年間の結果が今の現状になっているわけですよね。

 知事が今自分なりに検証をしている段階でしょうけども、なぜ10年間なり、昔からやってきたことが活かされていないのか、という知事なりの思いというのは?

(知事)
 ひとつには、今回初めてこのような全国学力テストというかたちで全国的に検証し得る客観的なデータが入手できたということもあるんじゃないかと思うんですよね。高知県の今の学力の位置づけ、客観的な状況というのが一つのデータであるのは確かにそうなんですけれども、今回その結果というのが検証されて、明るみに出てきたということでありますから。

 私ひとつ思うんですが、今までも対応してきたんでしょうけれども、何事もPDCAですよね。Plan〔計画〕、 Do〔実行〕、 Check〔評価〕、Action〔改善〕ということかと思いますが、これはもう全国的に言えることだと思いますけれども、ちょっとチェックというところが今まで若干十分ではなかったんじゃないかなと。

 ですから、取り組みの結果というものの検証を客観的なデータに基づいて行うことのできる体制が今回できたことで一歩前に進めるんじゃないかと思っております。

 そしてもう一つは、学校と家庭と地域との連携。この問題について、今一歩の取り組みが必要だろうなと私は思います。

 しかしながら、まだまだ私自身も教育委員会の皆さまとともに、より広範な課題については検証を重ねている最中ですから、実際心の中ではいろいろ思いもありますけれども、今の段階ではその程度に留めさせていただきたいと思います。
 

来年度予算(3)
(田村:NHK記者)
 先ほど地方交付税のくだりで、臨時財政対策債を合わせた分で6年振り増加で、一定評価するようなお話だったと思うんですけれど。逆に一方で、高知県が低迷している中で今回の予算の県税収入が30億円ぐらい減っているわけですけれど、それで国の今の対応というのは十分だとお考えでしょうか。

(知事)
 県税収入が減るのは景気の見通しなどを踏まえたものですので。ですから、それはそれです。

 地方交付税等の確保については、正直なところ、私は常々申し上げておりますように、いわゆる財政格差の問題というものにより本格的に取り組んでいかなければならないと考えているところでありますから、これで完全だというふうに思っているわけではございませんけれども、ただ、ずっと減少が続いてきたものがプラスに転じたということについては、一定の評価をしたいと考えておるところであります。

(絹田:産経新聞記者)
 高い金利の県債の借り替えをたくさんしようとしたけれども国にストップをかけられたというニュアンスの説明を(総務部から)受けたんですが、それはそうですか。

(知事)
 ちょっと専門的なことになりますけれど、7%、6%、5%と3年間かけて返済することになっているんですね。一番最初の年は7%相当以上の金利があるもの。次の年は6%相当、最後の年は5%相当なんです。その7%相当の部分について今年やったということです。受け手の国側の方は一挙に借り替えされると、大幅に収入減になるんで。

(絹田:産経新聞記者)
 なるほど。国にストップをかけられたというニュアンスだったんですが、そうではないわけですね。

(知事)
 規則どおりやったということです。
 例えば5%分なんかについても今年いっぺんにできればいいですけれど、全国の各県がそれをやると、今度は受け手の方が大変なことになるので。
 

東京事務所の体制
(絹田:産経新聞記者)
 分かりました。
 東京事務所の理事を置くとか、そのへんのところをあらためて。所長と理事を置いて、ツートップ体制で、どういう展望があるんですか。

(知事)
 今、所長一人で、次長がいるという状況ですけれど、今度は担当理事がいて、所長がいて、副所長を二人置くという体制にするつもりであります。所長は東京事務所を統括していく必要があるわけですけれども、いくつかの特命事項について担当理事を置いて、専属に対応させたいというふうに考えています。何が特命事項になるかというのはちょっと今は申し上げられない。すみません。
 

全国学力・学習状況調査結果(3)
(塚地:高知新聞記者)
 学力の検証の件で一点お伺いします。家庭学習と学力の相関関係をおっしゃっているんですが。和輝君のような家庭は高知県にはあの家だけではなくてもっともっとあるんですが、そういう家庭において家庭学習の習慣を定着させる取り組みとか、ああいう家庭との教育機関とかのいろんな連携というのはどうお考えでいらっしゃいますか。

〈知事〉
 私自身もまさに今ご指摘されたような思いがあるものですからね。ですので、先ほど来申し上げているように「これだけではない」という話を申し上げてきたところであるんですね。いわゆる勉強という側面と、さらに視野を広げた家庭の問題とかそういうことも含めて対応を図っていく必要があると考えています。

 そういうことで、先ほど申し上げたように学校と地域と家庭との連携。これをどう図っていくかということが大切じゃないかなと思っているところであります。

 ですから、今回の予算でも実はかなり増加をさせたんですけれども、放課後子どもたちを見守る仕組み、一緒に勉強をさせる仕組み。いわゆる放課後子どもプラン推進事業ですけども、これはかなり今後力を入れていきたいと思っているんです。

 この三者の連携をするにあたって、これがまさに具体的なその場じゃないかと思っていまして。今回の予算でも一定程度調整しましたけど、さらにもっと一層できないかということをあらためて今検討しているところです。検討ができれば、補正においてすみやかに対応していくということも考えております。
 

児童虐待事件(2)
(矢野:高知新聞記者)
 知事、先ほど虐待防止と学力向上の面で、家庭と地域と学校の連携が大事とおっしゃいましたが、これも土佐の教育改革の10年の中でずっと言われてきたことなんですけども、やっぱりこれが絶対的に足りなかったというような印象なんでしょうか。

(知事)
 まだまだ足りなかったということじゃないでしょうか。
 例えば、そういう連携をするなら連携をするための具体的な場がないといけない。連携をしようというだけじゃなくて、具体的な場があって、本当に具体的な人々のつながりができる場があって、かつ、それに子どもも巻き込んでいないといけないでしょう。

 だから、いわゆる抽象的な掛け声では駄目なのであって、具体的にどのようなことをしていくのかということ。実際に今やっておられて、ものすごく成功しておられる例もあるんですよ。高知県、全県見ますとね。その連携が本当にうまくいって、子どもたちの学力も良くて、子どもたちものびのび育っているという小学校とか中学校も実際のところあるんです。

 そのような取り組みを参考にして、そうでない学校においてそれをもっと拡大していくことが必要じゃないかと思いますけれども。具体的なアクションにつながってなければならないと私は思っています。

 放課後子どもプラン推進事業というものを今年進めることといたしましたし、またさらにもっと増加させていきたいということを私は申し上げましたけれども、これなんかもその連携を図るための具体的な場ではないかと思っています。

 こういうものも整えずに、単に「連携をしてください」と言うだけではいけないというふうに思っていますし、またもうひとつ、私は参考になるんではないかと思っておるのは、本当にこの連携がうまくいって、いわゆるPTAの親御さんたちのものすごいご努力もあって、それから教員のご努力もあって、地域の皆さまのご努力もあって、本当に連携がうまくいって、子どもたちの学力向上という点でも良い結果が出ている所もありますので、そういう所の具体的な仕組みづくりなどというものも大いに参考にしていきたいというふうに考えています。

 私は、この学力の問題というのもできるだけ実践的かつ具体的な対応を図っていくことが重要だと考えていますので、そのための必要な関連予算は、補正予算で随時対応していきたいと考えています。
 

県警捜査費の来年度予算
(大山:高知新聞記者)
 高知県の予算の関係で、高知県警の捜査費問題というのが長く続いているんですけれど。今年要求額が900万円と3年連続なんですけれども、この要求額どおりにお認めになったその経緯で知事はどのようにお考えになっているかということと、知事のご経歴も拝見したところ、警察の予算を査定している時期もあったようですけれど、この問題、捜査費一般に思うところ、これから知事としてこういう計上の予算をどういうふうに見ていくかというようなお話をいただければ。

(知事)
 これ、私は議会でも答弁をさせていただきましたけれども、捜査費、これはまず第一に適正に執行すると。これは徹底してやってもらわなければならないというふうに考えています。ですから、今回予算の査定にあたっても県警にはあらためて適正な執行ということについて強く指示をいたしたところであります。

 予算の額につきましては、これはご存じのとおり平成12年度3,426万円なんですね。13年度3,586万円です。14年度 3,050万円、そして15年度2,850万円。16年度にガタンと落として1,800万円。17年度にガタッと落として1,200万円。で、18年度 900万円、19年度900万円という状況でありまして、900の要求に対して900を認めたからといって、さぞや甘い対応のように見られるかもしれませんけれど、決してそんなことはありません。

 ピークから比べると4分の1程度の金額まで縮小しておる状況であります。その状況を見て、私は900万円程度であれば適当であろうかということで認めたということであります。

 ちなみに、私は国の予算においてはかなり捜査費というのを減額いたしました。やはりこういう問題、県民の命を守るための捜査費というもの、これは一定程度こういう性格のものが必要であるのもまたそうではありましょうけれども、他方県民の信頼というものを損ねないために適正な執行を行っていくということもまた必要なことであって、この両方をしっかりと両立させることが、県警には強く求められているというふうに思っています。

 繰り返しになりますけれども、私からも、適正な執行について強く指示をいたしております。
 

来年度予算(4)
(服部:毎日新聞記者)
 予算全体ですが、時間がないなりにも基本政策に沿ったご自身の色が出せたということでよろしいですか。

(知事)
 そう思いますね。ただ、まだ第一歩です。
まだ二歩、三歩と出していかないといけませんから。まだ第一歩です。

(谷脇企画監(広報担当))
 よろしいでしょうか。
 これで終わらせていただきます。ありがとうございました。

(終了)

 

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