NHK四国スペシャル『四国4県知事会談』

公開日 2008年03月01日

更新日 2014年03月31日

NHK四国スペシャル『四国4県知事会談』

平成20年4月1日(火曜日) 8時50分から(県庁正庁ホール)

NHK四国スペシャル『四国4県知事会談』

 

 

○出席者
 徳島県知事  飯泉 嘉門
 香川県知事  真鍋 武紀
 愛媛県知事  加戸 守行
 高知県知事  尾﨑 正直

○司会進行
 NHK松山放送局アナウンサー 白鳥 哲也、鈴木 奈穂子

○放送日時 平成20年2月16日(土曜日)19時30分から20時43分まで

○会談場所 高知県立牧野植物園映像ホール他

 

 

(項目)
 ・今年のキーワード
 都市との格差
 ・財政再建への道筋は
 ・地球温暖化対策にどう取り組むのか
 ・観光振興策は


○鈴木アナウンサー 
 今日の四国スペシャルは4県知事会談4つの県の知事が一同に会し、四国の課題に向き合います。
 
(VTR)
《市民の声》
○鈴木アナウンサー
知事に四国をこうして欲しいというところで一言いただけますか。

○やっぱり人も物も金も物も動いていないような気がしますね。景気がよくないなという実感はあります。
○例えば道後温泉は観光名所で誰でも名前を知っている所だと思いますけど、でもいっても閑散としているですね人があんまりPRができていない気がします。
○財政が赤字でね、県の職員の給料もあがらない状況ですけどね。だけど無駄なものもあるような気がするんですよね。ここが正念場ですからね、知事さんの本領を発揮して欲しいです。
○四国をもっと元気にしてください。
 

○鈴木アナウンサー
 では、早速知事の皆様をご紹介します。先ずは左から、高知県の尾﨑正直知事です。よろしくお願いします。

○尾﨑知事
 よろしくお願いします。

○鈴木アナウンサー
 そして愛媛県の加戸守行知事です。よろしくお願いいたします。

○加戸知事
 よろしくお願いいたします。

○鈴木アナウンサー
 香川県の真鍋武紀知事、よろしくお願いいたします。

○真鍋知事
 よろしくお願いします。

○鈴木アナウンサー
 徳島県の飯泉嘉門知事です。よろしくお願いいたします。

○飯泉知事
 どうぞよろしくお願いいたします。

○白鳥アナウンサー
 今日の会談の会場なんですけれども、高知市五台山にあります高知県立牧野植物園です。
 尾﨑知事、ここを会談の場所に選んだのはどういう理由だったんですか。

○ 尾﨑知事
 はい、この牧野植物園は高知県が生んだ世界的な植物学者、牧野富太郎博士を記念して立てられた植物園で今年で開園50周年目を迎えることになります。

 園内には約3,000種類の植物があるということでございまして、本当に自然とすばらしい環境に囲まれた植物園でございまして、今年夏には環境を主要テーマにした洞爺湖サミットが開かれますが、この四国4県の知事が揃って会談する場所として、この自然と環境に囲まれたこの場所がふさわしいとこのように思いました。

○白鳥アナウンサー
 50周年を迎える今年、多くの方に来ていただきたいですね。

○尾﨑知事
  是非、そうしていただきたいと思います。

今年のキーワード
○白鳥アナウンサー
 それでは早速ですが、毎年、恒例となっております四国4県のそれぞれの2008年のキャッチフレーズをご披露いただこうと思います。
 それではまず、徳島県の飯泉知事からお願いいたします。

○飯泉徳島県知事
 「前進!“飛躍”への道」です。わが国で最大の文化の祭典であります、国民文化祭。 

 徳島らしさをだそうということで、「おどる国文際」と呼ばせていただきましたが、NHKの電波もお借りをいたしまして、全国の皆さんに日本の文化の代名詞は「あわ文化」であ
る実感をいただけたのではないか、このように思っております。
 
 そして今年は、4月の5日で「神戸淡路鳴戸ルート全通10周年」を迎えます。近畿から見れば四国の玄関口、四国から見れば近畿の玄関口、この優位な位置を不動のものにして行く、この飛躍をあらゆる点において前進させていこう。こういう年にしたい。こう考えています。

○白鳥アナウンサー
 続いて香川県の真鍋知事お願いします。

○真鍋知事
 はい、「メモリアルイヤー」でございます。香川県では、今年、瀬戸大橋が開通して20周年を迎えます。

 また、世界で初めてハマチの養殖に成功して、80周年目ということでございます。さらには、小豆島にオリーブを植栽して100周年という節目の年でございます。さらには手袋製造、創業して120周年という節目の年でございます。

 このような年でございますので、先人の努力を偲びながら、大いにいろんなイベントをやって盛り上げて、賑やかで次の発展につなげていきたい。そのような年にしたいと思っております。

○白鳥アナウンサー
 はい、続いて愛媛県加戸知事お願いします。

○加戸知事
 はい、「我慢坂に自慢坂」といたしております。大変厳しい財政状況の中、苦難の道を歩み、県民サービスの低下もある程度、覚悟していただかなければならないと思っています。

 しかしながら、その「我慢坂」の中にも、日本一となるたくさんの物を作り出し、あるいは全国発信できるような誇れる「自慢坂」もあって欲しいと願っております。

 今年は10月に全国育樹祭が開催される予定です。県民総ぐるみで盛り上げていき、全国に発信したいと思っておりますので、ご協力をお願いいたします。

○白鳥アナウンサー
 そして、高知県尾﨑知事お願いします。

○尾﨑知事
 私は、「県勢浮揚へ足固め」ということを今年のキャッチフレーズにさせていただきたいとこう考えております。

 お歴々の皆様と違って私は、就任2ヶ月ということで、新しい知事でございます。今年は、私にとって実質的には初年度ということでございますが、この4年間で何とか、下降傾向にある県勢をなんとか上昇傾向に転じたい。その第1年目でございます。

 いろんな足固めをしていかねばなりません。その思いを込めてこのキャッチフレーズとさせていただきました。

○白鳥アナウンサー
 ありがとうこざいます。はい、それぞれに力強い頼もしい、キャッチフレーズをご披露いただきました。それでは、あちらの会議場に場所を移しまして早速、4県知事会談に入っていこうと思います。

(映像ホールに移動)

○白鳥アナウンサー
 外はまだ、風が冷たいんですけれども、こちらの会場は、春爛漫でございまして高知県が生んだ偉大な植物学者牧野富太郎博士の植物画の行灯に囲まれたなかで、和やかにそして実り多き会議にしたいと思いますので、どうぞみなさんよろしくお願いします。

○一同
 よろしくお願いします。

○白鳥アナウンサー
 さあ早速ですが今日議論していただくテーマをまとめました。ご覧ください。
 
テーマ
(1)都市との格差
(2)財政再建への道筋は
(3)地球温暖化対策にどう取り組むのか
(4)観光振興策は

都市との格差
○鈴木アナウンサー
 こちらです。まずは「都市との格差」をどう解消するのか。
 そして2つ目は、「財政再建への道筋は」、そして「地球温暖化対策にどう取り組むのか」、最後は「観光振興策は」、以上この4つのテーマで話し合います。

 さあ、まず、はじめはこちら、格差をどう解消するのかについてです、まずはこちらのVTRをご覧ください。

(VTR)
(鈴木アナウンサー)
 格差を象徴するのは雇用状況です。景気回復傾向にあるとはいえ、四国ではまだ都市部にと比べて、まだ厳しい状況です。

(市民の声)
○ 景気回復といわれているが全く実感しません。特に四国の求人は給料が安い。そう思います。
○ 正社員雇用がすごく少ない、働ける場所自体がすごく減ってる。
○ 何度も通ってますけども(ハローワークに)、これといった、自分に合う仕事っていうのがなかなか見つからないと、大きな企業、工場というところも少ないですし。大量の雇用を必要とする企業が少ない。

(鈴木アナウンサー)
 過去10年間の全国と四国の求人倍率です。平成16年から全国平均を下回り、その差が広がっています。

(ハローワーク松山村上所長)
 景気の回復というのはなかなか、求職者の方々は感じてないと思います。四国は都会と比べて求人の数、求人の面から見れば、なかなか厳しい状態といえるかと思います。

(鈴木アナウンサー)
 こうしたなか四国からの人口流出も進んでいます。(四国内 転入者61,200 転出者74,900人で13,700人)
 去年四国では転出者の数が、転入者の数を上回り、5年連続で、前の年より増えました。
 過疎化が進み、住民の半分を高齢者が占めるいわゆる、限界集落も四国では1400あります。そのうちの1つ高知県大川村の集落(小麦畦:こむぎうね)です。昭和40年代には50人程だった住民数も今は10人に減ってしまいました。高齢者ばかりの集落で農地を守ることもままなりません。

(住民の声)
将来がありますでしょうかね。今の状態で、それこそ地図からも消えてしまうんでないかと思います。
 

○鈴木アナウンサー
 はい、まず、都市との格差をどう解消するのかについて議論していきます。

○白鳥アナウンサー
 はい、まずは、各知事、格差の現状についてですね、まずは総論としてどうとらえているか、どう認識しているかをお尋ねしようと思います。

 ではまず高知県の尾﨑知事からお願いします。

○尾﨑知事
 はい、まずは経済的な格差、これも、毎年拡大してきてるんだろうなと思いますね。

 高知県につきましても、平均一人当たり県民所得は214万円です。これは全国では304万円ということでございますが、この格差が毎年拡大してきているということです。  

 ただ、私、この経済的格差というのが、結局、人口の流出を生んでしまっていると、特に高知県では、高校を卒業しました若者の2人に1人以上が県外に就職する状況になっておりまして、結局格差が格差を再生産していく、若者がいなくることでますます将来、勢いがなくなっていくそういう状況を生んでしまっているではないかと思っておりまして、これが本県の大きな課題ですけど、いずれこれは、日本全体の大きな課題になってくるではないかと、各県も全力で取り組んでまいりますけれども、是非、日本全体の問題として格差の解消に取り組んでいく必要があるんじゃないかと私は思っております。

○白鳥アナウンサー
 愛媛県加戸知事はどのように認識しますか。

○加戸知事
 やはり、都市部と地方部との産業の格差が、結果的に地域間格差に繋がっていると思います。愛媛県の場合も特に県南部の南予地域は、高知県と似たような状況ですから、農林水産業のてこ入れを図る以外には回復の道はないのであろうと思います。

 このほか高速道路等のインフラ整備や、あるいは、医師確保の問題などいろいろな諸条件整備が必要ですが、いずれにしても「人が逃げていかない対策」を中心に考えていかねばならないと思っています。

○白鳥アナウンサー
 はい、香川県の真鍋知事いかがでしょう。

○真鍋知事
 そうですね、日本の国が中央集権ということで、人もお金も中央に集めて、この発展をしてきたと、そういう状況の中で、最近は経済のグローバル化ということで、ものづくりとかそういうもので、海外に移転をしていくということで産業の空洞化ということが地方の疲弊を招いているというふうに思うんですね。

 これを直すためには地方の地域自体の活性化をするということが大事だと思うんですけれども、中央集権ではなくて地方分権、四国なら四国でそこにある産業を大きくしていく。 

 それから更に新しいものを創造していく、地域にある資源をうまく生かして、活性化を図っていくということが必要なので、国のあり方から変えていかないと、なかなか一朝一夕にはいかないんじゃないかと思っております。

○白鳥アナウンサー
 はい、徳島県の飯泉知事いかがお考えでしょうか。

○飯泉知事
 はい、今も真鍋知事がおっしゃったように、地域の強みをいかに発見して、そこに磨きをかけていくのか、なんせ日本の企業の99%は、中小企業ですのでね。

 そうしたことを考えると、特に、徳島、四国では集中している訳ですので、この中小企業の頑張りをどのように支援していくのか、今、徳島では、中四国で初めての中小企業振興条例を作っていこうと、いろいろな支援策を打っていく。

 また、今冷凍餃子の問題でね、ある意味、日本産というものを考えようと、ここは大きく農業に頑張っていただく。そして農業をやる皆さんの生産力を上げていく、所得を上げていく、大きな転機がきてるんじゃないか。そうした意味では四国はまさに、日本全体のモデルとなっていくべき、そうした時期が、今きているんじゃないかと思っています。

○白鳥アナウンサー
 はい、ここからは各論に入って行こうと思うんですが、まず、経済的な話も出ましたけれど、まず、気になるデータがありますが先ずはそちらからご覧いただきましょう。

○鈴木アナウンサー
 こちらをご覧ください。
 

(VTRの紹介)
 はい、これは今月の初めに発表された一人当たりの県民所得です。全国を見ますと平成16年度から17年度には上昇しているんですがこちら、四国では下降しているんです。
その結果全国と、四国の県民所得の差は、およそ8万円に広がりました。

  
○白鳥アナウンサー
 もちろん所得だけが幸せの尺度ではありませんけれど、こうした現状があるなかで、産業の活性化など格差の是正策がそれぞれ具体的なお考えがあればお聞かせいただきたいと思いますが、また、こちらも高知県の尾﨑知事からお願いいたします。

○尾﨑知事
 はい、今、飯泉知事からお話がございましたけれども、やはり大切なことは、地域・地域の比較的優位にあるもの、強みのあるもの、これをいかに生かしていくかということだと私は思っております。

 県民所得でもなんでも、高知県の場合、全国で46位とか45位とかそういうものが多いんでありますけれど、しかしながら一次産品につきましては、比較的もっと上位にランクされておるわけです。
 
 この一次産業を安全安心という形でしっかりと付加価値をつけていくと、場合によっては適切な加工を施す、こういうことによって一次産品を1.5次産業にしていく取り組みを図ることで2次産業に波及をさせていくとか、また、もう一つ思っておりますのが、担い手不足、例えば、先程もお話のありました中山間地域におきましても、主たる農業を行なっている地域におきましては、高齢化が進んで担い手不足が起こっている訳ですね。
 
 こういう地域であれば機械化を図っていく、そのための機械の産業というものなどを、県内で、例えば地域、地域の地勢に合わせた形で開発などをしていくといった形で2次産業とのマッチングをしていく。

 一次産業を軸にして二次産業、三次産業に波及させていく、これが基本の基本ではないかと思っております。

○白鳥アナウンサー
 はい、加戸知事はいかがですか。

○加戸知事
 やはり、成長産業があるか、持ってこられるかが、大きな問題です。

 将来伸びる産業をどこまで持ってこられるか、ということになります。そういう点で、昨年成立した企業立地促進法において、例えば固定資産税の減免分なども地方交付税でカバーしていただける、これが大きなインパクトになるものと思っています。

 いずれにしても雇用、所得が伸びないのは、高齢者が多いところは当然そうであり、一次産業のウエイトが高いところもそうです。愛媛県の場合は「一次産業をどう伸ばすか」ということになりますから、愛媛県の素晴らしい産品を是非全国に知っていただきたいということで、「愛あるブランド」に取り組んでいます。これを全面的に取り上げて伸ばしていきたい、一つの活路を見出したいと思っています。

 いずれにしても地域の活性化のためには、全て県内にある物的資源、人的資源を生かすしかないのです。他力本願ではどうしようもありません。

 ただ残念ながら、先程からお話が出ているように、そのような課題に弾力的に対応できる原資を本当に持たせてもらっていないという今の実態に大きな悩みがあります。

○白鳥アナウンサー
 はい、香川県真鍋知事、経済の面での是正策いかがでしょう。

○真鍋知事
 そうですね。お話ありましたように、農業とか水産業、今、チャンスだと思うんです。 
 一つにはやっぱり食の安全性、地産地消ということで、目の届く範囲で生産されたものを食べるという志向が強まってくると思うんですね。

 また、環境問題からのフードマイレージという長距離輸送することについての色んな問題がでてきておりますので、これを機会に香川県ももっともっと県産品を、ブランド化して売り込んでいくチャンスだと思って、これを基本にやっていきたいと思っています。

 それから地場産業、手袋は香川県が90%のシェアを占めているわけですけれども、120周年という節目の年ですので、さらに手袋から革製品の分野に進出するとか新しいデザインを施して活性化するなど、今まで先人が育ててくれたものを更に、伸ばしていく、石材産業でありますとか、醤油の産業とかいろいろありますので、お酒なんかも含めましてね、それを更に発展をさせていくことが大事だと思います。

 更には新しい分野を育成するということで、糖質バイオ、希少糖の研究をやっているんですが、そういうものを伸ばして新製品の開発に繋げていく。新しい産業を育てていくということ、ナノテクも含めてやっていきたいと思っています。

○白鳥アナウンサー
 はい、飯泉知事どうでしょう。

○飯泉知事
 今、真鍋知事もおっしゃったように新しい分野にどう取り組むのかということで、21世紀は「環境の世紀」、「環境にやさしい光源、LED」ということでね。徳島では世界最大の生産拠点がありますので、今、「LEDバレイ構想」というものをうち立てています。 

 20世紀というものは自動車産業が典型で、組み立ての所が企業城下町になるわけなんですが、21世紀は「環境の世紀」ですのでそうではなくて、部材提供のところに逆に集める、新しい城下町ということで、昨年は40億のファンドを作りましてこれを強力に推進しようと。

 また、新年度に向けましては、これから議会が始まる訳ですけれども、こちらでは100億の中小企業ファンドを作りましてね、そしてLEDだけではなくて、徳島ならではの技術を大いに高めていただく、頑張る中小企業をしっかりと応援する。

 そうした形を進めたい。また、若者の雇用となりますとね。やはりインターネットなど使える若者などのパワーを活用しようということでコールセンター、こちらも大いに広げようと。今1千人に近い雇用が生み出されつつあります。

○白鳥アナウンサー
 はい、今度は経済面から生活面に目を転じてみたいと思うんですが、医師の確保ですとか医療や福祉での格差も広がっているわけですが、その点いかがお考えか、また、これも高知県、尾﨑知事いかがでしょう。

○尾﨑知事
 はい、医師全体が不足していますが、なかでも産科、小児科、大きな手術では不可欠な麻酔科、この科目でのお医者さんの不足ですね、これは特に中山間地域ではひどい訳です。

 結果として各地域で子どもを生み育てることができない、そのような不安を住民の皆さんが思っている訳でございまして、これも若者が地域から、流出している大きな原因と思っているところです。
 
 この医師の確保に関する是正策、県独自での是正策について高知県でもとらせていただいているわけですけれども、やはり国全体として、医師の確保をどのように図っていくか対策を考えていく必要があると思っています。

 今、医師の養成数を抜本的に増やそうとしてきているわけでございますし、また、地域間の調整を図ろうとしているわけですけれども、まだ、あくまでも国の調整策は6ヶ月の短期の派遣にとどまっている現状にあります。

 短期ではないんです、恒常的に不足している部分があるんです。ですからこれを長期的に調整する策を考えていく必要があると思っています。

○白鳥アナウンサー
 はい、加戸知事いかがでしょうか

○加戸知事
 同様なのですが、愛媛県においても、産科、小児科、麻酔科は、本当にドクター(医師)不足です。もちろん中山間地域もそうです。どう言っても医師がいないのですから、確保もできません。 

 今、県としては集約化を図ってそこを拠点病院として位置付け、最終的な責任を負っていただく。これは応急的な対処です。

 将来的な課題としては、言うなれば必要とされる人数が充足できるような医師の養成を急がなければなりません。

 ただし、実際のところ、全国平均からすれば四国は人口当たりの医師数が少ないわけではありません。医師が、松山市や高知市、徳島市、高松市などの都市部に集中してしまい、地方に行かない。そこが基本的な問題です。

 特に愛媛県の場合、多少愚痴になりますけれど、4県の大学医学部の入学定員は同じなのです。人口が徳島県、高知県の倍くらいありますので、徳島県や高知県で勉強された方でもドクターでは愛媛県に来ていただかないと維持できないのです。

 しかし、これはないもの同士の引っ張り合いですから、厚生労働省は本当に腰を据えて抜本的対策を打っていただかなければなりません。地方だけではどうしようもないのです。

○白鳥アナウンサー
 集約化の議論は徳島でもさかんに行なわれていますがいかがでしょう。

○飯泉知事
 やはり今、公立病院からどんどんお医者さんがいなくなって、加戸知事がおっしゃったように、大都市部っていうのかね、それぞれ県庁所在地の開業医になられるとか、民間病院に行かれてしまうんですね。

 うちも県立3病院あるんですが、県南の県立海部病院からどんどんお医者さんがいなくなって、であればこちらで、どんどんお医者さんをこちらから作ろうじゃないかと。徳島大学に地域医療のための講座を、委託講座として開設しました。

しかもその実験のフィールドを海部病院にしてくれということで一人、お医者さんを常駐していただいて、週1回教授にも回診に来ていただく。そして地域の医療の課題も研究いただ
くと同時に、過疎で行うことによって若いときに総合的な技術を磨く。

 これを多くの若いドクターの卵の皆さんに知っていただく。そうした情報発信もどんどんしていただいてます。ただ、「無い無い」というよりも「持って来ようではないか」と、そうした実験も、まだ実験ですが行っています。

○白鳥アナウンサー
 香川県真鍋知事はいかがお考えですか。

○真鍋知事
 そうですね。うちも島の方はね、医師が不足している、それから小児科とか産科医が不足しており、同じような状況なんです。
 
 やっぱり、私はね、全体としての医者の数が、先進諸外国に比べて非常に少ないんですね。厚労省はこれ以上いらないといっているんですが、もっと総枠を増やしてもらう。

 特に各県に医学部があるわけですから、もっと定員を増やしてもらうことをもっとしっかりと我々訴えていかなければなりませんよね。全体のパイを増やさねばならないと思います。

 それと同時に、我々患者の側もね、少しよく考えなければいかん。医師側が過労になる、看護師もね過労なんですよね。特に勤務医とか、看護師はね。

 例えば小児科医の方とかが、診察室で夜、疲れ果てるとかそういうことがないように、電話で相談し、急がなければ、翌日に診てもらうとか、みんなで医者を尊敬する、医者を大事にする風土をつくって、四国に医者を得ていくことも大事ではないかと思っております。

○白鳥アナウンサー
 はい、経済面にしても、生活面にしても悩みは同じといえると思うんですが、医者の場合は困るんですが、こうした課題に共通に取り組むうえで、四国としてどういう連携ができるのか伺っていきたいんですけれども、尾?さんいかがでしょう。

○尾﨑知事
 そうですね。やはり特に過疎化の激しい中山間地域をどう守っていくのかが、一番大切な課題になるじゃないかと思うんです。そのためにはそれぞれの地域で産業を作っていくこと、同時に生活の安心安全を守ることのこの2つがあるんじゃないかと思います。

 特に県境にあるようなところなんかで、生活の安全安心を守ることになりますと、地域、間の移動手段の確保とか、もっといえば水の確保とか出てくるところもあるんです。

 多くの中山間地域っていうのは多くが県境にあるんだろうと思いますね。県境の間でのどんな協力ができるのかということを考えていくことが一つあるんではないかと思いますね。もう一つ国に対しても、地方の現状を訴えていく、正確にわからしていかねばならない。

 高知県においては人口1万人クラスのところ、多くても3万5千人のクラスの都市が地域の中核都市となっているわけです。東京からみれば、非常に小さいわけですけれども、地域にとっては非常に大きい訳ですよね。

 こうした地域で定住できるようにするためには、どのような施策が必要なのかこういう視点で、共同して国に対して訴えていくこと、提言が大事ではないでしょうか。是非こういう点では4県連携させていただきたいと思っております。 

○白鳥アナウンサー
 はい、 道州制も含めて4県の連携はいかがでしょうか。加戸知事

○加戸知事
 今の医師確保の問題についても、4県連携で取り組んでいけるのであろうと思います。

 実は、愛媛県のドクタープール制度は、県立病院で医師を「プール」しておいて派遣する制度なのですが、現時点で応募者はゼロなのです。

 こうなれば、四国州でも四国連合でもいいのですが、4県共同のプール制度を、しかも4大学と連携して一定枠を確保して、必要な地域地域に派遣できるような、まさに4県・4大学連携のドクタープール制度をつくらないと、とても各県だけの取組みでは確保できない。お互いに足の引っ張り合いだと思うのです。

 どちらかが得すれば、どちらかが損するという状況ですから、医師確保の問題というのは4県連携でなければ、対応できないと思います。

○白鳥アナウンサー
 具体的な中身まで踏み込んだ案までいただきましたけれどもね、いかがですか香川県真鍋知事。

○真鍋知事
 そうですね。医療の面はおっしゃるとおりだと思います。過疎対策なんかについても、もう少し踏み込んで、実態に合わせて、今までの過疎対策では、インフラ整備が中心で、道路をつけること等だけでは解決しない状況まで、きてるんじゃないかと私は思うんですね。そこで働ける場所を作ってあげることが大事だと思います。

 この間の新聞で読みましたけれども、高知の方が、バスで香川へ通勤をしていただいておるというようなことがありますんでね。県をまたがった雇用の場の確保もね一緒になって考えていくのがいいんじゃないかと思いますね。

○白鳥アナウンサー
 はい、いきなり道州制じゃなくてもね、実態としてそういう動きがあるなかで、四国4県の連携について徳島県飯泉知事いかがですか。

○飯泉知事
 もうおっしゃるとおりですね。四国が一つというエリアになっていますんで、今、真鍋知事がおっしゃったお互いで人を融通しあう、あるいは加戸知事がおっしゃった医者を融通しあう、また、産業の基盤として尾﨑知事もおっしゃった様にみんなでやってみようじゃないかと。そういう実験フィールドに四国がなるんだということをもっと国に言っていくべきだと。 

 たいてい今まで沖縄がそうだったですよね一国2制度、だからあらゆる面において一国2制度について四国で実験してみませんかと。コンビニエンスストア大手でも、徳島でやってみようと、徳島で上手くいったら、これからは若い者でなくて高齢者にどう受けるかがコンビニの姿なんだと。徳島で上手くいけば東京でやってみたいという話にもなるんですね。

 ですから、これからは、あらゆる面において四国でうまくいくのかどうか、これが日本全体の、過疎の問題もそうですんでね。
 まさに試金石を徳島でやってもらおうと四国4県から発信をしていく。これもポイントだと思います。

○白鳥アナウンサー
 また、新たなアイデアも出てまいりましたが、是非そういったものを実現に向けていっていただきたいと思いますけれども、以上ここまで、都市と地域の格差をどうするかの議論でした。

財政再建への道筋は
○鈴木アナウンサー
 では続いてのテーマに移りましょう。次はこちら財政再建の道筋は、こちらにテーマを移します。ではこの画面をご覧ください。

  
(VTRの紹介)
 こちらは、平成20年度当初での財源不足の額です。
  香川県は220億円
  徳島県は85億円
  高知県は199億円
 そして愛媛県は、まだ予算案が公表されていませんので、287億円は去年10月末での見込みの額です。四国の財源不足はこのようになっています。
 

○白鳥アナウンサー
 とにかく財源が足らない訳ですから、支出を減らさなければならないんですけれども、歳出削減のどの点に力をいれていくとお考えなのか、まずは、真鍋知事からお願いします。

○真鍋知事
 そうですね。やはりどうしても歳出をカットせざるを得ない状況ですね。本来ならば収入を増やす、産業を活性化して増やしたいんですけど、すぐには間に合いませんのでね。 とりあえず歳出を削減するということで、公共事業につきましても、本当に必要な、香川県の場合はダムとか、防潮堤を作るとか、今急ぐものについて、つぎ込んでいます。

 あとはちょっとゆっくりやろうということで、進度調整をやりながら、公共事業を減らしてきている状態、もうピーク時の4割以下になっているんですけれどね。また、必要性のない事業なんかはだいたいカットしてきましたんでね。

 これ以上なかなか難しいんですけれども、それと同時に職員にもがまんしてくれということで、香川県ではだいぶ長い間になっているんですけども、これからも3年間給与カットを続けざるを得ないということで、聖域を設けないで削減努力をしているような状況です。

 根本的に地方がきちっとやっていけるような地方の財源対策を国に4県一緒になって求めていかないと長続きしませんから、是非そういう方向で努力したいと思います。

○白鳥アナウンサー
 はい、徳島は4県の中でも少ない85億円ですが

○飯泉知事
 これは、財源不足をどのようにとらえるかの問題で、本県の場合には、財政調整的な基金を取り崩して、いわゆる貯金をね、取り崩した額と定義をしているもんですから、それを85億円、つまり基金でもって予算を編成していくということでは、持続可能ということにはならないですね。つまり基金残高はどんどん減っていってしまう。

 極力、基金に頼らない財政構造を作っていこうと真鍋知事もおっしゃいましたが、本当は禁じ手なんですけれどもね、職員の給与を今回、50億円カットさせていただいた訳で、これによりまして、福祉ですとか医療、本来カットしなければならないものを現状維持、あるいはそれ以上出していこうと県民の生活水準あるいは県民サービスを極力下げていかないような形にしていこうとしています。

 しかしあらゆる面において聖域を設けず見直しをしていく、こうした姿勢を貫かざるを得ない。その意味で平成16年度に三位一体に名を借りて、交付税227億円×5年目、になりますんでね。1,000億円を超える一般財源のカット、これは痛かったですね。

○白鳥アナウンサー
 はい、高知県、尾﨑知事いかがでしょうか。

○尾﨑知事
 高知県も199億円ということで、かなり大きな金額になっていますけれども、この財源不足額が先々どうなっていくのか、長期の見通しを持ちながら、今、基金とおっしゃいましたけれども、今、基金の調整弁とのその残高との見合いで、先々の財政運営をしていかなければならないのです。

 今年は、当初の予測よりも不足額を随分小さくすることができましたが、努力の積み重ねだと思っています。地方の財政の問題は、財源不足ばかりじゃなくて、厳しい財政状況で歳出を削減した結果として、裁量的、政策的な時々の課題に弾力的に対応できる部分の経費、これが非常に小さくなってしまっている。

 高知では全体の7パーセントしかございません。結果として時々の政策課題に取り組むことがしにくい状況になっているのは大きな問題となっています。

 そのなかで例えば、民間活力を生かしていく新しいタイプの行政運営も求められてくるんではないかなと思ってますし、いろんな重点化、効率化だけじゃなくていろんな知恵を総動員していくことが大切だと思います。

○白鳥アナウンサー
 はい、愛媛県、加戸知事いかがでしょうか。

○加戸知事
 今、予算編成中ですが、実は財源不足が3百数十億円になるのではないかと考えています。とにかく切って切って切りまくるしかありません。先程、真鍋知事が「公共事業は4割以下」とおっしゃいましたが、平成19年度において、愛媛県の場合は約33%まで落ちました。

 今度はもっと切りますので、30%を割るかもしれません。そういう状況に立ち至っています。
 
 知事公舎をはじめ、あらゆる県有財産を売却しましたが、これは1回しか収入になりません。毎年収入があるわけではありませんので。
 後は禁じ手になりますけれども、職員の給与カット。これも3年目に入らざるを得ない中でアップアップしてます。

 切って切って切りまくった中でかすかに、裁量的な経費の中で何か活路を見出したい、という状況になっています。

 三位一体改革は結果的に見れば、国の財政赤字の地方への付回しで、地方の負担において国の財政悪化を食い止めているという状況ではないでしょうか。

 税制をはじめ、基本的な国と地方の財政のあり方について、今、早急に手を打たなければ、この4県の中でどこが最初に倒産するか、くじ引きで決めるような時代になるのではないか、との不安感を覚えています。

○白鳥アナウンサー
 続いては道路整備に使われてきたガソリン税とか自動車重量税ですとかの暫定税率についてお話を伺おうと思うんですが、今年春に期限が切れるため、国政レベルでも盛んに議論がされていることは、番組をご覧の皆さんも、市民、県民の皆さんもご承知のとおりだと思います。

○鈴木アナウンサー
 こちらをご覧ください。こちらは道路特定財源の暫定税率を廃止した場合にいくら減収になるかをまとめたものです。

 こちらの額は、四国で暫定税率が廃止された場合、いくら減収になるか見ていきますと、香川県は、102億円、そして徳島県は105億円、高知県は89億円、愛媛県は135億円減収すると見込まれています。

○白鳥アナウンサー
 暫定税率の議論というのは、財政問題、格差是正と大きくまたがってくる問題ですが、地方としてどのように捉えてらっしゃるのか、真鍋知事からお願いします。

○真鍋知事
 やはり道路は大事なインフラなんですね。特に四国はまだまだ、8の字に高速道路が完成していないことで、やはりイコールフッティング、これから発展しようというときは、基盤になりますんでね、是非、これを実現しなきゃいかん。

 香川県は道路整備が割りと進んでる方なんですけれども、それでも渋滞解消とか交通安全のための道路とかたくさんございまして、その意味でも道路特定財源を延長してもらって維持をすることが必要だと思います。
 
 まだまだ、無駄な道路があるんじゃないかなんかいわれますが、ピーク時なんかに比べますと香川県でも道路関係予算が半分以下に少なくなっている。道路特定財源の暫定税率を延長してもらっても一般財源と起債で継ぎ足して道路を整備しておるということは、いかに地方に道路が必要かということだと思うんですね。

 そういうものまで注ぎ込んでやらなきゃいかんという状況ですね。

○白鳥アナウンサー
 徳島県飯泉知事いかがですか。

○飯泉知事
 今回のこの数字、これは県分だけなんですけれどね、市町村をいれると143億円になります。道路特定財源の大きな目的というのは、うちの場合は70億円は独自の財源なんですね。

 これは福祉でも何でも使える財源になっていまして、また、東京と徳島が同じ道路を整備する時、負担が同じなのはおかしいんですよね。これを埋めるための地方道路整備臨時交付金、これ73億円合わせて143億円が消えてしまう。

 しかもこれは受益者負担ということで昭和49年から、徳島をはじめ四国4県の一世帯あたり道路特定財源の負担と東京あるいは大阪市と比較するとなんと3倍も負担しているんですよ。

 それで道路はどこからできたか、東京、大阪、太平洋ベルト地帯からできて、ようやく四国の8の字となって、道路特定財源が終わりとなっては今まで払ってきたものはどうなるの、これをしっかり返してよと、橋の料金も倍以上ですからねえ。

 こうしたものにまず充ててよと、そういう意味では四国と本州がここで一致しなければならない。やはり確保していく必要がある、そうしないと四国の県民の皆さんが気の毒ですよね。

○白鳥アナウンサー
 高知県尾﨑知事いかがですか。

○尾﨑知事
 今、おっしゃられたことに私も全く同感ですが、もっと言わしていただければ、高速道路の整備率は四国4県のなかでダントツに低い状況ですからね、この道路整備にかける思いというのは、恐縮ですが、他の知事さんに負けるものではない、一番強いんではないかと思っております。
 
 高速道路だけではなくて、本当の生活の安全安心にかかわる道も、整備が非常に遅れております。年間の通行止めの時間が高知県では1万4千時間にわたっております。
 
 崖崩れだとか大波で道が寸断されてしまうとか、さらには救急車が普通にすれ違えない道が県内には普通にあります。
 これは整備しなければなりません。人の命にかかわる問題です。暫定税率っていうのは人の命にかかわる問題ですから、絶対維持しなければなりません。

○白鳥アナウンサー
 はい、愛媛県加戸知事いかがですか。

○加戸知事
 同様に暫定税率が廃止になったら、愛媛県は壊滅的な打撃を受けることになるとみています。

 実は皆さんによく分かっていただけないのですが、道路特定財源というのは、その中から過去に建設した道路のために借金をした返済の原資にも充てているのです。また、建設すればメンテナンスも必要です。

 新しい事業を行うときに、通常のケースでは、10億円の道路を建設しようと思えば、例えば国からの5億円の補助金、県の持ち出しは5千万円とか1億円、残り4億円は借金をして工事をする。1億円のお金で10億円の工事を行なっているのが実態です。

 暫定税率が廃止されれば、愛媛県では500~600億円の工事ができなくなる、何も手がつけられなくなります。南予地域への高速道路の延伸すら難しくなります。このような深刻な気持ちで、今、この問題を見つめております。

○真鍋知事
 共通の問題として橋の料金ですね、それがやっぱり四国の地域格差、工場誘致の際にもネックになっているんですね。ですから、料金が4倍?6倍高いですから、これを何とか引き下げると、そのためにも他のものに使うぐらいなら、是非、道路特定財源をこの料金の引き下げに入れてもらって、もっともっと使いやすい料金にしてもらいたいですね。

○白鳥アナウンサー
 こうしたこととも関連するんですが、税制改革での4県連携についてどのようにお考えなのか、まず真鍋知事から‥‥。

○真鍋知事
 この点については全国47の県で一致しているんですが、各県予算を組んでいる段階で、先程あった数字は当然もらえるものとして予算を組んでいますから、3月31日の時点で通らなくて、なくなったら、これだけの金額はどうにもなりませんから、大混乱が起こりますから、4県知事だけじゃなくて全国の知事、市町村長も一致団結してぜひとも暫定税率を維持するという方向で結束しています。

○白鳥アナウンサー
 他の知事の方‥‥補足。

○飯泉知事
 冒頭に申し上げたとおり橋の料金ですよね、「神戸淡路鳴戸ルート10周年」、「瀬戸大橋20周年」となっているのに料金が、橋の部分の料金が、9?10倍になっているんですよね。

 橋ができたことによって逆にバリアとなってしまっているということで、まず一般財源化するということであれば、こうしたところに入れていただいく。

 そうでもないことには、財務省をはじめ、本四架橋の部分においては1兆4千600億円を投じたんだとこれで終わりだということになると、これ以上、料金が下がらないことになってしまうんですよね。

 やはりここは、本州の陸上部分と、我々の橋とは全く同じ料金体系にしていただいてこそ、日本が全部同じになることになりますので、ここは、4県知事とともに橋の料金は下げて欲しいという点では、少なくとも一致しているんでしょうね。

○白鳥アナウンサー
 では、今こういうことで、4県共通の想いとして主張して行く、こういうことですね。

○加戸知事
 当然ですね。

○尾﨑知事
 あと、財政の問題でいえば、税収の地方間の偏在問題、これに正面から取り組んでいかねばならないと思います。地方財政対策費として一定の対策がなされましたけれども、これが一時のものとして終わってしまっては困る。次に続いていく一つのステップになってもらいたいこう思いますね。

 もう一つはやはり交付税です。交付税これは、地方公共団体間の財政力の調整を図るためにあるわけでありまして、これをいかに大変な地域に傾斜的に配分していくかでありまして、本来の機能をいかに発揮させるかこれが大切なことと思っています。

 四国なんか人口密度が低いわけなんですね、そうなると1人1人あたりにかかる行政コストはどうしても割高になるんですよ。それをしっかりと反映した形で配分するとか目配り気配りがどうしても必要になってくるんではないでしょうか。

○白鳥アナウンサー
 はい、ここまで、財政再建の道筋について考えました。

地球温暖化対策にどう取り組むのか
○白鳥アナウンサー
 さあ続いては、3つ目のテーマに移ります。

○鈴木アナウンサー
 はい、続いてはこちらのテーマです。地球温暖化対策についてどう取り組むのか議論していきます。まずは、こちらのVTRをご覧ください。
 

(VTR)
○福田首相 
 日本は主要排出国とともに、今後の温室効果ガス排出削減について、国別総量目標を掲げて取り組みます。
○鈴木アナウンサー
 北海道洞爺湖サミットが7月に開催される今年、地球温暖化対策が大きなテーマになります。
 京都議定書から10年、二酸化炭素削減の取り組みはあまり進んでいません。
 そのようななか四国で注目されるのは豊かな森林です。森林整備をすれば二酸化炭素の吸収量が増えるとされています。
  なかでも高知県は森林環境税を導入、企業からも資金を集め森林を整備しています。
 そして資金を出した企業に対し、独自に吸収証書を発行する取り組みを行なっています。
 

○鈴木アナウンサー
 はい、ここからは地球温暖化対策に四国でどう取り組むか話し合います。

○白鳥アナウンサー
 四国は森林が多いわけですからこれを活用すれば、CO2の削減の切り札ともなり得るんじゃないかということなんですが、森林整備これをどう進めていくのか、まずはVTRの最後にも出てきましたが、高知県の取り組み、まずは尾﨑知事から何かございますか。

○尾﨑知事
 昨年9月の議会では、CO2+?ゼロ宣言と非常に高邁な宣言をしているところでございまして、これからも環境立県として、成立っていきたいと考えていっているところでございますが、やはり森林をどう生かしていくのかこれからも大切なことと思います。
 
 他方、財政状況は非常に厳しい、こういう中で、是非、環境対策に高い意識を持っておられる企業の方々の力もお借りしながら民活型で、森林整備を進めていきたい、そのようにも思っています。

 環境税の取り組みに加えて、協働の森事業という事業でございますけれども、その中では先程もありましたが、CO2の吸収証書でございますか、ああいう形でもう一個、削減証書というのも新しく出すことにしてるんですけれども、CO2削減の努力が、具体的に数量的に見える形で、いわゆる「見える化」していくことで、企業の皆さんの、協力いただく動機付けを行なっていくのが大事じゃないかなあと思っています。
 
 環境税の取り組みプラス協働の森事業、民活型の取り組みこの2つで、森林の整備を図っていきたいと思っております。

○白鳥アナウンサー
 地図上では、一つの森になっているんですが、加戸知事いかがですか。

○加戸知事
 愛媛県も高知県が導入された翌年に森林環境税を導入させていただきました。

 今、国際間取引においてCO2排出権の売買などと言われていますが、外国と排出権を売買するくらいであれば、四国の森を間伐することによって生ずる新しいCO2吸収量を企業が購入していただけるようになれば、随分森の手入れが早くなるのかなと思ったりもしています。
 
 いずれにせよ、環境の問題については、スローガンを掲げ、旗を振って「みんなで一緒にCO2を抑えましょう」と言うしかありません。現場に立ち入って「どうなっているのか」、「測定してどれだけ増えたのか」とするわけではありません。実効性が上がるものは何か、ということを真剣に考えなければなりません。便乗ではありませんが、一つの例として、森の手入れのために企業にお金を出していただき、CO2排出権を買い取っていただくというのは意味があるのかなと思います。

○白鳥アナウンサー
 はい、真鍋知事いかがですか。

○真鍋知事
 地球温暖化の問題は、国民、県民の皆さんにも広がってきたと思うんですよね、ただ、具体的に行動にまで結びついていないところが本当のところだと思うんですね。ですから、一人一人が省エネ、省資源とかいうことで、少しでも行動に移してもらうことが、大事だと思いますね。

 我々も今度の県議会にですね条例改正を出そうということでやっていますが、大きな事業者に対して、地球温暖化防止対策計画みたいなものを策定することを義務付けるとか、家電販売店に省エネの器具説明員を置くとか、自動車の販売店に、ガソリン燃料の消費の少ない車の説明員を置くとか、そういうものを義務付けることを内容とする条例改正をやろうと取り組んでおります。森林整備についても引き続き続けていきたいと思っております。

○白鳥アナウンサー
 徳島県飯泉知事どうでしょう。

○飯泉知事
 二酸化炭素を抑えるということでは、今ほど出たような森林対策をすると同時に、やはり出さないという、抑えていくという点では、日本全体では運輸生活部門が多いですよね。

 徳島では、今、「環境首都とくしま」を目指そうと、県民の皆さんも、企業も行政も環境対策に関しては高い規範意識を持っているんだと。「環境首都とくしま憲章」のもと取り組んでおりまして、今国では、ウォームビズで20℃です。

 徳島県民の皆さんには19℃で、徳島県庁では率先垂範で2℃低い17℃でもう3シーズン目を迎えます。今回は原油の高騰などでかなり経費節減にもなっているんですが、こういう身近なところから地球温暖化対策、子どもからお年寄りの皆さんまで、県民の皆さんをあげて取り組んでいく、ここが大きなポイントになるんではないのかなと。

 なんと京都議定書なんていう名前が付いている日本なんですから、世界をリードしなければならない。それを四国からと、こういうことになればいいと思います。

○白鳥アナウンサー
 加戸知事、先程は、高知に遠慮してか便乗するわけじゃないがとおっしゃったんだけれども、例えば事例であった吸収証書ですか、高知県の取り組み非常にいいんじゃないかと思うんですよね、これを4県統一の証書が発行でできるとなれば、企業にとってもインパクト、メリットともに大きくなるんじゃないかと思うんですが、そうした4県連携のあり方、要するに四国の森を、都市部の皆さんに守っていただくといかがなんでしょう。

○加戸知事
 「四国山の日」は11月11日ですが、実は高知県が火蓋を切った取組みが、四国全体に広がっていきました。四国森林管理局も参加して協定を結んでいます。

 具体的な構想がどうなるか別として、そういう視点から「企業がお金を出して森の手入れができる」というようなシステムをCO2排出権に絡めて取り組んでいくことは、非常に有効であろうと思います。この4県知事会談終了後、早急に打ち合わせを始めようと思いますが。

○白鳥アナウンサー
 それだったら、高知の取り組みを知って、やれ和歌山だ、長野だとかが同じ取り組みをしていきますと、県同士でね、いかに山の整備をしてもらうかといったことになるわけですねえ。

 そうしていきますと四国4県がね、「統一してやってる取り組みですよ。見てください都会の皆さん。」てやるとこれはかなりインパクトがあるんじゃないかと思うんですが、統一行動をすればやはり‥‥。

○飯泉知事
 やはり、四国というものは、まとまりが地形的にもいいものですから、あらゆる点において、四国は最先端なんですよ日本の。高齢化にしてみても、だからそうした意味では、地球温暖化対策も植林をしていく、あるいは、うちも「絆の森」ということで、企業からいただいたお金でどんどん公有林化を進めて間伐を進めていく。

 「林業飛躍プロジェクト」というんですがね。それぞれこうした点において、4県まとまることで4倍どころか累乗になっていくと思うんで、是非四国から発信ができればいいと思っています。

○白鳥アナウンサー
 真鍋知事いかがです。

○加戸知事
 四国の森は全部繋がっていますからね。

○白鳥アナウンサー
 そうなんですよ。県境はこっちが勝手に引いているんですよね。二酸化炭素は自由に行く訳ですから。

○真鍋知事
 やっぱり森林は地球温暖化ばかりではなくて、水源涵養とかそれから山地災害防止とかそういう面で大事なんで、香川県でも重点的に整備するところは整備するということはやっていますし、実は香川県は県を越えてですね、香川県が補助金を出して高知で森林整備をやっていただくようになっています。

 ささやかですが、既に何年かやっていますので、そういう意味では、四国全体が取り組むのは、尾﨑知事が言われたような認証制度みたいなものは、非常にいいと思いますのでね、是非前に進めていったらいいと思います。

○白鳥アナウンサー
 尾﨑さん、先輩知事がこうやって、皆さんそろえておっしゃってくださっていますが、いかがでしょう。

○尾﨑知事
 そうですね。おっしゃるとおり環境の問題になってきますと、県境というものはない訳ですね。森だけの問題じゃないと思いますね。

 川の問題だってそうですね。例えば、川の上流は愛媛県です。全部じゃないですけど一部は愛媛県にかかっているんですよね。ちょっと具体的な問題を申し上げるとすれば、シカ、イノシシ、サルなどの野生鳥獣の被害が中山間地域では非常に深刻なんです。

 しかしこれもイノシシやサル、彼らにとってみれば、県境なんて関係ありません。県をまたがって対応していかなければならない課題だと思っています。
 そういうところで協力できる点は是非やらしていただきたいと思っております。

○白鳥アナウンサー
 はい、CO2については環境という側面からもそうですし、上手くいけば地場産業としての林業に雇用、新たな後継者育成とかにもつながるわけですからね。

○飯泉知事
 まさにそこが狙い目なんですね。山を守るためにそこが雇用の場にならなければならない。今、徳島では高性能林業機械を入れて、どんどん若者の職場にしていこうと。同時に切り出した間伐材をこれを活用して、これは徳島県から提案させていただいたわけなんですが、19年度から農林水産省、林野庁が考えてくれて、木製のガードレールをどんどん全国に普及させよう、徳島はやっているんですが。

 考えたらね、お遍路さん四国八十八ヵ所ですからやはり木の文化ということで、四国4県行くと国道でも、県道でもね、全部、ガードレールは木製だよ、木の文化ぬくもりだよということでね。全国の皆さんに知っていただくと。

 大阪は森林ないですからね、みんなに供給できるわけですよ。そうした点もね、これから発信できたらいいんじゃないかと思うんですけれどもねえ。

○白鳥アナウンサー
 はい、ここまで地球温暖化対策、四国の森をどう生かしていくかについて話を進めて参りました。

観光振興策は
○鈴木アナウンサー
 4県知事対談、次が最後のテーマになります。最後はこちらです。
 観光振興策に議論を進めていきましょう。この中で四国に人を呼び込むと期待されるのがこちらの動きです。
 

(VTR)
○鈴木アナウンサー
 四国4県が共同で取り組んでいるのが、四国八十八ヵ所と遍路道の世界遺産登録です。
 去年12月文化庁を訪れ、世界遺産国内候補リストに向けて新しい提案書を提出しました。各県では、各札所の文化的価値を確かめる調査も始まっています。
 文化庁によると審査の結果は、今年の夏ごろまでにでる見通しです。
 

○白鳥アナウンサー
 はい、これについては4県が既に歩調を整えている訳ですから、世界遺産登録を目指す四国4県の協議会の事務局が置かれています香川県の真鍋知事にお伺いしようと思うんですが、真鍋知事いかがですか。まずは、実現に向けて国内リストに載るのが第1のハードルになる訳ですが、今後その方策どのようにお考えでしょうか。

○真鍋知事
 そうですね。実は一昨年、提案したんですけれども、もう少し広がりを持たせようということで、去年、出した物は58の市町村にも入ってもらって、更にお寺の霊場会の皆さんにも参加してもらって、関係者皆で盛り立てて行こうと言うことで、取り組みました。

 それと、どこをどのようなものを対象にするかという宿題があったんですが、きめ細かく勉強しましてね、霊場と遍路道を全部入れようということにしました。

 後は保存措置をどのようにやるかということについても大体のことは、できてるんですけれども、したがってまあ、規模とかコンセプトとかいうものはですね、素人が言って恐縮なんですけれども、大体、合格点にあるんじゃないかと思っています。後はどうやって保存していくか是非、暫定リストに載るように努力をしていきたいと思いますね。

○白鳥アナウンサー
 行政レベルでの取り組みもそうですけれども、やはり四国にいらっしゃる皆さん方の意識をどう高めていくのか、どう高めていくのかという問題もありますね。はい。

 いずれにしてもどうやってこの四国に、先程、橋の料金が高いから、なかなか人の流れがという意見もありましたけれども、そういう問題を乗り越えてどうやって人を呼び込んでいくのかという、観光活性化についてのお話を伺いたいと思いますが、徳島飯泉知事いかがお考えでしょうか。

○飯泉知事
 今、真鍋知事がおっしゃったように、世界遺産というのは巡礼の道っていうのは結構あるんですね。しかしどれをとってみても、行って帰ってくるという直線なんですね。こうループになった、しかも見るだけでなくてお接待の文化というその沿道に息づくお接待の文化まであるのはおそらくオンリーワンなんですよね。

 ですからこれをいかにアピールし、例えば文化庁に認めてもらうだけではなくて、その道すがらといいますかね、その道のりもどんどんアピールしていく、4県の連携を高める。 

 しかも、霊場会それから経済界、そして行政も一体になってやっているのなんて他に例がないんですよね。世界的に見ると世界遺産に指定をされますと観光客はおそらく10倍から20倍、桁が増えるんですね。それを考えると文化といったもの、これを育んで発信をどうして行くのか、ここがポイントになってくると思うんですよね。

○白鳥アナウンサー
 尾﨑さん、観光振興策は高知はどうお考えでしょうか。

○尾﨑知事
 そうですね。八十八ヵ所の取り組み、これも非常に大切なことことだと思います。とにかく1,000年以上、地域の皆様方が支えてきたものですからね、是非、世界遺産登録できればいいと思います。

 この考え方にも共通しているんだと思いますが、例えば、高知県の観光地は、沖縄のような大規模なリゾート地はございませんが、やはり地域地域にそれぞれの地域で魅力のある、特に県外の方が実際に滞在して味わっていただくといいと思われるものがたくさんあるんではないかと思っています。

 ただ、残念ながら、一個一個のインパクトがちょっと弱いんではないかなと思っています。是非、そのような観光地を珠々つなぎで合わせていく事で、滞在型の体験型の観光振興を考えています。

 そういう意味で、「花・人・土佐であい博」を今年やらしていただくことになっていますけれども、この牧野植物園も一つのメイン会場になるんですね。この植物園全体が花で彩られる花絵巻というのをやることになっているんですが、この地をはじめ県内各地でいくつかの地域イベントを行なってまいりますんで、是非、この機会にいらしていただきたいと、是非皆様もおいでくださいといった思いでおります。

○白鳥アナウンサー
 愛媛県加戸知事は、観光振興策をいかがお考えでしょうか。

○加戸知事
 八十八ヵ所の世界遺産登録は、非常に強く強く願っています。やはり8の字ルート、ループ上の道路網の完成が大きな鍵を握ると思います。

 いずれにしても四国観光立県推進協議会において4県連携により取り組んでいますが、大切なことは、旅をしたいと思う人が、「あっ、これいいね」と選べるスタンダードメニューが、例えばホームページで百選ではありませんが、100ルートあって、「ここへ行くと何泊何日で何が見られて、経費がいくらぐらい」というのが選択できる材料の提供が大切だと思うのです。

 パック旅行であれば、それぞれのエージェントが組んでいきます。そうではなくて、ふらりと「四国へ車で行ってみようか」と思った時に、スタンダードコースとして、所要時間や見どころ、費用などが、自分である程度検討がつけられる。そのような材料提供にもっと努力しなければならないと思います。

○尾﨑知事
 私も全く同じ思いでございまして、「花・人・土佐であい博」小さなイベントがたくさんあります。魅力あるものもありますので、是非モデルコースというものを設定しましてね、県庁のほうでも皆様に発信していきたい、このように思うところでございます。

○白鳥アナウンサー
 真鍋さん、今年は、随分、色んなメモリアルイヤーで、色んな人に随分きてもらわなくちゃあという年ですね。

○真鍋知事
 そうですね。来た人が色んなほかのところへも行ってもらう、私は四国の観光地の一本で考えたらいいと思います。四国ブランド、四国の道後温泉、四国の金毘羅さん、四国の渦潮とかね、鳴門の渦潮ですが、そういう四国のブランドということで一緒になって売り出して行くことが大事だと思うんですよね。

 それと、私ちょっと気にかかることがありましてね、実は交通事故が心配の種なんです。10万人当たりの交通事故の死者数が、香川は非常に高いんですけれども、四国を調べて見ましたら、去年は、4県ともワースト10までに入っているんですよね。

 四国へ行くと、交通事故が多いぞというのでは観光振興にも支障が出ますんでね、是非お互いに連携して、キャンペーンをやって人口10万人あたりの死者数を減らしていくと、ワースト争いをしないでベスト争いやっていこうと思いますんでよろしくお願いしたいと思います。

○飯泉知事
 今、おっしゃるように四国に入ってくると県内の人も県外の人も橋を通って車でこられますよね。あるいは観光バスが来る。その時に四国って南国ですから、日差しが強いんですよね。

 そうすると信号が見づらい西日でってよくありますよね。ですからこのあたりもLEDの信号にしていきますとね。四国はLEDの信号が多くてなんとなく走りやすい。だから四国に行ってみようというね、こうした点も今度は観光としての四国ブランドとしてのイメージが高まりますし、今、真鍋知事のおっしゃる交通事故も事故死亡者数が非常に少なくないんですよとなる。

 県民の皆さんの体感治安は、一番はやはり凶悪犯罪と交通事故の死亡者数なんですよね。これを減らすっていうのは一石二鳥、そして四国はいいよとなれば一石三鳥ですからねえ。
 
 今のご提案素晴らしいことだと思いますね。

○加戸知事
 四国で死亡事故が多いということですが、愛媛県では、死亡者数の半分以上が高齢者なのです。しかも夕暮れ時ですから、高齢化社会になれば、ワーストの方にいくのかなと思います。

 それだけ気をつけていただかなければならないエリアということです。おっしゃるとおり4県連携で、それぞれ県警本部長を叱咤激励してスクラムを組んで「四国で死者をなくしましょう」と。四国の「し」が「死者」の「し」につながらないように。これはキャンペーンとして取り組んでいけることであると思います。

○白鳥アナウンサー
 本当にあれもこれも連携の中でね、すぐ明日からでも取り組んでいただきたい案がでてきたのですが、時間もあっという間にすぎてしまいまして。時間も残りあと5分あまりになってきました。

 最後に各知事の皆さんに、2008年度の抱負を今一度、順番にお聞きをしていこうと思います。それでは今回ホスト県でございました高知県の尾﨑知事からお願いいたしたいと思います。

○尾﨑知事
 先程も申し上げましたが今年は、私にとっても実質初年度の年でございます。非常に高知の県勢は大変な状況になっておりますが、この下降傾向にある県勢を上昇傾向に転ずるためにとにかくトップスピードで仕事をしていかなければならないと思っております。

 トップスピードで働いてありとあらゆる面、例えば生産地の担い手の問題、さらには都会におけるアピール度の低さの問題の解消等に目配りをして、しっかりとこれを上昇傾向に転ずるためのチャート、海図作りですかね、いろいろたくさんの計画を作ることにしていますけれども、そういうものに取り組んでいきたいと考えています。

 県勢浮揚の足固めを行なうそういう一年とするために、全力で働いてまいりたい、そのように思っています。

○白鳥アナウンサー
 愛媛県加戸知事いかがでしょう。

○加戸知事
 何よりも若者の雇用が増えること、しかも就職して、すぐに転職することがないように。そういう点でアクセントをつけて行きたいです。「自慢坂」で申し上げましたように、愛媛県には日本一の産品がたくさんあります。

 それを増やすこと、そしてそれが全国発信できること。「おらがまちの何々」と言って皆が誇れるような、そういう方向への機運盛上げを最大限に図っていきたいと思います。

○白鳥アナウンサー
 はい、香川県真鍋知事いかがでしょう。

○真鍋知事
 先程も申しましたように瀬戸大橋開通20周年という年でもありますし、橋を通行止めにしてマラソンやるんですけれども、まだ、少し人数に余裕がありますんでね、四国の全域の方に是非ご参加いただいたらと思いますし、また、ハマチについては新しい産品も開発をしました。私は養殖業のよさっていうものを大いにPRしていきたいと思います。

 最近の養殖というものは非常に技術が進んでですね、非常に健康にいいものになっていると思います。魚というとどうも養殖を敬遠する傾向があったんですけれども、牛にしろ豚にしろまさに畜産は養殖ですから、魚も養殖のほうが悪いということはないわけですから。

 さらに香川県では世界麺フェスタを5月から6月にかけて、イタリアとか中国の麺をもって来ると、あるいは各地の蕎麦、ラーメン、うどんを集めてフェスタをやりますんでね。

 是非、今年はおおいにいろんなイベントを大勢の方に県外から来てもらって、また、四国中に回っていただけるような、そうして賑やかで、将来に向かっての飛躍台にしたいと思っております。

○白鳥アナウンサー
 はい、徳島県飯泉知事

○飯泉知事
 「神戸淡路鳴門ルート全通10周年」ということで、四国近畿それぞれから見た玄関口、これを県内の皆さんはもとより、全国の皆さんに体感していただこうとで4月の27日には四国最大のフルマラソン「とくしまマラソン」を開催いたしますし、また、6月1日には「ベートベン第九」アジア初演の地は鳴門徳島ということでね、その90周年を迎えることになりますので、ここも全国の皆さんに合唱に訪れていただこうと。

 そしてこれから6月にはいれば、徳島に行って「第九」を歌うんだと。こうした多くのイベントを用意しておりますので、この徳島飛躍に向けての大いなる前進の年にしていきたいこのように考えています。

○白鳥アナウンサー
 瀬戸大橋20年と淡路鳴門10年、でもどうして橋のメモリアルになると、マラソンばっかりのイベントになるんですかね。

 マラソン嫌いじゃないんですけどね、何かこう大々的に全面通行止めにしてハリウッドの映画ロケを誘致することにするとか、もう少しインパクトのあるですね。せっかく10年20年という、そういえば来年もしまなみも10年ですかね。

○真鍋知事
 それはね岡山県と一緒になりましてね。国民、県民からいろいろアイデアを募集したんです。その中で一番多かったのが、マラソン、ウォーキングとかジョギングとかね。その他にもいろんなイベントをやりますんで、船をもって来て見せるとかいろんなことをやりますのでね、盛りだくさんですから是非、見に来ていただきたいと思います。

○白鳥アナウンサー
 はい、時間も残り少なくなりましたが、ホスト県として初めて四国4県知事会談に臨まれたわけですけれども、いかがでしたでしょうか。

○尾﨑知事
 そうですね、面と向かってお話をさせていただくこれは成果があると思いましたね、具体的な、今後協力していこうとする事案もございまして、これからもこのような会談を頻繁に持たせていただいて4県での連携を深めていきたいとそのように思いました。

○白鳥アナウンサー
 まだまだ近いようでいて、皆さん忙しいですからこういう機会を持つことは難しいかもしれませんけれども、また来年は香川県になるんでしょうか。またあるとすればですけれども。またお世話になりますが、是非、これを有意義に実効のあるものにつなげていっていただきたいなあと思います。

 本当に解決しなければならない、課題は山積しておりますし四国では明るい現状ばかりではないわけですけれども、まだまだ、活用できる資源はありますよね。

 ですから四国の4県の知事の方向も同じ向きを向いているわけですから、是非今日の会議でまいた種を大事に育てていただきまして、一つでも二つでも是非素敵な花を咲かせていただきたい、そういうふうに思います。四国スペシャル4県知事会談この辺でお別れします。

 皆さんありがとうございました。

○各知事
 ありがとうございました。

 

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