平成21年仕事始め式 知事あいさつ

公開日 2009年01月07日

更新日 2014年03月17日

平成21年仕事始め式 知事あいさつ

平成21年1月5日(月曜日) 10時から(県庁正庁ホール)

 どうも皆さま、明けましておめでとうございます。年末年始9日間の休みということでございました。

 まず冒頭申し上げたいと思いますけれども、この年末年始もいろいろな雇用対策の関係、さらには津波、火災、これらの問題に対してさらには予算編成のことなども通じて、多くの方々が仕事をしておられたというふうに伺っております。また、私自身も県庁の前を通るたびに、皆さん仕事をしておられるのかなどうかなというふうに、県庁のこの建物を見させていただきましたが、煌々と灯りが点いている部署がたくさんありました。本当にこの年末年始も返上されてのご活躍、本当にお疲れさまでございました。全職員の皆さまに心よりお疲れさまと申し上げたいというふうに思います。

 年が明けていよいよ平成21年となりました。年頭所感でも私申し上げさせていただきましたけれども、今年はいよいよいろんな意味での実行を行っていく年となります。後ろ向きではない、前向きに新たに県勢浮揚に向けていろいろな物事を作り上げていく年。そのような年になることと思います。行財政改革の遂行の中で、なかなか前向きな仕事に取り組めなかった。皆さんの中にも、大いに今まで自分の中の力を出し切れずに、もどかしい思いをしておられた方々もたくさんおられるのではないかというふうに思いますけれども、いよいよその皆さんのパワーを全開していただく、そのような年がやってきているんだというふうに思います。

 いきなり現実の話で申し訳ございませんけれども、一定の兵糧も確保できました。仕事をするための土台もいろんな意味で整ってきているというふうに思います。ぜひとも県勢浮揚に向けて、皆さま方の力を全開に、時には休みながらでありますが、力を大いに発揮をしていただきたい。今までやりたかった仕事、県のためにこういうことをやりたいと思っていた。しかしなかなかできなかったというような仕事、こういうことをそれぞれの創意工夫でもって、ぜひとも頑張っていただきたい、そのように思うわけでございます。

 高知県、私はこの高知県という県を二つの意味で多くの方々から愛される、誇りを持たれる県にしたい、そのように考えております。この高知県の県土に住まわれる皆さま方に愛される高知県。住んでおられる方々が誇りを持って、この高知県に住み続けようと思われるような高知県にしたい。そしてさらには全国の皆さまから愛される高知県にしたい。高知県の全国における好感度をもっともっとアップさせる。向上させる。高知県というのはいい所ですね。ぜひ行ってみたいですね。住んでみたいですね。と思われるような高知県にしていきたいと思っています。

 産業の分野でいっても前者が成し遂げられるからこそ、地産地消というものも真の意味で進むのでありましょうし、また全国から好感度を持って受け止められるからこそ地産外商、こちらも進んでいくんだというふうに思う次第でございます。こうしたことがあってこそ、こういう人々の心に響く高知県であってこそ、県民の皆さまも全国の方からもそうです。そうであってこそ、真の意味での県勢浮揚というのは成し遂げられると、そのように思っております。

 産業の振興。少なくとも、産業の振興に向けた道筋が描かれている県であってこそ、また遅れているとはいえ、着実にインフラの整備も進められているという県であってこそ、また教育についても徐々に徐々に充実の度を増しているという県であってこそ、そしてまた防犯、防災の基礎づくりが着実に進められている県であってこそ、そして中山間、限界集落をしっかりと大切にしていくような独自の社会福祉の体制を持っておる県であってこそ、そして文化と教養の香り、環境を大切にする県であってこそ、県民の皆さまはこの高知県に誇りを持たれ、また全国から好感を持って受け止められる高知県になるのではないかと思います。

 私は今年も五つの基本政策、この着実な遂行に努めてまいりたいというふうに思います。昨年は五つの基本政策、それぞれにおいて仕込みと仕掛けをする年でございました。今年は冒頭申し上げましたように、いよいよこれらを実行してまいります。貯めに貯めた力を一挙に吐き出していく、そういう創造的な年になるのではないかというふうに考えています。

 成果はそう簡単に上がらないかもしれません。実際のところ未曾有の経済的な危機がこの高知県にも押し寄せてきております。すさまじい逆風であります。しかしながらこういう時だからこそ、高知県全体の体質の強化を改めて図っていく。徹底して実効性のある施策を講じていく。こういうことでもってして、むしろ逆風だからこそ身の引き締まった強みを磨き上げていくような、そのような施策の展開を図っていく。そういう年にしていかなければならないのではないか。いやそういう年にしたいと、そのように思う次第でございます。

 後ろ向きにいかにして経費を削減していくとかというだけの仕事であれば、やる気もだんだんなくなってくるかもしれません。しかし今年は前向きな年であります。創り上げていく年、実行していく年でございます。なかなか上がらない成果、しかしながら高知県の潜在力を信じて、そして私は県庁の職員の皆さま方、一人ひとりのすさまじい潜在力、そして善意を信じております。苦しいかもしれませんが、努力を重ねて一つひとつ上がった成果、それをともに喜び合う。管理職も部局長さんも、それぞれの担当の皆さんもともに上から下まで皆でその喜びを分かち合っていく。そのような年にしたい、そういうふうに考えておる次第でございます。こういう年にできるかどうか。

 従来から申し上げておることでございますが、この際二つだけ改めて申し上げさせていただきたいと思います。未曾有の厳しい状況でございます。とりあえず、試してみようとかそういう施策はなかなかご理解が得られませんし、またタイミングを外してしまうことにもなりかねません。本当に講じられる施策が、実効性がある施策となるかどうかということをぜひとも徹底的に、各部署部署で自問自答を続けていただきたいというふうに思います。特に今年の1月から3月にかけての予算編成期、そして産業振興計画にしてもさまざまな計画にしても、最後の立案、最終的な詰めの段階に入るわけでございますけれども、この段階にあたってはぜひとも、本当に実効性があるかどうかということを、各部局部局、そして各担当担当におかれて自問自答をしていただきたい。私ともまた徹底して議論をさせていただきたいというふうに思います。このような厳しい状況の中で、実効性があるかないか分からないけれども、繰り返しになりますが、とりあえず試してみようというような余裕はないというふうに思っております。

 そして2点目でございますけれども、真にいろいろな施策を実効性あらしめんために重要なことは、やはり官民協働型で仕事をしていくということではないかというふうに思います。ひとえに県庁の皆さま方だけが頑張ったとしても、本当の意味での仕事にはなりません。民間の皆さま方をいかに巻き込んでいけるか。一緒に働いていただけるようになるか。このことができるかどうかがいろいろな施策の成否を分けるのではないでしょうか。民間の皆さまとともに、真にともに汗を流す、こういう態勢を作れるかどうか。そのためには我々の方からしっかりと何をしたいのかということを、かみ砕いてしっかりとご説明をしなければなりません。そして併せて、民間の皆さま方からいろいろご意見が寄せられることもありますでしょう。このご意見に対してしっかりと謙虚な気持ちで、耳を傾けていくということも、また大切なのだろうというふうに思うわけでございます。お役所仕事、俗にこのお役所仕事と言われることは、この高知県庁ではもうあってはならない。厳しい経済情勢。いやそもそも体質的に弱り切った、この高知県の県勢。これを強化するためには、待ったなしの対応が求められている時であり、実効性のある、民間の皆さまとともに汗を流す。本当の意味での県民の皆さまのためになるお仕事というものを追求してまいりたいというふうに考えております。

 昨年1年間、皆さま方とともに私も仕事をさせていただきました。いろいろと大変な議論もさせていただきましたが、その過程で本当に皆さま方は、高知県民のためを思っておられる。一生懸命仕事をしたいんだと思っておられる方が大多数である。そのように確信をいたしております。私が誰よりも汗をかきます。また県庁の皆さま方もともに一生懸命働いていただきたい。私とともに、そして部局長さんとともに一緒に汗を流していただきたい。そのように心からお願いを申し上げる次第でございます。

 最後になりますが、厳しい状況ではあります。しかしながら高知県の潜在力と、そして県庁職員自らの自分たちの持つ善意と潜在力を信じて、成果を信じてともに頑張っていきたいと思います。一つでも二つでも成果を上げていき、ともに喜びを分かち合っていきたい、そのように思う次第でございます。今年1年、1月から3月までは予算編成期、そして4月からはいよいよ実行の時、この間、国会情勢、さらには経済状況、いろいろと厳しいものも予想されますが、お互い健康に留意をし、できる限り明るいコミュニケーションのしっかりととれる職場環境で、しかし決してなれ合いではない、真の実効性を追求していく。そのような1年にしていきたいと思います。どうぞ、今年1年もよろしくお願いを申し上げます。ともに頑張ってまいりましょう。

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