公開日 2009年11月26日
更新日 2014年03月23日
平成20年9月県議会における知事の提案理由説明(平成20年9月24日)
(項目)
1 当面する県政の主要な課題について
産業振興
INAPへの出席と本県の取組
観光の振興
原油価格の高騰対策
南海地震対策
県立大学の改革
教育について
県政改革の取組
国への働きかけ
2 議案の説明
本日、議員の皆様のご出席をいただき、平成20年9月県議会定例会が開かれますことを厚くお礼申し上げます。
<当面する県政の主要課題> ただ今提案いたしました議案の説明に先立ちまして、当面する県政の主要な課題についてご説明を申し上げ、議員の皆様並びに県民の皆様のご理解とご協力をお願いしたいと思っております。
(産業振興)
まず、産業の振興について申し上げます。 県経済の活性化に向けた指針となる産業振興計画の策定につきましては、先の7月県議会において活発なご議論を賜り、また、厳しいご意見も頂きました。
私は、この計画づくりを、自ら極めて高いハードルを設けて、それを乗り越えていく、いわば県勢の浮揚を図るための挑戦であると考えております。
あらためて申し上げるまでもなく、県内の経済状況は非常に厳しく、これを真に克服することが求められており、これにより、若者が地域地域に住み続けられるような県づくりを進めていかなければなりません。
このためのまず一つ目の挑戦は、産業振興計画を紙の上の計画に終わらせることなく、地に足の着いた実効性のある計画にすることでございます。
本県の現状と目指すべき姿、さらに、それに対して克服すべき課題と今まで取り組んできたことがなぜうまく進まなかったのかという課題を十分に分析し、その上で、さらに新しい対策をどのように講じるかということを、具体的に計画の中で明らかにし、実行段階において大いに効果を発揮する計画にしていく必要があると考えております。
そのためには、実際に経済活動に携わっておられる方々のご意見を十分お聞きし、徹底して議論するという、真に官民協働型の計画づくりを進めていかなければなりません。
計画の検討委員会や5つの部会はもとより、「対話と実行」座談会をはじめ、各産業分野の実践者の方々や若手の経営者の方々との意見交換の場を積み重ねまして、できる限り多くの皆様のご意見を伺い、皆様と共に計画を作りあげてまいりたいと考えております。
そのことによって、実行段階において皆様に喜んでいただける、皆様のやる気がわいてくる計画にしたいと考えております。
二つ目の挑戦は、産業間の連携を確実に図ることでございます。
経済の活動は一つの分野にとどまるものではなく、各産業分野の連携をしっかりと捉えた計画づくりが極めて重要になります。このため、計画の策定が進むにつれて増加する情報や検討課題を調整するとともに、方向感を同じくすることを目指しまして、組織の縦割りを越えた関係部長会議を庁内に設置いたしました。
地域での具体的な産業振興策を盛り込む「地域アクションプラン」につきましては、市町村ごとに積み重ねた検討内容を土台にして、県内7つのブロックに設置する策定委員会において、産業間・市町村間の連携を進める具体的な取り組みについて検討を始めております。
また、計画の実行を後押しするため、消費者の視点からのアドバイスといった企画段階での支援とアンテナショップやITを活用した販売段階での支援、そして、その中間として設備を設けることへの支援など、3つの段階において、様々な地域の取り組みを支援するための検討を進めております。
さらに、先月末に開催しました第2回の検討委員会でのご意見も踏まえ、今後、各産業分野の連携課題についての議論が本格化してまいります。
私自身がリーダーシップを発揮し、関係部長会議を通じて庁内の連携体制を一層強め、産業間の連携をしっかりと図っていくための施策を構築してまいりたいと考えております。
三つ目の挑戦は、これまで以上のスピード感を持つことでございます。
本県産業の浮揚のためには一刻の猶予も許されない状況にありますことから、できる限り短期間で計画を策定する必要がございます。計画策定のプロセスにおいて、修正すべきは修正するなど臨機応変な対応を行いながら、11月の初めには各産業分野の成長戦略の中間的な取りまとめを行いまして、具体化した施策を来年度予算に反映し、着実に実行してまいりたいと考えております。
他方、少子高齢化の進展や人口の減少を踏まえ、中長期的な課題や方向性を計画に示す必要がございます。
また、実効性のある計画とするため目標をできる限り明確にすることや、環境の変化と計画の進捗に合わせ、毎年度、計画を見直すことも必要ではないかと考えております。
まだまだ課題は多いと感じておりますけれども、全力を挙げて挑戦を続けてまいりますので、議会の皆様のご理解とご協力を賜りますようお願いを申し上げます。
また、計画の策定に向けた農業関係の皆様との協議の中で、早急に取り組むべきとの意見が一致しました施策について、今回の補正予算に計上し、先行的に実施することといたしました。
本県農業は、農作物の価格の低迷に加え、生産資材価格の高騰に伴う生産コストの上昇によって農業所得が急激に減少し、経営が大きく圧迫されるなど極めて厳しい状況となっております。
このため、生産者と農業団体と行政が一体となって、地域の篤農家の優れた技術や経営手法を学びあい、教えあう仕組みづくりを早急に進め、高い品質と収量を確保する「まとまりのある産地づくり」に取り組んでまいりたいと考えております。
作物の植え付けから収穫が終わるまでのサイクルを考えますと、植え付け後間もないこの秋から対応することで、1年早く効果が得られますことから、スピード感を持って対応を前倒しし、消費者から高く評価される競争力のある産地づくりを進めてまいります。
(INAPへの出席と本県の取組)
来月28日から2日間、高知港の姉妹港などで構成されました友好提携港の国際ネットワーク組織「INAP」の第10回会議がフィリピンで開催されることとなっております。私も「INAP」の会長として、また、高知港の代表として参加をしてまいります。
この会議は、6カ国の港湾関係者が一堂に会し、港を活用した経済の活性化について情報や意見の交換を行うことを目的としております。
あわせて本県では、高知新港の利活用の促進と本県産業の活性化に向けた取り組みの一つとして、公募によりお集まりいただいた10社を超える県内企業の方々と経済ミッション団を編成し、個別の商談を行うこととしております。今回は、これまでの工業製品に加え、一次産品を加工した製品の販路開拓にも取り組んでまいりたいと考えております。
(観光の振興)
観光による交流人口の拡大は、観光産業だけではなく、第一次産業から第三次産業まで幅広く地域経済への波及効果をもたらすものでございます。
再来年から放映されます大河ドラマ「龍馬伝」は、まさに本県観光にとって千載一遇のチャンスであり、これまでの「花・人・土佐であい博」での経験も踏まえ、この機を逃さず「龍馬伝」を徹底的に生かしきって、本県観光の底上げにつなげるという決意で取り組んでまいりたいと考えております。
そのためには、今一度原点に帰って地域の観光資源を点検し、問題点や課題点を洗い出して改善するといった取り組みを進め、本県観光の質的な転換を図り、ビジネスに結びつけることが重要であると考えております。
「龍馬伝」の放映に合わせた具体的な事業につきましては、すでに龍馬ファンの組織と観光関係の団体や市町村の方々などによります「龍馬伝事業推進準備会」を設け検討を始めております。
また、この8月から観光振興課に専任の職員を配置しておりますが、10月にはさらに職員を増員して、準備体制を強化することといたしました。
今後、まずは、本県の観光資源を全国に通用する旅行商品として売り込むために何が足りないのか、どのように改善すべきかについて、県外の旅行会社にお願いし、足元から調査を行うこととしております。
その上で、県外のアドバイザーから全国的な視点でのご意見も頂きながら、来年度予算において、本県観光の飛躍に向けた具体的な対策を打ち出せるよう、スピード感を持って取り組んでまいりたいと考えております。
7月末に民間の企業が発表した宿泊旅行調査の全国ランキングによりますと、本県は「地元ならではのおいしい食べ物が多かった」都道府県の2位、また、「地元の人のホスピタリティを感じた」都道府県の4位と、大変嬉しい結果となっております。
全国レベルの競争力がある本県のポテンシャルを生かし、年間300万人余りの県外からの観光客数を大幅に増加させるという大きな目標を掲げ、「龍馬伝」を契機として、本県の観光がさらに魅力的な商品となりますよう取り組んでまいりたいと考えております。
(原油価格高騰対策)
次に、原油価格高騰への対応について申し上げます。
漁業用の燃油価格は、5年前の水準の約3倍に高騰しており、かつおなどの回遊性の魚を漁獲するため燃油の使用量が多い本県漁業に対しまして、極めて大きな影響を与えております。
これまでの本県の要望も踏まえ、この7月末に燃油高騰分の9割を補てんするという国の抜本的な支援制度が取りまとめられました。現在、本県の漁業者がこの制度を最大限に活用できますよう、関係団体と連携して、制度の活用に必要な計画づくりなどへの支援を行っているところでございます。
この制度では、1年間の燃油消費量を基準となる年よりも10パーセント以上削減することが条件となっております。
本県の要望が実を結び、基準となる年が柔軟に設定できることとなりましたけれども、依然として省エネへの取り組みが必要なことから、今回の補正予算において、船底の清掃への助成制度を拡充し、漁業者の省エネ対策をきめ細かく支援してまいりたいと考えております。
あわせて、近海のかつおやまぐろの漁業者に対しましても、新たに省エネ対策への助成制度を設けることとしております。
また、園芸農業につきましては、重油価格の高騰に加え、ハウスに使用する鋼材やビニールなどの価格が大幅に値上がりするなど、今までにない厳しい状況となっております。
この8月に「農業危機突破高知県生産者大会」が開催され、多くの生産者の方々から、自らの一層の努力によって危機的な状況を乗り越える決意が示されましたが、併せて、国や県に対して支援を求める要請がございました。県といたしましても、こうした切実な声に、できる限り応えていかなければならないと考えております。
すでに7月補正予算において、ハウスの省エネ化を支援する県独自の制度を創設しておりますが、先般、本県が強く要望してまいりました国の交付金による「施設園芸省エネルギー化推進緊急対策」が実施されることとなりました。これを踏まえ、今回、必要な補正予算を提案しております。
まとまりのある産地づくりというソフト面での支援に併せ、ハード面でもきめ細かな支援を行いまして、本県園芸農業をしっかりと支えてまいりたいと考えております。
さらに、今月から宿毛フェリーが燃料高騰分を運賃に加算する制度を導入したことに併せ、他の航路への流出を抑え本県唯一のフェリー航路を維持するために、トラック事業者に対しまして加算額の一部を助成することといたしました。
また、中小企業への支援では、県の制度融資における償還期限の延長などの緊急支援措置を今年度末まで延長することとしておりまして、これに伴う融資枠の拡大などに必要な補正予算を提案しております。
やや下降したとはいえ原油価格は依然として高い水準にあり、原材料価格の高騰はさらに続くものと見込まれております。今後とも、関係の皆様のご意見をお聞きしながら、国への要望も含めて必要な対応策を検討してまいりたいと考えております。
(南海地震対策)
次に、南海地震対策について申し上げます。
先般、地震防災対策特別措置法が改正され、公立の小中学校などの耐震化に対する国の財政支援措置が拡充されました。
南海地震に備えて子どもたちの命を守りますために、県では、学校の耐震化の促進に取り組んでおりますが、耐震工事の前提となります耐震診断を実施していない学校がいまだ数多く残っております。
このため、国の財政支援が拡充される平成22年度までの間に、できるだけ多くの学校の耐震化を図ることを目指し、今回の補正予算において、公立小中学校の耐震診断に対する県の助成を大幅に拡充することといたしました。
さらに、県立学校につきましては、震度6強以上の大地震で倒壊する危険性が高い学校や、津波による浸水区域にある学校を「県有建築物の耐震化実施計画」に新たに追加し、耐震診断などを前倒しして実施することとしております。
また、老朽化が進み耐震性の低い安芸総合庁舎につきましては、用地の目処が立ちましたことから、今回、建て替えのための基本設計に必要な補正予算を提案しております。県東部における防災活動拠点としての機能も加え、平成24年度中の完成を目指してまいります。
(県立大学の改革)
次に、県立大学の改革について申し上げます。
県立大学につきましては、先の7月県議会において、本県の高等教育が目指す方向性と3つのキャンパスのあり方をお示しし、議会閉会中も所管の委員会で熱心にご議論を賜りました。また、これまでの議会でのご議論も踏まえ、あらためて関係の皆様方にもご説明を重ねてまいりました。
その中で、保健・医療・福祉の分野の整備を急ぐべきとのご意見をはじめ、永国寺キャンパスの活用や高知工科大学との連携が必要であるとのご意見を頂いております。
こうしたご議論やご意見を踏まえ、今議会に、池キャンパスの造成工事や建築工事などに必要な補正予算を提案することといたしました。
このことによって、平成22年度には、看護・社会福祉・健康栄養の3つの学部が池キャンパスに結集することとなります。高知医療センターとの連携によって特色のある教育を実践する環境が整いますことから、日本一の健康長寿県づくりに必要な人材の育成を強化してまいりたいと考えております。
また、永国寺キャンパスにつきましては、「社会貢献をする知の拠点」として、人文や社会科学系の学部と社会人教育などを充実する方向性をお示ししておりますが、議会でのご議論も踏まえ、今後、外部の有識者や大学関係者などによる検討の場を設け、引き続き具体的に検討してまいります。
高知工科大学の公立大学法人化につきましては、議会の皆様のご議論やご意見も踏まえ、検討委員会において法人の組織や収支の見通しなどの検討を重ね、先般、公立大学法人化の実施方針を取りまとめたところでございます。
今議会には、その方針に基づきまして、公立大学法人の定款や法人に対する財産の出資などの議案を提案しております。
工科大学を公立大学法人化する大きな目的は、県が大学の中期目標を定めることにより、お互いの連携をさらに深め、県が進める施策の方向性に沿った大学の人材育成や教育・研究活動につなげることにあると考えております。
あわせて、県立大学との役割分担や連携を進めることで、これまで以上に地域に貢献する大学としての役割が発揮できると考えております。
今後、法人の中期目標や中期計画などの検討をさらに進め、来年4月の「公立大学法人高知工科大学」の設立に向けて取り組んでまいります。
(教育について)
次に、教育について申し上げます。
今年4月に行われました全国学力・学習状況調査の結果が先月末に公表されました。教科によっては前回の調査と多少の変化がございますが、中学校では引き続き全国水準を大きく下回るなど、総じて前回と同様の厳しい結果となっており、学力の定着状況や家庭学習のあり方に大きな課題があると受け止めております。
本県ではすでに、前回の調査の分析やこれまでの取り組みの検証を踏まえ、教育委員会において「学力向上・いじめ問題等対策計画」を策定し、「学校・学級改革」など5つの改革を本格的にスタートさせております。
今回の調査結果につきましては、県民の皆様にはより分かりやすい形で、また、学校現場には早期の改善に生かせる視点で、現在、さらに分析を進めております。これらの分析を通じて新たな課題が見つかれば、必要な対策も速やかに講じ、今後4年間で全国的な教育水準にまで引き上げるという目標に向けて、教育委員会と共に取り組んでまいります。
今年2月に県内で起こりました児童虐待による致死事件という極めて痛ましく、残念な事件を受けまして、すでに児童相談所では、児童虐待対応の実施手順と一時保護の判断基準の見直しや、組織の相談体制の強化などを行っております。
これに加えて、先般、教育委員会において、教職員一人ひとりが児童虐待に主体的に対応できる力を身につけるためのガイドラインとマニュアルを取りまとめ、すべての学校などに配布いたしました。
ガイドラインでは、虐待の予防と再発の防止に向けた重要な視点として、子どもや家庭の変化に「気づく」こと、教職員が一人で抱え込まずにその思いを「ひらく」こと、効果的な支援のために関係機関と「つながる」こと、そして、子どもや保護者への支援を「つづける」ことの4つのキーワードを示しております。
今後、これらを活用して、すべての教職員が児童虐待に対応する力を確実に身につけるために、各学校の児童虐待対応の中心となる教職員に対して研修会を開催するとともに、各学校での主体的な取り組みを支援してまいりたいと考えております。
(県政改革の取組)
次に、県政改革について申し上げます。
協業組合モード・アバンセへの融資事件に関する住民訴訟の和解を契機に、あらためてこの事件を検証するために、今年5月に「県政改革に関する検証委員会」を設置いたしました。
委員会では、この事件とその後の県の対応について客観的に検証していただき、先般、このような事件を二度と起こさない透明性のある県政の方向性を取りまとめた報告書を提出していただきました。
報告書では、県政改革の目指すところとして、特定の個人や団体に利害関係がある事項に対し、県が組織として不適切な政策決定を行うことを防ぎつつ、職員が萎縮せず前向きに仕事ができる環境整備と、毅然とした態度で、公平・公正な行政運営を進めるための組織のルールや仕組みづくりが提言されております。
また、今後の改革への取り組みといたしまして、行政のプロセスにおける情報提供ルールの明確化や、情報を共有し、相互のチェック機能が働く組織運営のあり方などについてご提言をいただきました。
今後、この提言を着実に実行していくために、3つの視点を持って県政改革を進めてまいりたいと考えております。
まず、第一の視点は、「県民から見える県庁づくり」でございます。二度とこのような事件を起こさないためには、県政をあえて外の目に触れさせる努力が必要であると考えております。報告書でもご指摘いただきました情報公開のルール化をはじめ、情報の組織的な共有や意思決定プロセスでのチェック機能を強化してまいりたいと考えております。
第二の視点は、「県民と対話をする県庁づくり」でございます。ご提言いただきましたとおり、不正の防止を図るための組織づくりに併せて考慮すべきことは、組織を萎縮させないことだと考えております。
県政が抱える様々な課題を解決していきますためには、真に官民協働型の県政を進めていくこと、すなわち、県民の皆様と協力し合える形を作っていくことが必要となります。
不正を防止するために外部との接触を避けるといった後ろ向きの姿勢に終始するのではなく、積極的に県民の皆様と対話し、しっかりと実情を把握した上で課題の解決を目指す、その上で絶対に不正を起こさない、そうした県庁づくりを進めてまいりたいと考えております。そのことが、県民本位の行政にもつながるものと考えております。
第三の視点は、「県外にも目を向ける県庁づくり」でございます。第二の視点と関連して重要なことは、日本の中の高知県ということをあらためて認識することだと思っております。常に全国の動向を把握して、地域間の競争を意識しながら本県の将来を考えるといった、日本中、あるいは、世界中に目を向けた県庁にしていく必要があると考えております。
これらの3つの視点を大切にしながら、今回のご提言を踏まえ、私自身が先頭に立って事件の再発を防止する仕組みづくりを進めてまいりますとともに、職員が臆することなく、将来に希望が持てる県づくりに挑戦できる県庁となりますよう取り組んでまいります。
今後早急に、庁議メンバーによる「県政改革本部」を立ち上げまして、年内を目処に、県庁組織と職員の具体的な行動指針となる「県政改革アクションプラン」を策定してまいりたいと考えております。
(国への働きかけ)
本日、国では臨時国会が召集され、新たな内閣が発足することとなっております。
原油や原材料価格の高騰と景気の悪化によりまして、県民の皆様の生活は極めて厳しい状況にございます。皆様の生活を守りますためにも、8月末に取りまとめられました「安心実現のための緊急総合対策」の着実な実現を願っております。
また、この春から精力的に取り組んでまいりました本県の政策提言が、国の来年度の概算要求に数多く盛り込まれました。今後、来年度予算への確実な反映はもとより、地方の道路財源や地方交付税などの一般財源の確保に向けて、国に働きかけてまいりたいと考えております。
<議案の説明>
続きまして、今回提案いたしました議案についてご説明を申し上げます。
まず予算案は、平成20年度高知県一般会計補正予算など4件です。
このうち一般会計補正予算は、先ほど申し上げました高知女子大学の池キャンパスの整備に必要な経費などを中心に11億円余りを計上しております。
条例議案は、高知県行政手続条例の一部を改正する条例議案など7件です。
その他の議案は、公立大学法人高知工科大学定款に関する議案など12件でございます。
報告議案は、平成19年度高知県一般会計歳入歳出決算など20件でございます。
以上をもちまして、議案提出にあたっての私からの説明を終わらせていただきます。何とぞご審議の上、適切な議決を賜りますようお願いを申し上げます。