公開日 2011年12月12日
更新日 2014年03月31日
知事の記者発表
平成23年12月8日(木曜日) 9時00分から9時50分 第一応接室
12月補正予算案の概要
まるごと高知の状況
香南工業用水道
公正取引委員会の立入検査
南海地震対策
子ども手当の地方負担
2012プロ野球プレシーズンマッチ(仮称)
大阪都構想と職員基本条例(1)
高知短期大学
大阪都構想と職員基本条例(2)
小児救急勤務医師確保事業
配布資料
1 平成23年度12月補正予算の概要 [PDFファイル/5.11MB]
2 正念場! 産業振興計画 [PDFファイル/3.25MB]
3 まるごと高知REPORT VOL.5 [PDFファイル/2.43MB]
(知事)
皆さん、おはようございます。
2期目の一番最初の記者会見ということになります。また、これからもどうぞよろしくお願いします。
それでは、まず12月定例会についてご説明したいと思います。
県議会12月定例会を今月12日に召集することとしました。今回提出します議案は、平成23年度一般会計補正予算など予算議案が6件、条例その他議案が28件、報告議案1件、合計35件でございます。
12月補正予算案の概要
(資料 1 平成23年度12月補正予算の概要により説明)
(知事)
(資料の1ページを示しながら) まず、12月補正予算についてご説明したいと思いますが、総額は117億4,300万円、大きく4つの柱からなっています。
まず第一が、国の3次補正予算への対応。東日本大震災からの復旧・復興。さらには、全国防災を大きな柱にしている補正予算でございますけれども、これに対応しまして、本県の防災・減災対策を加速化していくということです。
あわせまして、台風12号等の災害に迅速に対応するということ。震災に絡みました雇用対策ということであります。緊急雇用創出臨時特例基金を追加して積み立てをするということで、トータルで79億8,800万円を計上しています。
第二でありますけれども、地域医療再生臨時特例基金を追加。これは、高知県医療再生計画に基づいて一般社団法人高知医療再生機構において、医師確保対策などを進めているわけですが、この関連の基金がいよいよ追加で交付されることとなりましたので、それに関連して新しい事業を実施しようとするものであります。
第三でありますが、県立大学、さらに工科大学が使用することとなります永国寺キャンパスの整備。こちらを「知の拠点」として整備するために必要な基本計画の策定を行うための予算を500万円計上しています。
第四でありますが、産業振興計画の推進であります。企業誘致や企業立地に対する助成、市町村への支援の実施を行いますとともに、スポーツツーリズムを推進するための取り組みの一環としまして、複数のプロ野球球団による練習試合を開催するための経費など、1億6,600万円を計上しています。
(資料の2ページを示しながら) それぞれの中身について少しご説明をしますが、まず、国の3次補正予算への対応ということであります。
国の3次補正予算は、東日本大震災に対しての復旧・復興関連の予算とともに、もう一つ、全国防災対策費という、被災地以外の防災・減災対策を進めるための予算も計上されているところです。
私たちは、9県知事会議とかを設立しまして、被災地の復旧・復興に加えて、その他の地域における防災・減災対策を強く求めてきたところでございました。それだけではないと思いますが、多分、そういうことも加味していただいたのではないかと思います。全国防災対策費というものを、例えば、国土交通省関係でいきますと、3次補正予算の中に、事業費ベースで3,196億円を計上されています。
そのうち、高知県向けの配分額としては141億円でございまして、これはシェア[占有率]4.4%ということになります。通常、決算ベースで見まして、国の直轄・補助事業の高知県シェアというのは1.2%程度ということになりますので、それに対して、この3次補正予算では4.4%になっているということについては、かなり手厚い配分だと思っています。西日本の連動型地震、南海地震に対して備えていく必要があるということを強く訴えてきた一つの結果ではないかなと考えています。いずれにしても、こういう機会を捉えまして、南海地震対策の加速化を図っていく必要があると考えています。
こちらにありますような一連の事業を実施していくことで防災・減災対策を進めていきたいと考えています。
あわせまして、台風12号等に対する災害対策費。それから、雇用関係の基金の積み増し、地域自殺対策緊急強化基金の積み増しとかの対応も図っていくことになります。
こちらの緊急雇用創出臨時特例基金は、雇用対策のための基金でありますけれども、今回(の補正予算に)計上しまして、そのあと具体の事業は平成24年度の当初予算で貼り付けていって、それぞれの雇用対策につなげていきたいと考えています。
(資料の3ページを示しながら) こちらは、(12月補正予算の全体像)計数でございます。昨日、(記者の皆様には)ご説明があったかと思いますけれども、こちらをご参照いただきたいと思います。
いずれにしても、こういう(補正予算の)対応を取りましても、県の実質的な借金であります臨時財政対策債を除きます借金残高が減少傾向を維持していくことに、変わりはございません。
(資料の4ページを示しながら) 先ほど、南海地震対策のお話を申し上げましたけれども、南海地震対策全体の位置付けの中で、今回の補正予算がどう位置付けられるかということについてお話をしたいと思います。
南海地震対策については、一連の流れとして、このようにやってきました。
まず、当初予算の執行のあり方の見直しを行ってきた。さらには、新たに予算を計上しなくてもできる様々な取り組み。例えば、工夫や手順の見直しで早期に対応できることについて取り組みを行ってきましたし、あわせまして、補正予算を計上することによって、効果を発揮するものについて対策を進めてきたところでございます。
津波避難計画を策定するための一連の取り組みについては、6月補正予算で計上しましたし、また啓発のための「南海地震に備えちょき」という冊子の改訂を行っていくための予算を計上しました。今、急ピッチで作業を進め、全戸配布に向けての最終段階に入ろうとしているところであります。
加えて、9月補正予算におきましては、津波避難タワーとか、避難路とか(の予算を計上しました)、先日も、例えば、ある市において避難路・避難場所の整備を進めることになりましたという報道もされていましたけれども、そういう各市町村における対策を後押しするための補正予算を9月(議会)に計上して、各市町村においては9月議会、もしくは今回の12月議会において、この経費を使っていただいての避難路づくりとかを一斉に進めてこられているところであります。
どちらかというと、非常に急いですぐに実施すべき事業について、6月、9月(議会)で実施してきました。今回、より大型の予算が国の補正予算に対応して交付されることになりましたことから、こういうかたちで抜本的な対策も本格化をしていくことになります。
例えば、堤防の液状化対策を進めるでありますとか、海岸の防波堤をより強化するでありますとか、そういうより大きな取り組みというのも一斉に進んで行くということになるわけでございます。引き続き、今後、この南海地震対策についてスピード感を持って対応を進めていきたいと考えています。
(資料の5ページを示しながら) こちらに、具体の事業について、それぞれ書かせていただいていますので、またご覧いただきたいと思います。
(資料の6ページを示しながら) ここから先は、主要な事業について、それぞれご説明をしますけれども、先ほど申し上げましたような国の3次補正を活用しました防災・減災対策を順次、こういうかたちで実施をしていくこととなります。
(資料の7ページを示しながら) さらには、台風12号等の災害に対応した災害復旧費も計上しておりまして、例えば、北川村で土石流がありましたけれども、それに対する対応などの復旧事業費も計上しています。
加えまして、日本一の健康長寿県構想の関係、地域医療再生臨時特例基金の積立金を計上したというお話を申し上げましたが、この中身についてご説明したいと思います。
(資料の11ページを示しながら) 今、この基金を使いまして、高知県地域医療再生計画を立案して医療再生機構の取り組みなどを中心として、本県の地域医療の主要課題に対応した様々な取り組みを進めてきているところです。
そういう中で、例えば、平成21年度におきましては、ドクターヘリの導入を行っていくとか、医療センターの精神科病棟の整備支援を行っていきますとか、さらには医師確保の取り組みとして中長期の若手医師の育成・定着等の推進事業を行ってきました。腕を磨ける環境をつくろうという取り組みを行ってきたところでございます。この中長期の取り組みに加えて平成23年度からは、長寿県構想の改訂の中で、即効性が期待される短期的医師確保対策の推進という取り組みを進めてきました。これは、一言で言えばお医者さんをリクルートしてくるための取り組みということになります。
今回、この新しく交付されました基金18億円を活用して本県が実施しようとしておることが、こちら側の右側に書いてあります。
まずは、この基金を使って先ほど申し上げた短期的医師確保対策の推進をより強力に進めていくこととします。
加えまして、こちらにありますような諸事業を実施していきたいと考えているところでございます。例えば、高知医療センターにNICU[新生児集中治療室]の増床をすると(いうことを)書いてありますけれども、小児救命救急の設備をこちらで大幅に強化をする取り組みを進めます。
さらには、高知大学医学部の附属病院の病棟にもヘリポートを整備していく、第三次救急体制の強化を図るということになろうかと思います。
また、四万十市において急患センターの整備を行っていくための取り組みを行います。
さらには、SCU[広域医療搬送拠点に設置する臨時医療施設]といって災害拠点となりますところ、高知大学医学部のグランドでありますとか、宿毛市総合運動場で行っていくとかの整備を行っていきたいと考えています。
救急医療の充実を図る。災害医療の充実を図るということ。さらには、周産期医療、ガン医療の充実を図っていく。そういう取り組みを行いたいと考えています。
(資料の7ページを示しながら) あわせまして、これは全国初の取り組みでありますけれども、小児救急の勤務医の皆さんのご負担が非常に大きくなっています。小児救急を支えていくという観点から、輪番体制を維持していくためにも手当の支給を新たに行っていく、こちらも基金を活用した事業として行っていきたいと考えているところです。
(資料の8ページを示しながら) あと、介護職員のたんの吸引等研修事業費、さらには、自殺対策の基金の積み増しを行ってまいります。
教育改革の観点では、永国寺キャンパスの基本計画策定委託料を計上しているところです。
(資料の12ページを示しながら) 永国寺キャンパスの整備でございますけれども、県立大学改革プラン、さらには、(県立大学改革にかかる永国寺キャンパス)検討会報告書というかたちで検討を進めてまいりました。現在、基本方針案について最終的な検討段階になってきているところですが、工科大学の社会科学系学部の開設を行っていくということ。また、公立大学法人から県立大学について文化学部の拡充を行っていきたいというプランが示され、社会人教育等の充実についても検討が進められてきたところでございます。
そして、昨日、南学長が、私のところにおいでくださりご説明いただいたところでございますけれども、高知短期大学について、特に、その担ってきた様々な役割について、文化学部の拡充によって教育研究内容について相当程度を引き継ぐことができるということ。さらには、高知短期大学の重要な役目でございましたけれども、社会人教育等の充実について引き継いでいくことができるということで、発展的解消を行っていきたいというご意向が示されたところでございます。
今回、私たちとしても、その内容について、なるほどと思えるところがございますことから、「この短期大学について発展的解消ということでどうでしょうか」という一定の方向案をお示しして、12月議会で議論いただく。また、県民の皆様にもう一度ご意見をお伺いしていきたいと考えています。そのうえで、2月議会において最終的なご決定を賜るべく、今後の取り組みを進めていきたいと考えておるところです。
いずれにしましても、この12月の補正予算におきましては、この永国寺キャンパスの整備に向けての基本計画の策定委託を行うための予算を計上しておるということです。平成27年4月の新学部の開学に向けまして今後、一連の取り組みを進めていきたいと考えています。
(資料の8ページを示しながら) あわせまして、産業振興計画の推進ということでございまして、工業立地基盤整備事業費と書いてありますが、これは、大豊町に誘致をします大型製材工場向けに対応していくものであります。
(資料の9ページを示しながら) さらには、企業誘致活動推進事業費ということでございます。今年の4月から企業立地促進関係の補助金について大幅な改正を行ったところでございますけれども、この新制度を適用した設備投資が、今回の補正予算で5件が、追加計上されることとなります。前回の補正予算で計上しました3件とあわせて、今年度中に8件、この補助金を活用して、企業の設備投資の増設というのが行われたということでございます。
企業の設備投資意欲というのをどう引き出していくのかというのが、本県の経済の発展にとって非常に重要なことでございますけれども、今のところ、一定効果を発揮してきているのではないかなと考えておるところでございます。
(資料の13ページを示しながら) 先ほどの大型製材工場の話は、こっちに書いてあります。
改正したことによるメリット、例えば、補助率を上げたり対象範囲を一定拡大したりとかいう取り組みをしてまいりました。6月補正で3社、12月補正で5社ということでありますが、この5社の合計で、雇用についてフル操業時で300人、売上高についてフル操業時で約100億円ということが想定をされているところでございます。
こういうかたちで、一定の設備投資促進効果をもたらしてきているのではないかなと考えているところです。
(資料の9ページを示しながら) プロ野球プレシーズンマッチを開催するための予算を計上させていただいているところでございます。集積が集積を呼ぶ構造にあるということから、集積を私たちとして作り出していく必要があるのではないかということで、今回この取り組みを始めようとしております。
この取り組みは、スポーツツーリズムを推進していこうとする全体戦略の一環として実施するものでございまして、今後、このスポーツツーリズムを推進していくために、設備投資から始まりまして、こういうソフト対策、一連のものを組み合わせての対応というのを行っていきたいと考えているところでございます。
香南工業用水道事業費補助金というものを計上しております。こちら、いよいよ予定しておった企業の誘致が成ることとなりましたことから、それを実現していくために必要な経費というものを計上するということでございます。
(資料の10ページを示しながら) 先ほど申し上げたこちらは、雇用関係の基金ということになります。あと県有施設の指定管理者の更新に関する一連の経費を計上させていただいているところでございます。
以上が、12月補正予算についてのご説明ということになります。
続きまして、お手元にお配りしておる資料について、あと2つございます。
まず、産業振興計画について、その進捗状況をこれまでずっとご説明してきておりますけれども、その資料(「正念場!産業振興計画」)について最新版のものをお配りしています。
まるごと高知の状況
(資料 3 まるごと高知REPORT VOL.5により説明)
そしてもう一つ、「まるごと高知REPORT VOL.5」をお配りさせていただいておりますので、ご覧いただきたいと思います。
1ページに、外商部門の取り組みについて書かせていただいておりますけれども、9月から11月にかけまして、高知フェア5回、商談会4回の開催ということでございます。
4月から11月累計で成約373商品、定番(採用)53商品、短期(採用)320商品ということでございます。今後、大型のフェアが開催されていきますので、そういうことを通じて是非、前年以上の成約につなげていければいいなと考えているところです。
あわせて個別訪問(93件)、産地訪問、さらには物販・飲食を活用した商談会(25件)を実施するなどの活発な外商活動を展開しております。
下の赤色(の見出し)のところに書いてあるのが、次期3ヶ月の施策ということでございまして、高知フェア・商談会の今後の開催予定について書かせていただいておるところです。
2ページに商品開発部門について書かせていただいておりますけれど、いろいろ商品の発掘についての取り組みを進めてきています。
ちなみに、『(4) まるごと高知ギフトカタログ「秋冬号」の制作』と書いてあります。こちらは、お歳暮とか冬のいろんなおつかいものとかに使っていただこうということでパンフレットを作成しておるところです。掲載商品が、お中元の時は27社53商品でしたが、今回は、81社115商品になっています。ちょっと内容も充実をしてきておるところですから、こういうギフトカタログを通じても地産外商の取り組みを全国的に進めていければと思っています。
地域アクションプランを通じてできた新しい商品がたくさん載っています。またこういうのを通じてPRを進めていきたいと考えているところです。
3ページでございますけれども、物販部門でございます。テストマーケティングなどにつきまして、この9月から11月で(テストマーケティング)10件、催事14回の開催ということでございます。こちらの部分について、もう一段、回数を増やしていきたいということを1年目を通じて考えてきたところでございまして、11月、12月とその加速化を図るべく、今取り組みをしています。例えば12月についても予定が全部いっぱいになっているということでございまして、少し加速し始めたかなという感じでございます。
4ページが飲食部門ということでございます。秋・冬メニューを導入しての取り組みを進めているところです。
5ページ、総務企画部門でございます。特にメディアへの露出ということに非常に力を入れてまいりました。本日おいでの皆さんにもお世話になりまして、ありがとうございました。
平成22年度中にメディアへの露出は、広告費換算効果で約17億円ということでございました。今年の3月末までの換算であります。4月以降についても多数のメディアで露出しておりますが、この9月から11月だけで、(2)に(書いて)ありますが、これだけのメディアに露出してきたというところでございます。引き続き、広告塔としての役目を果たすべく、このまるごと高知を使ってのメディア露出というのを進めていきたいと考えています。
少しうれしいなと思っておりますのは、生姜の関連。生姜がブームだということで、生姜の加工品についての取り組みなどをマスコミさんで紹介されたりする時に、このまるごと高知を取り上げてくれることが非常に多くなってきておりまして、非常にありがたいなと思っているところです。メインの時間帯のニュースとかに取り上げてくれたりして、しばらく売り上げが思いっきり伸びたりとかということもあったりしまして、本当にありがたいなと思っているところです。
6ページをご覧いただきたいと思います。こちらの「図1」が売り上げとか来店者数の推移ということになります。ご覧いただきますと、8月は非常に大きかった。9月は、ちょっと台風の影響で閉店しないといけなかったとかいうこともありまして、若干売り上げが、落ちておりますが、10月、11月と売り上げが、非常に伸びてきています。
特に、「図3」を見ていただくと、11月は、前年度比を上回るという動向になってきているところでございます。まだ去年の11月ぐらいというのは、開店の余韻というのが残っていましたから、その時を上回ってきはじめたということは、ちょっと良いニュースかなと思っております。
7ページをご覧いただきたいと思います。よくお問い合わせを受けますが、どういう品物が売れておるかということについてお示しをしたものでございます。ちょっとご覧をいただくと、若干傾向が変わってきているなと思っています。商品でいくと、やはり生姜関係のものが非常に売れてきているということがあるんですが、もう一つ大きな特徴として、野菜と果物が非常に売れるようになりました。
(「図5」の)物販の売上構成比というのをご覧いただきたいと思うんですが、左側が去年、右側が今年ですが、水産加工品が引き続き売れておるというのは同じでありますが、野菜・果物を見ていただくと、去年はシェアの3.8%だったのが、今年は13.2%ぐらいまで伸びてきているということで、何と言いますか、いろんな売れ方について幅が広がってきたのかなという感じがございます。こういうところは少し良いニュースかなと思っているところです。
地産外商の本格化につなげていくために、より一層のテストマーケティングの充実でありますとか、成約につなげていくことでありますとか、他の県も皆さんも本当に頑張っておられるので、負けないで情報発信をしていくこととか、今後も気を抜かないで必死に取り組みを進めていきたいと考えているところです。
私からは、以上です。
香南工業用水道
(澤田:高知新聞記者)
補正予算の関係で、香南工業用水ですけど、10年近い懸案がようやく一部稼動したことになるんですけど、供給能力全体で8,000トンあって、そのうちまだ一部ですけど、残りをどんなふうに動かしていくのか、その見通しといいますか、知事のお考えを伺いたいのですが。
(知事)
関連の企業さんに、引き続きしっかり働きかけをしていくことが重要かなと思っているところです。
例えば、皆さんもご存知の各社さんの属しておられる業界なども事業再編の動きがあったりします。その事業再編の動きに、一定一服感が出てきた時というのが、次の取り組みに向けて、新たにスタートするターゲットかなと思うんです。その時期に向けての取り組みを進めていくということが一つ。また新しい事業などについても、私たちとしてもいろいろ取り組みができるんじゃないかと思っているところもあったりしますので、そういうところに対する取り組みというのもしっかり進めていきたいと思います。
こういう今あるインフラを生かして、産業振興につながるような取り組みというのを進めていきたいと考えておるところです。残りの8分の7についても稼動出来るように頑張っていきます。
公正取引委員会の立入検査
(半田:高知新聞記者)
公正取引委員会の談合の関連の件で何点かお聞きしたいんですけど、まず、今のこういう状況ですよね。建設業協会をはじめ、県の大手(業者)に、根こそぎ立入検査が入ったという状況についての率直な思いといいますか、どういう見方をされているかということをまずお伺いしたいんですが。
(知事)
談合は法令違反であって、法令違反はあってはならないことだと思うわけであります。
まだ、検査に入ったばかりという段階でありますから、予断を排して対応していかなければならないと考えているところでございます。ただ、今回、その疑いがあるということで、公正取引委員会の立入検査があったということ自体は、誠に残念なことだと考えているところです。
今後の推移を見守りながら、私たちとしても適正な対応を取っていかなければいけないと考えております。
(半田:高知新聞記者)
今回の提出議案で、請負契約議案が3件ほどですね、文庫鼻トンネルとか、県庁の耐震化とか、対象となっているような企業との契約が入っているんですが、議案はそのまま提出されるということであると思うんですけども、これに関する、何か特別な対応をしたいというようなことは、お考えになっているんですか。
(知事)
今の段階で、いわゆる検査が入ったというだけで、議案の提出を見送るということにはならないというふうに思っておりますので、議案自体は提出させていただく方向で準備を進めているところでございます。他方で、これについて、議会において審議が行われるまでの間に、私たちとして、対象者の皆さんに聞き取りをさせていただいて、談合等の法令違反を行っていない旨の誓約書の提出をしていただくなど、手を尽くしていきたいと考えています。
(半田:高知新聞記者)
それは、今回出てきている契約の対象の相手の企業だけということになりますか。
(知事)
取りあえず、まずは、今回の議案について(です)。
(半田:高知新聞記者)
過去ですね、高知市のほうが清掃工場をやる時に、似たような話がありまして、違約金とかですね、そういうものを文書で交わして、結局入ってきたという事例もあるんですが、そういうような取り決めみたいなことまでは考えていらっしゃらない(のですか)。
(知事)
そういう違反があった場合は、違約金を徴収させていただきますというようなことについても、その誓約書の中に書かさせていただこうということを考えています。
もう少し、どういう対応をしていくか詰めないといけないと思います。ただ、一定、誓約書を提出していただいて、違反した場合には、これこれ、というようなことについての取り決めというか、そういう内容を含んだ誓約書というのを提示していただきたいということを事前に行っていきたいと考えているところです。
(半田:高知新聞記者)
議会の開会までというか、いつぐらいまでに(なりますか)。
(知事)
遅くとも具体的な審議が始まるまでには絶対そうしないといけないと思っています。とにかく、私たちとしても急いで対応しないといけません。全力で、できれば、提出までにということなんですが、どうしても物理的に無理ということであれば、少なくとも審議が始まるまでにはそうしていくことを確保していかないといけないと思います。そこはもう物理的な制約によるという問題だけだと思っています。
(半田:高知新聞記者)
あと、普通の県の発注工事ですよね、一般の入札は、本課でも土木事務所でもやっていくんでしょうけれども、このあたりに関する対応というのは考えてないんですか。
(知事)
まだ検査中の段階で私たちとして、例えば、今、検査を受けているのだから、入札は参加してもらっては困るとかいうことにはならないと思うんです。検査の段階でそういう対応をするということは、他の県でもしたことはないと思うんです。ただ、いずれにしても、こういう問題については誓約書の提出を求めるとかいう対応は、今までもしてきたことでございまして、そういう対応をしっかりと、より徹底して行っていくということになろうかと思います。
(半田:高知新聞記者)
普通の入札でもですか。
(知事)
そうです。
(小笠原:高知新聞記者)
事実確認の部分なんですが、3つの議案でいずれも今回検査対象となった企業は含まれておるという理解でよろしいですか。これは、ちょっと完全な裏付けができていない状況でして、県の確認によれば入っておるという理解でよろしいですか。
(知事)
そこは、さっきも言いましたように、まだ詰めないといけないというふうにお話申し上げましたけれど、どの議案についてどういう対応する必要があるのか、もう少しお時間をいただけないかなと思います。
私たちもまだ、公正取引委員会において、どこでどういう検査を行っておられるかということについては、情報収集中というところもございますので、どの議案について、どういう対応をしなければならんのかということについては、今日の午前9時半の段階では、申し訳ありませんが申し上げられません。
(小笠原:高知新聞記者)
そしたら、先ほどの誓約書を取って、ペナルティというか、損害賠償みたいなものになるかと思うんですけど、そういうものを盛り込むというのは、まだ確定的な話(ではないのですか)。
(知事)
そういう方向で今、検討しているということです。
(半田:高知新聞記者)
検査対象ということが確認できればということですか。
(知事)
少なくともそういうことになろうかと思います。
南海地震対策
(中丸:NHK記者)
南海地震対策で、さっき6月補正と9月補正との違いというか、12月補正で、抜本的対策を本格化するという話があったんですが、もうちょっと具体的にどう違うかというのを。
6月補正でいろいろ準備をされてきて、12月補正で抜本的対策を本格化するという話だったんですが、具体的にどう違うかという質問なんですが。
(知事)
南海地震対策を進めていく時に、こういう言い方をしてきました。抜本的な対策を講ずるとともに、今すぐできる対策というのを随時講じていくんだと。ハード対策を講ずるとともにソフト対策というのも同時に講じていくんだ。同時並行的にいろいろ取り組みを進めるという話をしてきたわけですが、6月補正、9月補正というのは、どちらかというと今すぐできる系統の話で、ソフト面の取り組みというのが非常に多かった。さらにはハード面についても、避難路とか避難場所づくりという非常に身近な施設整備の取り組みというのが非常に多かったと思っています。ある意味、急ぐべき対策についてどんどん進めてきたと思っています。
12月の補正予算については、例えば、堤防の液状化対策を本格化させるとか、いわゆる大規模なハードの取り組みも、いよいよスタートをさせていくことになるわけです。ハードだけに頼ってはいけませんが、ポイントとなるところのハードは、しっかり対応していくということも非常に重要になってこようかと思います。
浦戸湾の堤防の液状化対策なども過去に取り組んできたこととあわせて、今回、かなりの部分、特に浦戸湾の西海岸の北部のほうの対応できるようになってきたりもしますし、そういう南海地震対策を進めるにあたって必要なハード対策についても本格始動を始めるということです。
子ども手当の地方負担
(半田:高知新聞記者)
ちょっと議案から離れますけれども。
知事の専門のところではあるかと思うんですが、子ども手当というのが、拡充児童手当というのが、11月来、地方負担の部分で相当国との丁々発止が続いてですね、もうそろそろ、あと10日間くらいで決めないと予算が組めないという状況かと思うんですが、現状の認識ですよね。特に、地方負担はどうなるかということに関する現状のところを、今、知事は、どういうお考えをお持ちでしょう。
(知事)
まず、私の考えといいますか、知事会としての考えとして言わせていただければ、子ども・子育て施策は大いに充実させていく、その方向自体に全く異存はありません。是非そうしていただきたいと思います。私たちも今、日本一の健康長寿県構想で、子ども・子育て施策の充実というのは、大きな柱としてやっていこうということで、内部検討を進めているところなんです。
ですけども、その時に、そのための関連経費の負担をしていくという時に、全く地方に裁量がないものについて金だけ出せというやり方がいいのか。それとも、地方が、子ども・子育ての施策として、この県ではこれをやっていくべきだと。この市町村ではこれをやっていくべきだというものに使うお金を負担させるほうがいいのか。当然、裁量のきくほうが、子ども・子育て施策の充実に資すると思うんです。
子ども・子育て施策の充実に資するようなかたちでのお金の使い方を地方にさせるべきだと、私は思っていまして、子ども手当の地方負担のように、全く裁量のないものに地方の負担を割り当てるというのは、私は、子ども・子育て施策の充実という観点からも良くないと思います。
もっと言えば、地域、地域の裁量というのを重視していこうじゃないかという地域主権とか地方分権の考えを推し進めていくという中で、民主党政権においても、それは大事だと言ってこられた。国と地方の協議の場をつくられたということなどについては、非常に評価をします。ですけれども、この子ども手当の負担の問題について言えば、そういう対応からするといかがなものかなと思っています。
そういうことで、従前より、子ども手当のように裁量権のないものは国が負担して、地方には一定裁量権を与えた負担の仕方にすべきだという話は申し上げてきたところです。
とは言いながらも、予算編成というのは時期が限られていますから、事態を打開していかなければならない、私たちはそういう主張をしてきた。ところが、この11月の頭になって、誠に残念なことにゼロ回答みたいな回答が小宮山厚生労働大臣から提出されました。
正直なところ、あれだけ言ってきたのに、非常に残念だと思ったところです。私自身も公の場でも言ってきたし、個別にもいろんな場でそういう話を訴えてきたところだったんですけど、そういうゼロ回答のようなものが出てきたことについては、本当に残念だと思いました。
ただ、予算というのは、期日があってそれまでに決めないといけないということですから、私たちとしても、じゃあ、こういうことは考えられないかといって知恵を出したつもりです。例えば、子ども手当の地方負担分について、厚生労働省の補助金を一般財源化して、扶養控除を廃止した分にともなう税収については、その一般財源化した補助金の部分に対応していく。その分、国費のほうで一般財源化の財源が浮くわけですから、それを地方負担の財源に充てていくというかたちで、そういう入り繰りをしていけば、地方には裁量権が与えられる。その扶養控除の増収分の財源というのが、事実上子ども手当の地方負担にも充てることにもなっていく、こういう(国と地方が)共に考え方を満たしていくような対応ができるじゃないかという提案をさせていただいているところなんです。
とにかく、政権として地方分権、地域主権という考え方を打ち出していくのであれば、まして子ども・子育て施策の充実を図っていくということであれば、是非、私たちが提示した対案について真剣にご検討いただきたいと思います。
今、いろんな関係の皆さんの間で、この問題について真剣にご議論いただいてるんじゃないかなと思いますけれど、私も明日、上京しますので、また関係者の皆さんといろいろお話をさせていただきたいなと思います。
正直なところ、地方分権が本当に進むかどうかの試金石だと思っていますから、私たちとしても、ここのところはしっかりと対応していきたいなと思っています。
(半田:高知新聞記者)
見通しはどうですか。
(知事)
まだわかりません。折衝事ですから。
2012プロ野球プレシーズンマッチ(仮称)
(大山:高知新聞記者)
プレシーズンマッチですが、先ほどスポーツツーリズムの全体戦略の一環ということですけど、阪神の一軍キャンプの撤退を表明して以来、練習試合ができる場を模索しているというようなことをずっとおっしゃられていると思うんですが、今後期待するものと将来的な展望というのか、方向性を教えてください。
(知事)
まず、スポーツツーリズムについて非常に期待するところがあって、いわゆる人口集積がされている都会から非常に地理的にも遠い、それからまた移動コストもかかる本県であります。そういうところで本当に観光全体の底上げを図っていくために、このスポーツツーリズムは、非常に有効だと思うんです。
というのは、強い思いを持って向かって行こうとされる方が、非常に多いわけで、その距離、それからコストの壁を乗り越えて高知に来てくださる方を獲得していくためにも、このスポーツツーリズムについては、是非進めていきたいと思っています。
1月から12月まで何らかのかたちで、いろんなタイプのスポーツのキャンプなりイベントなりが、通年で組んでいける姿というのを是非目指していきたい。そうすることで全体としての底上げを図っていきたい。これが全体戦略です。
そのために、例えば、コグウェイ四国というサイクリングのような取り組みもしたり、さらには、今年神戸製鋼さんにラグビーキャンプに来ていただきました。ラグビーとかサッカーとかそういう取り組み。さらにはマラソンとかトライアスロンとか、いろんな一連のスポーツというのを時期に合わせてイベントを配置する、またキャンプを誘致する取り組みをしていきたいと思っているところです。
ところが、残念ながら、プロ野球についていえば、この秋に、まずSKワイバーンズが、監督の交代というご事情があられたという点は仕方のない点でありますけれども、来られなくなった。さらには、来年の冬についても、阪神球団の一軍キャンプということについて、ちょっと厳しい状況が続いてきているということです。
そういう中で、私も球団社長ともお話をさせていだいた中で、やはり練習試合ができるところに行きたい。集積が集積を生むような構造になっているということ。他方、高知県としてメリットもある。これは比較的、沖縄に比べれば冷たいといいますか、シーズン開幕戦に比較的近い気候であるということ、それから、ファンの皆さんが比較的来やすい地形であるというメリットがある。
メリットがあるんですが、他方、練習試合の相手がいないという大きなデメリットがある。この大きなデメリットを克服することでもって、引き続きキャンプに来ていただくようにしてもらいたいと思うし、もっともっと呼び込んでくれるようにしていきたいと考えているところです。
そういうような環境整備を図っていくために、まず練習試合というのを確保する取り組みを進めようとしているところなんですが、関連して、そういうことをもっともっと進めていくために必要なこととして、例えば、私たちとして、施設整備のあり方はどうなんだろうかとか、さらには、受け入れていくための私たち側の一連のソフトの体制というのは、どうなんだろうかとか。さらには、来られた方が、最大に強くなるための効果を発揮し、私たちとしてスポーツツーリズムとしての効果を発揮していくための、例えば、PR戦略のあり方はどうなんだろうか。こういうことについて一連のトータルの取り組みというのを今後進めていかないといけないと考えているところです。
そういう取り組みを私たちの中でいろいろ考えているところですが、中でも、このプレシーズンマッチを開催して練習試合を行っていくということについていえば、来年の2月から3月の話なので、まず急いで対応しないと時機を逸してしまうものですから、今回は補正予算でこの部分を計上させていただいているという形です。
スポーツツーリズムに大いに期待すると、そういう中でプロ野球は、メインのスポーツツーリズムの基となってくれるものだったんですけど、そちらが今、衰えてきてしまっているので、盛り返しを図っていきたい。前よりももっと盛り上がるようにしていきたいと思っているところです。
大阪都構想と職員基本条例(1)
(中田:高知民報記者)
大阪の件ですけども、都構想であるとか職員の条例とかですね、一連のああいうことへのお考えを(聞かせてください)。
(知事)
大阪の状況というのを見ていると、やはり抜本的な行財政改革というのは、大きなアジェンダー[課題]になるんだろうなということを私も感じているところです。
これは、県によって、地域によって、何がポイントなのかというところは大いに変わってくるんだろうと思うんですけれど、高知県の場合というのは、県政浮揚ということが非常に大きなポイントなのかなと思っているところでありますが、大阪の場合は、やはり行財政改革なのかなというふうに思います。
前もお示しした数字なんですけど、人口1,000人あたりの職員数、政令市全体の平均が10.5人です。ところが大阪市は14.8人で全国トップなんです。圧倒的に公務員の数が多いという状況です。
さらに、府、それから大阪市、堺市との間で、確かにインフラの整備などに通じていろいろともめてきているというのも確かなんだろうというふうに思います。例えば、水道なんかについて、一緒に統合して事業をやっていこうじゃないかという話がされましたけど、結局決裂していったというような状況があったりすると思うんです。
私たち高知県でさえ、これからの時代、人口減少ということもにらんだりして、図書館などでも、一緒にできるものは県市合同でやって行こうじゃないかということで、今、取り組みを進めているところです。 他方、合同にして、ハードの経費を節減していく分、ソフトを充実していこうとかいう工夫をしているところでありますけれど、大阪市では、人口1,000人あたりの職員数が大きいとかいうかたちで必要とされるところなのに、今は、残念ながらいろいろ取り組んでも決裂してしまっているというようなことがたくさんあると思うんです。
大阪の橋本市長さん、新しい松井知事さん、頑張っておられると思いますけれども、是非頑張っていただいて、徹底した行革というのをやっていただきたいと思います。
(中田:高知民報記者)
職員条例は。
(知事)
職員条例は、まだあんまり詳細を承知していないのでお許しいただきたいと思います。
高知短期大学
(前田:朝日新聞記者)
高知短大なんですけれども、これは県としても、発展的解消という方向で12月議会に提案していくということですか。
(知事)
まだ結論を出したというわけではないんですが、やはり公立大学法人のご意向も尊重して発展的解消という方向で、検討を進めたいという案を提出させていただきたいと思います。
そのうえで、ご意見を聞いて、またさらに短大のあり方について、県民の皆さんのご意見も聞いて、2月議会において最終的なご決定を賜るように、考え方を提出させていただいて、私たちとしての態度を2月議会の時に、こういうかたちで決定させていただきたいという案を出させていただいて、議会のご承認をいただいて決定ということになるというかたちを考えています。
大阪都構想と職員基本条例(2)
(半田:高知新聞記者)
今の大阪の件の関連なんですけど、市長選のほう、ほかもそうでしょうけど、既成政党ですね、民主党とか自民党、大阪維新の会という地域政党が押し切ったと。このような選挙結果についての率直な感想を。
(知事)
地域政党か既成政党かという問題なのかというよりも、本当に積年の行財政改革上の課題について、どれだけ実効性ある結果、説得力ある策を打ち出せたのかというところが非常に大きかったんじゃないのかなというふうに私は思います。
昔から大阪の問題って言われてました。府の財政の問題、それから市の問題。不祥事も含めて、いろんな問題が出てきている中で、それが長年なかなか解決できなかったということがあったんだと思うんです。それに対して、何とかしてくれっていう大阪の皆さんのお声があって、それに一番応えられたのが、大阪維新の会の皆さんのご主張だったんじゃないのかなというふうに思っています。
小児救急勤務医師確保事業
(清水:時事通信記者)
補正予算の中で、小児救急勤務医師確保事業費についてですけど、こちら、全国で初めてということなんですが、全国に先がけて行おうと思った、高知県の現状ですとか思いというのがございましたら、お願いします。
(知事)
非常に救急医療が厳しくなってきています。というのは、例えば、二次救急病院にしても三次救急病院にしても、本県はその数が少ないわけです。なので、そういう状況の中で実際、救急医療を担っていただいている若いお医者さんの数も大幅に減少してしまっているんです。東京だと、この10年で40歳未満の若いお医者さんが約1割増えているんですけど、高知県は2割くらい減っているという状況であります。そもそも二次救急、三次救急に対応できる病院の数が少ないことに加えて、その実際の担い手であるお医者さんの数というのが急激に減少してきているという状況にあります。
そういう中で、やはり制度の一連の見直しがあったことが非常に大きかったと思うんですが、そのそもそもの根本的な問題というのを解決すべく先ほど申し上げた医療再生機構の取り組みとかいうのを進めているわけでありますけども、ただ、今現在の直ちに対応すべきこととして言えば、非常に負担の重い救急のお医者さん達。特に小児救急のお医者さん達は、一人当たりの患者数が非常に多いわけでございまして、この方々に対して少しでもそのケアをする体制を整えていくことで、引き続きお役目を担っていただくとともに、また、若い人達が自分もそういう仕事をしようという意欲をかきたてていただきたいとういう思いで、今回、こういう手当の予算を計上することにしたわけでございます。非常に厳しい状況というのが、背景にあると思っています。
(中村課長補佐)
それでは以上で記者会見を終わります。
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