知事の定例記者会見(平成24年を迎えるにあたって)

公開日 2012年01月05日

更新日 2014年03月31日

知事の定例記者会見(平成24年を迎えるにあたって)

飛躍への挑戦
第2期産業振興計画の推進
日本一の健康長寿県構想の推進
南海地震対策
インフラ整備の推進
教育改革の推進
中山間対策の抜本強化
ロケットスタートに向けて
国との関係

<以下、質疑>
「飛躍への挑戦」の年に向けて
集落活性化センター



飛躍への挑戦

(知事)
 県民の皆さま、あけましておめでとうございます。会見する尾﨑知事
 2012年の年頭にあたりまして、この1年の抱負についてお話させていただきたいと思います。
 まずは、県民の皆さまをはじめ、多くの皆さま方のご多幸を心よりお祈りを申し上げたいと思います。

 この2012年は、私にとって事実上2期目のスタートとなる年でございます。私は、この4年間で、高知県を「課題解決の先進県」と言える県にしていきたいと考えているところです。「課題解決の先進県」となることによって、時代の大きな後押しを得て本格的な県政浮揚を成し遂げていきたいと考えておるところでございます。

 人口減少と高齢化の問題、さらには様々な災害の問題に対して、どのように取り組んでいくべきなのか。その処方箋を全国に先駆けて真っ先に示していくことで、のちに同じ課題に直面することとなる後続の県に頼られる存在となりたい、時代にとって必要とされる存在となっていく、時代のニーズにマッチした県となることで、時代の後押しを得て県政浮揚を成し遂げる道を目指していきたいと考えております。

 そのためにも、一つの成功イメージとしまして、県内外に絆のネットワークを張り巡らしていく、そういう仕事を進めていきたいと考えています。
 人口減少・高齢化によって縮んでいく経済の問題に対して、県内の各地域と県外の都会とを絆で結び、それをネットワークのように張り巡らしていく「地産外商の絆のネットワーク」を張り巡らしていくことで、人口減少・高齢化による縮む経済という問題に対する解決の処方箋を示していきたいと思います。

 過疎化、高齢化が進んでいる中山間の方々の暮らしは、非常に厳しいものがあります。県内の中に、「助け合いの絆のネットワーク」を張り巡らしていくことで、過疎化、高齢化が進む中山間地域の方々の暮らしを支える新しい処方箋を示していきたいと思います。

 そして、何といっても、新しい時代を作っていくために、志をもった多くの県民の皆さまが絆で結ばれネットワークのように広がっていく「人と人との絆のネットワーク」を県内外に張り巡らしていきたいと考えているところでございます。
 この2012年は、「課題解決の先進県」として県政浮揚を成し遂げていくための新しい挑戦を行っていく年だと考えています。
 飛躍への挑戦を行う年。私は今年をこのように位置付けさせていただきたいと考えているところでございます。


 具体的な政策の展開について、5つの基本政策に従って、お話をさせていただきたいと思います。


第2期産業振興計画の推進


 まず、産業振興計画でございますが、この産業振興計画も、この4月から第2期産業振興計画として、さらに大幅にバージョンアップした取り組みを進めていくこととしたいと考えています。
 まず第一に、この産業振興計画、今まで行ってまいりましたものづくりの地産地消の政策、さらには地産外商の政策、それぞれの地域アクションプランの取り組み、こういう既存の取り組みをさらに熟度を上げて、さらにスピード感を持って取り組みを進めていきたい。これが第一の方向であります。

 そして第二の方向として、将来の基幹産業を育てていくために、いくつか県内の企業さん達の投資誘発策を大幅に強化していきたいということが一つ。企業誘致を大幅に強化することが一つ。そしてもう一つ、食品加工業に加えて、防災関連産業、新エネルギー産業といった本県の強みとなり得る産業の育成に大いに力を入れて行きたいと考えています。

 そして第三点に、中山間対策とも絡みますけれども、中山間の各地域、地域の皆さまの暮らし全体を底上げしていくような政策を取っていきたいと考えておるところです。中山間対策については、あとでもう一段詳しくお話をさせていただきたいと思います。

 こういう第2期産業振興計画を実施していくにあたりまして、非常に重視をしていきたいこととして、まず産学官の連携をより一層強化していきたいと考えているところです。昨年立ち上げました産学官連携会議の中にそれぞれ研究会を設けて具体的なプロジェクトの推進につなげていきたいと考えているところです。食品研究会、新エネルギー研究会、さらには防災研究会というかたちを設けて、産学官の力でもって新しいプロジェクトを起こしていく。さらには、その他の取り組みの大いなる推進力としていくことを進めていきたいと考えています。

 また、産業振興計画全般について言えることでございますけれども、人材育成の取り組みを大幅に強化していきたいと考えています。産学官連携の取り組みによって、この人材育成の取り組みというのを大いに強化していきたいと考えています。
 社会人の方々がいろいろなプロジェクトをしていく、さらには経営を行っていく中において、いろいろと学んでいきたいというニーズは非常に多いのではないかと思います。ビジネスのいろは、いわゆる入門編から実践、そして座学の組み合わせ、いわゆる実践的な研修に至るまで、いわば高知県の中にいろんなかたちで、社会人が経済を学ぶ、経営を学ぶ、いわば社会人大学院のようなものを作り上げていきたいと考えているところでございます。様々なコースを設けて多くの県民の皆さま方にこの人材育成のプログラムを利用していただくことで、人づくりを通じた県全体の底上げというものを図ってまいりたいと考えておるところです。

 観光施策などにしましても、この人材育成面での取り組みというのを、大幅に強化していくことで、地域、地域の観光資源の磨き上げにつなげていくといった取り組みを進めていきたいと考えております。


日本一の健康長寿県構想の推進


 日本一の健康長寿県構想でございます。こちらも事実上、第2期の日本一の健康長寿県構想とすべく保健・医療・福祉の取り組みを大幅にバージョンアップしていきたいと考えています。

 まず、保健の取り組みでは、引き続き健診の受診率向上に取り組んでいくことに加えて、新たに2つの新しい取り組みを加えていきたいと考えています。
 一つは、後々に重大な疾患につながりかねない慢性腎臓病対策、こちらを大幅に強化していくということ。そしてもう一つ、健康長寿に大いに関わる歯と口の健康づくりの施策を具体的に進めていくことを考えているところであります。

 医療の分野については、医師確保の取り組み。施策はいろいろ進めてまいりました。仕組みも整ってまいりました。これらをフル活動させていくことで医師確保を現実のものとしていきたいと考えています。また、ドクターヘリの(ヘリポートの)ネットワークをさらに広げていくことで第三次救急医療体制(の強化を図り)、住民の皆さま方により身近なものにしていけるような取り組みを進めていかなければならないと考えています。

 福祉の分野については、あったかふれあいセンターに代表されます地域の支え合いの仕組みをさらに機能強化し、ネットワークを広げていくという仕事を行っていきたいと考えているところです。
 今、あったかふれあいセンターの取り組みは、どちらかと言うと、多くの皆さま方が集うというところに非常に大きな意義があるわけでございますが、これをより一層強化していくことを考えています。例えば、配食の機能でありますとか訪問の取り組みとか、より前方展開していくような取り組みを加えていくことができないかと考えています。

 さらに、サテライト(既存施設からの巡回出張先となる集会所)などを拡充していくようなかたちで、県内全域に、この見守りのネットワークが広がっていくような取り組みを進めていきたいと考えています。

 そして福祉の面でもう一つ、子育て支援策を大幅に強化することを考えております。多くの子育て支援のネットワークが県内に存在するわけでございますけれども、県として、このいろいろなネットワークの後押しをもう一段できるような取り組みをしていくことができないか現在検討しているところでございます。非常に経済的にも厳しい状況にある高知県の中で、多くの方が大変ご苦労されながら子育てをしておられるわけであります。少しでも多くの方々が働きながら子育てしやすい環境づくりというものを進めていくためにも、そして、究極的には少子化対策につなげていくためにも、子育て支援策というのを大いに強化をしていく取り組みを進めていきたいと考えておるところでございます。


南海地震対策


 南海地震対策。これは焦眉の急[しょうびのきゅう:危険がさし迫っている状態]でございます。本年、中央防災会議の新しい想定が出されることとなっております。今年の4月には、新しい震度分布でありますとか、さらには東海・東南海・南海地震タイプでの津波の一定の動きについて、政府としてのシミュレーションが示されることとなります。それを踏まえまして、高知県として、地域、地域のよりきめの細かい想定を県民の皆さまにお示ししていかなければならないと考えているところです。

 現在も痕跡調査を行ったり、古文書を調べたりという取り組みを進めておるところですが、こういう準備も同時並行的に進めていきながら、政府の知見と私どもの独自の調査とを組み合わせて地域、地域のよりきめの細かい新しい想定を県民の皆さまにお示ししていく取り組みを進めていかなければいけないと考えています。

 そして、その想定を踏まえて、どういう対応をすべきなのか、しっかりと地域、地域での津波対策、防災対策なども含めていろいろな取り組みを進めていきたいと考えているところです。
 あわせて、従前より申し上げているように、想定を踏まえて対応する対策を取りますとともに、想定外のことも起こり得るのだという視点は忘れることなく取り組みを進めていきたいと考えております。

 こういう取り組みを行っていくと同時に、今すぐできる対策についても全速力で進めていかなくてはなりません。何と言いましても、津波の避難計画づくり、そして想定に関わらず、逃げる場所が明らかなところというのもたくさんあるのではないかと思います。そういうところでの避難路づくり、避難場所づくり、これを急ピッチで進めていきたいと思っています。平成25年度中には、県内全域で、逃げる場所があるという状態となるように取り組みを全速力で進めていきたいと考えておるところです。

 あわせて、ハードとソフトの多重防御の発想に基づいて、様々な自主防災組織の結成の取り組みであったり様々な計画づくりであったり、さらにはハードの取り組みというものも同時並行的に進めていきたいと考えております。
 国の力も必要となります。9県知事会議での連携を進めていくことなどを通じまして、国も巻き込むかたちで、国の力も入れていきながら、この南海地震対策の取り組みを全力で進めていきたいと考えております。


インフラ整備の推進


 インフラ整備の取り組みでございます。昨年末(平成24年度当初)予算で、窪川・佐賀道路の事業化が決まるなど四国8の字ネットワークの取り組みについて一定前進が見られるようになってまいりました。とにかく「命の道」の整備、また南海地震対策の視点も入れていきながら、必要なインフラ整備を着実に進めていかなければならないと考えておるところです。


教育改革の推進


 教育改革の取り組みでございますけれども、学力向上対策、さらには、体力向上対策、様々な取り組みを進めてまいりました。
 例えば、学力テスト、体力テストともにその伸び率は全国でもナンバーワンになるなど、一定の進展は見られるようになってきたと思っています。本当に多くの子どもたちが頑張られた、保護者の皆さま方も頑張られた、そして学校の先生方も頑張られた成果だと思っておるところです。

 ただ、もう一段、少なくとも全国平均並み、さらにできれば、もっと良いところに、高知の子どもたちの教育環境を向上させるための取り組みをもっともっと進めていきたいと考えておるところです。
 今までの、しっかりと授業で教えて、宿題を出して、実践して、インプット(学習や実践)とともにアウトプット(成果の達成、成績の向上)もしてもらって、単元テストで定着状況を確認して、できない子には補習をしていく。学問に王道無しでありますが、この当たり前の取り組みをより徹底をしていくということ、これをまず第一に行っていかなければならないと思っておりますが、もう一段、子どもたちの学ぶ意欲を引き出していくような取り組みに大いに力を入れていきたいと考えておるところです。

 何のために学ぶのか、学んだ先には何があるのか、これを子どもたちに知ってもらって、そして、勉強に対する意欲が湧き上がっていくような教育環境づくりを目指していきたいと考えています。志を引き出すと言いますか、そういう取り組みというのを大いに強化したいと考えています。
 読書活動であったり、いろいろなキャリア教育を通じたり、さらには、みんなでそういう(「志」や「夢」という)ものを発表し合って、お互いを認め合うようなイベントを実施したりとか、子どもたちの学ぶ意欲を引き出す取り組みを今後大いに行っていきたいと考えておるところでございます。


 以上5つの基本政策でございます。これから特にいろいろな課題に対して、この5つの基本政策を融合させて、新しい柱を打ち立てていくことも重要になると考えております。その代表的な例が中山間対策だと思っておるところです。


中山間対策の抜本強化


 中山間対策の抜本強化を図っていかなければなりません。中山間対策は待ったなしであります。中山間で暮らしておられる方々の生活を守り、そして、その暮らしを向上させる取り組みというものを行っていきたい。そして、若い人が中山間地域で暮らせるような県土をつくっていくための本格的な取り組みを進めていきたいと考えておるところです。

 産業振興計画の地域、地域の産業を振興させていく取り組みと、そして日本一の健康長寿県構想における地域での支え合いの仕組みづくりの取り組み、さらには、南海地震対策を通じた様々な防災対策の取り組みというものを組み合わせていきながら、今、中山間対策の総合パッケージづくりの検討を全力で進めておるところでございます。

 一つ、具体的なイメージとして言わせていただきますと、集落、集落に、例えば、廃校などを利用して集落活性化センターというものを設けていく。その横には、運動場などを利用してヘリポートを設けるようにしていく。このことによって人々の命を守る体制を強化していく、さらにその集落活性化センターの中に、あったかふれあいセンターのサテライトを設けていただくような取り組みを行っていく。集落活性化センターの中で、多くの方々が、調理などもできるようなかたちにしておきながら、そこでちょっとした特産品の開発であるとかいうことを行っていけるようにしていく。そこで作られた特産品を、例えば道の駅で観光客の皆さんに売っていく、外部経済[取引をする人以外にも利益や便利さが及ぶしくみ]とのつながりをそういうところでつくっていく取り組みができないだろうか。また、それを担うための若い力を外部から導入できるような取り組みができないだろうかということについて、今、検討を重ねておるところでございます。

 平成24年度からでございますけれども、県内各地域でおおむね10箇所ぐらいで、取り組みをスタートさせることができないか検討を重ねておるところでございます。もし可能であれば、できるだけ早く、より多くの地域でこのような取り組みを進めていくことを通じて、中山間地域の方々の暮らしを守っていく。また、中山間地域でその活性化を図っていくということに志を持つ若い人達の力を中山間に入れていく取り組みができないかなと考えておるところでございます。


ロケットスタートに向けて


 まずは、この1月から3月にかけて、平成24年度の予算編成過程と合わせていきながら産業振興計画、日本一の健康長寿県構想をはじめとした5つの基本政策のバージョンアップを図るべく検討を進めてまいります。あわせて、これらの5つの基本政策を融合させた新しい中山間パッケージなどについてもさらに検討を加えていきたいと考えておるところでございます。
 1月から3月まで鋭意検討を重ね、平成24年度当初から県政浮揚に向けた、飛躍への挑戦に向けたロケットスタートが切れるように取り組みを進めてまいります。


国との関係


 最後に、国との関係について、申し上げさせていただきたいと思います。
 昨年、私は全国知事会で子ども手当・子育て支援プロジェクトチームの担当をして国と交渉をしてきたところでございました。私が一番意を用いたところは、国と対等な関係で交渉をしていくこと。今までの子ども手当の議論にしても、往々にして国が一定、政策を打ち出すと地方が強行突破されるということを繰り返してきたところでございます。そういうことではいけない、やはり、国と地方がしっかりと対等な関係で交渉をしていくことが必要だということで、国と地方の協議の場の法制化ということを強く求めてまいりました。また、分科会の設置ということも強く求めてきたところでございました。

 これが現実のものとなって、国と地方の協議の場で具体的なものを決める第1号が今回たまたま子ども手当の問題ということになったわけでございました。何とか子ども手当、この議論を通じて国と地方の協議の場が実質的に機能するような結果というのを出していきたいという思いで取り組みを進めてきたところでございます。
 結果として100点満点とは思っていませんけれども、ただ初めて、子ども手当の関係では、国が一定の主張をして強行突破するという事態には陥らなかった。国の方も地方の言うことに一定配慮した取り組みというのを進めてくれるようになってきました。このこと自体は評価しますけれども、しかしながら、まだ事例としては1例でございます。

 この平成24年は、地方が絡む多くの物事が決められることとなる年となります。この過程を通じて、国と地方の協議の場を実質的に機能させるものとしていくことを通じて、国の政策決定を行っていくにあたっては、多くの政策の実行者たる地方の意見というものが十分に反映される体制づくりというのを行っていかなければならないと考えているところでございます。
 こういう意思決定を行う国となれるかどうか、今年は非常に大きな分かれ道となる年だと考えておりまして、私も知事会活動などを通じまして、そういう点について強く主張をしていきたいと考えております。

 税と社会保障の一体改革の議論の中で、残念ながら一部に、地方単独事業のあり方について、非常に軽んずるかのような議論がなされる場合もあります。こういうことではいけないのであって、やはり、国がいろいろと実行していくにあたっては、地方がどういう役割を果たしているのかということと、地域、地域によっていろんな実情が全く違うということ。この2点をしっかり踏まえた対応を行ってもらうようにしないといけません。そのためにも、引き続き知事会と連携をしていきながら、国と地方の協議の場を有効に機能するものとなるように、国との関係では、この1年しっかり取り組みを進めてまいりたいと考えているところです。

 あわせまして、課題解決の先進県として、この人口減少・高齢化が進んでいくという時代状況の中で、どういう施策を取るべきなのかということについて、私たちとして、これが一つの解決方法ではないかと思えるものが出てきた時には、その点について積極的に政策提言として、国に対しても主張してまいりたいと考えておるところです。
 知事会ネットワーク、さらには東京事務所の様々な機能を活用していきながら、こういう点について発信をしていきたいと考えております。


<以下、質疑>


「飛躍への挑戦」の年に向けて

(吉田:テレビ高知記者)
 2期目の当選をなされたときに、平成24年度はロケットスタートを切りたいとおっしゃっていたんですけれども、今、改めて、ロケットスタートをどういう思いで切りたいと思われているのか聞かせてもらえますでしょうか。

(知事)
 二つです。
 一つは、中山間の厳しさとかを考えた時には、本当に悠長に構えている余裕はないと思っているところです。とにかく急いで実効性ある施策というのを打ち出していかなければならないということが第一です。

 第2点目で言わせていただくと、この4年間通じていろんな仕組みが動くようになってきました。あったかふれあいセンターの取り組み然り、地域アクションプランを地産外商につなげていく取り組み然り。去年、私は、今年は正念場だということを申し上げましたけれども、何とか正念場としての時期はクリアできて、一定いろんな仕組みが具体的に動き出すという状況にまではもっていけたのではないか。まだまだ不十分ですし、まだ広がりが足りませんけれども、そういう状況になったのではないかと考えています。

 これをより本格的に動かしていくためにも、今、もう一段フル回転をさせる時期、ここで間をあけるようなことがあってはいけないんじゃないかなと思っておりまして、そういう意味においても今年の4月からロケットスタートを切れるようにしていきたいと考えています。
 2期目の1年目なので、まずは一旦足固めをしてということではなくて、むしろ、1期目の5年目というようなつもりで、継続性をもって、今まで積み上げてきたものの上に立って、より本格的な施策を展開していく年にしていきたいと思っています。そのつもりで、午前中もずっと議論していました。全力で計画のバージョンアップに向けて、予算編成に向けて議論をスタートしておるところです。

(池:高知新聞記者)
 「飛躍への挑戦」というのが、今年のキーワードだということだと思いますが、先ほどおっしゃられた5つの基本政策であるとか中山間対策、国との関係の中で、具体的にその飛躍への挑戦ということで、取り組むポイントとかを、ちょっとリンクさせてお話しいただければと思いますが。

(知事)
 もう一段飛躍していくために、新しいことをいろいろやっていかないといけないと思うんです。今までやったことがないこと、それから、他の県ではやったことがないということを、前例にとらわれずにやっていかなければならない。そこには、おのずと挑戦的要素というのが多くなってくるんじゃないかということをすごく思っているところです。
 産業振興計画にしても、例えば、防災産業の育成を図っていこうということについて、正直なところ、今までに何か積み上げてきたものがあって、それをこのまま延長していけば何とかなるというような問題ではないと思っています。

 ですけども、南海地震対策を進めることが経済の活性化につながって、故にさらなる南海地震対策につながる。各県がこういう防災対策というのを行っていくという中で、その中で高知県がその時代の流れに乗っていけるようにしていく。そのためには、この防災産業の育成をするということが非常に有効だと思っています。
 今、ベースが、政策として何かあるというわけではないですが、新しい政策を作りあげていく、意図的に一定の産業分を作り出していくというのは、超大規模企業誘致をするのでなければ、なかなか難しいところもありますし、ある意味挑戦的要素も非常に多いと思うのですが、是非取り組んでいきたいと思っています。

 それとあともう一つは、中山間地域の活性化のために意図的・政策的に臨んでいく取り組みについて。どちらかというと対処療法的な施策というのが多くなりがちな中において、むしろ作り込むかたちで中山間に新しい拠点を設けて、中山間の底上げを図るための取り組みを意図的・政策的に行っていくというのもある意味、先例がないことではないかと私は思っているところです。そういう意味において、ここも非常に挑戦的な要素というのが多くなってくるのかなと考えているところです。

 いろんな面において、それぞれ新しい挑戦を行っていく要素というのはあるんじゃないのかなと思うんですけど、その飛躍という点が一つ。飛躍と挑戦という言葉をかけていますけども、真の意味で中山間の暮らしを守る、真の意味で県政浮揚を成し遂げていくためには、今の施策で満足してはいけない。もう一段上を目指していくということが必要です。飛躍をしていくんだぐらいの意気込みが必要だと思います。そうなると、当然、挑戦的要素が出てくるのだと考えています。
 飛躍への挑戦の精神でもって、この1年、物事をスタートしていきたいという思いです。

(小笠原:高知新聞記者)
 関連ですが、その意味では、知事は毎年、おっしゃるようにキーワードを設定されて、「実行」、「挑戦」、「正念場」と来て、挑戦の言葉自体は2回目になると思うんですが、そういう意味でも、最初に使った「挑戦」とは、意味合いとして違う。ベースがあるうえでということですか。

(知事)
 そうですね。
 最初の1年は、本当にいろいろ対策が急がれる中で申し訳ないことながら、私自身、「足固め」の年と言わせていただいて、1年間いろんな計画づくりに時間を取らせていただきました。(2年目は)絵にかいた餅にしないぞという思いで、とにかく、本当に「実行」するんだということで取り組みをしてきた。

 (3年目は、)さらに本格的に進めていくためには、チャレンジスピリットが必要だという意味で「挑戦」の年ということを申し上げてきた。去年(4年目)は、それがいよいよ本格的に根付くかどうかの「正念場」だったと思っています。一定根付かせることはできた部分が多いのではないかと思っていますけれども、それが足場として、もう一段上に行かないといけない、そういう「飛躍していくための挑戦」という意味でありますから、3年目のとは違うと思っています。


集落活性化センター

(伊藤:朝日新聞記者)
 先ほどおっしゃられた集落活性化センターについて、今、具体的に動いているお話を、もう少し詳しく伺いたいんですが。

(知事)
 まだ検討中なので、詳しくは申し上げられないんですけど、中山間であっても、集落などに、それぞれ廃校とかあるじゃないですか。そちらに(地域の皆さまを)お連れするようなことっていうのは一定、物理的にも可能ではないか。さらには、人々の気持ちとしても一定集落での中心になっている場というのがあるんじゃないかと。

 そういう中で、例えば、廃校施設なんかをうまく活用していきながら、ここの中に3つの機能を持たせていくということを是非やりたいと思っているんです。
 福祉の機能と、そこで一定所得を生むようなものにしていくということと、そしてもう一つは、いざという時の防災もしくは救急医療の拠点施設として使えるようにしていくということでございます。

 あったかふれあいセンターを例えば、教室の1室でやっていったりしながら、あわせて、学校だと調理施設があるところがあります。その調理施設なんかを使って、あったかふれあいセンターに参加されている方、もしくは参加されてなくても、その集落のほかの方々が地域の産物を持ち寄って来られて、例えば、お豆腐を作ったり、漬物を作ったりとかいうような取り組みをされていく。それを近くの道の駅とかに売っていくことなどができないかなと思っています。
 ただ、その経済のところはちょっと難しくて、経済のパイ[規模]が広がらなければ、新しく作っても売れるということにはなりません。だから、地域外との交流ということをできるようなリンケージ[輪のつながり]を意図的に作っていくということが必要だと思うんです。

 それを行っていくためにも、例えば、道の駅との間をつなぐとか、さらには地元のスーパーさんとの間をつなぐとか、さらには、うまくいけば、「てんこす」、さらには、「まるごと高知」ということになると思うんです。そういうことをいろいろ後押ししていく機能が必要になってこようかと思います。

 あったかふれあいセンターのコーディネートをしていく取り組み、さらには、そういうかたちで地域の皆さんが作られる地域外のマーケットと結び付けていくような仕事。そういうところにいろんな人の力が必要になってくると思うんです。

 そういうことを担う若者をいろいろ募集したりしていきながら、そういう方がコーディネーション[調整]していく仕組みを地域の皆さんと一緒に作っていけないかなというふうに思っているんです。

 あともう1つは、ヘリポートネットワークをもっと広めないといけません。小学校の運動場なんかですと、(ヘリが)離着陸できたりする場合が非常に多いと思います。救急医療の充実のためにもヘリポートネットワークというのを充実させたいと思っています。その施設を、ヘリポートネットワークの一部として使えるようにならないかなと考えたりしています。

 今申し上げましたけど、それはモデル的なところで、おそらく地域、地域によって少しニーズの違いがあると思いますので、最終的には、地域、地域でオーダーメイドみたいなかたちになっていくんだろうと思いますが、ひとつのイメージとしては、そういうものを目指したいと考えているところです。

(中村課長補佐)
 それでは、以上をもちまして、終わらせていただきます。

 

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