平成24年仕事始めにあたっての知事挨拶

公開日 2012年01月11日

更新日 2014年03月31日

平成24年仕事始めにあたっての知事挨拶

平成24年1月4日(水曜日) 第二応接室

昨年を振り返って
新しい年を迎えて
課題解決の先進県を目指す
 (課題に取り組む姿勢)
 (課題解決へ向けた創造性)
 (全国とのつながり)
官民協働
対話と実行
成功イメージの共有
絆のネットワーク
平成24年度からのロケットスタート


 県庁職員の皆さん、高知県知事の尾﨑正直でございます。あけましておめでとうございます。いよいよ2012年の仕事始めの日ということとなりました。まずもって、今年1年、皆々様方と共に一生懸命仕事をさせていただきたいと、そのように思います。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

昨年を振り返って

 また、昨年1年、本当に大変な年でございましたけれども、県庁職員の皆さん一同、大変一生懸命頑張っていただきましたことを、私からも心より感謝を申し上げたいと思います。また、昨年同様、共に頑張ってまいりましょう。

新しい年を迎えて

 2012年は、私にとりましても実質的に2期目のスタートの年ということとなります。今まで申し上げてきましたことと重複するところも多々ございますけれども、改めまして、この2期目に臨むにあたっての私としての決意、また県庁の皆様方と共に共有したい思い、このことについてお話をさせていただきたいと、そのように思います。

 私はこの4年間で何とか多くの県民の皆様方に県勢浮揚ということについての実感を持っていただけるようにしていきたいと、そのように考えているところです。地域地域に若者が希望を持って残ることができるような、地域地域で若者が子育てもすることのできるような、そして県民の皆様が将来に希望を持っていただけるような、そのような高知県を是非ともつくり上げていきたいと、そのように考えています。このような形で県勢浮揚を成し遂げていくためには、この4年間で、皆々様方と共につくり上げてきた多くの仕組みや、そして行ってきた取組、その成果、その土台の上に立って、もう一段レベルの高い仕事をしていく必要があるのではないかと、そのように考えております。真の意味で県勢浮揚を図っていくためには、私たちとしてももう一段、その政策のレベルを飛躍させていく必要があります。もう一段飛躍させていくということになれば、当然その中には挑戦の要素というものがたくさん出てくるのだと、そのように考えておるところでございます。是非とも、県庁職員の皆様と共に、この4年間の県勢浮揚を成し遂げていくための、その挑戦を始める年。私は飛躍への挑戦を始める年と、今年を位置付けさせていただきたいと、そのように考えておるところです。是非とも、県庁職員の皆さん、心身の健康にご留意をいただきながら、存分にそのお力を発揮していただきたいと、そのように思います。結果としてどうなったかということについての責任は私がとります。皆々様方と共に、是非高知県の県勢浮揚に向けて全力を傾けてまいりたいと、そのように考えておるところです。

課題解決の先進県を目指す

 高知県の県勢浮揚を成し遂げていくために、高知県が目指すべき1つの方向、それは従前からも申し上げてまいりましたけれども、私は課題解決の先進県となることを目指すことであると、そのように考えています。高知県が直面している課題、人口減少、高齢化、そして災害の多発という、これらの課題。これらはいずれも非常に根本的な課題であります。構造的な問題でございます。決して、今から人為的にどうしたからといって、これを覆すことのできないような、構造的な課題だと私は思っています。これが故に、高知県は約20年以上、この問題に直面をし、苦しんできたわけでございます。しかしながら、特にこの人口減少、高齢化という課題は、ひとつ高知県だけの課題ではありません。もう既に、多くの全国の県が、この課題に直面しつつあります。また、いずれ日本全体が同じ状況に陥ることとなってまいります。また、今や防災対応というのは全国的な喫緊の課題ともなってきているところでございます。いわば、高知県は課題の先進県と言える県であります。高知県が直面している課題に、他の県も徐々に徐々に同じように直面をし、同じような苦しみを味わうこととなってくる。これが大きな時代の流れであろうかと、そのように思います。

 真っ先にこうした課題に直面した課題先進県だからこそ、一番長く、日本の中でもこういう問題に直面して苦しんできたからこそ、蓄積されてきた知恵を生かして、是非、真っ先にこの人口減少、高齢化社会、そして防災の必要とされる社会、これに対して解決策を提示をしていくということが求められるのだと、そのように思っています。

 全国に先駆けて、こういう時代を生き抜く処方箋を全国に示していくことによって、まず、第一に高知県の抱えている様々な苦しみ、これを和らげることができるということがあるでしょうが、単にそれに留まらず、高知を、後から続いてくる後続の県にとって、頼られる県としていくということを是非、目指していきたいと、そのように思っています。高知県が持っているそのノウハウ、そういうノウハウを持っている素晴らしい県に是非、移住していきたいと、多くの人が思ってくれるようになるかもしれません。高知県が持っているそのようなノウハウ、処方箋、それを県外に売り込むことができるようになるかもしれません。地産外商に生かせるようになるかもしれません。後から続いてくる県にとっては、高知県のやっていること、あれがお手本なんだ。高知県からあの方式を取り入れていこうではないか。そういうふうに思ってもらえるようなものをたくさん持った県にしていくということ。これが非常に重要なのだと思います。一言でいえば、後続の県に頼られるような県となりたい。一言でいえば、時代の大きな流れの中で時代に必要とされる県に、高知県を位置付けていくということ。この取組を進めていきたいと、そのように考えております。時代に必要とされる県となることができれば、時代の大きな後押しを得て、高知県の県勢浮揚を成し遂げていくことができるんだと、そのように思います。

 残念ながら高知県、戦後の重化学工業化の流れ、この大きな時代の流れの中では、高知県は先頭を走ることができなかった。この時代の流れを大きく、この身体に受け止めるということはできなかった。これを受け止める帆を張ることはできませんでした。しかしながら、人口減少、高齢化をどう打破していくのか。災害に対してどのような対応をとっていくのか。こういうことが課題となってくる時代においては、高知県は最も長く苦しんできただけに、この時代の要請に応えることができる。時代の大きな必要性というものを思いっきり受けて帆を張って前に進んでいくことができる。そういうポジショニングをとることができるだろうと、私は思っているところです。

 さらに、もっといえば、世界的な大きな流れを見たとき、先進国のみならず、今まで途上国と言われていた地域も急激な経済成長、これを遂げている時代というものがきております。そういう中で世界的に1人当たりのGDPも拡大していく。生活水準も向上していくという、この大きな世界の時代の流れの中で、日本自身、一人一人が生きていくために必要なものを、できる限り自前で構えていくということを求められる。そういう時代がこれから20年、30年、50年、この間、必ずやってくると、私はそのように思っています。いかにして食糧の自給を図っていくのか。いかにしてエネルギーの自給を図っていくのか。これも大きな、時代の大きな課題となるところだと、そのように思います。

 そういう中にあって、重化学工業化の流れについていくことができなかったからこそ、我々本県がたくさん持っているところの自然、そしてこの自然に由来する一次産業。一次産業に由来するところにも関連するところの新エネルギー。これらはこれからの時代において、この日本において極めて重要な、本当に日本人全ての人たちから必要とされるものになるんだと、そのように考えております。日本における食糧供給県となりたい。日本における新エネルギー、そして新エネルギー関連技術の供給県となりたい。私は、そういう時代に必要とされる県に高知県を是非していきたいと、そのように考えておるところです。是非とも、次の50年において、高知県を時代の先端に位置付けていくような、そういうセッティングを行っていくような仕事というものを県庁職員の皆様方と共に知恵を出しながら、汗をかきながら、こういう仕事を成し遂げていきたいと、そのように考えておるところです。

(課題に取り組む姿勢)

 課題解決の先進県となるために、是非、県庁の幹部職員の皆さん、そして県庁職員のお一人お一人、この点をお願いしたいということを3点申し上げたいと、そのように思います。

 まず、第1に課題解決の先進県となっていくためには、まず何と言いましても課題に正面から取り組もうとする姿勢が極めて重要でございます。小手先の施策では対応はできませんし、また、いわゆる言い訳ができればいいというようなレベルでの政策展開、これでも対応ができないということであります。この4年間、県庁職員の皆様と共に様々な課題に正面からがっぷり四つで取り組むということを行ってまいりました。是非とも、今後とも高知県が抱える根本的な課題に対して正面からがっぷり四つで取り組むという姿勢でもって仕事をしていただきたいと、そのように思います。

(課題解決へ向けた創造性)

 第2の点として、創造性、クリエイティビティというものが極めて重要だということを改めて申し上げたいと、そのように思います。課題の先進県だけに、どうやってこの課題を克服していくかということについての先例はないんだと。我々に誰かが教えてくれるということはないのだと、そのように思います。自らの知恵で考え出していくということが、極めて重要だと思います。極度に過疎化が進んだ中山間地域の問題をどのように克服していくのか。それも全県レベルでどのように克服していくかということについて、私たち自身で答えを見つけ出していかなくてはなりません。どのように、こういう課題を解決していくかについて、一人一人が創造性を持って仕事をしていくということを是非行っていただきたいと、そのように思うところです。

(全国とのつながり)

 そして、第3点目として申し上げたいのは、是非とも、全国発信、全国とのつながりということを大いに意識をしていただきたいと、そのように思います。全国から様々な力と知恵を呼び込んでくるということを是非意識をしていただきたいと思います。そしてまた、全国に向けて発信をしていくということも是非心がけていただきたいと、そのように思います。理由は2つあります。第1に本県が抱えている課題、これを克服していくためにできるだけ多くの知恵と力を募っていきたい、そのように考えています。皆さん一人一人が是非、全国の様々なネットワークの中に身を置くように努めていただいて、様々な人間関係や様々な仕事のつながり、こういうものをつくっていただいて、そういうつながりの中から本県の抱える課題を共に解決しようとする同志を募ってきていただくように、是非心がけていただきたいと、そのように思いますし、また、併せて、課題解決の先進県たることを、高知県の経済の振興や福祉の向上につなげていくためにも、我々が見つけ出した処方箋を全国発信していくということが極めて重要でございます。私たちが見つけ出した処方箋を国に対して提示していくことで、国策にしていく。そうすれば自ずと国の政策の後押しを得て、本県が前に進んでいくことができるだろうと、そのように思います。

 我々が見つけたノウハウ、やり方というものを全国に発信をしていくことで、それに関わられた民間の方々の地産外商ということ、さらには移住促進ということ。こういうことが進んでいくということになるんだと、そのように思っています。課題解決の先進県として私どもが見つけ出してきたこと。これを全国発信していくんだという視点を是非持っていただきたい、そのように思います。

 坂本龍馬の有名な言葉にこういう詩があるのは、皆さんもご存じのとおりでございます。「我が成すことは我のみぞ知る」という詩があるわけでございますが、これは、ある意味、様々な政治家として、革命家として物事に携わるときに持つべき気概かとは思いますけれども、しかし現代の民主主義の社会において、この資本主義の社会において必要なことは、私たちが何をしようとしているかということについて、何をしたかということについて、全国にしっかりと発信をしていくということ。県民の皆様方にも発信をしていくということではないのかなと、そのように考えているところです。是非、その点も心がけていただきたいと、そのように思います。

官民協働

 課題解決の先進県を目指していくにあたって、以上3つのことを申し上げました。加えまして、もう1つ大きな事柄についてお話をさせていただきたいと、そのように思っているところです。

 まず、今後、本格的に県勢浮揚を成し遂げていくためには、官民協働で物事を成し遂げていくということ。市町村職員の皆さんと協働で、共に働きながら物事を成し遂げていくということが極めて重要だと、そのように思っています。今までも官民協働でなければならんということ。市町村との協働を行っていかなければならないということ。これを何度も申し上げてまいりました。しかしながら、これからはなお一層、この点が重要だというふうに考えております。実行段階、これをさらに前に進んでいくことになります。より実践的な実行を行っていく支援というのが増えてきます。本当の意味での生きた現場の情報というのが必要となってくる。本当の意味での実践者の方々との協働が必要となってくる。そういう意味において、官民協働でなくてはなりません。また、やるべき仕事量が増えてきているときに、ひとえに県庁職員だけで全てを抱えきれるというものではありません。市町村職員の皆さん、そして民間の皆様方、こういう方々の中に我々の同志を募っていかなければならない。そして併せて、我々の教師とも言える、我々に物事を教えてくれる方々をたくさんつくり出していくということも極めて重要かと、そのように思っています。従前以上に官民協働ということ。そして市町村政との連携協調、市町村職員さんとの連携協調ということに心がけていただきたいと、そのように思います。そのために、まず自らが汗をかいていくという姿勢を見せるということが非常に重要かと思います。私自身も誰よりも汗をかいてまいりたいと、そのように考えておるところです。

対話と実行の姿勢

 そして、第2点目、先ほど申し上げたこととも関係するところでございますけれども、県民の皆様方との間での対話と実行ということ。このことを是非心がけていただきたい、そのように思います。説明責任を我々としてしっかりと積極的に果たしていくということ。そしてまた、県民の皆さんの意見を率直に聞くということ。そして、それらを生かして新たな行動につなげていくということ。こういう取組をより一層、是非徹底していただきたいと、そのように思います。私自身もこの4年間、前の4年間に比べてもより一層、地域地域に足を、私自身運ばさせていただいて、県民の皆様方と直接対話をさせていただくような、そういう取組を進めてまいりたいと、そのように考えておるところです。県庁職員の皆さんと共に、この対話と実行という姿勢を貫き通してまいりたいと、そのように考えております。

成功イメージの共有

 そして、3点目でありますが、これが非常に重要なことかと思いますが、官民協働、市町村政との連携協調、市町村職員の皆さんとの協調を成し遂げていくためには非常に重要なこととして、何を成そうとしているのか、何を目指そうとしているのか、いわゆる成功イメージ、これをしっかりと提示をして、これを共有していくということが非常に重要だと、そのように考えております。産業振興計画や日本一の健康長寿県構想、教育改革、南海地震対策、インフラ整備、これらの関連した中山間対策の推進、これらの一連のことを成し遂げていくにあたって非常に重要なこととして、私たちはそれぞれの計画によって何を目指そうとしているかということについて、県民の皆さんとしっかりイメージを共有をしていくということが重要かと、そのように思います。それぞれの施策レベルについてもそうだと思います。この施策、これを通じて最終的に何を成し遂げようと思っているのかということについて、県民の皆様に分かりやすい形でお示しをし、その思いを共有していただけるようにしていくということが極めて重要かと、そのように思います。

 何をしようとしているかということについて共有ができるからこそ、共に同じ方向を向いて歩んでいこうじゃないかということになってくるのだと、そのように思います。何をすべきなのかということについて共有できるからこそ、それだったらこういう知恵もあるんじゃないかということで多くの皆様から、いろんなお知恵を賜ることもできるようになるんだと、そのように思います。そして、我々県庁職員の仕事の進め方としても、いわゆるアウトプット目標ではなくて、アウトカム目標、これを重視した姿勢、これを貫いていくというためにも県庁職員の皆さん同士で成功イメージ、いわゆる目指すべきアウトカムということになりますけれども、これを共有していくということが重要なのではないかなと、そのように思っておるところでございます。是非とも、この3点について官民協働、市町村政との連携協調を果たすために、是非皆さんと共にこういう姿勢で進まさせていただければなと、そのように考えておるところです。

絆のネットワーク

 成功イメージとして、私は先の知事選挙のときに3つのことを申し上げてまいりました。私が思っておる成功イメージというのはこういうことであります。県内外との間で、絆のネットワークを築いていくということ。これを1つの成功イメージだとして私は思い描いているところです。人口減少、高齢化に負けない経済体質をつくるためにも、県外の市場とか海外との間で経済的な関係、これを絆と言えるまで強くして、しかも高知県内各地域と、それぞれ県外の地域とを結ぶネットワークのように張り巡らしていけるようになっていくということ。このような県外との、国外との経済的な絆のネットワークを結ぶことで、真の意味での地産外商を確立し、人口減少に負けない経済体質づくりというものを成し遂げてまいりたいと、そのように考えています。そういう絆を通して県外から活力を呼び込んできて、高知県の経済の浮揚につなげていきたいと、そのように思います。

 福祉医療、保健医療福祉の側面で言わせていただければ、地域地域で多くの皆様方同士が助け合って生きておられる。意図的につくりだしてきた、あったかふれあいセンターのような地域の支え合いの取組もございます。これらの支え合いの力というものを絆と言えるまでより強固なものにしていく。それをより県内全域に広げていくという取組を是非進めていきたいと思っています。絆のネットワークを県内全域に広げていくことでもって、過疎化に負けない地域地域の生活が成り立っていくような、高知型福祉の体制を、それを支えていく保健と医療の体制づくりというものを是非とも成し遂げていきたいものだと、そのように思います。

 そしてまた、先の見えない時代の中で、自ら時代を切り開いていくということが高知県には求められている。課題先進県だからこそそうだと、そのように思います。いつの時も時代を切り開いていくのは志を持った人々のつながりだと、そのように考えています。志を持った人々同士が絆で結ばれて、その絆がネットワークのように広がっていくことでもって、志の絆のネットワークが高知県内に出来上がっていくことによって、様々な分野において新しい時代を切り開いていく動きができてくるのだと、そのように思っております。生涯学習や社会人教育の充実などを通じて人々の志、これを叶えるスタート、これを切られるような場をたくさんつくり出し、地域アクションプランの取組や中山間対策の取組、長寿県構想における地域アクションプランの取組、様々な防災の取組等々を通じまして、こういう志を生かせる機会というものをたくさんつくり出すというこことに是非心がけていきたいと、そのように考えておるところです。県内外にこのような絆のネットワークを張り巡らしていく。これらが張り巡らされていくような状態、私はこれを1つの成功イメージではないのかなと、そのように思っています。

 それぞれの計画も、これからバージョンアップをしていくことになりますけれども、そういう過程を通じて是非とも、よりよい成功イメージとはどういうものなのかということについて、皆さんと議論を重ねて、提示をしていけるよう努めていきたいと、そのように考えております。

平成24年度からのロケットスタート

 今後の具体的なスケジュールでございますけれども、この24年度の予算編成が、これから1月から始まります。3月に2月議会を経て、いよいよ4月から新しい平成24年度が始まることとなるわけでございます。県勢浮揚に向けて、特に中山間地域の厳しさを考えましたときに、余り時間は残されていないと、そのように思っています。この平成24年度からロケットスタートが切ることができるように、ロケットスタートを切ることができるように、この1月から3月の間、十全な準備を積み重ねさせていただければなと、そのように思っています。それぞれの計画についてのバージョンアップを図っていくことが予定をされて、既に年末から、この年始も含めて多くの県庁職員の皆さん、頑張っていただいてきておるところでございます。さらに議論を共に積み重ねさせていただくことでもって、この4月から真の意味で県勢浮揚につながるであろうと、多くの方が感じていただけるような施策というものを全速力で実行できる体制というものを整えていきたいと、そのように考えているところです。

 客観情勢は非常に厳しいものがございますけれども、この4年間、築き上げてきた土台の上に立てば必ず県勢浮揚を成し遂げていくことができるものと、私は思っております。翻ってみれば4年前に、このような様々な仕組みを本当に動かすことができるようになると思ったかどうか。ここまで来ることができると思ったかどうか。それはなかなか多くの疑問もあられたのではないかと、そのように思います。4年かけてみんなで一生懸命頑張っていけば多くのことを成し遂げていくことができるのだと、この4年間が示してくれていると、私は思っております。しかしながら、まだまだ足りないところもある。より一層、皆さんと共に知恵と汗をかかせていただければなと、そのように思っているところです。

 

 最後の最後になりますけれども、ずっと、いかに仕事を一生懸命やっていくかということについてお話をさせていただきましたが、最後の最後、この点、2点についてお話をさせていただきたいと、そのように思います。

 

 ある意味、多くのよい仕事を成し遂げていくためにも、メリハリをきかせるということが非常に重要かというふうに思います。是非とも、それぞれメリハリをきかせた仕事ということにご留意をいただくということもございますけれども、もう1つ、施策の展開においても是非、その点にご留意をいただければなと、そのように思います。この24年度予算編成過程において、多くのビルドをしていかなければなりません。新しいものをつくり上げていかなければなりません。他方で、同時にスクラップをするということも極めて重要でございます。もう既に、役目を終えたのではないかと思われる施策、残念ながら取組を進めたけれども、実効性が上がらなかったという施策、そういうものもたくさんあるんじゃないかと、そのように思います。行政は継続性というものを重んじるものではありますけれども、このように第2期計画に向けて大幅なバージョンアップを図るとか、こういう時期こそまさに、すべきスクラップをすべき時だと、そのように考えております。県庁職員の皆さんの心身の健康のためにも、また財政再建を進めていくという観点からも、是非とも、このスクラップという側面にも意を用いていただければなと思います。スクラップ、そしてまたビルドをしていくということ。この両面に心がけていただきたいと、そのように思います。

 そして、また県庁職員幹部の皆様方、特に庁議メンバーの皆様方におかれましては、是非とも、部下職員の皆様方の心身の健康管理、こちらに留意を頂きながら、メリハリをつけて、また部局内での円滑な人員配置、こちらによって組織の縦割りにこだわらない円滑な人員配置によって、全体としてのよい仕事が成し遂げられていく。県庁職員一人一人の皆様の心身の健康も達成されていくよう、そういう点も心がけていただければなと、そのように思います。

 本当に県庁職員の皆さん、昨年1年、またこれまでの4年間、大変お世話になってまいりました。そして、大変頑張っていただいてまいりましたことについて、心から御礼を申し上げたいと、そのように思います。これからの4年間、県民の皆様方も大いに期待をしていただいているんではないかと、私は思っております。皆様方と共に、県庁の皆さんに対する期待感というものは非常に大きいのではないかと思わさしていただいておるところでございます。県庁職員の皆様方と共に、県勢浮揚の達成に向けて、共に一生懸命汗をかき、そして、知恵を出す、そういう4年間にさせていただければと、そのように思っております。是非、共に頑張ってまいりましょう。これから4年間、そしてまず何といってもこの1年間、どうぞよろしくお願いを申し上げます。私からは以上でございます。

 

Topへ