シリーズ『第2期 日本一の健康長寿県構想バージョン2』

公開日 2013年10月23日

更新日 2014年03月17日

 

(3)『第2期 日本一の健康長寿県構想バージョン2』 3 [平成25年10月23日]

 

「ねんりんピックよさこい高知2013」の開催

 いよいよ、10月26日からねんりんピックが開催されます。

 ねんりんピックは、60歳以上の方々を中心とする健康と福祉の全国規模の祭典で、高知県では、「日本一の健康長寿県構想」の取り組みに位置付けています。この大会では、高知らしさを前面に出しながら、県民参加を基本として、参加する誰もが地域や世代を超えて喜びや感動、そして健康長寿を実感できる大会とするため開催準備をしています。

 また、この大会には、全国から約1万人の選手・役員の方々が来県されますので、まさに、高知県の魅力を全国に情報発信できる絶好の機会でもあります。県が進める、本県を大きな家族に見立てた「高知県は、ひとつの大家族やき。高知家」のコンセプトのもと、本県の持つ「豊かな自然」「歴史・文化」「新鮮な野菜や海産物」「高知県人の温かさ」などを強くアピールし、「高知家の一員」となっていただけるリピーターの増加につながるよう、市町村とも連携して取り組んでいます。

 

 【ねんりんピックよさこい高知2013の概要】
  名称:第26回全国健康福祉祭こうち大会
  愛称:ねんりんピックよさこい高知2013
  会期:平成25年10月26日(土曜日)から29日(火曜日)まで
  テーマ:長寿の輪 龍馬の里で ゆめ交流

ねんりんピックよさこい高知2013

 

 

 

 

1 高知県の魅力を発信

 

 

 

【総合開会式】
 10月26日(土曜日)に春野総合運動公園陸上競技場で開催する総合開会式のメインアトラクションでは、高知の海をイメージした創作演技や奥深い山で育まれた伝統ある「秋葉祭り」、全国に誇る本場の「よさこい鳴子踊り」などで「高知らしさ」を強くアピールします。

【交流大会】
 県内17市町村1広域連合で実施する交流大会の会場では、その地域の食材を使った「ふるまい鍋」等の提供や、競技の合間などに参加できる会場地周辺の観光ミニツアーの実施など、地元ならではのおもてなしを企画しています。

【高知で元気!ねんりんこじゃんとフェスタ】
 高知ぢばさんセンターや高知市中央公園で開催するイベントでは、「高知らしさ」が体感できる様々な催し物を企画しており、会場間の移動は、シャトルバスを運行することで利便性を持たせることとしています。
・県内の老人クラブが日頃の芸能活動などを紹介
・発表する「地域文化伝承館」
・地域の人々に親しまれている食材を使った料理と愛されてきた料理を食する「ご当地グルメコーナー」
・高知の誇る食と地酒などを集めた「ねんりん市」
・龍馬ゆかりの地や観光スポットを巡る「散策ラリー」

【総合閉会式】
 10月29日(火曜日)に県民文化ホール(オレンジ)で開催する総合閉会式では、次期開催県である栃木県へ大会旗を引き継ぐとともに、こうち大会のメモリアル映像の上映を始め、高知県の伝統文化である「津野山神楽」や「よさこい鳴子踊り」を披露するなど高知大会の思い出が刻まれるフィナーレにします。

 

 

2 県民参加の取り組み

 

 

 地元の魅力を再発見し、全国から参加する選手団を高知県らしいおもてなしで温かくお迎えしていただくため、多くの県民の皆様に、積極的に参加していただけるよう次のような取り組みを行います。

・小学校児童による交流・応援チーム「ねんりん・くろしおKIDS(1チーム10名程度、全67チーム)」と各選手団との交流を図る「世代間交流」

・各イベント会場及びその周辺を季節の花で彩り、選手団を温かく歓迎する「花いっぱい運動」

・きれいな環境でおもてなしするため、おもてなし課の「あったか高知。秋のおもてなし一斉清掃」と連携して行う「クリーンアップ運動」(開催日:10月11日(金曜日))

・空港や高知駅での選手団の歓迎や式典、イベント会場での大会の運営をしていただく「大会ボランティア」

・県民から募集したメダルデザインによる「大会メダル」

・街頭で選手団を見かけたときに挨拶や手を振っていただく「おもてなし運動」

・全国から参加される選手団にプレゼントする「手すき土佐和紙はがき作成」

 

 

3 観光振興、地産外商の推進、移住促進との連携

 

 

 高知県の情報を全国の選手等へ直接届けることにより、観光振興、地産外商の推進、移住促進へとつなげていきます。

・大会ホームページへの観光情報の掲載

・県内の観光パンフレットやガイドマップなどの事前送付

・観光施設の入場割引など様々な特典のある「龍馬パスポート(青)」を「ねんりんピック仕様」で選手等に事前発行

・四万十川などの観光地を巡りながら離県するオプショナルツアーの実施

・大会総合プログラムを始めとする印刷物等への「高知家ロゴ」の掲載

・大会終了後の観光情報等の送付

 

 

4 さらなる元気・長生きづくり

 

 

 「ねんりんピックよさこい高知2013」の開催を契機に、健康寿命の延長につながる、生きがいや健康づくりの取り組みを県下に広げていきます。

・新たな競技者等の掘り起こしによるスポーツや文化活動人口の拡大

・高齢者が新たに地域の様々な活動に参加できるよう情報を発信

・若手リーダーの養成など、老人クラブの活動基盤を強化

・老人クラブ等と連携し、住民主体の介護予防活動を推進

 

 本年の10月26日(土曜日)から始まる「ねんりんピックよさこい高知2013」に多くの県民の皆様のご参加やご協力、ご支援をよろしくお願いします。

 

   詳細は大会ホームページをご覧ください。

   URL:http://www.nenrin2013.pref.kochi.lg.jp/

 

【問い合わせ先】 ねんりんピック推進課  電話:088-823-9652  メール:060701@ken.pref.kochi.lg.jp

 

 次回は、「高知家の子ども見守りプラン~非行防止に向けた抜本強化策~」について、ご紹介します。


 

(2)『第2期 日本一の健康長寿県構想バージョン2』 2 [平成25年8月5日]

 

「こうち支え合いチャレンジプロジェクト」

 今回は、ともに支え合う地域づくりに向けた取組みの一つである「こうち支え合いチャレンジプロジェクト」をご紹介します。

 

高知型福祉 県民の誰もが住み慣れた地域で生き生きと暮らしていける「高知型福祉」の実現に向けまして、その基盤づくりが、県内全域で着実に広がっています。

 

 まず、各市町村において地域福祉を進めるための計画となります「地域福祉アクションプラン」が、今年度、全ての市町村で策定される予定となっています。また、地域福祉を支える拠点として、本県が独自に取組みを進めています小規模多機能なサービスを提供する「あったかふれあいセンター」の活動は、27市町村35カ所、サテライトを含めますと約200ヶ所で実施されています。さらに、本年度からは、こうした福祉基盤の整備に向けた取組みを、地域の支え合いの再構築に着実につなげていくための、「こうち支え合いチャレンジプロジェクト」事業を展開することとしています。

 

【(1)住民同士がつながる、地域コミュニティ活動の活性化を図る】

 

 「地域福祉アクションプラン」策定の際には、住民座談会や地域福祉シンポジウムなどを通じて、多くの方々にご参加をいただき、地域住民が主体となった活動が地域地域で広がることを目指して、計画づくりを進めてまいりました。

 この「地域福祉アクションプラン」に基づき、地域行事や健康づくり、集いの場づくり、交流活動など、コミュニティ活動の維持・活性化を図ってまいります。また、行政や社会福祉協議会、あるいは、あったかふれあいセンターなどが連携して地域活動を支援する体制づくりを進めますとともに、地域リーダーの育成のための研修会の開催などにも積極的に取り組み、地域の「絆」の再構築を進めてまいります。

 

【(2)地域全体で支え合う「見守りネットワーク」を構築】

 

 少子高齢化の進展により、独居世帯や高齢者のみの世帯が増加し、地域での孤立化を背景とする課題が広がりを見せています。こうした課題に対しては、地域において、民生委員・児童委員などによる見守り活動が行われていますが、“個人の力”による見守り活動だけではおのずと限界がありますので、地域全体で支え合う「見守りネットワーク」づくりを進めていく必要があります。

 このため、民生委員・児童委員や社会福祉協議会、民間事業者などによる個々の見守り活動をネットワークとしてつなげ、住民同士の声かけや専門機関による定期的な訪問活動を行う中で『支援が必要な方』を早期に発見し、行政や社会福祉協議会、民生委員児童委員協議会、地域包括支援センターなどが連携して、深刻化する様々な生活上の課題に取り組み、解決に向かって活動する仕組みづくりを目指してまいります。

大家族 高知県では「高知県は、ひとつの大家族やき。高知家」というコンセプトコピーを発表し、高知県人の家族のような温かさを、全国に発信していますが、今後とも福祉の充実した、人の心の温かみを感じることのできる高知県を目指して取組んでまいりますので、皆様のご協力、地域活動への積極的なご参加をよろしくお願いします。

【問い合わせ先】地域福祉政策課  電話:088-823-9090  電子メール:060101@ken.pref.kochi.lg.jp

 次回は、「ねんりんピックよさこい高知2013」についてご紹介します。


 

(1)『第2期 日本一の健康長寿県構想バージョン2』 1 [平成25年5月24日]

 

 県民の皆さまが、住み慣れた地域でいつまでも安心して暮らし続けることができる高知県を目指して、平成22年2月に策定した「日本一の健康長寿県構想」。

 この度、これまでの取り組みにより見えてきた成果や課題を検証し、第2期のバージョン2として改訂を行いました。

 今回から、今年度の主な取り組みをご紹介していきます。

 

「安全・安心な出産環境づくりのための取り組み」

 

 高知県では、全国平均より高い状況となっている周産期と乳児の死亡率の改善を重点的に推進することによって、県内のどこに住んでいても安全で安心な出産ができるよう、お母さんと赤ちゃんの命を守るための環境づくりに取り組んでいます。

 

【早産予防を目的とした母体管理の徹底】

 

 高知県では2,500グラム未満の低出生体重児の出生割合が全国に比べて高く、また早産の割合も高くなっています。早産で生まれる体重が1,000グラム未満の赤ちゃんは、生命の危険だけでなく病気や障害を伴う可能性も高く、NICU(新生児集中治療管理室)で長期間にわたる入院管理が必要となってきます。

 このため、極めて小さな赤ちゃんの出生を防ぐため早産防止対策を総合的に進めています。

1 妊婦健診項目の充実

 現在、高知県では、国が示している標準的な検査項目をすべて満たした14回分の妊婦健診を公費の補助で受けることができますが、昨年度から早産の徴候を早く見つけて対応ができるように妊婦健診で実施する検査項目を増やして母体管理の取り組みを強化しています。

 一つは、妊娠の中期に超音波検査によって子宮頸管の長さを測り、早産の徴候がないかを確認するもので、平成24年9月から全妊婦さんに対して実施しています。

 胎児は約10か月の間お母さんの子宮の中で大きくなりますが、子宮の入口の頸管と呼ばれるところは妊娠中はしっかり閉じていて、お産が始まると開いてきます。しかし、妊婦さんの中には子宮頸管が早くから開きやすくなって早産になってしまう方もいます。このため、妊娠中期の妊婦健診で子宮頸管の長さを測り、正常よりも短くなっていないかどうかを調べて早産に至らないように医学的な管理を徹底しています。

 もう一つは、妊娠の初期に膣内の分泌物の細菌検査を行い、炎症を起こしていないかを調べるもので、平成25年4月から妊婦健診の項目に追加しました。

 細菌性膣症と呼ばれる膣内の炎症は、そのままにしておくと子宮の胎児を包んでいる膜にまで炎症が拡がり、破水や子宮の収縮を起こして早産の直接の原因になってしまいます。このため、妊娠初期の妊婦健診で膣内の炎症を起こしていないかを調べ、細菌性膣症と判断される場合には、炎症が拡がらないように治療を始めて早産を未然に防ぐための医学的な管理を行います。

2 保健指導の強化と意識の啓発

 妊娠が分かれば、できるだけ早い時期に妊娠の届出をして、定期的に妊婦健診を受けることが重要となります。このために、妊婦さんはもちろんですが、ご家族や職場、地域の方々にも、妊婦健康管理の重要性を理解していただき協力が得られるように、ポスター・チラシの配布やテレビ・ラジオなどによる広報による啓発を続けていきます。また、妊娠中の母体や胎児の発育にも影響を与える、思春期からの健全な心とからだづくりへの支援や働きかけについても強化していきます。

 市町村においては、母子健康手帳を交付する機会などを通じて保健師が妊娠に関する相談や指導を行ったり、若年の妊婦さんや高齢の妊婦さん、妊娠に伴う合併症があるなどリスクの高い妊婦さんに対しては、保健師や助産師による訪問指導を行うなど、妊婦さんに対する保健指導を強化します。

 

【高次新生児医療提供体制の整備促進】

 

 高知県では、早産で生まれる未熟性の高い新生児など、NICUで入院管理が必要となるリスクの高い赤ちゃんの出生が増えています。特に、平成24年の上半期には、体重が1,000グラム未満の超低出生体重児と呼ばれる赤ちゃんが例年の倍のペースで生まれていたこともあり、県内のNICU病床は常に満床の状態が続き、県外の医療機関への搬送も考慮しなければならない状況でした。

 県内で生まれるリスクの高い赤ちゃんを常時受け入れることができる体制を確保するためには、受け入れが可能な空床の状態のNICU病床を常に一定数確保しておく必要があります。

 平成23年における県内NICUの平均稼働率は91.6%、平均空床は1.5床でしたが、「NICUの必要病床数の算定に関する研究報告書」の算定方法に基づいて、稼働率80%で運用するために必要なNICUの病床数を算出すると、高知県では24床のNICU病床が必要となります。

 また、NICUの円滑な運営を図るためには、後方病床であるGCU病床をNICU病床の2倍整備することが望ましいとされています。

1 NICU(新生児集中治療管理室)・GCU(NICUに併設された回復期治療室)の整備

 NICUが常に満床に近い状態であることを解消するとともに、県内で生まれるリスクの高い赤ちゃんを常に受け入れることができる体制を確保するために、平成27年度までにNICU病床を18床から24床に、後方病床であるGCU病床も現在の23床(稼働20床)から27床に増床する計画を立てて整備を進めています。

 この計画に基づいて、平成24年度には高知医療センターに3床のNICU病床を増床しましたので、平成25年4月から県内のNICU病床数は、高知医療センター(総合周産期母子医療センター)12床、高知大学医学部附属病院6床、国立病院機構高知病院3床、合計21床のNICU病床が機能するようになりました。

2 NICU等入院児の円滑な在宅移行支援

 NICUやGCUでの入院日数が長期にわたる赤ちゃんについて、その状態に応じた望ましい療養や養育環境への円滑な移行を支援するために、高知医療センターの総合周産期母子医療センターにNICU等入院児支援コーディネーターを配置して、地域と連携のとれた退院調整を行っていきます。

 【問い合わせ先】  健康対策課 周産期・母子保健推進室
              電話 088-823-9659   メール 130401@ken.pref.kochi.lg.jp

次回は、「こうち支え合いチャレンジプロジェクト」についてご紹介します。

 

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