平成26年仕事始め式での知事あいさつ

公開日 2014年01月14日

更新日 2014年03月31日

平成26年仕事始め式での知事あいさつ

平成26年1月6日(月曜日) 正庁ホール

新しい年を迎えて
(1) 課題に正面から取り組む
(2) 課題解決へ向けた創造性
(3) 市町村政との連携協調と官民協働
(4) 全国区の視点を持つ
(5) 心身の健康
(6) 成果を目指すために


仕事始め式であいさつする尾﨑知事

 皆様、あけましておめでとうございます。

 それぞれ皆様、よき新年をお迎えになられたことと思います。心からお慶びを申し上げます。また、旧年中、大変お世話になりまして、本当にありがとうございます。仕事納めの日にも申し上げましたけれども、昨年は本当にさまざまな形でいい仕事をしていただいたと思っておりまして、心から感謝申し上げたいと思います。

新しい年を迎えて

 そして、本年であります。昨年からの仕事の流れ、いい流れを引き継いで、ぜひ県勢浮揚に向けて、皆様方と共に一致団結して取組を進めさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 従前から申し上げておりますけれども、平成2年から人口減少社会に突入した高知県は、本当に課題の先進県であります。ある意味、長いこといろんな問題、諸問題に苦しんでまいりました。しかしながら、苦しんできた分、私たちにはさまざまなノウハウが貯まろうとしています。また、苦しんできた諸課題に対して正面からぶつかってきた。だからこそ、さまざまな解決策も今、浮かぼうとしてきているところであります。課題の先進県だからこそ、逆に言えば、課題解決の先進県となることによって後続の県、日本全国の他の地域にとって、我ら高知県は、いわば時代の先端を行く県として認められる、そういうことも可能だと思います。課題解決の先進県を目指して、時代の大きな流れの先端に突っ込み、そして、時代の大きな流れを味方につけること。そういうことを目指して、今年もまた飛躍への挑戦を続けていきたいと思います。そうすることによって、ぜひこの高知県勢を浮揚させていきたいと、そのように思う次第です。また本年もぜひよろしくお願いを申し上げます。

 本日は年頭でありますので、少しだけ改めて、今までも私ども互いに念押しさせていただいてまいりましたし、そして、皆さんも既に実践していただいていることでございますけれども、基本的な姿勢について改めて確認をさせていただきたいと思います。

(1) 課題に正面から取り組む

 課題解決先進県を目指して、まず第1に、その諸課題に対して正面からがっぷり四つに取り組むということ、これをぜひ今年も徹底をしていただきたいと思います。私たちが抱えている課題というのは、その解決策に恐らく先例はないのでありまして、時に解決策が見出せないような問題もたくさんあるだろうと思います。答えがあるだろうと思う問題だけを選んで、それに取り組むというのであってはいけない。私たちは課題解決の先進県を目指すのでありますから、我々は答えのない問題にあえて勇気を持って、果敢に取り組んでいかなければならないのだと、そのように思います。実際のところ、例えば、南海トラフ地震対策を考えていっても、さらには、中山間の本当に過疎地域の振興ということを考えていっても、すぐに答えは出ないと思う問題もあります。しかしながら、そういう問題こそ、高知県庁が、高知県民の皆様方のために一生懸命取り組んでいかなければならない問題なのだと思うわけであります。答えがないことは、私も分かっています。一緒に悩んで、一緒に知恵を絞って、そして多くの仲間を巻き込んで、新しい解決策を共に見つけてまいりましょう。今までもそういう形で解決策を見出し、新しい知恵を出してきたことはたくさんございました。これをまた今年もやっていきたいと思います。ぜひ、共によろしくお願いをいたします。

(2) 課題解決へ向けた創造性

 第2点目でありますけれども、課題解決先進県として私たちがやらなければならない、行かなければならない道には、繰り返しになりますが先例はございません。先例はないわけでありますから、私たち自身が創造性を発揮していかなくてはなりません。そして、もう一つは、結果としてその創造性を発揮した先に成果を出していかなくてはなりません。この成果を出すという姿勢と、そしてこの創造性を発揮するという姿勢と、この2点については特に重要な視点だと考えているところでございまして、また今年もぜひその点を徹底していただきたいと思います。本当に先例はないのでありますから、私たち自身で新しい解決策を考え出していかなくてはなりません。そして、その考え出す解決策というのは、必ずその成果に向かっていくものでなくてはならないんだと、そのように思います。ぜひ、その点を徹底していただきたいと思う次第でございます。この創造性の発揮という点において、ある意味、面白い世界だというふうに思います。高知県庁では先例がないからやらないなどと、そういうことは決して申しません。私も申し上げてきたつもりはございません。むしろ、他の県でもやったことのないような面白いこと、ユニークなことをぜひ考え出してやっていきましょう。そうすることが我々の創造性の発揮の場である、またそうであるから成果が出るのだと、そのように思います。成果を出すためには、正直申し上げて他の人口減少に陥った県、多くの市町村が苦心しておられるわけであります。他の県がやっていることを同じようにやっていたのでは、決して成果は出せないんです。私たちは、他の人が驚くような新しい創造的なことをやってこそ、初めて成果が出せるのだと、そのように思います。ぜひ、この点の徹底をよろしくお願い申し上げたいと思います。

 これが大きな2点目です。この大きな2点目に関係して、特に所属長の皆様方には、お願いしたいことが1点ございます。それは、各所属の職員一人ひとりに対して、今それぞれの所属が何をしようとしているか、どういう成果を目指して取組を進めようとしているかということをぜひとも徹底していただきたいということです。自分たちの課は、今何が目標であって、その目標に向かってどういう道筋でもって歩んでいこうとしているかということを、職員の皆さん一人ひとりに徹底する。これをぜひ心がけていただければ幸いだと思います。何が目標で、どのように行こうとしているか。この共有ができていれば、逆に言えばそうであればこそ、それぞれが自由に創造性を発揮することができるのだと思います。そのような羅針盤がない中で、それぞれが創造性を発揮するのだとバラバラになってしまうことになるのだろうと思いますので、この点は、言わずもがなのことでございますし、既にそうしていただいておりますが、改めて、その点をぜひ徹底をしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

(3) 市町村政との連携協調と官民協働

 そして、3点目であります。従前より申し上げておりますが、市町村政との連携協調、そして、官民協働。この点を今年もまたぜひ徹底をしていただきたいと思います。高知県民の皆様方はいずれかの市町村民であられます。県勢を浮揚させるということは、市町村政との連携でもって初めて成し得ることだと思います。私も各市町村長の皆様方としっかり連携協調してまいりたいと考えております。各部局長の皆さん、所属長の皆さん、そして、それぞれの所属の皆様方、それぞれの立場で、自分のカウンターパートとしっかりとした信頼関係を結んでいただきたいと思います。市町村と共に歩んでこそ、本当の意味での成果は出るのだと思います。力を相殺し合うようなことであっては決していけません。ぜひ、市町村政との連携協調を徹底してお願いしたいと思います。

 そしてもう一つ、何といっても重要なことは官民協働であることだと思います。それぞれの所属で民間の皆様と一緒に仕事をしておられることと思います。民間の皆様方ともしっかりと信頼関係を結んで、けじめはしっかりとつけなければいけない。公私のけじめはしっかりとつけながらも、他方でしっかりと信頼関係を結んで官民協働での仕事が徹底されるように、ぜひお願いしたいと思います。私たち県庁がいろいろ取り組みをする、それが本当の意味で民間の皆様方に火を点けることができれば、本当の意味で県勢が浮揚するのだと思います。民間の皆様、一生懸命頑張っておられる。しかしながら、客観的な条件が厳しくてなかなかうまくいかないところがある。そういうところに我々が少しでもお役に立つことで壁を乗り越える。そういうこともあるかもしれません。ぜひ、官民協働、この姿勢を徹底していただきたいと、そのように思う次第です。これが3点目であります。

(4) 全国区の視点を持つ

 そして、4点目は、ぜひ全国区の視点を持っていただきたいと思います。県勢浮揚に向けて一生懸命努力をしているのは当然、高知県だけではありません。しかしながら、客観情勢が厳しいからこそ我々は、他の県よりもさまざまなことでチャレンジをしていかなくてはなりません。それが効果を発揮していくためにも、全国の他の県と手を結んでやっていくことが重要な場合もあるでしょう。場合によっては、他の県よりも1歩も2歩も先を行かなければならないということもあるでしょう。そういう意味において、全国の他の県がどういうことをしているかということについて、ぜひとも意識をしていただいて、全国の中、日本の中、世界の中で我々は仕事をしているのだということを、ぜひ徹底していただければと思います。その意味において、従前からそのようにしていただいておりますが、ぜひ、皆々様方のそれぞれの所属の中で全国のいろんなネットワークの中に積極的に身を置くようにしていただければと思います。中山間のさまざまな対策を考えようとする全国のいろんな仲間がいるでしょう。例えば、そういう方々がおられる審議会とか勉強会に入っていって、そういう先生方と仲間になって、その先生方に高知にも来ていただいて講演をやってもらったりアドバイスをしてもらったり、そういうネットワークの中に身を置いて、全国のネットワークを味方に付けるということもまた大事だろうと思う次第です。ぜひ、全国区の視点でもって取組を進めていただきたいと思います。

 「高知ではやってなかったことだから、それを高知でもやり始めたのだからいいだろう」では済まないことがたくさんあるだろうと思います。課題解決の先進県を目指すわけでありますから、ぜひとも全国の他の県よりもリードする、1歩も2歩も先を行く、全国の多くの県を味方につける。そういう仕事をぜひしていただきたいと思います。また、いろんな視点があろうかと思いますが、ぜひ全国区を意識していただきたいと思います。

(5) 心身の健康

 最後に5点目でありますが、恐らくこれが一番重要なことだろうと思います。それぞれの皆様方の心身の健康、こちらが第一であります。ぜひ、忙しく仕事をする時は仕事をする。休む時は休む。これをぜひ、メリハリをつけた取組をよろしくお願いしたいと思います。特に所属長の皆様方は、各所属員の皆々様の心身の健康にぜひ留意をしていただきたいと、そのように思う次第です。そして、先ほど所属長の皆様方にお願いを申し上げましたけれども、ぜひ今、課全体としてはどこを目指して、どのように行こうとしているかということについて、所属員一人一人に徹底をするということをお願いしたいと思います。隣りの人が何の仕事をしているか知らない、そういう職場であってはいけないと思います。心身の健康を保っていくためにもお互い助け合っていくということが重要だと思います。お互いがどういう仕事をしているかということをお互いが知っている、そういう温かい職場だからこそ、いいチームワークが発揮されて、精神の健康、弱った時はお互いを助ける。そして、勢いのある人が、今たまたましんどい立場にある人を助ける、そういう職場にもなるのではないのかと思います。ぜひその点、よろしくお願いを申し上げたいと思います。いい仕事をしていくためにも不要、不急なもの、そして、あまり意味がないと思われる仕事はやめましょう。いい仕事、大事な仕事に注力するためにも意味のない仕事はやめるということが大事かと思います。私もそうするように心がけたいと思います。ぜひ、その点を皆様方と共に徹底をさせていただければと思う次第です。

 以上、5点でございます。今年もさまざまな困難もありましょうけども、皆々様とこれを乗り越えて県勢の浮揚に向けて取り組みを進めさせていただきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。

 これから、予算編成はより本格化していくこととなります。去年、一生懸命やっていただいた仕事を1つのベースとして、新しい仕事を展開していくためにも、今行っていただいております仕事をしっかり見直していただいて、より成果を追求するためのバージョンアップをしていただきたいと思います。ぜひよろしくお願いをいたします。

(6) 成果を目指すために

 最後の最後、ある意味、6点目と言ってもいいかもしれません。この点をもう一度お話をさせていただいて、終わらせていただきたいと思います。

 どのような成果を目指すのか。どのような手段を行っていくのか。こういうことを本当の意味で正しい目標を立て、そして、正しい道筋を知るためにも、我々は県民の皆様の中に入っていかなければならないのだと思います。そして、県民の皆様の声を聴かなければならないと思う次第です。私もそうします。対話と実行行脚などを通じて、そうさせていただきたいと思います。県民の皆さんの中に入って、私たちがやろうとしていることは何なのか、自分の言葉で県民の皆さんに説明をし、そして県民の皆さんから率直なお声を聞いて、私たちの政策をさらに強化をしていく。そういうプロセスをぜひ、踏んでいただきたいと思います。そして、また、そのお声の中で、今やっていることが間違っているんじゃないか。こういうところに大きな問題があるんじゃないか。悪い話、悪い情報もたくさん得られることでありましょう。それこそが宝だと思います。悪い話、悪い情報ほど私のところに上げてきていただきたいと思います。ぜひとも、悪い話は早く私のところへ上げてください。県民の皆さんのところへ入って、率直に対話をして、本当の情報を得て、そしていい話はいいです。悪い話。これが出た時にはぜひ率直に、私や副知事のところに上げてきていただきたいと思います。県民と対話をし、そしてまた私たち県庁の中でも対話を重ねて、本当に風通しのよい職場をつくっていきたいと思います。またどうぞよろしくお願いいたします。

 以上、長々と申し上げました。既に皆様方には徹底していただいていることでございますけれども、新年にあたりまして改めて確認をさせていただきたいという思いでお話をさせていただいたつもりです。

 今年、平成26年、2014年が、皆々様にとりましてもよい年となりますように。そして何と申しましても、県勢浮揚に向けて大きな飛躍のできる年となりますように、皆様、共に頑張ってまいりましょう。どうぞ、本年1年もよろしくお願い申し上げます。

 

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