平成28年6月1日 知事の記者発表

公開日 2016年06月10日

平成28年6月補正予算(案)の概要
歴史資源の磨き上げ(リアル化)
坂本龍馬記念館
公正取引委員会による排除措置命令
消費税増税延期(1)
社会保障財源
消費税増税延期(2)
衆議院総選挙
原発関連
参議院選挙
県内の市長選挙
舛添知事の政治資金問題
消費税増税延期(3)

配布資料
資料1 
平成28年6月補正予算(案)の概要[PDF:3MB]
資料2 第3期高知県産業振興計画PR版パンフレット(パイロット版)[PDF:27MB]
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【動画】平成28年6月高知県議会定例会提出予定案件概要

【動画】記者との質疑応答

 

平成28年6月補正予算(案)の概要

(知事)
 県議会6月定例会を6月8日に招集いたします。今回、提出する議案は、平成28年度一般会計補正予算など予算議案が2件、条例その他の議案が14件、報告議案が3件、合計19件となります。
 まず、補正予算(案)につきまして、概要をご説明させていただきます。
 (資料1「平成28年度6月補正予算(案)の概要」により説明)
 (資料の1ページを示しながら)
 今回の補正予算(案)ですけれども、まずは経済の活性化に向けて、観光分野、農業分野、水産業分野につきましてそれぞれ補正を行っています。
 観光分野では、「志国高知幕末維新博」関係の経費について、当初予算段階ではまだ十分に計上ができていなかったものがありましたので、今回、その後の検討を経て、この6月議会において本格的に関連経費を計上することとしたものです。
 農業分野につきましては、国からの内示増を受けて、速やかに次世代型ハウスの導入支援をするための経費などを計上しています。
 そして、水産業分野につきましては、人工種苗生産技術開発の加速のための経費を計上するなどしています。
 さらに、「世界津波の日」高校生サミットの経費や、熊本地震への対応に際して被災地に対する人的支援に要した経費につきまして補正計上しています。
 (資料の2ページを示しながら)
 総額につきましては、12億1,718万6,000円になっております。県債残高等につきまして、大きな変化はありません。また、普通建設事業費につきましても、若干上がっておりますけれども、特段大きな変化はございません。
 (資料の4ページを示しながら)
 まず、観光分野の取り組みについてご説明いたします。今回、この幕末維新博に向けての非常に大きなポイントの一つは、リアル化と言っておりますが、核となる歴史資源及び周辺の歴史資源についての磨き上げをしっかりと行っていくという取り組みです。単に磨き上げに留まらず、その歴史資源の本物の魅力というものを多くの皆さまに味わっていただけるように磨き上げを行っていくということをしっかりやっていこうと考えています。しかも県内全域にある歴史資源について、そういう取り組みを行っていこうというものです。
 そして、それぞれの歴史資源と地域にあります食・自然・体験につきまして、それぞれの地域にしっかりと周遊コースを作り、観光クラスターとするための取り組みをしようとするものであり、リアル化とクラスター化、これを同時に図っていくような取り組みを進めていこうと考えております。
 (資料の5ページを示しながら)
 現在、この「志国高知幕末維新博」につきましては、メイン会場となります高知城歴史博物館、坂本龍馬記念館、そして、サブ会場となりますこうち旅広場の3つに加えて20の地域会場をそれぞれ予定しており、それぞれにつきまして、歴史資源の磨き上げをしますとともに、その周辺のさまざまな観光資源とのクラスター化、周遊コースづくりということを鋭意進めてきているところです。
 また、5月25日には志国高知幕末維新博推進協議会を発足いたしました。今後は、7月末ごろ行われます第2回推進協議会におきまして、博覧会の実施計画の策定を行い、そして、この秋ぐらいから、博覧会のプロモーション活動を本格的に行っていくという予定としています。その間、歴史資源の磨き上げについての計画づくりやプロモーション、そして、実際の磨き上げを行い、来年の3月ごろから博覧会の開幕を予定しています。博覧会を開催していきながら、それぞれ継続的な磨き上げ、さらにはクラスターとしてつくりました周遊コースの運営をしながら、PDCAサイクルを回して、それぞれにおいて継続的な磨き上げを行っていくことになります。
 そして、博覧会第二幕の開幕を平成30年春に予定しているところです。こちらにつきましても、引き続き継続的な磨き上げを行っていきたいと考えております。
 平成29年度、30年度の2カ年を通して高知県内の歴史資源の磨き上げと、関連する地域の歴史資源との周遊コースを作りたいと考えています。さらにはもう1つ、ここにも書いてありますが、市町村ごとのクラスターと周遊コースをエリア別、さらには県全域といったそれぞれのレベルで広域周遊コースに組み込んでいくような取り組みも進めていきながら、全国、そしてまた外国に向けても売り込みを図っていくことができればと考えているところです。
 このような取り組みを推進するため、今回の補正予算で新たな補助制度を設けることといたしました。この補助制度によりまして、平成28年度、29年度において、特に加速化をして財政支援をしてまいります。そして、併せまして県からアドバイザーを派遣することにより、それぞれの地域で、歴史資源の磨き上げの取り組みを進めていきたいと考えているところです。
 (資料の6ページを示しながら)
 次に、農業分野の取り組みについては、次世代型こうち新施設園芸システムの普及促進を図るものであります。こちらにつきましては、極めて大規模な施設園芸団地をつくっていく取り組みとともに、高軒高ハウスを中心とした大規模な次世代ハウスを作る取り組みや、さらには、より規模の小さい低コスト耐候性等の中規模次世代ハウスを作る取り組み、そして既存型ハウスに環境制御技術を導入することを応援するような取り組みと、4つに分けて取り組むことで、非常に大規模なものから大・中・小、それぞれのレベルに合わせて次世代型の施設園芸システムの普及を図るための取り組みを進めているところでございます。
 それぞれにつきまして、これまで随時案件が形成されるごとに予算化する取り組みを進めてきました。資料6ページの一番上にあります四万十町の超大型の大規模施設園芸団地は先月完成したところですが、これは平成25年9月の補正予算から整備をスタートしましたし、平成26年9月の補正予算を通じまして、安芸市、芸西村、香南市の三つの施設の建設への補助をスタートいたしました。また、平成27年度の当初予算では、南国市、安田町に、そして平成27年9月の補正予算においては南国市のハウス、そして28年度当初予算では、安芸市と日高村において、それぞれ次世代型ハウスの建設を補助するという取り組みをスタートしてきているところです。これからも、随時案件が形成される度にこのような形で次世代型ハウスの普及をしていきたいと考えています。
 今回の補正予算は、国の産地パワーアップ事業において、新たに国の配分が増加していることを踏まえまして補正を速やかに行い、香南市、芸西村のそれぞれの施設整備を補助していこうと考えているものです。
 土地が狭い高知県でありますので、このような形で高度の技術を普及させていくことによりまして、狭い土地ながらも生産性を上げて農家の所得向上を図っていく取り組みを進めていきたいと考えています。
 (資料の7ページを示しながら)
 水産業分野におきましては、養殖業の振興を図り、そしてその養殖業をベースとして関係産業のクラスター化を図っていくことが、大きな戦略的な方向性の一つであります。大月町におきまして、カンパチ、クロマグロの養殖生産体制の確立を図るべく努力を進めています。資源面でさまざまな取得の制限がかかっていく中において、クロマグロの人工種苗の量産体制を確立できるかどうかということが、低コストで確実に安定的な生産を確保できるような体制をつくっていくという点において、非常に重要だと考えています。
 現在、このクロマグロの人工種苗の量産化については、取り組みの3年目に入っているところであります。2年目となる去年は、一定の量の沖出しもでき始めましたので、何とか今年、来年ぐらいにかけて技術の確立を図っていきたいと考えているところです。
 そういう中で、国立研究開発法人水産研究・教育機構の古満目庁舎を取得させていただき、クロマグロの人工種苗生産技術の開発を行う拠点として、活用していきたいと考えております。特にクロマグロの人工種苗の餌を安定して確保することが非常に大きな課題になっているところですので、こういうものを開発するための施設として活用していきたいと考えています。
 さらには、中間育成技術の確立を図っていくための施設として、さまざまな養殖魚種の開発でありますとか、関係の技術支援を行っていくような施設として活用していくことができればと考えているところであります。
 (資料の8ページを示しながら)
 また、「世界津波の日」高校生サミット、こちらが高知県で開催をされることとなりました。非常に先端的な取り組みを行っていることが評価されて、今回黒潮町で開催されることとなったものであり、誠に誇らしいことだと思います。こちらの関係経費について補正計上をさせていただいているところです。
 その他、今回の6月補正予算につきましては、お手元の資料で予算の内容についてご説明しておりますので、そちらをご覧いただきたいと思います。
 さらに、もう1点、産業振興計画のパンフレットをお手元にお配りをさせていただいております。こちらの第3期高知県産業振興計画のパンフレットは、まだパイロット版でありまして、今後一部内容が変更されていくものではありますが、産業振興計画の内容についてコンパクトにまとめて書いてありますのでご参照いただければと思います。
 冒頭、私からは以上です。

 

歴史資源の磨き上げ(リアル化)

(大野・高知新聞記者)
 観光のところで、知事のお考えというかイメージをお伺いしたいんですが、リアル化という言葉をお使いになってますけども、先ほど、本物の魅力を味わっていただくということで、もう少し、単なる観光資源の魅力の向上ということとの違いがあるのかという、その辺の考え方の説明をお願いします。

(知事)
 歴史観光資源について、県内いろいろありますけれども、一つはそれぞれの地域にあります歴史資源について、いかに本物としての魅力を磨き上げていくかというのは、大きな課題だと思います。
 しっかりと本物が残っていて、素晴らしい魅力を持っているんですけれども、十分な解説がついていないがために、県外の方にとっては非常に分かりにくい。例えば、「龍馬脱藩の道」はその一例だと思うんですが、一見普通の道に見えるけれども、史跡としてすごく意義がある場合があります。こういうところにしっかりとしたガイドさんが付いて、解説できるようにすることによって、その意義、魅力というものをお伝えすることができるようにするなど、できる限り歴史資源の本物としての魅力というものを分かりやすく、県外の皆さんにもお伝えできるような仕組みづくりをしていこうという方向が、今回目指しているところです。
 今回、特に本物だとかリアル化という言い方にすごくこだわっているのはなぜかというと、前回我々が歴史観光を大きくPRして打ち出していったのは、「土佐・龍馬であい博」のときだったと思いますけれども、あのときは大河ドラマが一つのきっかけとなって、「土佐・龍馬であい博」をスタートさせていったわけです。ですから、我々としての見せ方というものはドラマに関係づける形が多かった。当時としては、そのやり方で良かったんだろうと思いますけれども、今後は、ドラマのエンターテイメントに絡めてというよりも、歴史資源の本物の側面というものをしっかり見ていただくようにするということに重点を置いていこうと考えているということです。
 また、本物の歴史資源の魅力をしっかりお伝えできるように磨き上げていくというやり方をすることは、非常に汎用性がありますので、先々にわたっても高知としての歴史資源を磨き上げていくということにつながっていくんだろうと思っています。
 いつも申し上げているんですけれども、高知県の貴重な観光資源として後々に至るまで活用できるものとなるように、リアル化の方向での磨き上げというのを徹底していきたいと思っているところです。

 

坂本龍馬記念館

(西森・高知さんさんテレビ記者)
 先日、第二幕のメイン会場の坂本龍馬記念館の工事の入札が不調に終わったということで、開催時期が3カ月ほどずれるというお話があったんですけれども、この影響とそれから記念館だけではなくて、県の施設等の入札不調が続いているということについて、その辺りの原因をどうお考えなのか。今後の取り組みについて、お伺いしたいんですけども。

(知事)
 坂本龍馬記念館については、9月の議会で契約議案を提出できるように、これから鋭意取り組みを進めていきたいと考えているところです。当初予定していたよりも3カ月遅れるということになりますので、平成30年の春から幕末維新博の第二幕がスタートするということになります。
 旅行エージェントさんの期限の切り方というのは、基本的に年度ベースで切られることが多くなっています。春の商品、そして秋の商品という形で年2回に分けて組まれることが多いので、予定より3カ月遅れることに伴って、ちょうど春からスタートすることができるということになれば、旅行エージェントさんの区切られた期限とぴったり合わせる形で進めていくことができるので、そういう意味においては、プロモーションがしやすい形でスタートできるのではないかと思っています。
 博覧会の第二幕については、平成30年1月から予定していたものが、今回遅れたということもありまして、平成30年の春からということになりますが、プロモーション等については、それほどダメージがなく、むしろある意味、旅行エージェントさんなどのスケジュールに合わせて展開できるのではないかなと思っています。逆に言いますと、これ以上遅れてしまってはいけないと思っていますので、何とか次回は契約の締結ができるようにしていきたいと思っています。
 また、近年入札が不調になっていることについては、一言で言うと、全国的にも非常に工事が増えている中で、資材にしろ何にしろ、急激に価格の変動が起こっているということが大きな背景にあるんだろうと思います。加えて、それぞれの工事に特殊性がありますと、見積の仕方についていろいろ考え方があって、そこがずれていくということがあるだろうと思っています。いずれにしても、それぞれの工事は、非常に政策的に意義があって展開するものでありますので、遅れることのないようにしっかりと最新の資材の単価を反映し、さらにはそれぞれの工事の特殊性というのをしっかり把握するための努力を積み重ねていく必要があるのかなと思います。
 今回の事案もしっかり分析をして、特殊性などにも対応できるように土木部の方でしっかり対応していこうということで、話をしているところです。

(西森・高知さんさんテレビ記者)
 現実的には、さっきおっしゃった工事で需要が増えているとか、資材の変動等で、やっぱり想定価格がちょっと低かったということですか。

(知事)
 今回の事案について言えば、博物館仕様のものですので、若干工事に特殊性があって、そういうところに関連して、私もあまり細かいことを詳しくは承知していませんが、見方、見解に若干の開きがあったというところが背景にあるようです。
 ただ、大体において県の工事でこういうものを入札するときは、特殊であることは初めから分かっているわけですから、特殊性をしっかりと織り込んで、不調にならないように、もう一段努力を重ねないといけないと考えています。

 

公正取引委員会による排除措置命令

(安岡・高知新聞記者)
 農業振興のことでお尋ねしたいんですが、県としても、園芸連の一元集出荷体制による販路拡大に力を入れてらっしゃると思いますが、昨日報道された、JA土佐あきから農家、組合員に対して不当な圧力があったということで、公取が排除措置命令を出す方針を固めているということですが、これに関して、JAというのも環境制御装置の導入だとか、そういった技術振興の方でもかなり農家にとって貢献しているところも大きいですし、JA土佐あきといいましたら、県内のナスの生産の9割ぐらいを占めているというかなり大きな産地だと思うんですが、県としてこの問題をどう考えているのか。それと、今後どのようにかかわっていくのか、そこの辺りのお考えをお聞かせください。

(知事)
 この話については、私も昨日初めて報道で知りましたけれども、現在調査中の話であって、加えて公正取引委員会とJA土佐あき双方の見解にも相違があると聞いておりますので断定的なことを言うのは控えさせていただいて、調査の推移を見守らせていただきたいと思っています。
 ただ、いずれにしても、産地間競争に打ち勝っていくために、産地のまとまりづくりをしっかり進めていくということが大事ですし、他方で、自由な活動を許容する公平な取り引きをしっかり確保していくことも大切ということだろうと思います。一般論としては、その両方を確保していくように、適切な運営をしていくということが大事だろうと思っているところです。
 今回の件について言えば、ちょっとまだ双方の見解が食い違っている段階ですから、もう少し調査の推移を見守らせていただければと思います。
 (資料2「第3期高知県産業振興計画PR版パンフレット(パイロット版)」により説明)
 このパンフレットの26ページの右下をご覧いただければと思いますけれども、流通・販売の支援体制の強化について言えば、ここにありますように、青果物について小規模、中規模、基幹流通と書いてありますように、県としては、大体その三つの流れに沿って取り組みを進めています。
 一つは、この基幹流通についてしっかりと応援をしていく、いわゆる系統共販の取り組みをしっかり応援をしていくような取り組みをしていく。次に、この中規模というのは、特に近年だんだん需要が増えてきている業務需要や加工用ニーズについての販路開拓を図るような取り組みをしていく。併せて、三つ目、小規模のところにはこだわりニッチ野菜・果実の販路開拓と書いてありますけれども、例えばこの小規模のものについて言えば、独自の商談会を行うといった取り組みなどをして、例えば系統外の皆さまでも非常にこだわりの野菜を作っておられる方も参加をされるという形になってきています。
 この系統流通というものをしっかり維持していくということも極めて大事なことで、これによって、まとまってしっかりと販路を開拓するとともに、こういう系統流通というのがしっかりしている結果として、小規模や高齢の農家の皆さま方でも、市場の値でしっかりと自分たちの商品を出荷することができるようになるわけで、そういう意味において、この系統の役割というのは大きいものがあるんだろうと考えています。併せて、この小規模と書いてありますけれども、こういう独特のこだわりを持って生産をされている方が、そのこだわった結果を活かして、より高値で販売をしていくことなども、また併せて応援をしていくということになります。
 この小規模でこだわりの野菜、素晴らしい野菜ができ、それを売り込んでいくことで、高知の野菜全体の評判が高まって、結果として系統流通についても、例えばスーパーなどでの売り上げが伸びていくという形での良き相乗効果をもたらすことができればと考えています。我々としては、そういう形で、流通・販売の支援強化の取り組みをしてきているということです。
 ですから、まとまって売っていくという側面と、それぞれの創意工夫を活かすという側面とをうまく両立させていくということを県全体でできるようにしていくことが大事だろうと思っています。

(安岡・高知新聞記者)
 今回系統出荷と系統外出荷の方で軋轢(あつれき)みたいなものなのかなと思っているところなんですが、系統出荷が50%近くになってきているということで、価格安定制度ですかね、野菜の価格が下落してときに補償がされるわけですが、系統出荷率が50%を下回っていくようなことが、可能性としては今後なきにしもあらずと思うんですが、その辺り、県としてどう対策していくのか。系統外の方、それはそれで自由な選択だとは思うんですけれども、価格安定制度を踏まえると、どのように県として対応していくお考えなのか。その辺り、もちろんこれまで対応してきてるとは思うんですが、改めて考えをお聞かせください。

(知事)
 価格安定制度がしっかりと適用されるように、50%以上キープしていくということは大事なことだと思います。先ほど申し上げましたように、系統流通をしっかり確保できているから、小規模な農家でも市場につく値段で、それぞれの生産物を販売することができるようになるわけで、そういう系統共販というものがしっかりしているということは、小規模農家にも優しい制度ということになるんだろうと思っています。
 ですから、価格安定制度によって価格を維持するという意味においても、また、まとまって一定市場での価格支配力と言いますか、そういうものを持つように目指していくという意味においても、しっかりと系統共販そのものを守っていくということは大事だろうと思います。
 我々としても系統共販を守っていく、しっかりと維持していくようにするために園芸連さん等とタイアップしていろいろ取り組みを進めさせていただいたりしているわけでありますけれども、大事なのは、系統共販で販売することによって、自分たちの作った野菜などが高く売れるようになり、魅力があるという形になっていくような取り組みをいかにさらに進めていくことができるかということなんだろうと思います。
 だから、私たちとしては、こちらにありますように、基幹流通の施設の整備を応援させていただいたり、さらに言えば一緒にプロモーション活動を行ったり、近年で言えば、ここ(パンフレット26ページ)に中規模と書いていますけれども、業務需要の開拓などを一緒に取り組んだり、いろいろな販路開拓の取り組みなどもさせていただいているということです。
 ただ、他方で、小規模にこだわりの野菜づくりなどをしておられる方々に対しても、しっかりその創意工夫が活かせる道を作っていくこともまた大事なんだろうと思っています。ですから、こちら小規模と書いてありますが、こだわりニッチ野菜・果実の販路開拓の取り組みなどについても、政策の柱の一つに立てて、応援をさせていただいています。
 この二つを両者対立するものというよりは、いろいろ雑誌などでこだわりの野菜がPRされ、高知の野菜は素晴らしいとPRされる結果としてスーパーに並び、市場経由でスーパーに並ぶことによって、高知の野菜などの売り上げもさらに伸びるというような形の良い相乗効果をもたらすことができればという仕立てなんです。
 私たちとしての政策の考え方というのは、そういう形になっているわけで、そのための取り組みを進めているということです。

 

消費税増税延期(1)

(木田・時事通信社記者)

 安倍首相が消費税増税の10%への引き上げの再延長を表明されましたが、その点をどう評価されるのか。社会保障財源の確保や経済状況の判断などを踏まえてお考えをお聞かせいただければと思います。

(知事)
 消費税増税関係については、今日の夕方に発表されるということですから、現段階で確定的なことは言えないのかもしれませんが、総理はもう既に延期を決断されたという報道がなされています。
 やはり、今回5%から8%に消費税の増税をした後の日本経済を見ていますと、消費の回復力というものが全体として弱いということがずっと懸念をされていました。そしてその中で、新興国のリスクというものがこの年明けから一定顕在化しつつあるという状況の中で、やはりリスクは大きいのではないかということで判断をされたということなのかなと、それはもう一つ一つの判断なのだろうと思います。
 3%もの増税をした後の経済状況には気を使わざるを得ないということだろうと思います。ただ、いずれ8%を10%に引き上げるということについては、飲まざるを得ない苦い薬なんだろうと思います。
 また、今回2回目の延期を行うということになりますけれども、3回目はないということをできる限り明確に担保をしていくということが大事なのではないのかと思います。そうでなければ、財政再建についての国際社会の信任という点ではどうだろうか、それから社会保障財源について、おそらく一部執行が遅れてくるものも出てきますでしょうし、安定的な社会保障の維持ということについてどうかという話になりかねない。
 2年半の延期という話でありますけれども、2年半後ということになりますと、5%から8%へ3%増税してから随分と時間が経っているということにもなります。そして何といってもオリンピックの前ということでありますから、一定景気については刺激が行われている時期ということになるのでしょうから、今回延期される反面、2年半後には確実に増税をするということを明確にするということが必要ではないのかと思います。

 

社会保障財源

(木田・時事通信社記者)
 社会保障財源についてなんですけれども、国に今後求めたい対応ですとか、国に求めることというのはどういったことがありますか。

(知事)
 今回の一億総活躍プラン、それから骨太の方針の審議の過程を見ていても、社会保障の中で私たちにとって非常に関心の高い事項の一つとして、いわゆる少子化対策の問題について、ど真ん中に据える形で取り組みがスタートをしようとしてきているところです。
 私も全国知事会で少子化対策のプロジェクトチーム長になってもう5年ぐらいになりますが、5年前というのはこの少子化対策の取り組みについて、政府に訴えをしていてもあまり重きを置かれるような感じではなかった。しかしながら、いまや国策の中心にどんと座ってきている。
 しかも、その少子化対策の中身もいわゆる子育て支援ということにとどまらず、例えば結婚支援でありますとか、いろいろなライフステージに応じた対策がとられようとしてきているという点において、政策の方向性そのもので私たちにとって非常にいい方向に来てるんじゃないかなと思っております。
 しかしながら、それを実際に実行していくためには財源が必要です。さらには、これも言うまでもないことですが、医療費にしても介護にしてもさまざまな形で、社会保障の持続可能性ということについては、ずっとポイントになり続けてきているわけであります。2年半遅れるからといって致命的なことになるということはないでしょうけれども、やはり長期的な観点からは財源がしっかり確保されているという体制であることが大事なんだろうと思います。
 今後、この2年半の延期という決断の後、少子化対策など喫緊の課題などについて、いかにその経費を抑えていきながら効果的な政策を打ち出していくのか、お金がない分、知恵を出さなければならないということがまず出てくるんだろうと思います。
 そしてまた、やはり中長期的にこの社会保障の持続可能性を確保していかなければならない。だからこそ、この消費税の増税延期という決断をされた反面、2年半後には確実に上げるのだということをコミットするということがぜひとも大事なんだろうと思っています。

 

消費税増税延期(2)

(木田・時事通信社記者)
 消費税増税関係であと2点ほど伺いたいのですが、1点目としては再延期に際して、野党側はアベノミクスの失敗ではないかという批判をしていますが、高知県内においてアベノミクスの効果というのはどのようにあったとお考えか、お聞かせ願えればと思います。

(知事)
 このアベノミクスの効果について、今日お配りしたパンフレットの8ページをご覧いただきたいと思います。
 (資料3「第3期高知県産業振興計画PR版パンフレット(パイロット版)」により説明)
 8ページの上段のグラフをご覧いただきたいと思いますが、これは平成18年のいろいろなデータを1としたときに、その後、いろいろな指標がどのように推移したかということを表しているグラフです。この中の黒い実線は生産年齢人口の推移を表したものです。その他の色が付いている実線が、いろいろなものの生産量や観光総消費額などを表しているグラフということになります。
 生産年齢人口が減っていくというのは、人口動態によってほぼ確実にこういう形に推移していくということが先々にわたって見えているものですが、この生産年齢人口の減少に合わせて、いろんな経済の指標がほぼパラレル(平行)に縮んでいくというのが今までの高知県の経済の姿でありました。
 実際にこれを見ていただくと、平成18、19、20年あたりは、生産年齢人口とほぼパラレルにいろいろなデータが動いています。黒い線の周りにすべて集束しています。しかしながら、平成21、22、23年にかけて見ていただくと、基本的には黒い線よりも全部上に上がっていっていることが見ていただけると思います。
 要するに、生産年齢人口の減少に伴って同じように縮んでいた経済から、生産年齢人口が減少してもそれ以上に拡大する経済に、むしろ縮まない経済にだんだん構造転換が図られつつあるという状況であると思います。
 それに伴って見ていただくと、平成18~27年にかけて、オレンジの線が有効求職者の線で、蛍光色の緑の線が有効求人数ですが、これをご覧いただくと、平成18年を1としたとき、有効求職者数のグラフは、ほぼ生産年齢人口とパラレルに推移しているのが見ていただけようかと思います。有効求人数の方は平成21年ぐらいまでは生産年齢人口とパラレルに推移していますが、それ以降については数値が上がり、平成18年対比で1.6倍ぐらいになっています。経済の動きの推移ということを象徴的に物語っていると思います。
 結果として、平成21年ぐらいまでは、有効求人数も有効求職者数もパラレルに動いているので上昇していませんが、それ以降については、有効求職者数は少しずつ生産年齢人口とパラレルに減っていく一方で、有効求人数はむしろ拡大していくので有効求人倍率は上昇し続けてきたと思うわけです。
 8ページの下の欄にあるグラフを見ていただきますと、左側が有効求人倍率のグラフで、平成21年ぐらいまでは全国がどんなに良くなってもずっと高知だけは変わらなかった。しかし、それ以降については、有効求人倍率が上昇に転じて、今年3月現在で1.06倍に達しており、上のグラフでこの理由や背景というのは説明できるんだろうと思います。
 さらに、その右側を見ていただきますと、これは1人当たり国民所得と県民所得の推移です。赤い点線が国民所得、日本全体の1人当たりの国民所得の伸び率の推移ですけれども、県民所得の推移を表す青と比べていただくと、平成21年ぐらいまでの間は全国の国民所得の伸び率の方が高知県民の所得の伸び率よりも大きくなっています。しかしながら、平成21年ぐらいからは逆になって、1人当たり県民所得の伸びの方が国民所得の伸びよりも大きくなっていっており、これが平成25年度ぐらいまでずっと続いてきているという状況だと思います。
 そういう意味において、平成21年度以降というのは、高知県経済としては一定構造転換してきているんだと思います。平成21年ぐらいまでの間の高知県の経済というのは、生産年齢人口の推移に合わせて縮小する経済だった。しかしながら、今は生産年齢人口の縮小以上に拡大する経済になってきつつあるということです。ただ、油断ができないので、産業振興計画などについて、さらに力を入れて取り組んでいかなければならないと考えています。
 アベノミクスの取り組みについては、やはり平成26、27年ぐらいにかけて、高知にとっては非常に力になったのではないかと思っています。特にこの有効求人倍率を見ていただくと、平成24、25年ぐらいにかけて踊り場状態に陥った時期がありますが、それ以降に出されて、打ち込まれていく政策がアベノミクスです。
 私の実感としても、有効求人倍率が0.6を超えたぐらいからやはりちょっとしんどいなと思った時期がありました。高知にとっては有効求人倍率というのは過去最高でも0.76でしたから、それがこの0.6ぐらいに達し、頭打ちになっていくのではないかと思ったときに、全国として非常に景気が上向きになってきた。その追い風が力強く吹いてきたということは、高知にとっては非常に良かったのではないかと思います。
 ですから、アベノミクスの取り組みが地方にトリクルダウンしてくるのを地方で待つということではなくて、やはり地方は地方としての独自の努力を一生懸命していき、その努力をしていく中において、アベノミクスのような大きな追い風が吹いてくれれば、それを活かすことができるという流れではないのかなと思います。地方側・地方自治体としてそう考えて努力していくことが大事なのではないかと思って高知県は取り組んできたということであります。
 だから、現段階においての景気の動向が短期間的に見てどうかということもあるかもしれませんが、例えば高知のような非常に脆弱な経済構造の県でも、こういう形で構造的に少し変わってきている側面があるということを見たときには、アベノミクスという大変大きな力をいただいたものだと素直に思っております。

 

衆議院総選挙

(木田・時事通信社記者)
 与党内では、増税を再延期するなら衆議院を解散して国民の信を問うべきだという意見がありましたが、今回同日選は行わないと首相は示してます。この点についてはどのようにお考えでしょう。

(知事)
 それは総理の政治判断ですから、私がうんぬんということではないだろうと思いますが、いずれにしても、参議院選挙はあるわけで、国民の審判を受ける国政選挙は行われますので、そちらにおいて、国民がこれについてどう判断するか、その意思表明をする機会があるということではないかと思います。

 

原発関連

(中田・高知民報記者)
 伊方原発ですが、先日の勉強会で、「熊本の教訓はありませんか」という質問を県側はされてましたけども、(四電側からは)「ない」、「現状特に改めることはない」というお話と、それから熊本で2回連続で揺れたということについてのそういうものはあるのかといったら、「それはない」というようなお話でした。「トータルとしては大丈夫です」という話でしたが、なかなか県民感情として納得できないというか、その辺どう思われますか。

(知事)
 17回目の勉強会を開催しまして、その結果をまだ今取りまとめていますし、私も回答を聞きましたので、それを踏まえて少し再質問を投げかけようという話をしているところでありまして、現在は、まだ勉強会継続中と思っていただければと思います。今回の熊本の地震の関係で言えば、例えば揺れたガル数などについて、熊本で揺れたあの震度で、仮にあれが伊方の岩盤の上で起こっていたら200ガル程度であったと想定されるとのことです。200ガル程度の揺れということであれば、伊方で想定している650ガルよりもはるかに低く、まして対応できるといわれている揺れのレベルよりはるかに低いということですから、熊本の地震の教訓、揺れからいけば十分耐えられるレベルですよという説明が大きな柱として一つありました。もう一つは、何度も何度も揺れるということについても、一定耐えられるレベル以内の揺れということであれば、復元性があるので大丈夫なのだという説明です。
 200ガルの話について言えば、実際熊本における地震計のデータ、地下における地震計のデータなどからも一定推測されるデータのようでありますから、分かる点はあるかなとは思います。もう一つ、弾力性、十分にもとに戻る力、復元性というものがあるから大丈夫なのだという話についても、確かに想定の地震動を計算して弾性の範囲内に収まるように設計をしているということでありましょうから、そういう説明になっていくということなのでしょう。ただ、やっぱりまだ配管のことなどもう一段確認したいところはあります。
 こういう問題について言えば、何というか、教訓にすることはないということではなくて、ぜひしっかり教訓を学んでいただきたいと思いますし、多分全くそういうことをしないですよという意味ではなくて、今回のデータからすれば我々としては大丈夫だと考えているという趣旨で言われたんじゃないかと思っています。私どもとしても引き続き問いを投げかけていきたいと思っています。
 また、勉強会の結果について言えば、今取りまとめをしようとしていますけども、その取りまとめの内容はオープンにさせていただくようにしたいと思っています。

 

参議院選挙

(大野・高知新聞記者)
 直近の選挙に対する知事のスタンスというので二つお伺いしますが、参院選について、合区で行われる選挙ですけれども、いま名乗りを上げているいずれかの陣営の予定候補を支援ないし支持されるというおつもりはありますか。

(知事)
 今までの国政選挙と同じように、特定の候補の応援をするということはないと思っています。

 

県内の市長選挙

(大野・高知新聞記者)
 6月に香南市長選挙があります。過去の県内の首長選では、四万十市長選とそれから前回の香南市長選で、両方とも現職をやってらっしゃる方の支援というのは目に見える形で、集会に行かれたりという形で支援されたかと思いますけれども、今回のこの現職2期目に挑む人に対して新人が戦うという構図になりそうなんですけれども、どのようなスタンスで臨まれるのかをお聞かせください。

(知事)
 県内の市長選挙については、基本的にどの候補を応援するということもないというスタンスではありますが、個別の事情というのがあって、ケースバイケースで対応をさせていただいてきたということでございまして、今回の香南市長選挙についてどうするのか、今後どうするのかということについてはまだ決めていません。

(大野・高知新聞記者)
 基本的には中立ということだと思うんですけれども、例えば前回支援なさった現職からの支援の要請のようなものはあるんですか。

(知事)
 今後、どうするかということについては、まだ決めていません。

(大野・高知新聞記者)
 決めていないということですか。

(知事)
 今、考えております。

(大野・高知新聞記者)
 またお伺いします。

 

舛添知事の政治資金問題

(池・高知新聞記者)
 今日、東京都議会が定例会議を開催して、先ほど所信表明で舛添さんがちょっと謝罪はしたみたいなんですけど、一連のその政治資金に絡む問題について、特に説明責任の観点から、同じ知事の1人として、今回の問題をどんなふうに見てらっしゃいますか。

(知事)
 一つはまず、そもそもの基本として、私どものような県知事は公務と政務とプライベートの三つを峻別(しゅんべつ)しないといけないと思います。ですから、その三つを日ごろより峻別をしたうえで、それぞれのお金の使い方についてしっかりと説明責任を果たしていくということが大事なのかなと思います。
 ただ、その峻別の仕方について、また、それがどのように説明をされるかということも含めてになろうかと思いますけど、私のような高知県の知事と東京都の知事というのは事情も違うところもあるんだろうと思います。なぜかというと、東京都の知事さんは24時間ずっと警護が付く対象の方であって、その移動についても一定そういう事情を考慮して取り組むことが必要だったりという事情の違いがあるんだろうと思います。
 ですから、私があまりその是非について断定的なことをいうことは避けなければならないと思います。ただ、残念ながら、いろいろな世論調査などを見ておりますと、今までの舛添都知事の説明について、納得が得られる状況にはなってないんじゃないのかと思いますので、早く納得が得られる形での説明をされるのがよろしいのではないのかなと思います。

(池・高知新聞記者)
 その公務と政務とプライベートの峻別は大変分かりやすい考え方だと思いますけど、知事ご自身は、出張であるとか政治資金の扱いであるとかというときには、そのあたりをかなり意識されているということでしょうか。

(知事)
 公務と政務とプライベートを分けてしっかり対応するように日ごろより心がけているつもりです。これは普通の政治家、例えば国会議員の方であれば政務とプライベートの峻別ということになるだろうと思うんですけど、知事の場合は行政府の長ですから、いわゆる公務というものが加わってくるので、その公務と政治家としての政務というのは区別をしていかないといけないと思っています。
 特にこの公務というのは、税金を使って行わせていただくものになってきますし、政務というのはこれも政治資金という公的なお金ということになります。特に政党の場合にはそうなってくるんだろうと思いますけれども、こういう公的な側面を持った政治資金を使わせていただいていることになります。プライベートのことについては、自分のプライベートのお金でしっかり対応するという形で峻別をするということが大事なんだろうなというふうに思いますし、そこのところ、私自身は一生懸命心がけてきているつもりです。

(池・高知新聞記者)
 要するに、舛添さんはその三つが混同されてるということですか。

(知事)
 ご本人の弁によれば、そこはそれぞれ峻別しているんだという説明をされているんだろうと思いますけれども、ただ残念ながら、世論調査によれば、今の段階では都民の皆さんや国民の皆さんの納得が得られている状況ではないのかなと思います。第三者委員会を設けて説明しようとされているわけですから、その説明がどうなるかということだと思いますし、この議会でもいろいろ議論されるんじゃないでしょうか。

 

消費税増税延期(3)

(池・高知新聞記者)
 先ほどの消費税の質問で、知事の評価がもうちょっと明確に分かればと思いまして、言葉を足していただければと思うのが、今回の再増税の延期、見送りそのものについてです。増税をまた延期することについて、それそのものについて知事がどうお考えなのか。さっきのお話では、3回目の延期はもうないよと。2年半後にはちゃんと上げるということをコミットした方がいいということはおっしゃられましたけども、今回の延期そのものについて、これをやるべきでないのか、やるのは仕方ないのか。そのあたりの評価をお聞かせください。

(知事)
 5%から8%へのダメージが思った以上に大きかったという評価は東京へ行っても聞きますので、やむを得ないのかなという感想は持ちました。私も財務省出身ですから、財務省の関係者などどちらかというと増税を進めたい立場の人たちともいろいろ話をします。もちろん進めたくないスタンスの人ともたくさん話しますけれども、進めたい人たちとたくさんいろいろ話をしても、5%から8%のダメージが大きかったと、想定したよりも大きかったといろいろなところで評価しているように感じます。
 経済データを見ていても、非常に力強いところもあるわけですが、消費の伸びというのがもう一段伸びてこないものかな、ということはみんな思っているところだと思います。そういう中において、金融政策にしても財政政策にしても、どちらかというと景気刺激型の政策をずっと続けてきていますし、この秋にもまた大型の補正を打って景気刺激をしていこうとしているところだろうと思います。けれども、まだ5%から8%に上げたことによるダメージを克服しきれるかどうかというような段階のときに、また、この1月ぐらいから新興国リスクが顕在化しつつあると言われている中においては、もう一段あと2%追加で上げていくことをためらう、逡巡する(決断をためらう)ということについては、景気回復を最優先するという方針のもとでは理解できるところなのかなとは思います。
 ただ、5%から8%に上げていくことのダメージがだんだん平準化して、克服されてくる中、さらにオリンピックが翌年に控えているという非常に良いタイミングでもう1回上げられないということになると、それはどうなのかなということになりかねないと思います。2年半というのは、オリンピックということなども踏まえてのタイミングの設定ではないかと思います。ぜひもう次は絶対やるんだということをコミットしないといけないと思います。
 特例公債法のような感じで、毎年毎年消費税は上げませんという特別の法令が出されるような日本になってしまうと大変になってくると思いますので、次回は絶対上げるということを何らかの形で検討していくことが大事ではないかと思います。

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