平成29年8月29日  知事の定例記者会見

公開日 2017年10月04日

北朝鮮ミサイル問題(1)
大川村議会存続問題(1)
北朝鮮ミサイル問題(2)
小中学力テスト
茨城県知事選挙
合区問題
県職員採用試験社会人枠
大川村議会存続問題(2)
北朝鮮ミサイル問題(3)

【知事の定例記者会見】

北朝鮮ミサイル問題(1)

(大野・高知新聞記者) 
 北朝鮮のミサイル問題について、北朝鮮が米領グアム周辺に向けて弾道ミサイルを発射するという計画の発表がありまして、ミサイルの上空通過が想定される高知県などに先日PAC3が配置され、政府はその対応、迎撃体制を整えている状況です。
 折しも今朝方、ミサイルの中距離弾道ミサイルの発射がありました。県としても対応に追われた部分があるかと思います。外交・防衛上の問題ではありますが、この北朝鮮のミサイル問題について、知事ご自身のご所感をお伺いしたいということと、県としての対応をどのようにとって、今後またどういう形で進めていくのかをまずお伺いします。
 併せて、当然県としての対応ですから、県民の生命と財産を守るという目的のもと、県民へのその対応の周知について、いたずらに不安をあおってもいけないでしょうし、ただ、きちっとその対応をどう県民の皆さんにアナウンスするかということも大事であろうと思います。その辺の考え方、進め方についてお伺いします。

(知事)
 北朝鮮が米領グアムに対してミサイルを撃ち込むと予告をし、その過程において、島根、広島、高知の上空を通過すると発表したこと、さらに、本日今朝方、北海道を飛び越える形でミサイルを発射したこと、いずれにつきましてもわが国の安全保障にとり、また高知県にとっても非常に深刻かつ重大な脅威でありまして、断じて容認できることではないと考えているところです。
 この問題については、まずは外交的な対応によって解決をしていくことが大事であろうと考えておりますし、また他方、発射されたミサイルの破片等が県に落ちてくるなどといったことがあってもならないということでありまして、そういった万々が一の場合における対応についてもしっかり講じていくことも大事だろうと考えているところです。さらに県として、県民の皆様方の安全・安心を守るためのさまざまな警報、周知、そういった取り組みなども大事だろうと考えています。
 これまでの間も大きく言いまして3段階の対応をとってまいりました。一つ目は、国に対して、外交努力や情報収集をしっかりと行っていただきたいということ、さらに、いざというときの備えをしっかりしてもらいたいこと、などについての要請を行ってきました。この件については、4県の知事と連名で国に対して要望活動も行ってまいりました。国においては、PAC3を早々に配備していただくなど、非常にスピード感ある対応をしていただいていると考えているところですが、引き続きの対応をしっかりととっていただきたいと考えています。
 そして2つ目ですが、県や市町村、この行政関係各部において、いざミサイルが発射されたらどうするか、仮に落下物が落ちてきた場合にはどういった対応をするか、などといったことについての手順の確認を、これまでの間も繰り返してきたところです。いざというときにはどう対応するか、行政各部においてしっかり関係機関連携をとって、万々が一に備えた準備方をしておくことが大事だろうと考えています。
 そして3つ目は、県民の皆様方に対する例えばJアラート(全国瞬時警報システム)が鳴った場合、身を守る行動をとっていただきたい、こういったことについての周知徹底を図っていくことも大事ということで、これまでも相努めてきたところです。
 今朝方6時前に北朝鮮がミサイルを発射しました。改めて、わが国の安全保障にとって非常に深刻かつ重大な脅威ということでありまして、断じて容認できることではないと考えているところです。
 このミサイル発射の報を受け、直ちに危機管理部の当直の職員が初動対応にあたりまして、情報収集を行いました。Em-Net(エムネット)を通じて政府からの情報収集を行っていくとともに、併せて、本県の漁船が近海で操業していないか、安全かということについても確認をしました。1隻の漁船が近海で操業をしていたようですが、安全が確認されています。
 その後、今朝方、庁議があり、私から改めて大きく2点について指示をしました。北朝鮮から島根、広島、そして高知の上空を通ってグアムに発射をするという予告がなされたこともあるわけでして、そのことも今回の件も踏まえ、改めて緊張感を持って備える対応を行うこと。あくまで万々が一に備えるということですが、緊張感を持って対応するよう話をしたのが第1点。そして第2点目として、関係各機関に対して、改めて注意喚起を行ってもらいたいということ。この2点について指示をしました。
 今後とも北朝鮮からミサイルが発射される。本県の上空を通る。万々が一の場合でありますが、何かが落下してくるかもしれない。そういったことに備えて、緊張感を持った対応を続けていきたいと考えているところです。
 お尋ねの最後、県民の皆様への対応、周知をどのように進めるかについてですが、ポイントは二つだと思っています。北朝鮮のミサイルが上空を通過する事態が生じたときには、Jアラートによって警告されます。Jアラートが鳴りましたら、頑丈な建物の中に退避したり、物陰に隠れたりといった形で、爆風などから身を守る行動をとっていただきたいということです。
 この2点について、県民の皆様方に周知徹底していく必要があると考えていまして、県のホームページによる情報提供も継続していきますが、県の広報番組や、本日8月29日以降のテレビ・ラジオで改めてお知らせを行っていきたいと考えています。また、市町村との情報共有についても、継続していきたいと考えています。

(大野・高知新聞記者)
 追加で、本日の事態を受けて、国、防衛省に対して何かアクションを起こされるということはありますか。

(知事)
 既に要望を行い、その要望を踏まえてしっかり対応していただいていますし、その要望が一つの契機となって十分意思疎通もしているところですから、これ以上改めて要望活動をする必要はないと思っています。

(大野・高知新聞記者)
 現状のこの体制・配備について、実際にこう対応してみて、これは足りないのではないかなどと思われることはありますか。

(知事)
 今のところありません。

 

大川村議会存続問題(1)

(大野・高知新聞記者)
 大川村議会の存続の問題で、村総会の検討を表明された大川村の議会で先日動きがありまして、議会の運営委員会が「議会を維持」という方向性の内容の答申を取りまとめて明らかになりました。村の執行部、それから県、村議会そろって、やはり村議会の仕組みを存続させる方向でいきましょうという形がそろったかと思いますが、この村議会側のアクションの受け止め、それから今後の取り組みの方向性について教えてください。

(知事)
 これで県としての考え方、そして村の執行部の皆様方の思い、そして村議会の皆様方の思い、これが一つの方向を向いた形になってきているのかなと思っています。村議会においても、住民の皆様から議員の先生方がいろいろとお話を聞かれ、そういった中において判断をされた。深い議論をされたうえでこういった判断をされたということでして、検討結果そのものについても大変重いものだと思っています。その結果として、県と村と村議会が一つの方向を向くことができたことは、非常に心強いことですし、今後、議会の皆様方にも引き続きご指導をいただきたいと思います。
 村議会の維持に向けて、具体的な方策を検討していかないといけません。もう一段、いかに村政への関心を高めることができるか。さらに言えば、議会の議員になるというハードルをいかに引き下げることができるのか。ここらあたりもポイントとなるでしょうし、根治対策として、若者が大川村にもっともっとたくさん住み続けられる。そうなるためにも産業振興の取り組みなどが非常に重要になると考えております。
 村議会維持検討会議を大川村の皆様と私どもとの間で一緒にさせていただき、また、大川村プロジェクトの加速という話もさせていただいておりますが、引き続きこれらの取り組みをしっかり進めていきたいと思います。

 

北朝鮮ミサイル問題(2)

(木田・時事通信記者)
 北朝鮮のミサイル関係ですが、知事ご自身はこのミサイル発射についてどこでどういう状況でお知りになって、庁議などで指示をしたというお話でしたが、どういう行動をとられたのかを少しお伺いできればと思います。

(知事)
 まず報道で知り、そして秘書官からメールで連絡があり、危機管理部において初動対応をしているという報告を受けました。その初動対応の結果を見て、さらにテレビで報道を見ますと、東北の方に発射されたということでありましたから、とりあえず事態の推移を見守りながらずっとテレビを見ていました。
 そのうえで登庁しまして、直後に、危機管理部の職員から改めてその段階で分かっている情報についてブリーフィングを受けまして、庁議において改めて指示をするという話をさせていただき、そして庁議において、先ほど申し上げた2点について、緊張感を持って対応することと関係機関に対して改めて注意喚起をすべしという指示をしたということです。

 

小中学力テスト

(大野・高知新聞記者)
 学テの結果が公表されましたが、どのように結果をご覧になっていますか。

(知事)
 算数・数学の系統については、じわじわと成果が出てきているという感じを受けました。正直なところ、算数と数学は長年苦労してきていたので、一直線に上がっていくという形になっているわけではありませんが、じわじわ上がってきていて、確実に底上げは進んできていると思います。
 そういった中において、小学校の算数Aが全国第3位になったというのは素晴らしい快挙だと思います。子どもも頑張った、先生方も頑張られたということだろうと思いましたし、中学校についても、全国下位とはいいながらも高知県としては過去最高レベル、自己ベストという形に来ているので、いい方向を向いてきているのかと思います。やはりタテ持ち、一部の学校で1年間まだやっただけですが、学テを受けた段階では、ひとつ効果が見えてきているのかと思いました。これが一つ。
 2点目は国語ですが、これは少し残念だったと思います。小学校の国語、順調に上昇してきていたわけですが、少し今回落ちました。中学校においてもそうでしたが、国語について、毎年テストが出されて、傾向の違うタイプの問題も出される中において、今までのテストでは見えなかった少し弱点が見えているところがあるのかなと感じたところです。
 端的に言うと、分析的に読むというよりも、要するにここに書いてあることは何かと問われる問題について、少し正答率が低かったという分析を私は聞きました。これまで分析的に読んでいくことについてのトレーニングはして、その成果は出てきていますが、今度、併せて、要すればという見方についてのトレーニングを、こういった結果も受けて、また強化をしていく必要があることが分かったと思います。

(大野・高知新聞記者)
 過去、学力対策の部分は進めてこられたと思いますが、毎回の結果に一喜一憂することもないとは思うのですが、今年の結果を見て、今までの方向性とかあるいは新しいてこ入れのヒントとか、そういうものはありますか。

(知事)
 方向性自体は間違っていないと思いますが、国語については、今回の学テで示された高知の少し残念だったところについては、新たな対策を講じていくことが必要ではないかと思います。毎回新しいタイプの問題が出されて、それに非常に強い場合もありますが、残念だったという場合もある。その残念だったところについてはしっかり対策を講じていく。要すればという問題が解けるかどうか、これは非常に重要なことです。
 その他の点についても含めて、今回の学力テストの結果を総合的に分析して、また総合教育会議でも議論をして、今後の対策に活かしていくことができればと思いますが、一言で言えば、全体として、小学校は全国上位、中学校については引き続き全国下位とはいいながらも、例えば算数・数学について上向きの傾向、例えば自己ベストも一部見られるなど、総じて言えば、いい方向を向いていっているということかと思います。
 ただ、繰り返しになりますが、明らかに課題というのは見えているわけですから、その課題に対しては直截的な対応をしっかり図るようにしなければならないと思います。

(小島・NHK記者)
 今回の公表分から、文部科学省は正答率について整数で出してきました。それは、理由としては、本来の趣旨から外れるテスト対策が行われているなど、いろいろ理由はあるんですが、まず、そういう形で、整数で公表されたという国の方針に対してどう受け止めているか、あと一方、高知県は課題を明らかにして今後に活かしていきたいということで、これまでどおりの公表をされています。それについても何か意見等があれば教えていただきたいと思います。

(知事)
 非常に大数の調査ですから、0.1動く動かないというのは結構大きな意味を持つところがあるのではないのかと思います。0.1までとは言わなくても、0.5単位で動いていくことは結構大きな差を意味することもあるということでして、確かに過度な競争を防ぐために整数でもって発表するという文部科学省の考え方は分かりますが、私どもは競争のためにというよりも、むしろ正確な学習動向の把握をしていくために必要なこととして、今回小数点まで発表させていただいたということです。
 小数点以下の動向というのは、先ほどの繰り返しになりますが、この大数調査においてトレンドとしては大きな意味を持っている。だから、それを踏まえて対策を講じていかないといけない。そういった観点から、今回私どもの教育委員会としては平均正答率を小数点まで公表させていただいたときいています。

(小島・NHK記者)
 それは知事としても受け入れるということでしょうか。

(知事)
 総合教育会議のメンバーとしての私として言わせていただければ、それは確かに、過度な競争をあおるという目的ではなくて、学力の定着状況をより正確に把握するという観点からは妥当な考え方ではないかと思います。

 

茨城県知事選挙

(木田・時事通信記者)
 27日の茨城県知事選挙で、現職知事として最多の7選を目指した橋本昌氏が自民・公明両党推薦の大井川和彦氏に敗れましたが、この茨城県知事選の受け止めをお願いします。

(知事)
 大変激しい選挙戦になったわけでありますが、現職の今までのご功績と、そして新人の皆様による変化をもたらそうという動きと、さまざまな議論があって、変化をもたらそうという方が勝利されたということでしょう。あれだけ激しい選挙戦が行われていく中において、徹底した議論を経て、県民の皆様方の審判が下ったということなのではないでしょうか。

(木田・時事通信記者)
 多選批判が原因ではないかという指摘もありますが、この点はどうご覧になっていますか。

(知事)
 多選批判が背景としてあったということは、当然のこととしてあるだろうと思います。ただ、多選についての批判があったとしても、継続なのか、それとも替えるべきなのか。そこの二つの路線について、大きな議論があったということではないでしょうか。替えるべきと考えられた方が多かったということでしょう。

 

合区問題

(大山・高知新聞記者)
 先日、自民党高知県連の福井照代表が、リップサービスと言われていましたが、次の選挙で合区が解消できなかった場合は徳島県の現職の議員を押すのが当然だという趣旨の発言をされていました。この発言について、どんなふうに受け止められていますか。

(知事)
 謝罪をされていることですから、もうそれ以上、私が申し上げることはありません。

 

県職員採用試験社会人枠

(高田・日本経済新聞記者)
 先日、県の上級職と社会人採用の方の最終合格者、まだ面接もありますが、人数が発表されて、社会人については20倍以上の倍率で人気があり、45名の半分ぐらいがUターンやIターンということですが、今回の社会人採用をするにあたっては、県内からですとかなり優秀な人が応募して、民間企業ではそういう方が県の職員を受けたりして、優秀な人材を取られるということもあると思います。そういった部分と、他方、県外の優秀な人を取ってくる、来てもらえるということがいろいろ狙いもあったと思いますが、その辺の現状の受け止めと、県外のみに採用を絞るということは、移住とかの関係で、検討材料になるんでしょうか。

(知事)
 後者から言わせていただきますと、職業選択の自由もある中において、できる限り絞らない方がいいと思います。県内で県庁を受けたいと思っている方々がたくさんおいでになる中において、その希望を初めから制限をすることは、できるだけしない方がいいんのではないかと思います。確かに民間の皆さんから、優秀な職員を取ってしまうじゃないかと私も怒られたことはありますが、ただ、県外の方だけにするとして、県内の方で新たに県庁に転職をしていきたいと思っている方々の希望を端からシャットアウトしてしまうのも、それはそれで問題になるのではないかと思います。そこはできる限り自由に、本人のご希望に添う形で行わせていただくことが大事ではないかと思っています。
 他方で、最近、社会人の枠を増やしていることについては明確な理由があります。これは、高知県は一時、財政危機だということで、新規の採用を大幅に絞った時期があります。結果として、30代の職員の数がものすごく少なくなっています。例えば今40代、50代の職員で、部長や副部長、課長などになっている皆さんは、多くの職員の中から適性を選ばれている皆さんですが、この30代の皆さん方が、今後だんだん上に上がっていったときに、果たしてその適性に応じた選抜ができるのかどうか。あまりにも人数が少ないと不安になってくるところがあります。30代においても、現在でも優秀な職員はたくさんいますが、先々においてしっかりと一定の競争の中で適性ある職員をそれぞれのポストに選んでいける体制を確保するためにも、30代の一定の職員を確保することが大事だということが1点目です。
 そして、そもそも数が少ないがゆえに、30代というのは、例えば第一次的な起案をするという形で県庁のいろいろな仕事を支えている職員です。その職員の数が非常に少ないことは、それ自体が現在においても問題なわけです。もっと言うと、30代の職員は20代の若手の教育係でもあります。そういう方々の職員の数が少ない、その点においても問題なわけです。
 将来のことや現在の仕事、若い人たちの教育、そういった観点からも、この数が少ないことは非常に問題であり、ここはしっかりと採用をさせていただかなければならないということで、社会人の採用については力を入れているということです。そういった中で、ペーパーテストだけでははかれない、多様な人間性なども評価させていただければということで、今回非常にあまねく多くの人に受けていただき、そしてまた、ペーパー試験だけではなく、面接のあり方なども工夫して採用させていただこうとしているということです。

(高田・日本経済新聞記者)
 今後の面接ではどういう部分が重視されるんでしょうか。

(知事)
 一言で言うと、知・徳・体のバランス、知・情・意のバランスなど、そういったところは非常にポイントとして見させていただくということになっていくと思います。

 

大川村議会存続問題(2)

(五十嵐・高知新聞記者)
 大川村のことですが、議会維持ができるという内容での答申が議会の方から出ました。今の議論過程で、議会維持ということで方向性が一致することになってきたとは思いますが、当初の村の執行部が万が一に備えて村総会も検討するという部分が、今後なかなか進んでいかないという状況にもなってきたと思いますが、知事としてどのようにお考えでしょう。

(知事)
 二つあります。
 1点目は、村総会の制度がどうあるべきなのかという検討について、例えば国の有識者会議も立ち上げられていますので、その中でも議論されていくということになるのではないかと思います。
 2点目ですが、村総会について県内で打ち出していったことが、県内において持てる意味は何だったのかということについて、これは非常に大きい意義があったと思います。村総会について検討しなければならないということになったから、逆に言いますと、改めて議会維持についてどうしていくべきかという議論になり、村民の皆様方へのアンケート調査や、議員の皆様方の村民との対話につながっていったのだと思います。改めて、大変なことになっていたのか、それであれば、私たちも改めて考えてみようかということになって、結果、あのアンケートの結果として20人以上の方々が、制約はあるが議員になる可能性があるという趣旨の回答につながっていったと思います。
 改めて村総会についての問題提起があったため、多くの村民の皆様方が議会維持、村政について改めて関心を持つ良ききっかけとなって、改めてみんなが関心を持ったのであれば、結果として、村議会の維持はどうもできそうだなっていったということだろうと思います。だから、あの問題提起があったからこそ、維持も可能ではという段階に達したのであって、その問題提起自体の意義は非常に大きいものがあると思います。

(五十嵐・高知新聞記者)
 ただ、その村総会というものがどういうものなのかとしっかり検討しないと、その村総会というものはこういうことなので、こういう困難性があるから議会維持の方がいいとか、議会維持を選択する検討もなかなか現状では、要は議員確保のめどが立ったので議会維持ができるという内容になっていますが、なぜこの議会維持なのかという部分のもう少し議論の深まりも求められると思いますがいかがでしょうか。

(知事)
 村総会的な民主主義なのか、議会制民主主義なのか、議会制民主主義の方が優れているのではないかということについては、少なくとも当初議論されて、村長さんもしかり、私どもとしてもしかりですが、そこは議会制民主主義を維持することの方がよいのではないかという結論に至ったのだと思っています。ただ、改めて村議会を維持するということについて、さまざまな努力を図らなければならないのは何なのかということをしっかりと検討を重ねていくため、議会がなくなった場合はどうなってしまうのかということを念頭に置いて対応していくことは大事でしょう。
 そういった意味において、村総会をどうやって運営していくかという勉強をするというよりも、議会を存続できなかったらどういうことになってしまうのかという形で、村総会の存在も検討の中で意識していく、一部その検討の中にも取り入れていくということ、それは十分あり得ることだと、意義深いことだと思います。ただ、あくまで主眼は、議会を維持するためにはどうしていくのかということだと考えています。

(五十嵐・高知新聞記者)
 では議会維持、検討会議でも村総会とはどういうものなのかというのも、イメージしながらの議論もしていくということでしょうか。

(知事)
 今後の議論の中で、私自身もその検討会議の中身について、どういうふうに議論すべきか指示するつもりもありません。ぜひ自由にこれから議論してもらいたいと思っていますから、委員さんのご発言の中でそういったことも出てくるかもしれませんが、ただ、村総会そのものを取り上げることよりも、大事なことは村議会を維持するためにどうするかについて議論を深めることがテーマであるのは間違いありませんから、そっちの方が自ずと議論の主となっていくのではないでしょうか。ただ、いずれにせよ、自由に闊達に議論いただきたいと思います。

 

北朝鮮ミサイル問題(3)

(竹村・テレビ高知記者)
 ミサイルの話に戻ります。県民の身を守る行動の周知徹底という部分で、最も分かりやすく伝わるものの一つに訓練があると思いますが、その必要性について、知事はどのようにお考えでしょうか。

(知事)
 二つあります。
 1点目は、訓練も実施したいと思っています。年内に、そんなに遅くない時期に実施することができればと思っています。
 2点目ですが、ミサイルから身を守る行動はそんなに難しいことではありません。爆風から身を守るために頑丈な建物の中に入る、身を伏せて、いろいろ飛んでくるものから身を守るという行動ですので、訓練よりもまずこういった行動をとってくださいということを周知徹底していくことが先じゃないかと思います。そこにまず力を入れたいと思います。
 津波避難訓練とか言い出すと、高度ないろいろな動き方をしないといけないので、訓練が非常に重要になるかと思いますが、飛んでくるミサイルから身を守る、その爆風から身を守る、もしくは落下物から身を守るというのは比較的やるべきことは決まっています。そういった行動をしっかりとってくださいということを周知徹底して、それぞれ皆さんに意識していただくことが非常に有効ではないかなと思います。

(小島・NHK記者)
 訓練は、どういう形で、例えば県民に有志を募って出てもらうとか、どういった形をイメージされていますか。

(知事)
 これから考えさせていただければと思いますが、いざミサイルが飛んできたときには、こういった形で情報伝達がされて、それをもとにしてこう動いてくださいという一連の流れを意識できるような、そういった訓練にすることが大事だろうと思います。

(小島・NHK記者)
 少なくとも県職員や関係機関の訓練ではなくて、県民も入れての訓練ということで理解していいですか。

(知事)
 もちろん。県職員と市町村職員だけの訓練は、例えばこの間のJアラート訓練のような形で既にやっていまして、いろいろな動作確認もしています。動作確認や机上訓練は既にやっているということです。しかし、訓練というのは県民の皆さんと一緒にやらせていただく形での訓練、住民避難訓練ということでしょう。訓練について年内にすることを考えさせていただきたいと思いますが、ただ、この場合については、まずはその行動についての周知徹底が先だろうし、まず、それを徹底することが有効だろうという思いです。

(大山・高知新聞記者)
 他県で何例かありますが、そういったものをお考えでしょうか。県独自にではなく、防衛省などと連携してという形でしょうか。

(知事)
 大体そういうものです。

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