平成28年9月21日 知事の記者発表

公開日 2018年05月18日

台風第16号による被害
平成28年9月補正予算(案)の概要
国の経済対策
財政収支の見通し
高知版IoT
民進党代表選
18歳、19歳の投票率
リオ・パラリンピック
遊漁・体験漁業等の振興
最低賃金課
高知新港客船ターミナルの整備
四国沖への米軍新訓練空域の設定
築地市場の豊洲移転問題

配布資料
資料1:平成28年台風第16号による被害状況等について[PDF:698KB]
資料2:平成28年度9月補正予算(案)の概要[PDF:2MB]

【動画】平成28年9月高知県議会定例会提出予定案件概要

【動画】記者との質疑応答

台風第16号による被害

(知事)
 昨日の台風第16号の被害状況について、お手元に最新のデータをお示ししています。また、本日午後6時に災害対策本部会議をもう一度開催しまして、最新の状況をお伝えすることにしています。
 今回、河川の越水や内水による被害により、多くの床上・床下浸水が発生し、また農作物などにも被害が出ているところでございます。被害に遭われました皆様方に対しまして、心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 私どもとして、早め早めに様々な準備・対応を行ってまいったところでございます。何とか人命にかかわる被害には至らないで済んでいるところでありますが、床上・床下浸水をはじめとした様々な被害も発生しています。被害状況についてさらに詳細に把握をいたしまして、市町村とともに対応を図ってまいりたいと存じます。

平成28年9月補正予算(案)の概要

(知事)
 県議会9月定例会を9月28日に招集することといたしました。今回提出する議案は、平成28年度一般会計補正予算など予算議案が4件、条例その他の議案が11件、報告議案が22件、合計37件ということとなります。
 内容につきまして、私からご説明をいたします。

(資料2「平成28年度9月補正予算(案)の概要」により説明)
(資料の1ページを示しながら)
 今回の9月補正予算は総額65億7,900万円であります。うち47億8,900万円が国の経済対策に応じたものということになります。
 大きく言いますと三つの柱があります。
 1番目が経済の活性化ということになります。まず観光振興のための対応として、「志国高知 幕末維新博」につきまして、いよいよ準備を本格化させていく段階に入っておりまして、特にプロモーションを本格的に実施していくための諸経費を補正計上させていただいています。次に、地産外商・拡大再生産に向けた諸施策の展開という中での移住関連予算や、さらには遊漁・体験漁業といった一次産業を基盤としたサービス業をしっかりサポートしていくことに加えて、高知版IoTの推進について、この予算において本格化させていくこととなります。第3期産業振興計画の中でも、まだこのIoTの取組については盛り込まれておりません。しかしながら、先日の産業振興計画のフォローアップ委員会でもご説明いたしましたように、年度途中のバージョンアップということになりますが、高知版IoTの取組を一つの柱として、第3期産業振興計画の中で力強く展開をしていきたいと考えておりまして、その関連の諸経費を9月補正予算に計上させていただいているところです。
 2番目の大きな柱は熊本地震を受けての対策ということであります。県立学校体育館の天井などの非構造部材の耐震化に係る点検やその他項目について計上させていただいております。加えて「世界津波の日」高校生サミット in 黒潮が11月25日・26日に開かれ、世界各地から300人を超える子どもたちにおいでいただくことになっています。また、各国要人にもおいでいただくということでありまして、防災意識を高めるとともに、本県を対外的にPRするすばらしい機会だということで大変力を入れて取り組んでいきたいと考えています。
 そして3番目のその他の項目ですが、経済対策事業や特別支援学校の基本設計委託、春野運動公園の改修などの経費を計上させていただいております。

(資料の2ページを示しながら)
 こちらが歳入・歳出の姿ということになります。歳入・歳出の規模は先ほど申し上げたとおりですが、この補正予算によりまして、県債残高は4,946億円ということになります。平成27年度末が4,931億円でありますから微増ということになりますけれども、ほぼ同水準に据え置くことができていると思います。
 普通建設事業費につきましては、南海トラフ地震対策の大型事業のピークを迎えている関係から高止まっているところに加えて、今回の補正で経済対策分を追加したこともございまして、前年度プラスという形での1,064億円の規模ということになります。

(資料の3ページを示しながら)
 補正予算の提出に合わせて、毎年9月議会に「今後の財政収支の見通しについて」という資料を提出させていただいているところです。財政運営というのは常に中長期的な見通しを見据えて対応していくことが必要だという観点から出させていただいているものですが、この上段が平成27年9月の推計、下段が今回の推計ということになります。
 歳入側は、地方交付税などについて一定厳しい仮定を置き、さらに消費税は今回延期された影響を織り込んだ形で推計いたしました。
 そして、歳出側につきましては、社会保障の伸びを見込んでいきますとともに、先ほど申し上げました普通建設事業費に関連をいたしまして、基礎的に毎年必要になってくる、例えば1.5車線的整備や補修費などといったものはしっかり見込んだうえで、南海トラフ地震対策や大規模事業についてもできる限り見込める事業を見込み、さらにその他の普通建設事業費以外についても、例えば幕末維新博など、先々にあたって既に大規模に行うことが分かっているものについての事業費を見込むという形で、できる限り将来をリアルに想定してつくりました。
 その結果として、財政調整的基金の残高推移について、今回の推計では、28年分については230億円、これをスタートとして、先々にわたっておおむね100億円レベルの基金残高を確保できる見通しとなっているところであります。27年9月も同様の推計でありましたけれども、ほぼ同様に一定先々に向けて財政運営の見通しを立てることができていると考えています。
 また、今のように超ハイペースで南海トラフ地震対策を継続していくということを見込んでもなお、県債残高につきましては、一時期少し100億円程度上昇いたしますけれども、平成34年ぐらいまでには、また4,800億円を下回るレベルまで低下させることができる、事実上フラットな状況で維持できるという見通しもおおむねついております。
 ちなみにこの平成34年の推計値や、28年の4,800億円という県債残高の数値ですが、これらは経済対策が盛んに実施されるようになって、国も含めて急激に国債・県債残高が拡大していく前の水準まで抑えることができているところであります。将来負担比率について、本県はいい方から全国第10位(平成26年度決算値)という状況でありまして、そういうレベルをおおむね維持していけるであろうと考えています。
 ある意味、本県は大変で、南海トラフ地震対策も徹底してやらなければなりませんし、三重防護の事業なども見込んでおかなければいけないわけでして、そういうものを見込んでもなお何とか健全な財政運営について見通しを立てることができるのかなと考えております。
 ただ、いつも申し上げておりますけれども、本県の財政運営は、地方交付税制度などの動向がどうなるかなど、国の動向に大きく左右されるという側面がありますので、引き続き気を抜かずにしっかりと踏むべきアクセルを踏みながらも、締めるべきは締めるということでブレーキもしっかりと踏んで対応していかなければならないと考えております。

(資料の4ページを示しながら)
 続きまして、この9月補正予算に計上しております主要な事業の概要についてご説明をいたします。

(資料の5ページを示しながら)
 まず、この「志国高知 幕末維新博」関係ですけれども、ご案内のように来年3月4日に「幕末維新博」の第一幕を開幕いたします。メイン会場は高知城歴史博物館ということになります。そして、再来年の4月から第二幕、メイン会場は新館が新たに設置される坂本龍馬記念館ということになります。
 こういうスケジュールの中において、今後、広報事業や受入事業、誘客事業、そして地域会場におきます観光クラスター形成に向けての事業などをしっかり行っていく必要があります。全国に向けて「幕末維新博」のプロモーションを行っていくための事業、さらにその中でも、特に盛り上がりをつくっていくための個別のプロジェクトとして、例えばキー局の皆さんに協力をいただくでありますとか、雑誌の皆さんにタイアップをいただくといった関連事業を盛り込んでおります。
 さらには、博覧会の展開について、いろいろなところに周知徹底していくための取組、例えば公式ガイドブックやホームページの制作などの取組を行いたいと考えています。
 そして、順番が逆になりますけれども、③にありますように旅行会社へのセールスを行っていくための活動、いわゆる旅行商品の造成に向けてのセールス活動も行いたいと考えています。これは先週ぐらいから、私も旅行会社の皆さんのところへお伺いしたり、大阪において観光説明会・商談会を行ったりという形でスタートをしたところでありますけれども、これをさらに加速させていくための事業も必要になります。
 そして、もう一つが受入態勢の整備ということであります。それぞれ最終段階に入っておりますが、地域会場となる各館の整備を行い、周遊バスの運行などの二次交通の整備を行うなど、関連の経費を計上させていただいています。
 そして「こうち旅広場」でありますが、こちらは高知の旅の窓口として、各地域の観光情報をここに置いていただければ、当面は「志国高知 幕末維新博」をテーマに、関連する地域情報を一覧して見ていただけるような施設として改修するための経費をこちらに計上させていただいております。

(資料の6ページを示しながら)
 これがプロモーションの取組の全体像ということになります。一つは幕末維新博に向けての取組を全体として盛り上げていき、博覧会そのものをPRしていく、そして、もう一つはセールス活動を行う。大きく言うと、この三本立ての取組ということになります。メディアや雑誌とのタイアップ、さらには番組などを通じて、「幕末維新博」の背景となる大政奉還150年であること、そしてまた、その中で土佐がどれだけ有用な役割を果たしたかということなどについて、全体としての露出を増やしていくようにしていく。それと並行して、この博覧会そのもののPRにかかわる取組を行い、既にスタートしたところでありますが、旅行商品化に向けたセールスを行う。この3段階でのプロモーションを行っていく予定であります。

(資料の7ページを示しながら)
 併せて、各地域会場の磨き上げを応援する経費のことを先ほどご紹介いたしましたけれども、県立の施設で地域会場になっている施設につきましても、それぞれ磨き上げを行っていくための関連経費を9月補正予算に計上させていただいています。
 そしてもう一つ、「地域会場への技術支援」と資料に書いてありますように、土佐山内記念財団にサポートチームを設置し、高知城歴史博物館のスタッフの皆様方に地域会場に行っていただいて、地域の学芸員の皆様方をサポートするという体制を敷くことといたしました。その関連の経費を計上いたしております。

(資料の8ページを示しながら)
 次に、高知新港客船ターミナルの整備についてです。平成27年度に高知新港に寄港した客船は8隻、28年度は予定も含めると34隻の予約が入っているという状況にあります。さらに来年につきましては、もう既に49隻の予約が入っているということでありまして、外国クルーズ客船の取組は、拡大してきているところです。
 クルーズ船は、この資料に掲示させていただいておりますような港を回って行かれることが多く、この四角で囲んでいるところは皆ターミナルが設けられています。しかしながら、高知はターミナルがありません。やはり、大型客船の寄港をもっと増やしていくためには、受け入れる港側の整備が必要ではないかということであります。
 ターミナルを設けることによって、CIQ(※1)ブースを確実に確保するということになり、入国されるまでの時間を大幅に短縮することが可能になります。それによる経済効果の増、さらにはそもそもこういう施設を持っていることによる利便性の向上に伴って、さらなる寄港増を図っていくという取組ができないものかと考えておりまして、その関連経費を計上させていただいています。
 このターミナルは客船が来たときにはCIQ施設として使い、そうでないときにつきましてもその他の一般イベントで活用できる施設にしていきたいと考えています。
※1:CIQ
 Customs(税関)、Immigration(出入国管理)、Quarantine(検疫)の略語

(資料の9ページを示しながら)
 こちらは移住促進関係の取組です。第3期産業振興計画では、移住関連について、大きく三つの柱を掲げて取組を加速しようとしています。「リーチを広げる」こと、そして「アクティブに働きかける」、いわゆる人財誘致の取組をより強化をすること、そして「ゲートウェイ(受け皿)を広げる取組」ということになります。
 今回このゲートウェイを広げる取組について、二つ関連予算を計上させていただいて、取組を強化することとしました。
 一つは空き家の対策であります。移住者の皆様に使っていただける空き家をどれだけ確保できるかが、今後移住のパイをもっと増やしていくために非常に重要です。空き家の調査を行うことなどの関連経費を計上しています。
 そしてもう一つ、高知版CCRC(※2)についてずっとプランを練ってまいりまして、このたび完成いたしました。この高知版CCRCのトータルのガイドラインに基づきまして、各市町村でこれから構想計画の策定をしていただきたいと考えています。CCRCを通じてまず来ていただいて、移住していただいて、そこで高知になじんでいただいて本格的な移住につなげる。いわゆる2段階移住の1番目の窓口として、このCCRCというのは非常に有効ではないかと考えております。CCRCについての考え方はいろいろあると思いますが、我々はこういうゲートウェイとしてのCCRCというものを、まずは積極的に展開していきたいと考えているところです。市町村においてこのCCRC構想の策定を行うその関連経費、それを応援させていただく経費を計上しているところです。
※2:高知版CCRC
 移住促進の取組の一つとして、都市部に住む「健康的で活力のあるシニア世代」を高知県内へ呼び込み、地域住民とともにアクティブに暮らせるコミュニティづくりを目指すこと

(資料の10ページを示しながら)
 第3期産業振興計画の中で、高知版IoT(※3)の推進をこの秋から本格的に新しい柱に加えていきたいと申し上げたところです。この高知版IoTの事業について本格的な展開をこれから図っていきたいと考えており、高知県IoT推進ラボをこの7月末に立ち上げました。このIoT推進ラボにおいては、普及啓発、個別相談事業を行っていきますとともに、研究会を設置して、一次産業の現場などにおける課題を抽出し、そしてそれを解決するための技術を持った方々と、ニーズとシーズをマッチングすることで、高知のIoTプロジェクトをいろんな形で立ち上げていき、いずれは産業化を目指したいと考えています。
 こういう取組をしっかり進めていくために、例えば課題抽出アドバイザーの方に委託させていただいて、中山間や一次産業の現場など、様々な課題のある現場に行って、そしてその後のマッチング、プロジェクト化という形の取組へつなげていくようなプロセスを一連でスタートさせていきたいと考えています。
 併せて、あらかじめプロジェクトを組成して、具体的に事業を展開していくということも行っていきたいと考えています。IoT推進プロジェクトマネジャーの方を新たに認定させていただき、この方の支援を受けてモデル事業をスタートさせたいと考えておりますし、さらに工業技術センターにおきましても、IoT技術の実証研究を行いたいと考えています。例えば、工場内の生産システムの開発、さらには鳥獣被害対策にIoTを活用していくようなプロジェクトも立ち上げていきたいと考えています。
 この三つのプロジェクトを具体的に立ち上げながら、併せて、民間の皆様方と一緒に新しいプロジェクトを組成していくというような形で、高知のIoT推進を図っていきたいと考えております。
※3:IoT〔Internet of Things〕
 自動車や家電などパソコン類以外の“モノ”をインターネットに接続すること。あらゆるモノがインターネットを介して自動でつながることで、データを集めそのデータの中から、最適な手段を選択することで生活を豊かにしたり、仕事を効率化したりする仕組みとつながり情報交換することにより新たな製品やサービスの創出が期待される。<例:工場内の様々な機器をネットワーク化して情報を収集・分析することで、最適な生産ラインの構成などを実現し生産性の向上につなげる>

(資料の11ページを示しながら)
 遊漁・体験漁業等の振興を図る関係の経費も計上させていただいています。一次産業を中心とした地域産業クラスターをつくるということが、第3期産業振興計画における一つの大きな柱であります。漁村において水産業を核とした地域産業クラスターを形成していくにあたり、その三次産業部門(サービス産業部門)を担っていく、そのクラスターの一翼たるサービス産業の分野としての遊漁・体験漁業というのは極めて有望だと考えておりまして、こちらを応援させていただく取組を新たにスタートさせていきたいと考えております。
 具体的には、二つのプロジェクトについて応援をさせていただこうと思っておりまして、今後、随時そういう取組を展開させていきたいと思っているところです。

(資料の12ページを示しながら)
 熊本地震の被災状況等を踏まえまして、発災時に多くの住民の皆様が避難されることが見込まれる県立学校の天井部分などの損傷を防ぐための調査を行います。

(資料の13ページを示しながら)
 11月25日・26日に黒潮町で開催する「世界津波の日」高校生サミットにつきまして、その関連経費を計上させていただいております。

(資料の14ページを示しながら)
 県立病弱特別支援学校、心の教育センターの施設整備を行うための基本設計等に要する経費を計上させていただいているところです。

(資料の15ページを示しながら)
 併せまして、春野総合運動公園陸上競技場の芝の改修工事についてであります。一旦改修をして、陸上競技連盟の第1種公認を継続することができ、さらに様々な事業を展開するという形で有効に活用してきたところですけれども、プロチームのキャンプをさらに継続していくために、プロチームの皆様方のご要望に応じた環境整備をしていきたいと考えていまして、そのための関連事業経費を計上させていただいています。

(資料の16ページを示しながら)
 そして、国の経済対策に応じた公共事業の追加ということでありますけれども、これは大きくいいますと、次の3点について計上させていただいています。
 一つは「8の字ネットワーク」関連事業、そして二つ目が浦戸湾の三重防護にかかわる関連事業費、そして三つ目がいわゆる全国防災の枠組みで今まで継続してきた事業につきまして、この全国防災事業はなくなりましたけれども、その関連事業について継続を要するものがあります。ある意味、画竜点睛を欠くといわれるその最後のパーツとなるような事業が残っている部分があります。国に補正要望をしておりましたこういう部分につきまして予算計上をさせていただいています。
 その他、関連・個別の項目について、こちら(資料の17ページ以降)でご説明をさせていただいておりますので、ご参照いただければと思います。
 冒頭、私から以上です。

国の経済対策

(木田・時事通信記者)
 今回の予算で、国の今年度の第2次補正予算案にも盛り込まれています経済対策分として47億8,900万円が計上されていますが、今回の予算編成を経てみて、改めてこの国の経済対策への評価についてお聞かせいただければと思います。

(知事)
 今回、国の経済対策については、様々な予算が計上されているところでありますけれども、本県としては、防災対策について火急の必要がある中において、かなり骨太な本当に多くの皆様方の人命を救うであろうと思われるような事業が展開できることとなりました。この点、防災・減災対策の推進という意味においては非常に心強いと思います。三重防護事業もこの補正予算によって随分前倒しをして本格実施できるようになったわけでありまして、本当にありがたいと思っています。
 経済対策全般の評価ということでさらに言えば、IoT関係などをはじめとして、新たな産業展開に向けた取組を進めようという方向感とともに、知事会で要望してきました少子化対策などについても力強く展開をしていこうという話がある。さらには農業・林業の振興につきましても、TPP対策という側面もありますでしょうけれども、いわゆるディフェンスを固めながらもオフェンスもしっかりやっていこうという、そういう両方の予算が計上されている。全体として非常に心強い経済対策になっていると思っておりまして、早期の予算の成立とともに、その実行を急いでいただきたいと思います。

財政収支の見通し

(大野・高知新聞記者)
 財政の見通しについてお伺いします。資料を拝見しますと、今見込めるだけの県としての行政需要を見込んだうえで、数年先まで収支の見通しが立っているというご説明だったかと思います。国の経済対策はもちろん追い風ということなんでしょうが、プライマリーバランスの話などもあって、地方の財源に関しては、やはり国の動向に左右されるというのは全くそのとおりなんですけれども、今の現時点で国の動きなんか差し迫ったような懸念とか、高知県の県財政にあたり影響で心配が出るような動きとか、あるいはこういう事態が心配であるとかっていうような、そういうものがおありでしたら、知事の認識をお伺いしたいんですけども。

(知事)
 国の動向についても一定保守的には見込んでいるつもりです。例えば先々補正予算が組まれるであろうというような前提には当然立っていません。大体、毎年経済対策などが行われているわけですが、そういうものは盛り込んでいません。さらに、交付税についても、歳出特別枠などについて、危機管理モードから平時モードに移っていくのだという点を織り込んでいるなどです。そういう形で私どもとしては、一定保守的に見込んでいるつもりですが、三位一体のときのように、突然、地方に対して厳しい目が向けられることとなり、いろんな項目について財政再建が必要な中において、地方が一定狙い撃ちにされるような時代になるということがないとも限りませんので、地方財政が果たしている役割、地方がどういう事業を日々展開していて、それが県民生活、国民生活にとってどれだけ重要かということについて、しっかりと訴えもしていきながら、いわゆる地方における一般財源総額は安定して確保していく。さらに、地方に対する様々な補助制度も含めた歳出措置について、しっかり確保していくということを不断に訴え続けていかなければならないだろうということはあります。
 私どもも、この基金残高、大体100億円という目途を常にもっているのは、三位一体改革のときにどれだけ大変なことになってしまったかなどという事態も想定しながら、いざというときの備えをしておかなければならないということで、基金残高を一定持っておかなければならないという考えです。
 片や非常に保守的に先々の動向を見積りつつ、片やしっかり備えもしつつ、片や我々としての地方の財政の安定性、地方財政の確保の必要性について国に訴えていくという、それこそ三位一体でやらなければならないことだろうと思います。

高知版IoT

(大野・高知新聞記者)
 高知版IoTを第期産業振興計画改定の柱としたいというお話があったんですけれども、改めてちょっとお伺いしたいんですが、高知で、地方でIoTを進めたいという、その要諦と言いましょうか、なぜ高知なのか。あるいはここでやる、確かにこの間の提携の話も含めて非常に夢のある、あるいは期待の持てるような取組なのかなという印象もあるんですが、他でもないこの地方で、あるいは高知でこういうものに県が力を入れるということの趣旨、狙いというのを改めてお伺いします。

(知事)
 ひと言で言うと、我々は田舎版IoTの雄たらんと、そのように思っているところです。実際に田舎になればなるほど、いろんな不便、不利があります。こういう不便・不利・不都合を解消するのがIoT技術ということだろうと思いますし、ある意味IoTの技術によって解消することのできる不利とか不便がたくさんある県が高知県だろうと思っています。
 IoT技術を本県に導入することで、様々な不利とか不便が解消できるようになればいいなと考えていますし、その解消するノウハウそのものが地産外商につながっていくような産業になっていくのではないかと考えています。
 多分、同じことを考える地方の方は増えてくると思います。けれども、本県としては、そういう流れの中で真っ先にそういう取組を進めていくことができればいいなと考えているところです。
 そもそもIoT技術というのは、ご案内のようにいろんな意味において人の数が減っていく、生産年齢人口が減っていくことに危機感を持ったドイツなどが、いかにその中で生産性を上げていくかということを考えて、その展開を図っていこうとしたものです。第次産業革命と言われたりしますけれども、このIoT産業というのは、今後日本も絶対にしっかり産業化していかなければならないものなのだろうと思います。そういう中で、高知もまた田舎版としての最先端を行き得る県なんだろうと思っています。
 それがまず直接的な話ですが、もっと大きな長期的なスパンで話をさせていただきますと、第1次産業革命があって、多分高知県は第1次産業革命ぐらいは時代の最先端だったと思います。薩長土肥の歴史もあって軽工業ぐらいまでは非常に順調だったんです。でも第2次産業革命、さらに第3次産業革命の時代には、例えば、太平洋ベルト地帯構想から外れたりするなどということもあったりして、必ずしも産業革命の中で、先端とは言えない状況にありました。けれども、このIoTを中心とした第4次産業革命と言われるものの中では、ぜひ時代の先端を行けるようになりたいと思っています。そうすることで、中長期的に高知県の発展につながっていくことができればとも思っております。
 まだまだそうは言ってもスタートは小さいわけですけれども、この小さなスタートから、そういう大きな流れをこの高知へ取り込んでいき、また自分自身の流れをつくるようなものになっていければと思っております。

(大野・高知新聞記者)
 田舎版、高知版というと、この例えばこの実証実験なり鳥獣被害対策へのIoT、これなんかということですか。

(知事)
 典型的にそうだと思います。

(大野・高知新聞記者)
 事例ということですか、そういう意味で。

(知事)
 一次産業の現場において、IoTを活かした取組というのは可能なんじゃないかと思います。例えば次世代施設園芸団地なども、IoTそのものまで至るかどうかは別として、相当程度科学技術の力によって生産性を上げていこうという試みです。土地が狭くて人の数が少ない高知だからこそああいう技術というのは必要になってくるわけですけれども、さらにIoTの技術を使って進化をさせていくということは可能ではないかと思います。
 まだこれはプロジェクト化されているわけではないですけど、林業現場でも、高知の山は本当に急峻な地形ですから、そういう中において林業生産性を上げていくためにも、科学技術の力をもう一段借りていくことなんかもできるでしょう。中山間の福祉など暮らしを支えていく取組についても、IoTの技術を活かせる部分というのは非常に多いんじゃないかと期待されます。さらには防災関係の技術についても、IoTを活かすことができるのではないのかと思います。ある意味、高知県は課題の先進県ですけれども、課題の先進県だけにIoTを適用することによって解決することができるのではと、期待される分野はたくさんあるんだろうと思っています。
 課題の先進県であるということは、IoTを産業化し、ビジネス化していくチャンスが多いとも言えると思っています。

民進党代表選

(木田・時事通信記者)
 今月15日に民進党の代表選がありまして、蓮舫参院議員が代表に選出されましたが、これに関するご所感と民進党に期待することがあればお願いします。

(知事)
 蓮舫新代表のご就任に、まずはお喜びを申し上げたいと思いますし、女性初の党首、さらに若い方であられるわけで、非常に清新なイメージであります。ぜひ、新しい若い力でもって新しい民進党を作り上げていただきたいと思います。
 そして、提案型の野党を目指すというお話をされているわけですけれども、ぜひ与党に対しても、「あぁ、なるほど」と思われるような対案をどんどん出していただいて、その結果、国会論戦が積極的な方向で活発化されるということを非常に期待しているところです。ぜひ積極的な対案をどんどん出していただいて、お互いに政策競争になって政策の質が上がっていくというようになっていければいいと思います。政治の質の向上ということにつながっていくということだと思います。

18歳、19歳の投票率

(田北・共同通信記者)
 先日総務省が夏の参院選に関して、18歳19歳の投票率を全国調査した結果を発表しましたが、その中で東京がトップで、一方高知は最下位の、ほとんど東京の2分の1にも近いようなパーセンテージだったと思うんですが、あと全体的には都会の方が投票率が高くて、地方の方が投票率が低いという傾向があったんですけども、この点に関して知事のお考え、所感をお聞かせいただければと思います。

(知事)
 学生さんとして東京へ行かれている方も多かったりして、そういう中において、やはり東京の方が投票しやすいということはあったんだろうと思います。ただ、ちょっと詳細については、私どももよく分かりません。また選管の方でより詳細に分析をしていかなければならないだろうと思いますから、詳細については選管に聞いていただきたいとは思います。
 ただ、田舎一般というのはそういうことになるんでしょうが、ただ高知の場合はもう1個、合区の問題があって、あれだけ大人がこの合区制度を批判していく中において、やはり18歳、19歳の若い人たちも、大人のそういう怒りと言いますか、しらけと言いますか、そういうものを見ていく中で、我々としてもどうかなと思ったという側面は、高知の場合の一つの事情としてあるのではないかなと思います。
 やはり合区は早期に解消してもらいたいものだと思います。

リオ・パラリンピック

(穂積・テレビ高知記者)
 リオ・パラリンピックで高知県出身の池選手が大活躍されました。この日に帰ってくるらしいんですけれども、県としてこの活躍を讃えて、何か表彰だとかそういったことを考えてらっしゃいますか。

(知事)
 そうですね、ぜひ池選手の大活躍に報いるような何かができればいいと思います。
 良かったです、本当に。私も銅メダルの速報が入ったときに、ちょうどテレビの前にいたんで本当に大喜びしましたけど、大変なご活躍だと思います。世界の強豪を相手に体力差もある中で、作戦と技術と、そしてまた体力自身も磨いていって、乗り越えていかれたわけですから、本当に心の底からお喜びを申し上げたいと思います。

(穂積・テレビ高知記者)
 名誉県民を考えますか。

(知事)
 まだ分かりません。

遊漁・体験漁業等の振興

(高田・日本経済新聞記者)
 遊漁・体験漁業に関してですけれども、一つは若者が住んで稼げる元気な漁村ということですけれども、そのイメージとして漁村で、体験漁業で働きたい人も呼び込みたいということだと思うんですけども、なかなか漁業権とか遊漁権の関係で新規参入が難しいと思うんですけれども、そういう人たちは漁業者のところで働くというのをイメージしているのか。もう少し新しい人たちが何かを立ち上げたりとか、企画をしたりとかいうようなことも考えての何かプランというか、ここに3者以上のということで、遊漁船業者二者以上ということですけども、そういうところに新しい何か人が入れるようなイメージとかはあるのでしょうか、活性化のイメージとして。

(知事)
 クラスター化を図るということは、基本的にその中で多様な職を創り出すことで、地域の若者を残し、かつUターンの方も含め移住者も呼んで来られるような産業群をつくっていくことを目指すものです。漁村において、非常に高齢化が進んでいっている。その高齢者の皆様方でも比較的外貨を稼ぎ得る取組、比較的容易にできるのではないかということで、この遊漁・体験漁業の取組というのは一つ期待されるわけですが、併せて遊漁・体験漁業の取組がどんどん拡大し一定のサービス産業化をしていく中で、若い人たちもこの取組にチャレンジをしていこうということで地元の若い人がこの漁業に就業されたり、そういう方が残られることができるようになったり、外からも新しい人がこちらに展開してこられるようになったりということを目指していきたいと思います。
 さっき言われたように、地元のいわゆる漁業をやっておられる皆さんとのしっかりとした連携ということは極めて大事だろうと思います。もっと言うと、漁業者の皆さんとともに地元の観光の皆さんや食の関係の皆さんなど、いろんな人と一体となったクラスターを形成していくことが非常に大事だろうと思います。
 例えば、ご主人はここで漁業をしておられるわけですけれども、奥さまはこちらの遊漁の関係でサービス関係の取組をされたり、さらにこっちの方で遊漁の関係の方向けのお弁当を作ったりするようなことを事業として営まれる方がいらっしゃったり、観光業ともタイアップした取組ができたりというように、全体としての絵を描くことが非常に大事だと思っています。

(資料2の11ページを示しながら)
 そういう意味においても、遊漁関係の事業については、掘り起こし、ブラッシュアップとありますけれども、「アドバイザー等による事業連携計画等の策定支援など取組の具体化」、「観光協会との連携」と書いているように、全体の構想を練る過程をステップとして入れさせていただいています。こういう形での連携計画をつくっていただいたところに対して補助金等で応援させていただくという仕組みにしています。いろんな連携事業者の皆様方としっかり話し合いをして、全体のプランを作っていただくという過程を非常に重視していきたいと思っています。
 実際、こういう取組をしようと言っていただいているところが2カ所あります。その2カ所のところでは、地元の漁業者の皆様方ともタイアップしてやっていこうと言っていただいているようですから、まずはそういう皆さんとスタートさせて、いいなと思っていただけるところに展開していければと思っています。

(高田・日本経済新聞記者) 
 2カ所の具体例としては。

(知事)
 一つは浦ノ内、もう一つが安芸のシラス漁についてです。

最低賃金

(中田・高知民報記者)
 最低賃金が、715円で高知県決まりましたけども、そこの受け止めと言いますか、東京との格差はさらに開いたという受け止め方もできまして、全国最下位ではなくなったんですけども、それで知事がずっと最大の問題として取り組んで、社会減の流出を止めるということの関係でいうと非常にどうなのかなという思いありまして、そこの辺りをお聞かせいただけないでしょうか。

(知事)
 経営側の皆様も「全国最下位からは脱出しようじゃないか」と言っていただいていたと伺っていますけれども、全国最下位を脱出できたということは、やっぱり喜ぶべきことではないのかなと思います。経営側の皆様にはご苦労もあられるでしょうけれども、イメージとして全国最下位なのか、そうではないのかというのは大きいのではないかなと思っています。
 ただ、我々としては、なお一層産業発展のために力を尽くして、よりもっと給料が上がるようなそういう強い経済体質づくりを目指してもっともっと努力しなければならないと思っています。まだまだ東京との格差は大きく開いていますし。
 ただ、1点だけ、移住促進の中でよくPRしているんですけど、東京と格差は開いていますけど、他方で歳出の物価面などにおいては東京よりもはるかに高知の方が安いというところもありますので、実際には歳出・歳入両方差し引いたネットで見ないといけないと思います。一説によれば、統計では、歳出・歳入を引いたその部分については、東京とも遜色ないというか、むしろ、一定の大都会なんかよりも比較的よい側面もあるのではという分析もあったりします。だから、両面見ないといけないということは前提としたうえで、もっともっと収入の拡大に向けて、厳しい状況にあられる方がたくさんおいでになるわけで、より一段、経済の体質を強化できるように我々として、なお一層の努力をしなければならないと思っています。

高知新港客船ターミナルの整備

(柴山・毎日新聞記者) 
 新港の客船ターミナルの整備ですが、このクルーズ船の整備が、多分もう数年で中国人旅行客がだんだん減ってくるんじゃないかというふうに思うんですが、知事としては、それを見越してどういうことを期待されていますか。ターミナルを整備することによって、海外需要をもっと増やしていきたいのか、あるいは国内需要の取り込みもねらっていくのかとかですね。

(知事)
 海外需要にもいろいろあって、多分中国の需要も今まで乗っておられた方から、例えば経済的レベルももっといろんな層に広がっていくということも期待できますでしょうし、中国のみならず本県だけでも来ていただくように段々なり始めていますけれど、欧米系の皆様がお出でいただくということもありますでしょう。まだ高知の場合は44隻の予約が入っているとはいえ、例えば九州などでは何百回と寄港されたりするところもあって、全体のマーケットの中で占める割合というのは一部です。もしかしたら、全体のマーケットそのものがちょっと上下するかもしれませんが、その中で我々としてのシェアを着実に伸ばしていけるような取組というのをしていかなければならないと思います。
 そのことを考えましたときに、やっぱりこれ(資料2の8ページ)を見ていただくと、並みいるライバルたちは皆、ライバルと言っても結構高いところが多いですけど、境港なんかもターミナルを持っているわけです。だから我々もそこはしっかりターミナルを持ってサービスレベルを向上するような仕事をしなければならないだろうと思っています。
 他方、来ていただいた船皆さんへの、下船していただいてからの取組についても、もう一段対応を強化していくことが必要だろうと思います。コンパクトな町で、例えば高知城などもあって、比較的港から近くに来られるなどというような有利性というのは、間違いなくあると思っていますし、町の皆さんに展開していただいているおもてなしの取組なども大変好評だというふうに自負しておるところでありますけれども、そういうことについて不断の磨き上げを今後もしていかないといけないだろうと思います。 
 この分野は、我々としてはどうシェアをさらに伸ばしていけるかという競争の分野であります。そういう中において、こういう基礎的なインフラというのは、どうしても必要だろうと思います。 

四国沖への米軍新訓練空域の設定

(村上・高知新聞記者)
 この前、新聞でも報道があったんですけども、米軍の厚木基地の空母艦載機を岩国基地に移駐するに伴って、四国沖に新たな米軍の訓練空域を設定するということを国交省は決めているようなんですけども、まず第1点で国交省と中国四国防衛局から県に対してそういう説明とか投げかけというのがあったのかということがまず一つと、それから四国沖に訓練の空域ができれば、訓練は多分四国沖で増えると思いますし、過去には訓練帰りの米軍機が夜須の沖で墜落したということもあって、不安の声なんかもあるんですけども、知事はこの訓練空域が四国沖に新たにできるという点に対してどういうふうにお考えかということをお伺いします。

(知事)
 まず、新たな訓練空域ができることについて、我々に事前にお話があったわけではありません。ありませんけれども、このことについて、国土交通省に我々の方からこれはどういうことでしょうかと、いろいろご説明をお伺いしたところ丁寧にいろいろお答えをいただいているという状況です。
 2点目ですけれども、四国沖に米軍の新訓練空域ができること自体について、様々な艦載機などの配置の状況転換とか、そういうこともあるでしょうし、さらには国際的な安全保障環境の問題もある。そういうことなども考えましたときに、一定こういう形で訓練空域が拡大されていくこと自体はやむを得ないことなのかなと思っております。
 ただ、従前より申し上げておりますけれども、結果として低空での飛行が非常に増えたりして、例えば赤ちゃんが泣き出すだとか、そういうようなことが増えるとか、そういうことにはならないようにしていただきたいと思っているところです。
 訓練へのルート、移動のルートなどについては、これから詳細に詰めていくというようなお話でありますけれども、そういう中において、これまでも様々なお願いをしてきていますし、そして日米間でもルールができていますので、このような問題もしっかり踏まえた形で決めていただければと思います。

(村上・高知新聞記者)
 その移動のルートがまだ決まっていないというお話なんですけど、それが海の方を必ず通ってくれとか、そういうような申し入れとか要望みたいなのは、これを受けて県としてやったりすることはあるんでしょうか。

(知事)
 高度を高く飛んでいる分においては、全く問題ない話だろうと思いますから、我々としてまだ注文を付けたりするということはないだろうと思っていますし、海側でなければならないということはないだろうと思います。陸側を通っても高い高度であれば問題はないわけでありまして。
 ただ、一つだけお願いしたいとすれば、超低空で飛んでいくようなことはやめて欲しいと、それは言うまでもないことです。恐らくそんなことにはならないと思いますけども、もしもそんなことになるのであれば、それは物申していかなければならないだろうと、そういうことです。

(村上・高知新聞記者)
 もう点だけ。この移動ルートは高高度かもしれないですけども、岩国に艦載機が拠点としてできれば、今度はオレンジルートでの低空飛行訓練など、まさに知事がおっしゃっているみたいな懸念が出てくるかもしれないですけども、そういうところに対しては。

(知事)
 岩国に艦載機が増えることと、オレンジルートの飛行訓練が増えるかどうかというのは、今の段階ではまだ関連を明確にすることはできないんじゃないかと思います。いずれにしても低空飛行訓練については、今まで申し上げてきたとおりのスタンスですし、新しい訓練区域については、私が今申し上げたとおりです。

築地市場の豊洲移転問題

(中田・高知民報記者)
 豊洲の問題について、行政のあり方としてどのように考えますか。

(知事)
 私どもも報道で知る限りなので、よく分かりませんけれども、ちょっとどうしてああいうふうに事態が二転三転したのかというところについては、若干不思議なところがあります。ただ、新しい東京の市場というのは、東京の胃袋であり、併せて我々にとってはもう超重要な地産外商先になるわけでありまして、食の安全ということで言えば、世界の人からも東京の人からも日本の人みんなからも信頼できるような、そういう施設をつくっていただきたいと思います。ぜひ、最終的にみんなが、これなら安全だねというふうに納得できるような形系で議論が収束することを願っております。出来るだけ早くそういう形で決着が付いてくれればと思います。

(中田・高知民報記者)
 まだまだ時間がかかるんじゃないかという話が。

(知事)
 かかるかもしれませんが分かりませんね。私も何であんなになったのかなと、ちょっと驚いています。

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