公開日 2018年11月19日
全国豊かな海づくり大会について①
免震・制震装置におけるデータ改ざん問題
大川村の町村総会の検討について
国民体育大会の結果について
全国豊かな海づくり大会について②
消費税の引き上げについて
行幸啓にかかる一般奉送迎者について
全国豊かな海づくり大会について③
全国豊かな海づくり大会について①
(知事)
10月27日から29日にかけまして、天皇皇后両陛下にご来県いただきました。この3日間の行幸啓におきまして、本当に多くの県民の皆さまと触れ合っていただき、両陛下には心から感謝を申し上げたいと思う次第でございます。
また、10月28日には「全国豊かな海づくり大会」を開催し無事終了することができました。大変優れた優秀作文の朗読や「海づくり八策」の宣言もあり、本当に素晴らしい大会であったと考えさせていただいているところです。
この「全国豊かな海づくり大会」開催に当たりましては、本当に多くの皆さま方にお世話になりました。この点につきまして、心から御礼を申し上げたいと思います。漁業関係者の皆さん、教育関係者の皆さん、またさらには多くの県民、市民の皆さま方に大変お世話になりました。改めて心から御礼を申し上げます。
この度の行幸啓において、多くの市民の皆さま、県民の皆さまが沿道で奉迎をされるなど、大変温かく天皇皇后両陛下をお迎えになられました。トータルで約7万人の皆さんが沿道で奉迎をされたり、提灯奉迎に参加をされました。また、関連行事にも約3万3,000人の皆さんにご参加いただきました。関連行事というのは、中央公園で行いました行事などですけれども、本当に多くの県民の皆さま方に、この度の行幸啓に際して、おもてなしの心を発揮していただいたことについて、改めて御礼申し上げたいと思います。また、関連行事にご参加いただきましたことにつきましても、心から御礼申し上げたいと思う次第です。
本当に多くの皆さまに感謝を申し上げても、し切れないぐらい、感謝の気持ちで一杯であります。改めて県民の皆さまに、心から御礼を申し上げたいと思います。どうも皆さま、ありがとうございました。
私からは、以上でございます。
免震・制震装置におけるデータ改ざん問題
(竹村・テレビ高知記者)
データ改ざんのあった免震・制振装置の問題が県内で挙がっているんですが、観光、防災の拠点となる重要施設でデータ改ざんのあったバンパーの設置などが一部明らかになっています。安全性の確保や交換完了の見通しが見えてない部分もある中で、県知事としてこの問題の受け止めと今後の対応についてのお考えをお聞かせください。
(知事)
まず、今回のKYB製のデータの改ざんの問題について、極めて遺憾であります。こういうことはあってはならないことなので、KYBの皆さま方には徹底した真相の究明と早期の対応を求めたいと心から思うところでございます。改めて本当に遺憾だと考えています。
今回ご指摘のように、観光や防災の拠点となる11施設。具体的には高知城歴史博物館と南国警察署ということを、まずおっしゃっているんだろうと思いますけれども、こちらについて、今後どうするかということであります。まずは、このKYB社に対して、早急なる交換をしっかり行っていただきたいということを訴えていきたいと考えているところです。
そして、交換の行われるまでの間についてですけれども、この点については、今の状況でも一定安全性は確保されていますので、閉館などをする必要はないのではないかと考えております。
これは三つ理由がありまして、高知城歴史博物館については三つで、南国警察署については二つですが、両者に共通する点として、第一に、ご案内のように、サンプル的に乖離値が最大となるモデルであっても、震度6強から震度7の地震で倒壊する恐れはないという第三者機関の見解を、国土交通省において発表されているわけでして、国土交通大臣も直ちに所有者や利用者の皆さんが不安に思う必要はないと記者会見で述べておられます。このことが第一ということになります。
二点目ですけれども、県はそもそも防災拠点や、さらに不特定多数の方が利用する建築物については、建築基準法の規定の1.5倍の地震力に対して倒壊しないように設計をしているところでして、今回のこの高知城歴史博物館と南国警察署についても免震の建築物であって建築基準法の規定の1.5倍の地震力に対しても倒壊しないようにという基準で設計をして造っている建物であり、十分に余力を持たしているということです。特に、高知城歴史博物館については、非常に大型の建物ということもありまして、東日本大震災の発生を踏まえて新たに想定された最大級の南海トラフ地震に対しても安全であるように設計をしています。十分な上にも十分に余力を持たせるように設計をしておりましたので、そういうことを考えても大丈夫ではないかと考えているところです。
三点目、最新のホットなニュースですけれども、高知城歴史博物館については、一定の検証を行いまして、その結果、安全性は確保されているだろうということがほぼ分かったということです。KYB社が高知城歴史博物館の施工者を通じて、設計者に対して構造計算用のデータを送付し、安全性検証のための構造計算を依頼したそうでございます。これに対して、本来であれば計算結果を第三者機関に検証してもらって、その上で公表ということになるようですけれども、私どもとしてこの第三者機関検証前に、先ほど言った検証結果を教えてもらいました。今朝到着したということであります。
現在、結果を最終的に取りまとめ中ではありますけれども、免震及びダンパーの性能のばらつきの影響は、高知城歴史博物館について言えば少ない。当初設計の上部構造の損傷がないこととか、免震層の変位量などが当初設計の要求性能の範囲内である、ということでして、震度6強及び7で倒壊する恐れはないということが判明したということです。そういうことですので、高知城歴史博物館については、閉館せずに引き続き使用させていただきたいと考えています。
南国警察署についても同等の検証を早期に行っていただくように要請をしていきたいと考えていますが、それまでの間についても、先ほど申し上げた理由によって、当面そのまま使用して問題ないだろうと考えているところでございます。
いずれにしても、正式の交換を早期に求めていきたいと考えています。
(野中・NHK記者)
先日、知事のお名前でメーカー側に対して、文書で要請を行いましたが、こちらでは県内で11ヵ所KYB製のデータ改ざんがあった、使用が懸念されているということで、早期の対応を求めていますが、今明らかになっている、高知市、四万十町、そして高知県以内の民間施設も含めて現状どうなっているか、県の方に情報が入っていますか。
(知事)
こちらについては、まず建築基準法などに照らして違法かどうかの検証をしないといけない。そして、違法であることが確認された上で、原則、周囲の安全確保等のため公表することの公益性が大きい場合において公表することになります。県側としては、県もしくは特定行政庁、いわゆる高知市ということになりますけれども、そういう形で公表させていただくことになろうかと思います。
現時点で公表するかどうかについては、まだそれぞれの所有者が判断することになっているところです。申し訳ありませんけれども、現在、まだそれぞれの建物についての違法性の事実関係を確認中ということですから、現時点では建物の名前を公表することはできないということでございます。
ただ、いずれにしても安全性の確認を早期にしていくことは、非常に重要なことだろうと思いますので、私どもが高知城歴史博物館についてやったやり方などについて、例えば、特定行政庁とか、その関係の皆さんにアドバイスをさせていただいて、早急に確認をすることお願いしていく等々、そういう技術支援を徹底して行って、早急に対応できるようにしていきたいと思っております。
高知市内の建物は、恐縮ですけど所管は高知市になりますから、高知市が特定行政庁ということになりますので、そちらでの対応を求められるわけですけれども、高知市さんにもアドバイスをさせていただきながら、少しやり方を検証しますけど、先ほど言ったように高知城歴史博物館のようなやり方があるんだということを、我々も今朝明確に確信をしたところですから、それに基づいていろいろなアドバイスをしていきたいと思っています。
(野中・NHK記者)
県内には津波避難ビルに指定されている大型の施設がたくさんありますけれども、こうした施設で使われているという情報はないでしょうか。
(知事)
津波避難ビルに関しては、分かりませんけど、あまり津波そのものに直に触れるような形のものではなさそうな感じはします。
(大野・高知新聞記者)
関連しまして、報道などで明らかになっている四つの施設があるかなと思いますが、それ以外に公共の建築物というのはありますか。
(知事)
公共の。
(大野・高知新聞記者)
自治体が設置管理している。
(知事)
ありますでしょうね。恐縮ですけど、市に言っていただく必要があったりするものもありますし、違法かどうかを確認しないで出してしまうわけにはいかないというところもありますので、我々別に情報を隠したりしませんから、対応できるようになれば速やかに対応いたしますので、もう少しお待ちいただきたい。今日この時点においては、そういう対応だということです。
(大野・高知新聞記者)
11ヵ所の建物を性質別に、公共建築物がいくつという分類を説明していただくことはできませんか。
(知事)
大体病院系が三つ、公共の建物が一つ、その病院も基本的には民間系ということで、あと純粋の民間の建物が三つぐらいじゃないかと思います。
(大野・高知新聞記者)
ぐらい。
(知事)
ぐらいというか三つです。これ民間なのか官なのか、ちょっと分からないので。後で分類ごとに発表しますから少しお待ちください。
(大野・高知新聞記者)
承知しました。
(知事)
申し訳ありませんが、我々が所有者でないものについて、しかも特定行政庁でないものについて、もしかしたら全然安全かもしれないのに、我々で一方的に公表することはできませんから、そのことはお待ちいただきたいと思います。ただ、危ないことが分かって、公益的に発表するべきだというものについては、速やかに発表しますので、それはその対応だと思っていただきたいと思います。ただ、どこか特定できなければ、属性の分類ぐらいは、大丈夫だろうと思います。
(大野・高知新聞記者)
もう一つ、県の対応についてちょっとお聞きしたいんですけれども、KYBの方が県庁に来られて説明したということがあったかと思うんですけれども、23日の午前と午後に県警と県庁に来られていまして、やり取りがあったということで、謝罪や今後の対応について説明があったということの公表が翌日24日の午後でした。
安全に関することなので、これはやはり速やかに、その日のうちに公表するような対応が必要ではなかったのかと思いますけど、その辺についての、ご見解を。
(知事)
その日のうちに公表すべきでした。申し訳ありません。大野記者と担当課のやり取りを、私も昨日把握しましたけれども、10月23日の段階で、まだ情報共有できていなくて、それで思わず、今日は訪問ありませんという趣旨のことをお答えしてしまったようですけれども、これは間違いです。訪問はあったわけでしたので、「訪問はあった、ただし内容についてはもう少し精査するまで待ってください」とお答えすべきだったと思っています。
ということで、担当の方で直接謝罪もさせていただいたそうですけれども、このことは県として良くない対応だったと思っていますので、私からも謝罪を申し上げたいと思います。
(大野・高知新聞記者)
その日のうちになすべきであったということですか。
(知事)
質問に対して、そのとおり答えなければいけなかったでしょうし、こういうことについては、早く発表すべきだったと思います。
(大野・高知新聞記者)
承知しました。
(知事)
情報共有が不十分だったので、ためらってしまったというのが実情のようでありますが、いずれにしても、こういうことは積極的に公表すべきですし、質問に対しては、真実を答えなければならないと思います。率直に話をして、謝罪をさせていただきたいと思います。
大川村の町村総会の検討について
(小嶋・共同通信記者)
10月22日、高知新聞の朝刊1面にも出ておりましたけれども、大川村の総会の検討に関して、昨年度総務部長でいらした梶さんが、総会の検討を断念させるということを検討したというようなメールの文面が出てきたという話が出ていたと思うんですけれども、まず知事ご自身が、この梶さんのメールの本文を、その後ご覧になったりですとか、国に戻ってらっしゃいますけど、梶さんのやり取りをされたりですとか、そういうことはありましたでしょうか。
(知事)
これは情報開示請求が、今年されたときに初めて私もこのメールの存在を知りましたけれども、開示者は私になりますから、私自身がその開示するときにメールを見ました。
(小嶋・共同通信記者)
率直に受け止めというか、この事実関係に関して、ご本人は認めてらっしゃるわけですが。
(知事)
私もおぼろげながらやり取りを覚えていますが、最終的な取りまとめを行っていく段階で、梶、当時の総務部長が、一つの政策的選択肢として、そういうふうに働きかけをしようかということを検討したようであります。
私も相談を受けました。私からは、県の総務部長が村の議会の議員の皆さんに働きかけとかはすべきではないということを言いまして、それですぐ決まって、そうですよねと言って、そういう行動そのものを取り下げたという経緯でした。
自由に議論をして、そしてその議論を通じて結論を出していくというのが議会ですから、それに対して、村の執行部などが相互に意見交換をするというのはまだしも、県の総務部長が行って、議会に対していろいろ働きかけをしたりするというのは適当ではないだろうということははっきり言いました。それに基づいて、彼もやめたということであります。
(小嶋・共同通信記者)
そうすると、上司の指示を受けてというようなことを梶さんが実際に書いてらっしゃるのは。
(知事)
上司は私ですから。
(小嶋・共同通信記者)
尾﨑知事ということですね。
(知事)
ただ、理由は違います。働きかけをすると、むしろ不利ということでやめさせたわけではなくて、私は議会に対してそういう形で指導すべきではないと指示をして、彼もやめたということです。
総務部長ですから、ありとあらゆる選択肢をいろいろ考えるものであって、ただ、最終的に庁内の議論の中で、不適当だとされる選択肢は排除され、実行されなかったということだと思っているところです。
ちなみに事実関係について少し申し上げたいと思うんですけど、我々も総務省から圧力を受けた覚えは全くございません。去年の5月19日の記者会見を見ていただきたいと思いますが、その段階で私は、総会は選択肢の一つかもしれないけれども、課題が多いということをはっきり申し上げさせていただいて、どちらかというと否定的な見解を、私の考えとして述べさせていただいたところです。
別総務省から何か言われなくても、私の方で自主的に、そのように思っていますという話をし、村長も議会維持が本当の願いであるということであられたので、議会維持に向けて、それが実現できるような政策を考えようと、具体的に1ヵ月後に検討会議を立ち上げて、一緒に議会維持のための検討を進めようという話をさせていただいたわけです。
ですから、そのメールは8月の段階だろうと思いますけれども、5月6月ぐらいの段階から我々としてはそういうことで考え方を持っておりましたので、別に総務省の中で検討することよりもずっと早くから、我々はそういう考え、スタンスで対応させていただいていましたし、私の自主的な判断でそういう形でさせていただいた。これは実際の新聞記事も残っているで、平成29年5月20日の高知新聞、大野記者の記事だと思いますが、書いてありますからぜひご覧いただければと思います。
(小嶋・共同通信記者)
そうすると、梶さんご自身が、知事も今否定をされましたけど、県が働きかけたということが、村議会にあればその総会に対して不利に働くっていうようなことを書いてらっしゃいましたけど、それは梶さんご自身が解釈をされて、そう思ってあのメールに残したということでしょうか。
(知事)
彼はそう考えたんでしょうか。ただ、私の方からの指導は、そもそも県の総務部長が議会に働き掛けたりすべきではないと言いましたので、そういう趣旨もあるということは思ったんじゃないかと思います。
(小嶋・共同通信記者)
現実的に今、総会の検討に関しては中断という形をとってらっしゃると思いますけど、気が進まないっていう発言も山崎自治行政局長としてはあったり、国全体が総会に関して、梶さんも国の人間であるという面も含めて、なぜ総会というものの検討をしたがらないという方向に傾いているのでしょうか。
(知事)
村総会は200人、300人規模になるわけです。前も言いましたけど、国会の本会議レベルになるわけです。それだけのことができるエネルギーを、私はどちらかというと議員のなり手を確保するという方向に向けていくことが大事ではないかと思います。そしてもう一つは、本当に200人、300人で専門的な議案について議論ができるだろうかということについて、私は疑問を感じます。日々専門的な議論をさせていただいている中において、一見不人気だけれども、どうしてもやらなければならないこともたくさんある中において、専門的な議論を専門家が一定積み重ねることがやはり大事だと思います。間接民主主義をとっている一つには、そういうところに本質があるのではないかと思うんですけれども、そういう観点から言っても、専門家である議員をしっかり育てていくことの方がよろしいのではないかと思っています。
それと、村に実際にはおいでにならない方がたくさんいるという大川村特有の事情に鑑みれば、物理的にもかなり難しいところがあるんじゃないかと思ったことでして、これは村総会そのものの検討がなかなか大変うんぬんかんぬんというご指摘もあるのかもしれませんが、私はどちらかというと、村総会そのものの実効性について、さらには間接民主主義の意義ということに照らし鑑みても課題が多いと思っています。選択肢の一つであるのは間違いありませんけれども、課題が多いということは従前からはっきり言わせていただいているかと思います。
国民体育大会の結果について
(今村・読売新聞記者)
先般行われた国体で、高知県が5年連続で最下位となってしまいました。高知県としては国体の順位を上げるという部分もあり、スポーツ全体の底上げというところもあり、全高知チームの立ち上げ等々いろいろ施策を打たれたかと思います。実際に国体のその競技得点をもらった競技もありましたが、今回の結果を見て、知事の感想と今後スポーツ施策をどのように展開されていくかというところをお願いします。
(知事)
本当に多くの関係者の皆さん頑張られたと思いますけれども、残念ながら5年連続の全国最下位ということになってしまいました。本当に残念だと思いますし、ある意味悔しい思いもしているところであります。やはりまだ全高知チームを立ち上げて、実際に国体までの間稼働したのが長いところでも2、3カ月ぐらいだろうと思われますので、それぐらいですぐ結果が出るほど甘くないということだろうと思っています。であるからこそ、また来年に向けて継続的にこの全高知チームの取り組みを進めていく。もっと言いますと、この全高知チームの取り組みを含めて、さらに施策を充実させていくことが大事だろうと思っています。
本県のさまざまなスポーツ施策についてこれまで検討も重ねてきて、一定、例えば、全高知チームをつくるなどという形の到達点に至っているわけですが、まだ何が足りないかということをよくよく我々自身メタ認知して、今後の対応につなげていくことができればと思っているところです。これまでも、例えば教育改革の取り組みなどなどいろいろと取り組んでいく中において、なかなかすぐ結果が出ないものもあります。やはりここは腰を据えてしっかり対応していくということなのかと思っています。ただ、もう一段、本当に我々に何が足りないのかというところを謙虚に洗い直して、我々としての施策をもう一段充実させることも考える必要があるだろうと思っております。
(今村・読売新聞記者)
具体的にこれをやろうと思っていることとかは、ありますか。今まで全高知チーム以外で、こういうことをやってみたい、こういうことをやってみよう。
(知事)
私が思いますのは、競技団体ごとに、例えば国体を一つの目標にしていったときのそれまでの間のタイムスケジュールを明確にして、そのタイムスケジュールに従って着実に練習を重ねかつ試合にも出たりして、その定着レベルを検証するとか、そういう中でのPDCAサイクルを回していく仕組み、ここのところがまだもう一段強化する必要があるんではないかと思っております。全高知チームにおいて、その競技に最もふさわしいやり方で、そこのところをもう一段考えていただくような取り組み、我々も一緒に考えさせていただくような取り組みをもう一段確立する必要があるんではないか。まずはそこから充実させていくことが必要ではないかと思っています。
あともう1個、科学的・合理的な練習法が定着してきていて、どうもそこにまだ対応が十分できてない側面がどうしても高知県にはあるように思います。ですから、これはもう既に対応を始めていることですが、スポーツ医科学拠点を今つくろうとしているわけですが、このスポーツ医科学拠点をつくったことを縦横により一層深くチームの皆さんにご利用いただけるような施策を、もう一段強化する必要があるのではないかということも考えているところです。少しスタッフ群を厚くするということも考えられるかもしれないと思っています。悔しい分、頑張りたいと思います。
全国豊かな海づくり大会について②
(大山・高知新聞記者)
冒頭の海づくり大会の話に戻るんですが、最初知事の方から、関係者、県民への感謝というのがあったかと思いますが、知事ご自身として、今回最後の三大行幸啓ということで注目度も高かったかと思いますが、終わって改めて知事のご感想というのを教えてください。
(知事)
何と言いましても三大行幸啓の最後ということでしたから、まずもって最後の大会をしっかりと無事に務めることが大事だと思っておりましたので、無事に大会を終えることができたということ自体が私としても本当に良かったなと思っていますし、ほっともしています。また、関係者の皆さまに本当に感謝を申し上げたいと思います。加えて、多くの関係者の皆さまから、式典にせよ、放流行事、海上歓迎行事にせよ非常に素晴らしかったとお褒めをいただきまして、このことが我々としても大変嬉しかったと思っています。10月28日に侍従さまがおっしゃられたことによると、天皇皇后両陛下からも、とても立派な行事で本当にいい行事だったとおっしゃっていただいたということでありますから、そういうことからしても本当に我々としてはありがたいな、良かったなと思っています。
今回の行事では、多くの県民の皆さまにお世話になりましたので、改めて御礼を申し上げたいと思いますし、また、大変手前みそではありますが県庁職員の皆さんも本当に頑張ってくれたと思っているところです。
(大山・高知新聞記者)
知事、間近で天皇皇后両陛下と3日間接することがあったかと思うんですけど、知事からご覧になって特に印象深かったところであったりとか、人柄を感じられるようなところというのはあったんでしょうか。
(知事)
国民お一人お一人を大変大事に、大切にしておられるんだなということをつくづく感じました。優秀作文の朗読、海づくり八策、さらに子どもたちが放流用の魚を持ってくる、一つ一つについて、非常に丁寧に心を込めてご対応いただいた。さらに、沿道の皆さんに対してずっとお応えになっておられた。手を振られるときは、車の速度が遅くなるので分かるんですけど、かなり遠いところにおいでになる皆さん、沿道にいる人だけじゃなくて遠いところにおいでになる皆さんにも一つ一つお応えになっておられた。長時間ああやって手を振り続けるのは大変なことだと思うんですけれども、しかしながら、それを本当に丁寧に最後までやっていただいた。やっぱり本当に国民一人一人を本当に大事にされているんだなということを改めてつくづく感じました。そのことが本当に我々としてもありがたかったと思いました。
消費税の引き上げについて
(大山・高知新聞記者)
消費税についてなんですが、安倍首相は、15日に消費税を来年10月に予定どおり上げるという方針を表明されました。前回2年前ですかね、再延期されたときには、知事もやむを得ないというふうなことをおっしゃられていたかと思いますが、今回改めてその方針を表明されたことについての受け止めをお願いします。
(知事)
これも従前から申し上げておりますように、消費税についてはやはり飲まざるを得ない苦い薬だと思っています。社会保障制度の充実・強化、そして社会保障制度の持続可能性をしっかり確保するという観点からも、負担できる方が負担をしていくということは必要だろうと思っており、今回の消費税10%への引き上げも、来年になりますけれども、やむを得ないと思っています。ただ、やはり経済対策をしっかり講じて、現状において経済的に非常に厳しい状況に置かれている方々に対する影響をできる限り小さくするとか、マクロ経済全体への負の影響をできるだけ小さくするということは非常に重要なことだと思っています。それらの諸施策を講ずるためにも、1年ぐらい前に発表をされたということはなるほどなと思いましたし、一つの対応の仕方なんだろうと思いました。
いろいろと準備とか必要なこと、例えばレジを換えたり、軽減税率が導入されることになりますからレジの対応なんかも難しいだろうと思いますし、そういう各々において準備をしっかりしていくとともに、併せて、政府の方においても多様な観点からぜひ政策を検討していただいて、それに基づいて我々県としても対応すべきことをしっかり進めていけるようにしていきたいと思っております。
(中田・高知民報記者)
今の消費税のことですけれども、ポイント還元とかの、ああいう手法というのはどう思われますか。
(知事)
キャッシュレス化も同時に進めたいという思惑もあって進めておられるんだろうと思いますけど、それはそれでよしとしても、一つ気を付けていただきたいと思うのは、余りキャッシュレス化されてないところや、さらには余りクレジットカードを使わない層の皆さん、そういう方々もいらっしゃるわけですから、どちらかというと経済的な弱者に対してしっかり配慮された施策かどうかということをよくよく検証していただきながら、対応いただくことが非常に大事だろうと思います。そこはぜひ、よくよく地方の都市とか村とか町とかの現状とかも踏まえたご対応をいただければと思います。
(中田・高知民報記者)
やっぱり従前の商品券スタイルとかもあり得ますか。
(知事)
商品券スタイルもありますでしょうし、いろいろ考えておられるでしょう。
行幸啓にかかる一般奉送迎者について
(清野・朝日新聞記者)
行幸啓の話なんですけど、結構7万人ぐらいが歓迎してくれたという話がありましたけど、もし知事がご存じだったら教えてほしいんですが、あれは自治会なんかの組織を通じてある程度の動員をかけているものなんですか。
(知事)
いや、呼びかけはするんでしょうけど、相当自主的に出てこられたと思います。日曜日にお会いした皆さんと月曜日にお会いした皆さん、大分違いがありました。知っている人が何人かいるんで分かるんですけど、日曜日はどちらかというと自宅のそばの人が出てこられていて、月曜日は職場の人が出てこられていたように感じました。出てこられて、そしてああいう形で喜んで手を振っておられる。また、私は3台ぐらい後をずっと随従していましたので、終わった後の表情も見させていただいていましたけど、間違いなく皆さん大変喜んでおられた。そういうことかと思います。
(清野・朝日新聞記者)
整然と並んでみんな旗を振っているところを見ると、ある程度用意してやっているのかなという気がするんですけど、何か号令かけて集まってくださいみたいな感じで、ある程度動員かけているような気がしたんですけど、そういうことはないんでしょうか。
(秘書課)
来られる方に旗はお配りしています。
(知事)
場所を一定固めているからそのように思うんでしょう。だらだらと全部並んでしまうと、行程が全部ゆっくりになるので、そうならないようにするために、スピードを上げられるところを確保することで、式典に間に合うようにするという配慮で、一定来られた方については集まっていただいて、一定車がスピードを出せるところもつくるという配慮でああいう対応になっているということです。一定の呼びかけはするのかもしれませんけど、いわゆる動員という言葉には当てはまらないと思います。
ちなみに、今回おいでいただいたのは約7万人。高知市、香南市、香美市、南国市、それから土佐市ですから、その人口の約15%に相当する方がおいでになられたということです。これは相当多いと思います。昨日申し上げさせていただきましたけど、本当に高知県民の皆さんのおもてなしの心が天皇皇后両陛下にも通じたということではないのかということを、心から私も思わさせていただきました。それも嬉しかったと思っています。改めて県民の皆さまにも感謝申し上げたいと心から思います。
全国豊かな海づくり大会について③
(大野・高知新聞記者)
海づくり大会というのをやった。無事に終わって良かったということだけにとどまらず、今後そのあたたかな交流のいただけた財産というのをどう次に生かしていくかということについて一言いただきたいんですけれど。
(知事)
今回テーマにさせていただいた「森、川、海」、このつながりを意識して自然環境を守り続けていく。これが非常に大事なことだと思います。森においでの方も、川のそばにお住まいの方も、そして海とともに暮らされる方も、皆それぞれ自分たちの周りの自然を守っていく。そういうことが非常に大事だろうと思うわけです。今回、大会テーマを通じて、自然の循環ということを意識した、自然環境を守ることの大事さということを世の中にお伝えをすることができたのではないか。そのことの意義は大きいものがあるのではないかと思わさせていただいているところです。
特に今回、若い皆さんに「海づくり八策」ということについて発表していただきました。これを若い方々にやっていただいたということは、そういう気持ちを次代につないでいただきたいという願いを込めたものだったと思うんですけれども、ぜひ次世代にこういう気持ち、この意義、これが引き継がれていくこととなれれば、その良き契機となることができればと思います。そういう良き契機となることができたのではないかと思わさせていただいています。
報道の皆さまにもこのたびの大会で大変お世話になりました。御礼を申し上げます。本当にどうもありがとうございました。