認知症高齢者と家族への支援について・認知症サポーター養成講座

公開日 2024年02月22日

更新日 2024年08月08日

認知症について

 

■認知症とは 

 脳の病気によって、記憶力や判断力が低下することで、日常生活に支障が出ている状態を認知症といいます。
 令和7年には、県内の認知症高齢者数は約45千人にのぼり、65歳以上人口のうち、5人に1人が認知症になるとの推計をしています。

■認知症の早期発見 

 認知症は、老化による単なる物忘れとの区別がつきにくい病気である、とよく言われますが、日常生活の中で「あれっ?おかしいな…」と感じたり、本人や家族に困ることが増えてきたら、認知症の可能性があります。
 下記に示した「認知症早期発見のめやす」は、実際に認知症の方を介護した経験のある家族が考えたものです。
 いくつか思い当ることがあれば、最寄りのかかりつけ医地域包括支援センター認知症コールセンターなどに相談してみましょう。

〇認知症コールセンター 

 088-821−2818 

 月~金 10時~16時(祝日、年末年始除く)

〇認知症疾患医療センター

 認知症の専門医療相談、鑑別診断等を行う認知症疾患医療センターについては、こちらをご覧ください。


(認知症早期発見のめやす)

□今切ったばかりなのに、電話の相手の名前を忘れる

□同じことを何度も「言う」・「問う」・「する」

□しまい忘れ、置き忘れが増え、いつも探し物をしている

□財布・通帳・衣類などを盗まれたと人を疑う

□料理・片付け・運転などのミスが多くなった 

□新しいことが覚えられない

□話のつじつまが合わない

□テレビ番組の内容が理解できなくなった

□約束の日時や場所を間違えるようになった

□慣れた道でも迷うことがある

□ささいなことで怒りっぽくなった

□周りへの気づかいがなくなり、頑固になった

□自分の失敗をひとのせいにする

□「このごろ様子がおかしい」と周囲から言われた

□ひとりになると怖がったり寂しがったりする             

□外出時、持ち物を何度も確かめる

□「頭が変になった」と本人が訴える                  

□下着を替えず、身だしなみに構わなくなった

□趣味や好きなテレビ番組に興味を示さなくなった            

□ふさぎこんで何をするのもおっくうがり、いやがる

 

■認知症の症状とその対応
 認知症には、認知症の中心となる症状の「中核症状」と環境、人間関係などさまざまな要因がからみ合ってあらわれる「行動・心理症状」があります。

●中核症状の例(記憶障害)
 さっき聞いたことが思い出せない、以前覚えていたはずの記憶が失われる、といった記憶障害がおこります。

●対応 
 認知症の方に一度にたくさんのことを話しかけると混乱してしまうので、ゆっくりと分かりやすい言葉で話しかけることが大切です。
 また、認知症の方は、昔よくやったことや本人の得意だったことは比較的覚えていることが多いです。

 ご本人の力を引き出し、その人らしい生活を送ることができるための支援が必要です。


●中核症状の例(今いる場所が分からない)
 場所や状況が分からなくなり、道に迷ってしまうことがあります。
 いまがいつなのか、ここがどこなのかなど、自分がどういう状況にいるのかを理解する脳の働きが著しく低下してあらわれる症状を「見当識障害」といいます。
 

●対応

 この「見当識障害」のため、慣れたところでも迷ってしまったり、とうてい歩けそうもない距離を歩いて行ったりしてしまうことがあります。また、自分が何をしてよいか分からなくて不安になり、うろうろしたり、夕暮れ時に「家に帰る」と言って家族を驚かすこともあります。本人なりの何らかの目的があって外出したい場合もあるので、なぜ迷ってしまうのか、原因を考えて対応すれば防ぐことは可能です。
 まずは、一緒にお茶を飲むなどして本人の気持ちを受け止め、安心感を与えるよう努めてみましょう。それでも外出したい気持ちが強い場合は、一緒について出かけ、落ち着いたところで家に帰るよう話しかけてみてはいかがでしょうか。外出することで満足することもあります。
 また、万が一行方が分からなくなった時のために、可能であれば近所の方に事情を伝え、見かけたら連絡または保護してもらえるよう依頼をしておきましょう。

 

認知症サポーター

 

●認知症サポーターとは?
 認知症の人は記憶障害や認知障害から不安になり、その結果周りの人との関係が損なわれたり、家族が介護で疲れきってしまうことがあります。
 しかし周囲の理解と気遣いがあれば、認知症の人や家族は地域で安心して暮らすことができます。

 認知症サポーターは、認知症について正しく理解し、認知症の人や家族を温かく見守る応援者です。

 なにか特別なことをするわけではなく、認知症の人や家族をできる範囲でさりげなく支援します。
 


●認知症サポーター養成講座(認知症の人にやさしい企業)を開催しています
 県では、企業・団体を対象に認知症の人への対応の仕方など認知症の基礎知識について学ぶ講座を開催しています。
 認知症の人が直接関わりのある企業・団体の方々に認知症サポーター養成講座を受講していただき、さりげない声掛けや手助けをしていただくことによって、認知症の人が安心してお店を利用することができるようになってきています。
 平成25年度までに、県内258企業、4,503名に受講いただき、「認知症サポーター」として対応をしていただいています。
 講座は90分程度で、講座を受講した方にはその証として「認知症サポーターカード」をお渡ししています。
 また、講座を受講、修了した企業には、「認知症の人にやさしいお店」ステッカーをお渡ししています。このステッカーを店先などに貼っていただくことで、認知症の方にやさしいお店であるという安心感を持っていただき、また、地域の方々にも認知症について考えるきっかけになることを期待しています。

    オレンジリング     認知症サポーターカード
  (令和2年度まで配布)        

 認知症サポーターカード(表面のみ、トリミング済)

認知症の人にやさしいお店ステッカー [PDFファイル/6.04MB]
認知症サポーター養成講座受講企業名簿(21年度)[PDFファイル/37KB]
認知症サポーター養成講座受講企業名簿(22年度)[PDFファイル/38KB]
認知症サポーター養成講座受講企業名簿(23年度)[PDFファイル/29KB]
認知症サポーター養成講座受講企業名簿(24年度)[PDFファイル/112KB]
認知症サポーター養成講座受講企業名簿(25年度)[PDF:102KB]

 

<次回開催のお知らせ>

県では、定期的に認知症サポーター養成講座を開催しております。
どなた様におかれましても、ふるってご参加ください。

・日時:令和6年8月28日(水)10:00~11:30

・場所:株式会社 高知新聞社 8階会議室(高知電気ビル新館内)

・定員:45名(要事前申込)

・申込先:株式会社高知広告センター「優しい社会へ」係
     TEL:088-856-6280
     (申込開始:
令和6年1月29日(月)より、平日9:30~17:30、TELにて受付)

       講座についての新聞掲載はこちら→優しい社会へ リンク

この記事に関するお問い合わせ

高知県 子ども・福祉政策部 長寿社会課

所在地: 〒780-8570 高知県高知市丸ノ内1丁目2番20号

電話:

企画調整担当 088-823-9630
介護保険担当 088-823-9681
介護事業者担当 088-823-9632
福祉・介護人材対策室 088-823-9631
介護予防・地域支援室 088-823-9762
ファックス: 088-823-9259
メール: 060201@ken.pref.kochi.lg.jp

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