畜産試験場

秋深む牛

注目情報

  • 簡易放牧による荒廃農地の再生 簡易放牧による荒廃農地の再生  荒廃農地での簡易放牧の可能性について、ミカン畑跡地で放牧実証を行い、荒廃農地の生産性、放牧牛の栄養状態、再生利用等を検討しました。放牧をすると、野草の草量は経年的に減少し、植生が変化してきます。そして年々、放牧牛の採食範囲が広がり、放牧開始時は野草が生い茂り不明瞭だった地形が放牧が進むにつれ、段々畑状の農地であることを確認できるようになりました。蹄耕法で播種したバヒアグラスが広がり、持続型草地へ転換の可能性が示唆されました。放牧地の草種の成分や放牧牛の栄養状態の評価を行い、補助飼料を調製することで荒廃農地での放牧は可能で、放牧地として再生しうるといえます。
  • ユズの精油抽出残渣・・・ ユズの精油抽出残渣の畜産的利用研究に取り組んでいます!  高知県の特産である柑橘ユズの精油抽出残渣(以下ユズ残渣)を用いて肥育豚、繁殖母豚への影響を研究し、農家や関係団体とともに実用化に取り組んでいます。ユズ残渣は粗繊維、ビタミンA・Eを多く含むという特徴があります。精油を抽出した後のユズ残渣は水分量が少なく一定期間保存が可能であることがわかりました。ユズ残渣を給与した肥育豚ではビタミンA・Eの豚肉への移行が見られ、甘みや香りにも好影響を与えている可能性があることがわかりました。繁殖母豚へ給与すると血中のビタミンA・Eの上昇が見られました。現在はユズ残渣給与量の増加による影響や、官能評価試験を行っています。また農家での実用化も行われています。
     
  • 焼酎粕好きな豚 未利用資源の畜産的利用研究に取り組んでいます!  県内の未利用資源の畜産的利用について研究を進め、農家や関係団体とともに実用化に取り組んでいます。酒造会社から排出された焼酎粕(芋、麦、米、食パン)の豚飼料化について検討したところ、それぞれに糖蜜及び乳酸菌を添加、また継代培養したものは、低pHで推移し保存可能であることがわかりました。また給与した肥育豚については、発育良好で生産費の低減が期待され、豚肉中には、食味に関する遊離アミノ酸や赤身中の総脂質量の増加、脂肪酸組成の変動がみられることがわかりました。
     現在、豚・鶏におけるユズ果皮残渣の飼料化、放牧による荒廃農地の再生について検討しています。

業務内容

  1. 家畜及び家きんの試験研究に関すること。
  2. 家畜及び家きんの改良増殖に関すること。
  3. 飼料及び飼料作物の栽培技術の試験研究に関すること。
  4. 家畜及び種きん並びに種卵の配付に関すること。
  5. 前各号に掲げるもののほか、畜産に関する必要な事項

連絡先

高知県 農業振興部 畜産試験場
住所: 〒789-1233 高知県高岡郡佐川町中組1247番地
電話: 0889-22-0044
ファックス: 0889-22-3960
メール: 160908@ken.pref.kochi.lg.jp