令和4年4月8日 知事の記者会見

公開日 2022年04月15日

1  新型コロナウイルス感染症のワクチン接種状況について①
2  選択的夫婦別姓について①
3  選択的夫婦別姓について②
4  新型コロナウイルス感染症の感染防止対策について①
5  ウクライナ避難民の受け入れと支援について①
6  ウクライナ避難民の受け入れと支援について②
7  新型コロナウイルス感染症の感染防止対策について②
8  米軍機の低空飛行訓練について①
9  米軍機の低空飛行訓練について②
10  米軍機の低空飛行訓練について③
11  選択的夫婦別姓について③
12  会食の場での感染拡大防止対策について①
13  会食の場での感染拡大防止対策について②
14  よさこい祭りの開催について①
15  よさこい祭りの開催について②
16  よさこい祭りの開催について③

記者会見資料[PDF:1MB]

(司会)
 ただ今から、知事記者会見を始めさせていただきます。冒頭に知事から説明がございます。
 
(知事)
 本日は、まず私から、新型コロナウイルスの感染状況、県民の皆さまへのメッセージなどにつきまして発言させていただきたいと思います。
 最近の感染状況です。
 最近の新規の感染者数を1週間で見ますと、ほぼ下げ止まりという数字と言えると思います。ここ3週間が921人、973人、そして974人ですので、2月中旬のピーク時から比べると、減少はしてきておりますけれども、下げ止まりの状況で続いていると。
 一方で、重症者ですとか、中等症の方の人数は、比較的安定した低水準で推移してきていると言えますし、ベッドの占有率につきましては、本日の速報値ですが、12.4%ですので10%台半ばから前半でここ1週間ほどは推 移していると見ておりまして、医療の提供体制に対する負荷は限定的で医療提供体制は安定的に推移していると評価できると考えています。
 クラスターの発生状況ですけれども、最近の2週間程度を見た時に、これまでに比べて、高齢者の方々、あるいは、医療機関のクラスターの発生は減っております。
 一方で、保育園、学校、そして、職場、友人関係といった比較的若い世代でのクラスターが相対的に増えていると言えると思います。
 そして、県の対応ステージの判断の各種の指標についてですが、結論的には、警戒ステージを維持していると考えております。病床占有率は12.4%と10%台前半の低下基調で推移していることですし、1週間の新規の感染 者数もほぼ横ばいで推移してきていると考えております。
 特に、70歳以上の高齢者の新規感染者数は、引き続き落ち着いた数字になっておりまして、これがベットの占有率の安定につながっている状況は大きく変わっておりませんので、その意味で、安定した状況にあると言えると考えます。
 これを踏まえ、県民の皆様へのお願いを事前修正の形で更新したいと思います。
 前回は、この週末10日まででしたけれども、県民の皆さまへのお願いを2週間延長して改めて提示させていただきたいと思います。
 大きな構造は、あまり変わっておりませんで、やはり、感染力が非常に強いオミクロン株を想定しまして、基本的な感染防止対策について徹底していただきたいことが中心です。 
 ただこの中で、特に会食に関しまして少し手直しをさせていただいております。
 その点を重点的にご説明したいと思います。
 会食につきましては、特別警戒の時点の、例えば4人、2時間といった具体的な数値を出しての制限は掛けませんけれども、可能な範囲で規模を縮小し可能な範囲で時間を短縮していただくお願いを引き続きいたします。
 その中で、特に、例えば20人30人以上といった大人数での会食を行う場合、クラスターが発生しますと非常に大きな規模になりますので、感染防止の必要性が特に高い場合と言える訳です。
 こうした場合には、参加する全員につきまして、本日からは3回目のワクチンの接種歴を確認するか、抗原検査で陰性を確認するかのどちらかを、全員に確認してクリアをした上で実施することをお勧めしますという形に させていただきたいと思います。 
 昨日までのお願いは、3回目のワクチン接種歴の確認がなく、全員につきましてPCRも含めて抗原検査等で陰性を確認して会食を実施していただくことをお勧めしていました。
実際、私自身もそうした会食に参加しましたけれども、かなり参加者にとりましても、事業者の方、飲食店の方にとりましても、全員検査は負担がかなり大きいこともございます。
 もう一つ、国で、4月以降の、観光の割引キャンペーンなどにつきまして、3回のワクチン接種、または検査での陰性確認という形で参加資格を設定する動きもございまして、そうしたことを総合的に考えますと、全員検 査よりももう少し県民の皆さまの負担が軽い方法である、ワクチンの3回接種か陰性の確認のどちらかを満たせばいいという形でお勧めすることが、より実効性を高める意味で適当ではないかと考えまして、本日からは、推奨の中身を多少手直しさせていただきたいと考えます。
 具体的に、今までですと検査をしていただいて、会合の幹事さんなどが陰性を確認をする、あるいは登録をいただいた宿泊施設などでは、直接会場で会食の前に検査していただくことをやっておりましたが、この流れに加 えて、3回目のワクチンの接種がもう終わった方は、ワクチンの接種証明や予防接種の済証の画像を確認することを幹事さんがしていただくことで、参加者全員が、ワクチンの3回接種済か陰性かが確認できれば、安心して 会食いただけるという枠組みで活用いただければいいのではないかということをご提案させていただくということです。
 同じく県民の皆さまへのお願いで、今回切り替えをしたところが、県立学校についてです。県立学校につきましては、昨日までは、春休み期間中でございましたが、本日から、基本的には新学期に入りますので、部活動につきまして平日2時間程度、週休日に3時間程度と時間設定をさせていただきます。
 実質的に変わったのは、県外校との練習試合などにつきまして、春休み期間中までは禁止にしておりましたけれども、いろいろな大会も近づいてくる時期になりますので、4月16日から、日帰り日程での活動に限定という 形で緩和させていただこうと考えております。
 次に、ウクライナ避難民の受け入れに関しまして、支援の大まかな方針を県としても決定しましたので、皆さまにご紹介します。
 大きな支援の柱は3本で、1つ目は相談窓口の設置、2つ目が住居の提供、3つ目が就労、就学のアレンジです。
 まず、相談の窓口につきましては、既に県で持っております外国人生活相談センター・ココフォーレに2名の相談員が常時おられて、外国語で対応できる体制が整っておりますので、こちらを活用して皆さまの相談に応じ るということ。
 そして、生活にかかります貸付保障サービスのつなぎ、手続きの支援などを行っていきます。
 住居に関しては、県営住宅、職員住宅などの公営住宅を無償で提供させていただく方針を決定しました。現時点で対応可能な戸数が合わせまして30戸程度は見込めると考えておりまして、こちらを準備してお待ちします。
 就労、就学につきましては、国、企業などと連携して、マッチングを行うということ。お子さんの教育についての支援もしていく。これが大きな3本柱と考えております。
 この他、国も大きな方針としては、例えば、生活費の支援、あるいは医療費の支援も行う方針も出されております。具体化は、今からという部分もあるかと思いますので、こういった国の支援などにつきましても、避難者 のご要望などもお聞きしながら、また県としても、国や地元の市町村とも連絡を取りながらできる限りの支援をしてまいりたいと考えております。
 なお、先般、須崎市に知人を頼られて避難されたお2人については、近日中にお2人と直接面談させていただいて、ご要望なども伺いながら、どういった支援が可能か、していくべきかという点を、須崎市、あるいは国と も相談しながら詰めてまいりたいと考えております。
 私からは、以上です。よろしくお願いします。
 
(司会)
 それでは、幹事社質問をよろしくお願いいたします。
  
  (大山・高知新聞社記者)
 コロナについて説明いただいたのですが、現状の県内のワクチン接種状況をどう見られているか、教えてください。
 
  (知事)
 ワクチン接種の状況ですけれども、最新で分かっておりますデータとしては、高知県の3回目の接種率が、5歳以上の人口に対する比率で45%となっております。全国の44.1%を上回っていると。また、18歳以上の人口で 見た場合には、50%を超えるということで、一定程度、全国の状況と足並みをそろえる形で進んできたと考えております。
 また、年齢別に見たときに、特に、高齢者は、8割といったかなり高い数字になっているのに比べますと、若年層の接種の進捗、伸びが必ずしも期待通りに進んでない面はあろうかと思います。その意味で、これは、国と もいろんな話し合いの中で認識を同じくしておりますけれども、できるだけ若い方に積極的に接種していただくことをより意識してPRしていくことが必要ではないかと考えております。
 ある意味、一助になるかということで言えば、例えば会食の時なども、3回接種をしていただくと、感染の防止に有意な効果が期待される訳ですので、より安心して会食をいただいたり、あるいは旅行に出かけられたりと いうようなメリットがありますという点は、若い方々に強調してまいりたいと考えております。
 
 (大山・高知新聞社記者)
 選択的夫婦別姓についてお伺いします。最高裁は、3月22日付けで、夫婦別姓を認めない民法や戸籍法の規定は違憲という国の損害賠償は棄却しました。
 その一方で、裁判官5人のうち2人が規定を違憲としています。
 裁判官の意見でも言及がありましたが、内閣府の世論調査でも、選択的夫婦別姓を容認する意見は4割を超えています。
 知事の選択的夫婦別姓に対する賛否、その理由をお伺いします。
 
 (知事)
 選択的夫婦別姓制度の問題は、少し議論が錯綜している部分もあろうかと思いますけれども、私自身の立ち位置として申しますと、昨今、女性の社会進出も大変進んでおります。 
 そうした中ですので、結婚後も結婚前の姓を使用したいという国民の皆さんの要望は高まっていると考えています。
 これは、女性に限らず、サイボウズの青野さんのように、男性ですけれど、青野という結婚前の旧姓を通称として使われている立場から、選択的夫婦別姓制度が必要であるというご意見を言われる方もおられます。
 そういう意味で結婚前の姓を引き続き使用したいという要望に応える形での法整備が行われることは必要だし、それは望まれると考えております。
 具体的な手段として、選択的夫婦別姓制度は一つの選択肢ではあると思いますけれども、もしこれが、法制的にこれ以外にない唯一の選択肢であれば、それに寄らざるを得ないということであれば当然そうなるわけです。
 しかし、私としては、もう一つ対案として議論されています、旧姓の通称使用も、やりようによっては、結婚前の姓を引き続き使いたいということを支援できる、保障ができる制度にはなり得るのではないかという意見を 持っております。
 私の考えていることとしては、現実に自民党内でも議論は行われておりますけれども、やはり、選択的夫婦別姓制度につきましては、家族の一体性を損なうのではないかという観点から、根強い反対意見もあることですか ら、ある意味、選択的別姓に固執していた場合、現実に制度改正がなんら動かないことになってしまうのは、これはこれで、不幸な状況ではないかと考えています。
 その意味で、現実に結婚前の姓を使い続けることができる法制度をつくっていこうとすれば、賛成の立場の方、反対の立場の方がよく議論を戦わせて、折り合い点を探していく努力が必要ではないかと考えています。
 私の現時点でのイメージ、感触としては、法律改正も当然やっていくという前提で、旧姓の通称使用を究極まで追い求める努力をすれば、結婚後も結婚前の姓を使用することができるところを社会的に保障していくという 意味で、現実的な選択肢になり得るのではないかと感触を持っています。
 ただ、個々の議論を全て細かく詰めたわけではありませんから、こういった点については、国政の場でしっかり議論していただきたいというのが私の思いでして、その上で、議論が深まっていくことで、この選択的別姓、  あるいは旧姓の通称使用という2つの選択肢が、どういう形で折り合っていけるのかという議論が深まっていくことになれば、国民の皆さんにも、2つの議論の違いが提示されて、選択肢もより明らかになり、判断の材料が揃ってくることになるのではないかと期待しているところです。
 
 (大山・高知新聞社記者)
 知事の考えでは現時点で選択的夫婦別姓制度について、国民の議論が深まっていない部分もあるので、賛否を明確にはできないということですか。
 
 (知事)
 敢えて言えば、選択的な別姓制度の理念とするところには賛成です。
 ただ手段として、もう一つ、旧姓使用の選択肢のどっちを取るかといった時に、選択的別姓制度を取るべきだという意味で賛成かというと、そこまでの考え方ではない。現実に制度化ができることを第一に考えると、旧姓の使用も視野に入れて、現実の具体的な制度の設計をしていく議論が大事ではないかという立場と考えていただければと思います。
 
 (司会)
 それでは、各社からの質疑に移ります。質問される方は、挙手をして社名とお名前を発言していただいてから質問をお願いいたします。
 
 (伊藤・NHK記者)
 今、県内では下げ止まりの状況と先ほどお話がありましたけれども、他県を見ますと、過去最多をまた更新してるところもあったりですとか、県内でも、低年齢層の感染が広がっている中で、新学期が始まった時期でもあ ると思います。
 そういう中で、県民の皆さんに、今一度どういう気持ちで感染対策をしてもらいたいか、どういうところに気を付けてもらいたいかということを伺えますか。
 
 (知事) 
 今の新規感染者数の最近の本県の状況は、下げ止まりという状況だと思います。
 ただ、これは考えようによっては、3月後半からかなり人の行き来も増えておりますし、いろんな会食の機会も増えている中で、何とか横ばいにとどまっているという見方もできると思います。
 県によりましては、大都市部というより、むしろ地方の県で過去最多をここ数日更新している県も少なからずありますから、県民の皆さんには、感染防止対策にご協力いただいて、何とか新規の感染者数は横ばいで維持が  できているという見方もできると思います。
 過去最多を更新してる県につきましてもう少し状況をつぶさに見ますと、ベットの占有率は比較的低い水準で安定しているとか、重症者が場合によってはゼロだったりということがあります。
 その意味では県民の皆さんには、オミクロン株の感染が拡大し始めた初期にも申し上げましたけれども、新規の感染者数だけにとらわれて、いたずらに恐れることではなく、医療の逼迫状況を示すベットの占有率や重症者 の水準といったところも併せて注目をいただいて判断していただきたいということは申し上げたいと思います。
 ただ、やはり感染力が大変強いですから、マスクの着用、手洗い励行、3密回避、換気の徹底、こういった基本的な身の回りの感染防止対策は引き続き徹底をお願いしたいと思います。
 そうした中でも社会経済活動をできる限り回していきたいという思いはございますので、そこの折り合いをつける方法として、ワクチンの3回目の接種は終えているとか、検査で陰性を確認していただいて、会食や旅行と いった行動をとっていただくという方法をぜひ、お勧めしたいと思っております。
 
 (伊藤・NHK記者)
 ウクライナの関係でお聞きしたいのですけれども、今週に入って政府の専用機でウクライナの避難民が入ってこられたり、須崎市に県内でも知人を頼って避難をされてる方がいらっしゃったり、受け入れが現実味を帯びてきているよう思います。
 そういう中で、改めて受け入れに対してどういう姿勢で臨まれたいかということと、どういった支援をしていきたいかというところを伺えますか。
 
 (知事)
 ウクライナで今回こういった形で大変厳しい状況にあわれて、日本というヨーロッパとはかなり離れたところに避難されてこられた方々のお気持ちを察しますと、非常にお辛いものがあっただろうと同情を禁じ得ないとこ ろでして、そういったお気持ちは恐らく県民の皆さん、総じて共有していただけると思います。その意味では我々もご相談がありましたら、できる限りの支援の措置を講じていくことが人としての道だと考えます。
 今準備させていただいているのは、とりあえず住居というお話があろうかと思いますので、まずは県営住宅や県の職員住宅で30戸余りの確保をいたしました。
 さらに必要ということであれば、市町村などにも呼びかけて、キャパシティの確保に努力したいと思いますし、実際問題、政府も今までの難民という制度の枠組みと違って、今回の避難民という概念を新たにつくって支援 し ていこうということだと思いますので、政府もある意味、生活費の支援とか医療費の支援ということも、実際のところは走りながら検討していくということだろうと思いますので、その意味で県は、国それから市町村のいわば真ん中に立つ立場でもありますから、良きコーディネート役として、避難者ご自身も含めて、関係のところのご意見、ご意向もよく聞いて、それを総合する中で最も適切で有効な支援をいわば一緒になってつくっていく、コーディネートしていくというところで適切な役割が果たせたら良いという思いでおります。
 そうした思いをぜひ担当の皆さんにも共有していただいて、できる限りの支援ができればいいと思っております。
 
(玉井・さんさんテレビ記者)
 先日、ウクライナの避難民が政府専用機で20人が来られて、国が市町村の受け入れ先を探していると思うのですが、高知に受け入れ要請があったのか否か。20人以外にも今後、ウクライナからの避難民を受け入れる検討をされているのか、また、新たな受け入れ者の情報は入っているのでしょうか。
 
(知事)
 今のところ具体的な新たな受け入れについて、国からの打診ですとか、あるいは新たな当事者等からのご相談は特に入っていない状況です。
 
(玉井・さんさんテレビ記者)
 新学期の感染対策・防止に向けての呼びかけですが、部活動が平日2時間程度、また県外との練習試合が再開になります。
 過去振り返って、部活動でのクラスターが広がったケースがありました。
 そこの観点を踏まえて、部活動を念頭に置いた新学期の感染対策をどう呼びかけるのか教えてください。
 
(知事)
 部活動に関しては、一種の外形的な制約といいますか線引きとして、平日2時間、土日3時間の上限ですとか、県外校との練習試合などについても、日帰りできる範囲という枠をはめさせていただいた訳です。
 部活動と言いましてもいろんな競技がありますし形態もさまざまですから、感染リスクの高い活動については十分留意すること。
 そういう意味では、コンタクトスポーツなどにおいては、より接触の度合に注意いただくこと。
 そして、学校行事、対外的な行事の実施に関して内容の見直し、観客の制約につきまして、実情を踏まえた感染防止対策の徹底を申し上げております。
 各部活動それぞれの実態、あるいは過去の経験に応じた事例も蓄積されてきておりますので、そういったものも参考にしていただきながら、より効果の高い感染防止対策を実施していただくようにお願いしたいと考えてお  ります。
 
(中田・高知民報記者)
 米軍機の低空飛行訓練についてお聞きします。林外相が、実弾射撃が伴わなければ、どこで訓練をしても構いませんというお話をされて、地元紙の記事で、知事もそれは前からそうでしたというコメントを寄せられております。
 それは夜間の低空飛行訓練であったり、子どもが泣くような危険な訓練についてはやめて欲しいという県の方針と矛盾しないでしょうか。
 
(知事)
 特に低空飛行訓練に関しては、いわば住民の皆さんが恐怖心を覚えるような、生命の危険を感じさせるような超低空の訓練は断じてやめていただきたい。
 その前提として、それに近いような懸念をされるような訓練が予定される場合には、事前通告していただきたいといった申し出は、もう何度となく実施させていただいていることですから、実弾を伴わなければいいというような文脈で、私はお話をした記憶はないわけです。
 先日の林外相の見解において、今まで米軍の基地外の敷地での訓練が想定されていることは、確認されたことはなかったいうことです。
 林外相の見解として、基地外の訓練はありうるという前提で議論をしていることを明言されたことに関連してコメントを求められたことはもちろんございます。
 それに関しては、現実問題として、飛行訓練を基地の上空だけに限定することはあり得ないだろうと。基地外にも飛行することは明文で書かれたわけではないけれども、それは当然の前提とした上で、事前の通告をしっか りとして欲しいという申し入れをした、ないしは国内の航空法の規制を尊重して欲しいという議論をしているということです。
 基地外の地域での飛行訓練は、あり得るということを前提とした議論がされていることを、従前、暗黙の前提としてきた部分を改めて確認したまでの発言だと受け止めているという趣旨のコメントはさせていただいた記憶はございます。
 
(中田・高知民報記者)
 県がこれまで求めてきたことについては変わっていないし、引き続き、危険であったり夜間訓練はやめて欲しいという立場は変わっていないということですか。
 
(知事)
 はい。ひと言で言うとそういうことです。
 
(中田・高知民報記者)
 であるならばなおのこと、防衛省が本山町にカメラを設置しましたけれど、まだ運用されておりません。
 早急に運用するように要求されるお考えはありませんか。
 
(知事)
 防衛省で予算を取っていただいて、昨年度中に設置していただき、年度末までにはということで準備を進めていただいていると報告は聞いております。
 その上で、得られた情報について適切に活用していただきたいと。あるいは私どもにも、必要な情報については提供いただきたいとお話をさせていただいているところです。
 片方で、防衛省でどういった形で情報提供ができるかということについては、どの範囲でどういう形でできるということについての整理はされると思っておりますので、そういったものを踏まえて、可能な限りの情報提供 を求めていきたいと思っております。
 
(中田・高知民報記者)
 選択的夫婦別姓制度の件で、その現状認識として、仕事に不便だから旧姓を使えれば選択肢として、旧姓で良いというお話をされたと思います。
 人として名前は自分で決められる権利を求めているのが別姓問題の本質だと思いますけれども、そこはどういうお考えでしょうか。
 
(知事)
 確かに選択的な別姓を求められる方々の一つの考え方の基本にあるのは、自分の名前は自分で決めたいというお話があると。それは私もこの議論をいろいろと勉強する中で感じた部分ではあります。
 ただ一方で、これは一般論としてですけれど、人の名前はもちろんご本人のものですけれども、周りの方を含めて社会全体で名前の呼び方をどうするかということは、制度としても関心があると思いますし、名前はご本人 のものであると同時に、周りの方も使うものであると思います。
 その意味では、社会的な制度として設計していく上で、対極にある方々は、家族の一体性を大事に考えたいという意味で、例えば親子であったり、夫婦であったりが同じ性を利用されるところを大事にしたいお考えだと思 います。
 そういう声もかなり有力にある中で、そこはどういう形で折り合いをつけたらいいかということを、国政の場で議論する必要があると考えております。
 
(古谷・読売新聞記者)
 会食の件でお伺いしたいのですけれど、知事のお話の中で全員が陰性という検査よりも負担が軽くなる3回目のワクチン接種の話がありましたけれど、現状、感染者が下げ止まりの中で、ハードルを下げることによって、 飲食を通じて、また感染が広がるのではないかという懸念もあるかと思うのです。
 ハードルを下げられた理由をもう少しお伺いしたいのと、大人数のイメージがつかみにくいのですが、どれくらいの規模だったらこうして欲しいというのがあれば説明をお願いできればと思います。
 
(知事)
 一般的なイメージは必要だという意味であえて申し上げれば、例えば20人とか30人という規模になれば、ひとたび感染が起きた場合のクラスターの規模も、大変大きくなると思いますから、私どもが一つイメージしている規模はそういう数字であるとお伝えさせていただきたいと思います。
 その上で、全員検査よりもいわば緩和していくことになって、感染拡大の怖れが高まるのではないかというご懸念があるということです。
 おっしゃる趣旨はよく分かりますけれども、県民の皆さんに直接の要請・お願いというよりは、推奨の措置ということです。
 そうした中で全員検査で陰性確認は、より理想に近い形ではあると思う訳ですけれども、その分、大変、当事者にとっても、あるいは飲食店側にとっても手間がかかることになりますから、それだけ手間がかかるのであれ ば、本当はやった方が良いとは思うけれども、やめておこう、やはりできないという形の判断になっている場合が、むしろ多いのではないかと思います。
 県の出先機関でも残念ながらクラスターの発生事案がありましたけれども、当事者もそういう推奨を県としてしていることは全く知らなかった訳ではないけれども、年度末の多忙な中でもあって、そこまでやろうという思 いに至らなかったと言っているようです。
 現実にそういった例もございますから、感染防止という完成度からすれば、少し落ちるかもしれませんけれども、全員検査に代えてワクチンの3回の接種済みに切り替えていくことによって、ハードルが下がっていって、 取り組みをしていただく範囲が広がっていくことができれば、感染防止という意味では、プラスになっていくという訳です。
 どちらかと言いますと、今までよりもより気軽に実行していただけるという意味で、間口が広がってくることによる感染防止を強める効果が出てくるところはあると思いますから、こちらの方に期待して、今回切り替えを 判断したということです。
 
(古谷・読売新聞記者)
 経済活動というよりも、意識の徹底、広がりという部分の効果が大きいのではないかということですか
 
(知事)
 もちろん社会経済活動は、できる限り感染防止との両立を図って進めていきたいという背景はありますけれども、その中の方法論ですから、より簡便な形で近い効果が期待できるものは、より積極的に活用していくことをお勧めしようと判断したということです。
 
(大山・高知新聞記者)
 よさこい祭りについてお伺いします。
 高知市の岡﨑市長が3月定例会で、3年連続中止というのは何としても避けたい、開催に積極的に検討を進めるとおっしゃってましたが、県も主催する団体、よさこい祭振興会の一員です。知事のよさこい祭りの開催に対するお考えを教えてください。
 
(知事)
 これにつきましては、恐らく今現在、精力的に実施主体となります振興会の関係者の方々でご検討され、議論していただいていると思いますけれども、私も気持ちとしては、もう過去2年間、残念ながら実施できていないので、できる限り完全に近いような形で、よさこい祭りをこの夏こそは実施してもらいたい、したいという気持ちは強く持っております。
 
(大山・高知新聞記者)
 検討の中で例えば体育館を使うことも代替開催という形で案として出ていますが、そこはそうではなく、できるなら、なるべく通常に近い形で、街頭を使ってやる形で開催したいというお考えでしょうか。
 
(知事)
 それはもうできる限りということです。もちろん感染拡大防止対策との絡みで、次善の策としてということはあり得ると思います。全く断念してしまうよりは、次善の策として体育館での代替開催は、選択肢としては十分理解できるところですけれども、できるならば通常開催、ないしはそれにより近い形でできるのであれば、それはより良いことだと思っています。
 
(大山・高知新聞記者)
 3年空くというのは、よさこいと言えば高知というイメージの低下にもつながる懸念は出てきているでしょうか。
 
(知事)
 やはりこれも3年続けて見送りということになりますと、関係者の方々の意欲をしっかりつないで、また、3年で世代間というのは極端かもしれませんけれども、順次若い世代に引き継いでいくことから言っても、2年が 3年、4年という形で空白期間が広がれば広がるほど、非常に環境は厳しくなっていくと思いますので、できる限り早いタイミングでとすれば、今年の夏はできるだけ通常に近い形で開催され、よさこい祭りが次へ次へと引 き継いでいけることを期待したいと考えています。

 

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