公開日 2008年12月29日
更新日 2014年03月31日
〔平成20年12月25日〕 「楽天市場」で高知県からの情報発信ができるようになりました!
12月19日、日本最大級のインターネットショッピングモール「楽天市場」の中に、本県の観光や県産品、移住などに関する情報が発信できる「まち楽 高知 −あったか高知で待ちゆうき−」を楽天株式会社と共同で開設しました。
これは全都道府県の中では15番目、四国4県では初めての開設になります。現在、県において策定作業を進めている産業振興計画の中間取りまとめでは、地産地消を徹底して足下を固めたうえで、県外に打って出る「地産外商」を重点的な戦略として位置づけています。そして、首都圏をはじめとする大消費地から遠い本県にとって、インターネットは「地産外商」を推進するための有効なツールの一つと考えられることから、eコマースの支援を主な施策として計画に明記しています。今回の「まち楽 高知」の開設は、その具体的な取り組みの第一歩と考えています。
楽天市場は、年間の商品販売額が5,370億円、1日に360万人ものユーザが訪れるそうです。「まち楽 高知」の開設により、観光や県産品、移住などの本県の情報を一元的に見ていただけるようになりますし、併せて、商品も買っていただけます。「まち楽 高知」を通じて、「高知に行きたい」、「高知のものを買いたい」、「高知に住みたい」という人が増えることを期待しています。
今後、県としても、平成22年に予定しています「土佐・龍馬であい博」の情報や、高知ならではの新鮮な情報をたくさん発信していきたいと考えています。 加えて、高知県の「とっておきのお気に入りスポットやアイテム」などをユーザが自由に書き込みできる掲示板も設けられています。県民の皆様には、是非お気に入りの食べ物やとっておきのスポットなどの情報をどんどん書き込んで、発信していただきたいと思います。地元の人しか知らない、とっておきの、旬の情報をどんどん発信していくことで、たくさんの方々が「まち楽高知」を訪れ、さらに、実際に高知へ足を運んでいただけるようになることを期待しています。 全国の人々に愛される高知となること、これが「地産外商」を進めるための一番の近道だと思います。
「まち楽 高知」を、高知の良いところを全国に発信するためのツールとして是非ご活用いただきたいと思います。
→「まち楽 高知」 http://event.rakuten.co.jp/area/kochi/tieup/
〔平成20年12月25日〕 東部地域の可能性~進化する室戸岬
12月19日に27回目となる座談会を室戸市で、翌20日に28回目となる座談会を東洋町で行いました。
先日、「室戸」が日本ジオパーク委員会に認定されたことをお伝えしましたが、高知県東部地域には、多くの方々がおっしゃっているように、まだまだたくさんの素晴らしい観光資源があると思います。
室戸市での座談会は夕方の6時半からでしたが、途中、地球が「球」であることを認識できるほど開けた視界で、湾曲した水平線に沈む夕日を見ることができましたし、翌朝、東洋町に向かう前には、きれいな朝日を見ることができました。残念ながら、今回は見ることができませんでしたが、室戸岬周辺はだるま朝日やだるま夕日が有名であると伺っています。
更に、東部地域はサーフィンに向いている素晴らしい波に恵まれた海岸がありますし、海洋深層水に着目した健康と観光を組み合わせようとする取り組みも進められています。すべてを挙げられないほどたくさんの観光資源があり、座談会ではこれらを生かそうとの前向きなご意見をいただき、私も勇気づけられたところです。
他方、交通アクセスの問題について厳しいご意見をいただきました。東部地域へは幹線道路が国道55号1本しかなく、迂回路がないために災害時に孤立する危険性もありますし、また、公共交通機関が充実していないことや、3ケタ国道のさらなる整備の必要性など課題がたくさんあります。国においては、本県の主張もあり「命の道」としての道の役割を正しく評価する、そういう姿勢が浸透しつつあります。限られた財源ではありますが、必要なものは、着実に整備するとの姿勢を持ち帰りました。
座談会でも紹介しましたが、私はこう言われたことがあります。「室戸岬に行って2つ驚いたことがある。海がこんなにきれいなことに本当に驚いた。そして、こんなにきれいなのに、人がほとんどいないことに驚いた」と。これはある意味夢のある話で、この地域の潜在力を如実に示したものだと思います。2次交通の整備等とあわせ、「龍馬伝」「日本ジオパーク認定」を契機に、東部地域の観光上の潜在能力を活かしきりたいと思います。
〔平成20年12月25日〕 高知県で生まれた技術が「新機械振興賞 機械振興協会会長賞」を受賞!
12月3日、「第6回新機械振興賞」(財団法人機械振興協会:豊田章一郎会長)が発表され、株式会社リアライズ(南国市)と高知県工業技術センターが共同で研究開発した『高意匠性乾式加飾技術』が「機械振興協会会長賞」に輝きました。この賞は、研究開発とその実用化によって機械工業技術の進歩・発展に著しく寄与した企業や研究機関等に与えられるものです。
受賞した技術は、自動車のステアリングハンドルのような立体物に柄や模様などを転写するもので、従来の水圧による転写方法などと比べますと、つなぎ目部分の柄に伸びが少なく細かな柄表現が可能であること、接着剤を使わないため廃液処理が不要で環境にも優しいことなどを特徴としています。すでに、今年2月から、トヨタ自動車のクラウン、アルファードなどハイグレード車に採用されています。
今回の他の受賞者には、富士重工業や富士通といった大企業が並ぶなか、県内の企業と県の試験研究機関が生み出した技術が高い評価を受けましたことは、本県の技術の高さを示すものであり、非常にうれしく、誇らしく思います。
今後は、新たな機能を付加するなど更なる開発を進めることで、家電製品や住宅機器等の幅広い分野への展開が期待できます。産業振興にもつながるよう、これからも連携して取り組んでいきます。
〔平成20年12月12日〕 「室戸」が日本ジオパークに認定!
12月8日、初の「日本ジオパーク」として「室戸」が日本ジオパーク委員会に認定されました。「室戸」のほかには、10月にユネスコが支援する世界ジオパークネットワークの候補とされた「洞爺湖有珠山」など6地域が認定されました。
室戸岬周辺は、海のプレートが陸のプレートの下に沈み込むことで、海で堆積した地層が陸上にはぎ取られて残っていること、様々な岩石が見られることなど、地質遺産の価値が専門家からも高く評価されています。 ジオパークとは、まだ耳慣れない言葉かもしれませんが、「科学的に見て特別に重要で貴重な、あるいは美しい地質遺産を複数含む一種の自然公園」です。これらの遺産を保護しながら研究を進めることで、科学教育や防災教育の場としての活用や、「ジオツーリズム」という新たな観光資源として地域振興につながることなどが期待されます。
「室戸」では、6月に室戸ジオパーク推進協議会が設立されて以来、学習会を開催するなど地域での取り組みを進め、今回、NPO地質情報整備・活用機構高知支部が中心となって申請をしていたものです。関係者の皆様のご努力の成果だと敬意を表したいと思います。日本ジオパークへの登録が世界ジオパークへの前提となりますので、今回の認定によって、「室戸」は世界へチャレンジする資格を得たことになります。
今後は、ガイドの育成や観光案内板の設置などを支援するなどジオツーリズムを推進していきますとともに、本年度実施している「室戸」を含む四国内の地質遺産の調査の結果も踏まえて、室戸市や県内の市町村、また四国の他県と連携した取り組みを進めてまいります。
〔平成20年12月12日〕 メタボ対策の一層の浸透が必要!! ~香南市の座談会~
11月27日、26回目となる座談会を香南市で開催し、出席者の皆様から産業振興計画や観光、健康づくりなどに関する貴重なご意見を伺いました。
その中で、結婚前に看護師をされていた専業農家の女性の方からは、「農業に従事している男性はメタボリックが多い。農業を5年やればメタボになれる。」という衝撃的なお話が出ました。そして、「健康がなによりなのに健診率も低い。病気になると国保料にもはね返ってくる、県も含めて行政からの働きかけが弱い。」とのご指摘もいただきました。
県でも「よさこい健康プラン21」を策定し、メタボ対策にも取り組んでいますが、まだまだ浸透度が低いことがよくわかりました。 ご提言をいただいたように、県で行っている「県政出前講座」を活用した啓発やJAさんにご協力いただくなどして、農業者の皆さんが健康でおいしい高知野菜や米を作り続けていただけるように、さらに取り組みを進めなければならないと感じたところです。
また、参加者の方々から、地域の文化活動や地場産品づくりでの県の地域支援企画員の活動を評価していただく発言もあり、嬉しく思うとともに、今後、地域支援企画員が地域と一緒に進めていただく産業振興計画の実行に期待が膨らみます。
⇒参考:メタボリックシンドロームを予防しよう(厚生労働省のホームページ)
〔平成20年12月3日〕 道路事業の評価手法に「命の道」の考え方が盛り込まれました
国土交通省は、道路の将来交通量予測について今後は毎年0.1パーセント前後減少するという見方を明らかにするとともに、道路を整備する際に費用対効果を分析する「費用便益分析マニュアル」のなかで、時間短縮の効果を現在より低く見積るなどの見直しを行いました。
この見直しによって、都市部に比べ交通量が少ないために道路整備の効果が出にくい地方は、道路整備の遅れも想定されますが、一方で、私が全国知事会議等で提案し国土交通省にも採用を要望してきた「通行規制解消便益」の考え方、つまり、道路整備によって災害などの通行規制による時間ロスが解消できる効果を評価するとの考え方が初めて盛り込まれました。これは東京事務所を通じた情報収集と政策提案活動が実を結んだものです。
この評価方法は、国直轄事業や補助事業の採用に適用されますので、今後、道路事業費の減少が見込まれるなかでも、本県のように災害時に孤立集落が生じる恐れのある地域での道路整備の優先順位は上がることになると考えています。
→道路課ホームページ
〔平成20年12月3日〕 県内中小企業者の皆様へ ~「安心実現のための高知県緊急融資」を拡充します~
県では長引く経済停滞と燃油・原材料の高騰などによる影響に対応するため、国の緊急総合対策として創設された緊急保証制度を活用して「安心実現のための高知県緊急融資」(償還期間7年)を先月末に創設しましたが、年末の資金需要にもより柔軟に対応していけるよう制度を拡充し、12月1日から償還期間10年のメニューを新たに設けます。
融資の対象となる方は、国が指定する特定業種の方で、売上高が前年に比べて3パーセント以上減少しているなどの要件を満たし市町村から認定を受けた中小企業の皆様です。また、この制度では、県と高知市の連携によって、高知市に事業所のある方は高知市からも保証料が補給されます。
特定業種の拡大、要件の緩和もされていますので、幅広い業種の方にご利用いただけるものと思いますし、県の他の制度融資と比べても大変有利になっていますので、ぜひご活用ください。
→「安心実現のための高知県緊急融資」の新設について
〔平成20年12月3日〕 山の幸から海の幸まで(シイタケからシイラまで)~四万十川の底力
11月22日、25回目となる座談会を四万十町で行いました。 窪川町、大正町、十和村の合併により誕生した四万十町は、高知県一の面積を持つ町です。その町の名前のとおり、日本最後の清流と呼ばれる四万十川を抱く町でもあります。
面積が広いことから、道路事情なども十分でなく、改善についてのご意見もいただき、引き続き努力をしていかなければなりませんが、一方でたくさんの前向きなお話を伺いました。
中山間地域での暮らしを維持できる産業について、薬草栽培や地鶏飼育の研究を進めている最中ですが、無肥料、無農薬で育つシイタケは、環境に優しく、中山間地域の振興にふさわしいとお聞きし、また一つ前向きに研究していくものができたとうれしく感じました。
シイラについては、100円程度でしか売れなかったものが、すり身にして加工することにより、1000円程度でまで売れるようになったというお話を伺い、付加価値を付けることの重要さを改めて感じました。
そして、ちょうどこの日に、四万十川流域が国の重要文化的景観に選定されるとの嬉しい報道がありましたが、四万十川流域という価値を改めて県外に発信していくことが必要だと思いました。
Iターンで四万十町に来られた方がおっしゃっていましたが、「四万十産の作物」ということが、大きな付加価値になるということです。競合するものに対して、大きな背景、物語となります。しかしその一方で、世界的なシンボルといってもいい、他の都道府県ではどうやっても得ることができない四万十川が大事にされていないとおっしゃっていました。私も東京で暮らしていたので分かりますが、「高知では当たり前のものが、都会では当たり前ではない、大変貴重なものである」ということを、最近まであまり認識できていなかったのではないかと思います。最近になって、やっといろいろな活動が始まってきていると思います。県としても、すべての川を滋味豊かな川とするため、いろいろな対策を行っていきたいと考えていますが、自然が相手の話ですから、県民の皆様、一人一人の地道な行動が必要となってくると思います。身近な価値の再発見とその保持について、県民の皆様とスクラムを組ませていただいて、取り組んでいきたいと思います。