自然体験プログラムの活動報告 ~香美市平山地区周辺での取組~

公開日 2017年08月17日

平成28年度 地域の皆さんの活動(地域支援企画員からの報告)

香美市の取組(物部川ブロック)

 高知県北東部の山間に位置し、緑豊かな風土にある香美市。その豊かなフィールドを活かして実施した自然体験プログラムについて、企画からプログラム作り、当日までの準備、当日の運営など、地域団体の方と共に汗をかいて取り組んだ活動を報告します。

〇活動の概要
 地域交流施設ほっと平山運営委員会が中心となり、高知県立甫喜ヶ峰森林公園、高知県立森林研修センター情報交流館と連携し、周辺の豊かな自然環境を活かした『体験型 森林環境学習・災害対策学習プログラム(防災サバイバルリーダー養成講座)』を実施しました。
 ※「こうち山の日推進事業費補助金」を活用
 プログラムは平成27年9月25日~27日の3日間、1日目は「甫喜ヶ峰森林公園」で森林整備の必要性を学び、間伐・木工体験を行いました。2日目は「情報交流館」で木工体験(竹を活用したトイレ、食器、簡易住居づくり)と併せて、現場で採取した有用植物を実際に調理し、食しました。3日目は「ほっと平山」で、ロープワーク・タ―ピングや火おこし、飯盒炊爨などの体験を行い、最後に3日間の振り返りを行いました。

〇実施プログラム
実施年月日:平成27年9月25日~平成27年9月27日
場所:高知県立甫喜ヶ峰森林公園、高知県立森林研修センター、地域交流施設ほっと平山

日程:
1日目(9月25日(金))
【テーマ:森のくらし入門 ~森の話と間伐体験~ @甫喜ヶ峰森林公園】
・午前:オリエンテーション・アイスブレイク
・午後:森のお話(座学)。間伐体験、木工体験

 

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〔オリエンテーション・アイスブレイク〕
オリエンテーションで講座の目的、目標、ルールを共有し、アイスブレイクでは参加者同士(スタッフ含む)の緊張をほぐし、打ち解け合いの時間をシッカリ確保しました。このことにより、後のアクティビティの円滑な運営や参加者同士の一体感が生まれます。

 

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〔森のお話(座学)〕
甫喜ヶ峰森林公園の職員さんから森林の持つ機能(水源涵養、土砂災害防止、生物の保全、地球環境保全など)について説明していただき、その機能をしっかり発揮させるための間伐作業の必要性を勉強しました。

 

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〔間伐体験〕
甫喜ヶ峰森林公園内「ヤナセスギの森」が体験現場。講師から事前に安全作業の指導を受け、胸高直径およそ30cmのスギを手ノコで間伐。参加者もスタッフも汗だくになりました。伐倒木、枝も無駄にしません。木工体験で使用するため、枝払い、玉切りして搬出します。

 

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〔木工体験〕
研修棟へ移動し、搬出した間伐材を皮剥ぎ。子供用丸太椅子、木製ハンガー、ハンガーラックなど思い思いのモノを作成しました。

 

2日目(9月26日(土))
【テーマ:実践!サバイバル!!サバイバル食と住居づくり @情報交流館】
午前:放置竹林のお話(座学)。竹でトイレ・食器づくり
   有用植物を現場採取し、調理・食事
午後:竹を活用した簡易住居づくり

 

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〔放置竹林のお話(座学)〕
情報交流館の職員さんから竹林について説明をうけます。竹林を放置すると山地災害やスギ・ヒノキ等の用材の成長阻害、森林への浸食など悪い影響があります。一方、竹は加工しやすく、様々な用途での利活用が可能であり、素材として優れている事を学習しました。

 

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〔竹でトイレづくり〕
森林研修センター内の竹林と広場が隣接する体験フィールド。講師から事前に安全作業の指導を受け手ノコで竹を伐採し、枝の付いた状態で搬出します。枝払いをし、竹を3mの長さに切り揃え、5本をティピー状に組み、竹の枝葉で目隠しの壁を作ります。目立たない場所に移動し、穴を掘り、足場を整えるとサバイバルトイレの完成です。

 

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〔竹食器づくり〕
続いて、竹食器づくり。搬出した竹を手ノコで横切りにし節を利用したマイコップ、柄を残して柄杓(お玉)、ナタで縦割りにして皿を作ります。縦割りした竹を自分好みの太さ・長さに切りそろえ、ナイフで面取りしてマイ箸も作りました。皆集中して作業に没頭していました。

 

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〔そうめん流し台づくり〕
まだまだ竹の活用法はあります。なるべく径が大きく、真っ直ぐな竹を切り出し、ナタとハンマーで縦割りします。「木末竹元(きすえたけもと)」と言い、材を縦割りする時、木は末(先端)から、竹は元(根元)から割っていきます。節をハンマーとナイフで綺麗に面取りし、割った竹を連結させ、足用の竹で三脚を組んで設置完了です。でも、まだ食事にはありつけません・・・

 

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〔有用植物を採取〕
昼食のそうめんに添える野草天ぷらの材料を森林研修センター内のビオトープ周辺で現場採取しました。講師から「これは食べられる葉っぱです」「これは生食できないですが、油で揚げると毒素が抜けて食べられます」など説明があり、時期は秋だったのですが、意外と食べる事の出来る野草が多く、参加者は真剣に話に耳を傾けながら、昼食を彩る野草を沢山採取しました。

 

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〔流しそうめんと野草天ぷら〕
やっと昼食です。参加者、スタッフみんなで手分けしてサバイバルクッキング。揚げたての野草天ぷらのつまみ食いに舌鼓を打ちながら、自分たちで作った竹食器、そうめん流し台を使って食事をしました。美味しくて、楽しくて食事中の写真を撮り忘れるほどでした。

 

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〔竹を活用した簡易住居(スタードーム)づくり〕
2日目のクライマックス、講師から事前に安全作業の指導を受け、いざサバイバル住居づくりのスタート。組み立て手順書を皆で確認しながら、搬出した竹を竹割り器で4割にし、割った竹にインパクトで穴を開け、接続部を麻紐で結えてフレームを組みます。このフレームの形が星型であるためスタードームと言われています。最後にベース用の竹材を固定し、シートを被せて完成です。当日は試行錯誤しながらベースの固定まで出来ましたが、降雨と日暮れにより時間切れとなりシートを被せるまで至りませんでした。完成を見ないまま終わったスタードーム作りですが、完成を目指して共同作業をした体験共有は参加者同士のチームビルディングに非常に良い影響を与える事になりました。

 

3日目(9月27日(日))
【テーマ:サバイバル技術を極める! ~ロープワークと火おこし~ @ほっと平山
午前:ロープワークを学びタープ設営。火おこし、空き缶を使った飯盒炊爨、保存食づくり
午後:タープの撤去、火の後始末。3日間の振り返り

 

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〔ロープワーク〕
ほっと平山に隣接する公園が体験フィールド。3種のロープワークを学びました。まずは結びの王様(キング・オブ・ノット)と言われる「もやい結び」、次に丸太を繋いで柵やイカダを作る時に使われる「巻き結び」、最後に2つの結び目をスライドする事でロープを張ったり緩めたりテンションコントロールが出来る「自在結び」を習得しました。いずれの結び方も非常に簡単であるのに、強度も高く、解き易いため、幅広い用途がある結びです。

 

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〔タープ設営〕
シートとロープと公園内に転がっている竹を使って、先ほど習得したロープワークを活用しタープ(屋根)を張りました。これで日差しや雨をしのげます。

 

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〔自然素材とマッチのみでの火おこし〕
公園内にある落ち葉や枝などを採取し、マッチだけで火おこしに挑戦。火は「子育て」と一緒、余計な手出しや口出し(息を吹きかける事)はなるべくしないで、見守るのが基本。自然に対する配慮として直火をせずに鉄板の上で火をおこすのも基本のマナーです。

 

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〔空き缶ご飯、保存食(燻製)づくり〕
先ほどおこした火を種火にし、薪へ火を移し、ご飯を炊きます。空き缶(360ml缶)一個でちょうど一合、美味しく簡単にご飯が炊けます。続いて、保存食の燻製作りも体験。チーズ、かまぼこ、ゆで卵・・・どれもいい具合に色と香りがつきました。サバイバル体験なのにリッチな昼食に大満足でした。

 

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〔3日間の振り返り〕
 最後に3日間のプログラムで学んだことや気付いたこと、感じたことを述べあい、全員で共有しました。参加者からは「地域の森林を守ることの大切さを知る良い体験が出来た。」「木材・竹材・身近にあるモノ等を活用した災害時の対応術を学べた。」「有事の際、お互いに協力する事、チームワークの重要性、助け合う事を個々が意識する事が大事だと体験プログラムを通じて感じた。」「初日から皆と打ち解けて楽しく満喫した3日間だった。」「またやってほしい。」と満足度が高い評価をいただく事ができました。
 「森林」と「防災」というテーマで地域性を活かし、周辺施設と連携する活動はそれぞれの地域団体にとって新たな取組でしたが、関係者の皆様のご協力をいただく事で本当に充実した体験プログラムになりました。
 今後も香美市の自然豊かなフィールドを活かした自然体験活動に取り組む地域の皆様とともに、香美市の魅力をお伝えするお手伝いをしていきたいと思います。

 

〈この記事に関するお問い合わせ〉
 香美市地域支援企画員 電話:0887-59-2075

連絡先

高知県 産業振興推進部 計画推進課
住所: 〒780-8570 高知県高知市丸ノ内1丁目2番20号
電話: 企画調整担当  088-823-9333
成長戦略担当  088-823-9049
地域産業担当  088-823-9334
地方創生担当  088-823-9335
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